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二次元school

199雪音 ◆mzHXeB1fFY:2009/12/20(日) 20:55:32 HOST:119-231-164-247.eonet.ne.jp
第40話「母と父の過去」

「これ、美味しいんだよ?」

 萌ちゃんは俺に微笑みかけながらカップを俺の前に置いた。
 カップは、やはり乙女ちっくな物で、この上品な雰囲気の部屋にはあまり似合わなかった。
赤とピンクの、少し大き目の苺の柄の白い小さなカップ。その中からは、甘ったるい香りがした。
一口口をつけてみても、やっぱり味も甘ったるい。萌ちゃんには悪いが、これ以上飲めるような味じゃないから、もう口は付けないでいようと思った。

「……あの」


 ミルクティー? を飲んだのをきっかけに、俺は親父に向き合った。
 
 なんで俺の母さんと離婚したのか。なんで萌ちゃんの存在を、母さんは知らせてくれなかったのか。
なんで萌ちゃんは俺を知ってたのか。……なんで、萌ちゃんは第2椿園学校に転校してきたのか。

 聞きたいことはありすぎた。何から聞いたらいいのか分からない。



 少し困った様子が顔に出ていたのか、親父は微笑んで言った。



「いい、和。……俺から全部説明するよ」


「……はい」







「…………俺が大学生の頃……鏡に惚れられた。そしてそのまま付き合って……結婚までした」

 親父は、ミルクティーを少し飲むと、話し始めた。
 ああ……そこから?


「そして、和が鏡の腹に宿って……6月12日、和が産まれた」

「……はぁ」


 そこまで言うと、親父は一拍置いた。










「実は、和が産まれた後、俺は――――…………」


 

 次の親父の言葉で、俺にかつてない衝撃が走ることになる。


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