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二次元school
196
:
雪音
◆mzHXeB1fFY
:2009/12/20(日) 17:46:03 HOST:119-231-152-134.eonet.ne.jp
第39話「応接間にて」
「和お兄ちゃんも聞きたいことあるだろうしぃ、とりあえずお部屋行こう?」
しばらくの沈黙が続いた後、萌ちゃんにそう言われ、俺は言葉を返さずに頷いた。
萌ちゃんはフフっと微笑むと、「どうぞ」と言って、俺を家の中に案内してくれた。
****
「はい、ここに座って?」
案内された部屋は応接間らしい。
流石に客を対応する部屋というだけあって、先程の玄関のように乙女ちっくな感じは皆無だった。
どちらかといえば上品さが印象強く残る部屋だ。
俺が萌ちゃんに促されて座っているソファも、萌ちゃんの趣味ならハート柄っぽそうだが、この部屋のソファは大人っぽいワインレッドで描かれた細かい花が模様だった。
そして、上を見上げるとシャンデリア。さっきの玄関にあったハートの装飾品がついた電気からは考えられなかった。それほど高級な物でもなさそうだが、そこまで小さい物でもなかった。これ以上シャンデリアを見つめるのは眩しいから、俺は目線を元に戻すことにする。
「ちょっと待っててね、お茶入れてくるよぉ〜」
萌ちゃんがそう言葉とドアを閉める音を残すと、部屋から出て行った。
「ちょ、まっ…………!」
今、俺の親父と2人きりにしないでくれ!
『ちょっと待って』そう言おうとした言葉は萌ちゃんに届かなかった。
「「………………」」
……気まずい。気まずすぎる。
俺こういう空気苦手だー!
考えてみれば、今まで二次元学校でこういう静かな空気に出くわしたことがない。
だから慣れてないのか!?
あー、萌ちゃん早く帰ってこ――――い!!
「……大きく、なったな……」
「……え?」
唐突に低い声が聞こえて、思わず顔を上げた。
目の前の親父は、優しく微笑んでいた。……本当に、俺はこの人と血がつながっているんだろうか。
「俺は和が1歳の時に鏡と離婚したからな……。まさかこんなに男前になってるとは」
「……はぁ」
少なくとも男前ではないと思う。こんなどこにでもいそうな顔。
俺が微妙な心境に浸ってる時、親父が「あ」と声を上げた。
「そうだ、鏡は元気か?」
母さんか……。
「ええ、元気ですよ」
少しそっけなかったかな。
言葉を放ってからそう思った。
だが、親父はそんな態度は特に気にせず、ぼそっと呟いた。
「……七緒(なお)じゃなくて鏡にしとけばよかったかな…………」
「……え?」
それってどういう意味……
そう尋ねようとした時
「おまたせ! ミルクティー入ったよぉ!」
と、萌ちゃんが3つのカップが置いてある盆を抱えて部屋に入ってきた。
「さぁ、パパ。全部和お兄ちゃんにお話して?」
萌ちゃんが微笑みながら、親父に言った。
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