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逆〜二人の物語〜

67 ◆F4KXl3vbck:2008/10/08(水) 13:14:58 HOST:u116.d022063119.ctt.ne.jp
3−2古矢 隆信

「姫様。何か御用でございますか?」
そう静かに、でも低くうなるように言ったのは、強面のなんかどっかの海賊にでもいそうなお兄さん。
「ええ。これから西夜城に踏み込もうとおもいます。あなたは軍の一番前に立って皆を案内してやってください。
今では城の場所を知っているのはごくわずかな者たちだけですから・・・」
そしてその強面お兄さんが姫様と呼んだこのお方が東の三戸姫。

そう、ここは東ノ国の東輝城(とうきじょう)。
さっきのがこの城の姫様。
三戸姫はお姉さんの三木姫よりはいくらか大人です。

さっきのように軍を仕掛けることも何度かやっています。
でもどちらかが勝つということは無く、たくさんの犠牲を同じくらい出して戦えなくなります。
それを続けて早一年。兵はもうほとんど残っておりません。
今回の出撃が最後でしょう。

「わが身 果て 血 尽きるまで 戦ってきましょう。」
「ええ・・・これで・・・終わることを祈っています。」

三戸姫も、古谷も、悲しそうな顔をしてその場を去りました。
その顔を見た近衛兵たちはいませんでした。


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