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(●´ω)ノ【*パンドラハーツ小説*】ヽ(Ⅴ`*)

54帝さん:2009/02/14(土) 01:40:07 HOST:61-22-56-202.rev.home.ne.jp
どうも、お初です。参加希望なのですがぁ…ええかな?
一応、小説持参です。レイムさんが語ってます。

:「本当に、狂ってしまえばいいのに…。」:

チェインと人間との契約は不安定なものだと彼は言った。
それでもパンドラは、何とかして刻印の出ないようにしたというのに…。
彼のように、成長が止まってしまう者が出てしまうのだ。
彼は、仕方のない事だと言った。
完全なモノなど、どこにもないのだから、と。

「…はあ。そんな事を言われれば、パンドラの意味がなくなってしまうというのに…」

この場に彼はいなかったが、彼に向けて、呟いた。

「…それではパンドラは、貴方にとって何なのですか」

完全なモノはない……完全では、ならない。
この世界の完全な調律を求め、活動するパンドラに対して、それはれっきとした否定だった。

「…答えてみなさい。ザークシーズ・ブレイク」

独り言を述べているだけ。
しかし、この独り言は彼に捧げる疑問でもあった。

「…完全でないことが良い事だというのなら、完全である事は狂っているという事なのですか?」

この世界に完全があるのなら、それは狂っているという事だと。
パンドラという組織は、世界を狂わせる為に在るのか…。

「……それでも良い」

私は、私が思う正しい道を行くだけ。
彼も、また、そうなのだろう。

「本当に…、この世界が狂ってしまえばいい!」

私が言い放った直後。
途端に、後ろから笑い声がした。

「何か悪い企みでも考えているのですカ?狂ってしまえばいい、ナド」

いないと思っていた。…いるはずがないと思っていた。

「…応えて差し上げまショウ?レイムさん」

彼が頭を傾ける。

「私は別に、パンドラを否定しているわけではありませんヨ?この組織がなければ、
この世界はチェインだらけになってしまいますカラ。それに…」

「それに…?」

「完全な世界は、つまらないでショ?」

彼のその顔には悪戯をしたかのような笑み。

私は、「確かに」と言いながら、笑った。

<終了>


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