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《蠱者 マジモン》

1キャプテン:2020/11/11(水) 21:51:27
夜景に灯る工場群の光たち。煙突の煙が空へと帰る。その鉄の建造物たちに囲まれて二人はポツンといた。男性が座り込み女の子を抱えて顔を覗き込む。女の子が瞼を開け、あたりを見渡す。

お兄さん、何で泣いてるの?

女の子の伸ばす手が男性の頬を撫ぜる。男性の涙が頬を伝い女の子の手に触れる。男性のその瞳はいつもの見慣れたものとは違っていた。白目のない単色の、まるで『虫の目』のような…

朝、サッキが目覚めて体をベッドから起こす。
「(アレは確か、昨日の帰り道で…ダメです思い出せません。)」
長い黒髪をゴムで後ろに結び、黒縁の眼鏡をかけて工場の連なる窓の外を眺める。窓にはいつも通りの自分の姿が映る。
「…はあ、よいお出かけ日和ですね。」
残念ながら、窓は雨に濡れていた。

105キャプテン:2022/08/21(日) 21:46:21
頭を抱え、ピッキータが立ち上がる。ナメクジピラミッドの顔から蒸気が上がる…が…。
「…?!」
ナメクジピラミッドの老体が床を這い、ピッキータの体に背後から肩、腕、脚に絡まり関節を極め、動きを封じる。
「関節技じゃ、動けまい。」
「(爆酸…一発じゃダメか。)タフだな。だが!」
バキッボコッ…パンッ。
ピッキータが自身で肩関節を外し、関節技を無理矢理すり抜け…手を叩く。ナメクジピラミッドの体が吹き飛ぶ。

「関節外し脱出は道化師の十八番だ、爆酸!!」

106ノートン:2022/08/28(日) 21:25:42
下半身は吹き飛び、ほぼ瀕死の状態だった。返り血で赤く染まったピエロは、ナメクジプラネットの髪をグイッと引っ張る。
「他の仲間はどこだ?いるんだろ近くに」
「ゴホッ…会議室に…皆いる…頼む…助けて…くれ」

ピッキータは無情にも老婆を突き飛ばし、トドメの爆酸を放つ。ナメクジプラネットは即死した。そして、幻覚の余波でまだ寝続けるゴゲットを見る。
「ゴゲット…多分これが最後の別れだ。強く…そして、笑って生きてくれ。俺がお前の生きる道になる」

…会議室。ブラックライフの全メンバーが話している最中、扉がガチャッと開く。血で染まったピエロが入ってくる絵面は、まさにホラー映画だった。
「ヒッ…何よアレ!?」
「何だ貴様…!!」

ピッキータは部屋を見渡し、敵の数を確認する。
「1、2、3、4、5匹か。さて、何人道連れにしてやるか」
強く手を叩き、爆酸発動。ピッキータの暴走により、この場からピッキータ含め、計3人の死者が出るのだった…。

107キャプテン:2022/09/01(木) 21:04:20
…第五工場廃研究所

マジモン達の死体の山…避難する人々。
「エマ…ゴメンなさい。沢山、人が死んで…。」
「サッキ…『人は死ぬのが当たり前。』だが悲しむ事を忘れるな。ウシロおじちゃんの事も…(私達のことも…。)」
「…えっ。」
エマがサッキの肩を強く叩く。
「兄貴、見つけろよ。はぁ〜…お互い、世話のやける兄弟を持って苦労するな。…あとピエロも。」
「ぷふっ…まったくですね。…あとピエロも。」

エマとマエは人々を誘導し、何処かへ行ってしまった。サッキが必死に辺りを探す。そして見つけた。瓦礫の下に何か蠢く黒い点々…それが遥か遠くまで続いていた。
「集蟲力の虫達の行列…道しるべですか。お兄さん…意外と頭が切れますね…意外と(強調)。」

108ノートン:2022/09/10(土) 20:50:42
爆酸(ばくさん)…手を叩く事が発動条件。あらゆる生命体の体内にある酸素を膨らませる事が出来る。最終的には爆発する。

沸騰した鍋の泡が立つような、ボゴボゴっとした音があちこちから聞こえる。
「何だこれは!?」
初めに叫んだのはワッセージだった。腕の皮膚が異常に膨れ上がり、爆発した。
「ぐおぉぉああ!!!!」
吹き飛ぶ右腕…痛み悶えるワッセージ。彼だけでない。サガルに至っては、心臓が爆破しており即死だった。

「まずは1匹か。狙いが付けられないのが難点だな…次々行くぞ」
ピッキータが追い討ちをかけようとするその時、目の前にボスが現れる。吹き飛んだ脇腹を塞ぎながら、ピッキータの右手を強く握った。

「誰だよお前」
「…ブラックライフのボスをやっている」
「そうかい。名前は?」

109キャプテン:2022/09/11(日) 21:53:27
…その姿は異様だった。『ムカデ』の様な大きな生き物が巻き付き、覆い、喋っている中身は見えなかった。
「言えるわけねぇだろ?全く嫌になっちまう。解るかい坊主?指名手配のアンタらが『工場の係員』や俺達『ブラックライフ』に追い詰められ、『最終工場』まで辿り着く。その辺りでアンタらと俺がぶつかる予定だったってのに…サガルなんて一発かよ!!大幅に予定の繰上げだっ!!全く世も末だよっ!!」
「集蟲力!!」

ボスやマジモン達の体を小さな虫達が埋め尽くす。
「ゴゲット、何で出てきた?!隠れてろ!!」
「動きは封じたぜ、ピッキータ。早く奴を!!」
「クソッ、爆酸!!」
ピッキータが手を叩く。ムカデ達が蜘蛛の子を散らす様に飛び散り逃げる…喋っていた中身は『空っぽ』だった。

110ノートン:2022/09/17(土) 21:19:35
「な…何も無い!?そんな馬鹿な!!」
「何かタネがあるはずだ!何か…」

敵は考える暇を与えてはくれなかった。
「蝉時雨」
ワッセージがミーンミンミンと蝉の鳴き声を発する。ピッキータは、咄嗟にゴゲットを突き飛ばした。
「逃げろ!ゴゲッ…」

ボンッ!!と爆発音がする。ピッキータの左腕が吹き飛び、血が噴き出ていた。
「がぁぁああ!!!!」
「これでもう手は叩けねぇだろ…クソピエロ!!」

怒り狂うワッセージの背後から、アトが飛び出して来る。手を前に出し、技を出す構えを見せる。
「…死ね」

111キャプテン:2022/09/25(日) 21:19:12
ピッキータの景色がスローになる。
「ピエロには…笑えない死に方じゃないか。」
「蠅叩」バンッ…ズドンッ。

「集ゥ〜中ゥ〜力ゥゥゥウウウウウッ」
アトの掌から放たれた弾丸は、ゴゲットの集めた微細な虫達を撃ち抜き…それにより弾道が変化し逸れ…弾丸はピッキータの頬をかすめた。

「ゴゲット…すまない。」
ピッキータのその笑顔は消えた。地面からムカデが現れ、ピッキータの体を覆い、周りを加速、回転する…そして。
「百足競走(むかできょうそう)」
中から血が噴き出す。ムカデが地面に潜り消えると、全身出血のピッキータの姿があらわになり、そのまま倒れた。
「ピッキータアアアアアアアアアアアア?!」
「(何でだ…ただ生きていたいだけなのに。)」

112ノートン:2022/10/05(水) 21:22:15
「あぁ…こんな…何で…チクショウ…テメェらぁぁぁぁああああ!!!!!」
既に虫の息となったピッキータを目前に、ゴゲットは怒り狂う。
「差し違えてでも…皆殺しにしてやる!!」
ゴゲットの殺意が溢れ出す。その時、ピッキータがゴゲットの足をグッと掴む。

「ゴゲット…逃げろ…」
「逃げてばかりはもう嫌だ!俺も戦う」
「…サッキは…あの娘は誰が守ってやるんだ!?」

残った気力を振り絞り、ヨロヨロと立ち上がるピッキータ。残った手で、吹き飛んだ腕の切断面を思い切り叩く。
「爆散」

次の瞬間、ワッセージの首が吹き飛ぶ。即死だった。
「野郎!!まだ技を使えたのか!!」
アトやボスがピッキータに襲いかかる。その刹那、ピッキータは後ろを振り返り、ゴゲットにニコッと笑いかけた。

「笑って生きろ、ゴゲット」

ゴゲット泣きながら手を伸ばす。しかし、数秒後にはピッキータの首は血を撒き散らしながら空中を舞っていた。
「そんな…嫌だぁぁぁぁあ!!!!」

ピッキータが巻き起こした今回の襲撃。死者…ナメクジプラネット、サガル、ワッセージ、そして、ピッキータ。

113キャプテン:2022/10/09(日) 21:51:07
…鉄パイプ製の滑り台や鉄棒…周りには錆びた建物や煙突、機械…そこで遊ぶ子ども達…それを見守るウシロ、ピッキータ…そして…ちゃん…お兄ちゃん…

「お兄さん!!!」
膝枕、サッキが顔を覗かせる。顔に皺を寄せ、ゴゲットが無理矢理に瞼を開き、目を覚ます。…記憶が蘇り、顔が真顔になる。
「ピッキータは?」
「…死にました。」
「そっか…ぷふっはははっ…ははっは…やっぱり笑えねぇよ、ピッキータ…うわぁああああん!!」
子どものように泣き叫び…泣く…泣く。

…二人に朝日がさす。
「ただ生きるのは辞めましょう、お兄さん。」
「ああ、『最終工場』…そうムカデ男が言ってた。…第一工場から続く工場地帯の最後尾。そこに俺達が追われる本当の理由が…ある…かも…多分…。」
「プフッ…本当、しまりませんね、お兄さんは。」
「笑うなよ。」

114ノートン:2022/10/17(月) 20:58:02
崩れ落ちたブラックライフのアジト。
瓦礫を退けながら、アトがボスに話す。
「何故ゴゲットを逃した?」
「まだまだ捕えるチャンスはある。今は立て直しが最優先だ」
ボスは片手でピッキータの首を持ち上げる。
「完全にやられたな、このピエロに」
ボスはピッキータの滴る血を手ですくい、自身の顔に塗り始めた。
「またそれか。辞めろよ気持ち悪い」
「倒した相手の血を顔に塗る。これは俺なりの敬意の表れなんだよ」

その頃ゴゲットは、1人静かにカードを触っていた。
「精神的に参ってますね、お兄ちゃん。落ち込んでる時のクセが出てる」
「大切な仲間が死んだんだ。すぐ前を向けって方が無理だ」

115キャプテン:2022/10/23(日) 22:26:57
「落ち込んでいる時は、カレーです!!」
振り返りざまにサッキが言う!!すかさずゴゲットが逃走し、すかさずサッキが追った!!
「カレーから逃げられませんよ!…お兄さん?」
「サッキ…俺、奴らをズタボロにしたいよ。」
「お兄ちゃ…お兄さん、口が悪いです。でも…私もです。」
「フッ…だな。」
「ええ…ですね。」

…1週間後、第6工場。
地面、壁、に大量の文字が…それが、まるで虫のように蠢く。それに覆われた人間達は意識を失い、倒れていた。蠢く文字達は一人の物言わぬ女の子の持つ開いた本へと這って集い…本の中に入り、閉ざされた。

116ノートン:2022/10/30(日) 23:54:51
第五工場跡地ー。
エマが辺りのマジモンに最新の注意を払いながら、少しでも研究施設の物資を持ち帰ろうと捜索していた。

「あのー、すみません。そこのあんた」

エマがハッと後ろを振り返る。そこに居たのは…巨大なクマのぬいぐるみ??が立っていた。
「オイラはプラチナゴリラって言うんだが。あんた、この男を知らないか?」

プラチナゴリラが紙を見せる。そこにはピッキータの写真が写っていた。エマが思考を回転させる。
(ゴゲットが言っていた、例のブラックライフの連中か?しかし、奴らならピッキータが死んだ事は知ってるはず。なら一体…そもそも着ぐるみ?名前はゴリラなのにクマ?信用出来ないな)

「…知らないね。それ以前に、人に物を頼む態度じゃないだろ。着ぐるみ来たまま話すとかさ。顔を見せろよ」
「すまないな、オイラに顔は無いんだ」
「…?」
「知らないなら結構。邪魔したな」

その場を去るプラチナゴリラを、エマは警戒し続けた。そんな彼女の背後、瓦礫の物陰に小さなクマのぬいぐるみが隠れていた。

「あの女、何か隠してるな?オイラの目は誤魔化せないぜ…尾行しとくか」

117キャプテン:2022/11/07(月) 22:04:30
…「ご馳走さん、お代ここ置いとくぜ…。」
ラーメンの汁を飲み干し、のれんをくぐる。
「…って、誰もいやしねぇがな。」
「お兄さん、こちらもダメです。避難したにしても、マジモンの姿も無いというのは奇妙です。出店もそのままです…ラーメン食べてました?」
「…げぷっ。」
ゴゲットから顔を逸らし、サッキが鼻を塞ぐ。
「第5から続くパイプ通路から楽に来られたが、人っ子一人居やしねぇ。まさか…遂に過酷な労働環境に耐えかねてストライキを!!!」
「ですが一人も居なくなる理由にはなりません。」
「…まじめに返された(見え見えの罠…か?)」

第6工場、パイプ街。
巨大な鉄パイプ内側でできた通路街、治安が悪いらしくあちこちの壁面に『落書き』が目立つ。出店が賑い、壁に扉が連なる居住空間。

…だが現在は誰一人として…そこにはいなかった。

118ノートン:2022/11/20(日) 13:49:20
「…どうする?この工場調べるか?明らかに敵の匂いプンプンだけどな」
「何かあったのは間違いないですからね。調べましょう」
「2手に分かれるか?」
「いえ、単独行動は危険です。一緒に行動しましょう」

工場の奥へと進む2人。パイプで出来た、古ぼけた教会が目の前に現れた。
「パイプの教会か…凄いな。どうする?久しぶりに神にでも祈るか?」
「観光に来たんじゃ無いですよ?まぁとりあえず入ってみましょうか。何か手掛かりがあるかもしれないし」

119キャプテン:2022/11/27(日) 15:19:18
「…どうしたサッキ?」
「『文字』が…いいえ、『文字が動く』わけありません。」
「薬物乱用による幻覚症状、現行犯逮捕だな。」
「…それではお兄さんを誤認逮捕で訴えます。」

…パイプでできた異様な教会の中にゴゲットとサッキが入っていく。シャンデリアの明かりに照らされ…老人や若者、少年少女や大人の男女など様々な年代が床に倒れているのが見えた。
「おい、大丈夫かオッサン?アンタ達はパイプ街の住人か?」
「は?何言ってる?ここは…ここは?俺は?」
呆然とする男性。突如、体をさすりながら辺りを見渡し恐怖の形相になる。
「モジ…モジ…イヤだ…何も思い出せない…!!!」
ゴゲットとサッキが顔を見合わせる。
「『記憶障害』でしょうか…そして…。」
「『モジ』って何だ?」

すると男性の全身を『黒い文字』が埋め尽くした。

120ノートン:2022/12/07(水) 16:54:24
「何だ…文字!?」
すぐさま2人は男から離れる。別の場所でも、文字に覆われる男や女がいた。

「次々と文字に襲われてるだと!?ブラックライフの連中が早速出やがったか!」
「とにかく危険です!この建物から逃げますよ!!」

急いで教会から脱出するゴゲットとサッキ。しかし…。
「お兄さん!?その腕…いつのまに!?」

ゴゲットは慌てて自分の腕を見る。右腕に、モゾモゾと文字が蠢いていた。

121キャプテン:2022/12/17(土) 21:26:27
『パイプ街』…『教会』…『ラーメン』…ゴゲットの腕の文字が分裂し、そんな文字が現れる。
「サッキ…ここ、どこだ?何食べたっけ俺?」
「お兄…さん?」
「近づくなサッキ?!この文字は記憶…を…」
ゴゲットの体が増殖する文字に覆われていく。ゴゲットが文字を払ったり、『集蟲力』で攻撃しようとする。だが動く文字は無傷で壁や床、体を平面に蠢くばかりだ。

「…マジモン…本体…を…探さ…。」
ゴゲットが突然、中空を見つめたままボーッとし、瞼を閉じて膝から崩れ落ちた。
「お兄さん!!」
突如、ゴゲットが瞼を開く。
「アンタ…誰だ?」
そしてゴゲットは意識を失った。

122ノートン:2022/12/25(日) 13:29:34
「ちょっと、お兄さん!?」
気を失ったゴゲットを、サッキは揺さぶった。
「毎度毎度!お決まりみたいに!戦いの度に気を失わないで下さいよっ!取り残される私の身にもなりなさいよ!!」
サッキは何度もゴゲットの顔面を叩くが、ゴゲットの意識は戻ってくる事は無かった。

「私1人でやるしか無い!でもどこにいる!?」
サッキはダンゴムシを出現させる。辺りを見渡しても、怪しい人影は見つからなかった。

その間にも、文字はゆっくりと、だが確実にサッキに近づいていた。

123キャプテン:2022/12/29(木) 09:51:03
サッキが虫達磨の球を両手のひら同士で高速に跳ねさせ、撃ち出す。壁の『文字』に当たるが、ヒビ割れた壁を平たく蠢くばかりだ。
「やはり物理はダメですか…とりあえず。」
サッキが地面に虫達磨を何度も跳ねさせ、それを足場に高さを足していき、教会の屋根へと登る。そして虫達磨を投げ、高速であちこちの壁や天井、床へと跳ねまわらせる。
「(マジモンはどこ?…この高さから見渡しても人一人いません。…虫に探索させても人の感触には当たりません。いったい…パイプ街のどこに?)」

ザザザ…

教会をつたい、『文字』が屋根までくる。
「だいたい、なぜ教会で気絶していた人々は、襲われなかったのですか?目を覚ました男性やお兄さんは襲われて…『目を』…?!」

サッキの足元まで大量の『文字』が迫る。

124ノートン:2023/01/04(水) 19:53:49
「私の考えが正しければ…」
サッキは目を閉じる。

5秒、10秒…時間が経過しても、サッキの体に変化は無かった。
「やはりそうですか。敵の文字は目で見ると攻撃してくる!」

弱点の一端を突いたサッキ。しかし、ピンチである状況に変わりは無かった。
「結局敵本体を叩かなければ状況は変わりません…どうにか突き止めなければ…」

125キャプテン:2023/01/16(月) 08:53:21
アンタ…誰だ?…気絶するゴゲットの姿。

サッキが頭を振る。
「(目を閉ざしたせいで、嫌なことを思い出してしまいます。大丈夫です。お兄さんの記憶は元に戻ります…きっと!!)」…

…「(アトお姉ちゃん大丈夫、モドリできるよ。)」パイプが大量に集合し、繋がった空っぽのタンク内。パイプを通り複数の文字が、中央にいる少女、モドリの持つ『本』へと集まる。
「(教会に避難してた…残りの街人達の記憶も奪い終わったかな。後は仲間の虫を寄生させて、マジモンにすればいい。)」

ズガンッ!!…突如、一つのパイプ通路から球状の物体の残像が飛び出し、モドリの持つ本に当たり、落とさせた。

…外では目を瞑ったサッキがパイプの入口を睨む。
「見つけました。大変でしたが、虫達磨にパイプ内を全て探らせましたよ。」


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