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中央の部活教えろよ

92名も無き中央生:2012/05/15(火) 02:53:42
【家族の絆】(1) 長谷川拓也さん(レスリング長谷川恒平選手の兄)

 弟の信頼厚い「目標」

 「しっかり担いで!」。焼津水産高レスリング場に長谷川拓也監督(30)の声が響く。
ロンドン五輪レスリング男子グレコローマンスタイル55キロ級代表の長谷川恒平選手(27)=福一漁業、焼津市出身=の兄は、
初の五輪出場を決めた弟の目標であり続けた。

 レスリングは兄弟一緒に始めた。兄は小学2年、弟は幼稚園年長。父が運動音痴の兄の将来を心配したのがきっかけだった。

 入門した焼津リトルファイターズは厳しい練習で有名だった。「今思えば大学生並みの練習をしていた」。
すぐに2人は全国レベルの選手に。
男女混合の小学4年まで兄は同学年の吉田沙保里選手(現ALSOK)に勝てなかったが、
小学5年で全国王者になった。

 「負けず嫌いだった」という弟は、兄の背中を追った。練習で負けることはなかったが、何度も立ち向かってきた。
公式戦の直接対決が1度だけある。
県大会で高校3年の兄は開始直後、1年生の弟を一気にフォールした。

 マット上の上下関係と裏腹に、記録は次々と塗り替えられた。弟は小中学校で全国タイトルを総なめにすると、
高校では兄が届かなかった全国優勝を7度も成し遂げた。
「(兄の記録を)全部抜いてやる」。口癖を現実にしていった。

 弟の負けん気に応えるのが役目だと思ってきた。「背中を追ってきたのは分かる。自分も弱くなってはいけない」。
大学卒業を機に引退したが、ひそかに練習を続けた。
立場は変わっても目標であり続けたかった。

 兄弟そろってマットに立ってから20年以上。弟は兄の後ろ姿を変わらず信頼し、帰省の際には兄と酒を酌み交わしながらレスリング談議に花を咲かす。

 本人に言うことはないが、弟の強さは誰よりも認めている。「技術は一級品。地元から続く子どもたちのためにもメダルを取ってほしい」。
試合当日は会場で声援を送るつもりだ。

 長谷川恒平選手(はせがわ・こうへい) 2010年広州アジア大会金メダリスト。昨年の全日本選手権で5連覇を達成。
3月の五輪アジア予選で優勝し、代表切符を手にした。




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