1.
この講義で取り上げた次の専門用語について、それぞれの内容(定義)を答案用紙2行以内で説明せよ
① 租税輸出
② フライぺーパー効果
③ 地方財政健全化法
④ (所得税の)税額控除
⑤ わが国の地方財政における義務的経費
2.
税制に関する以下の問に答えよ
字数を制限しないが、多く書けば高い得点が与えられるというわけではない。短くても要領を得た内容であれば、高い得点が与えられる。
① 貯蓄税は消費税よりも劣る理由を説明せよ。
② 定率の労働所得税における超過負担(死荷重)は、どのように生じるか説明せよ。説明の際に、横軸を余暇、縦軸を私的財消費とした図を用いても良い
③ 課税平準化理論とは何か、内容について答えよ
④ 課税平準化の観点から見て、未曽有の規模の政府債務を抱えながら、今後高齢化が進み社会保障給付が増加することが見込まれる我が国において、国民の租税負担はどうすべきと考えられるか説明せよ。
① 地方分権のあり方を考えるうえで指針となる、地方公共材供給のパレート最適条件は何か。漏れなくすべて答えよ。(条件の内容のみ答えればよく、条件の導出過程は答えなくてよい。
② 分権的な地方政府が、中央政府の介入の一切無い中で、各地域で独自に地域住民の効用最大化を目的として、税率や地方公共材供給を決めるとき、どのような税を用いれば、①で問うた地方公共材供給のパレート最適条件を満たすことができるか、その税目を答えよ。
③ 地方交付税は、各自治体にどのような算定方法で配分されるか、答案用紙3行以内で説明せよ。
④ 現行の地方交付税の制度にはどのような点に問題があり、それをどのように改革する必要があると考えるか。あなたの見解を述べよ。
⑤ 現行の地方債の制度には、どのような点に問題があり、それをどのように改革する必要があると考えるか、あなたの見解を述べよ。
4.
公債の持続可能性について次の問いに答えよ。
① 公債の持続可能性を考えるうえで重要な概念である、基礎的財政収支(Primary Balance)とはなにか。その定義を述べよ。
② 公債利子率が経済成長率(GDP増加率よりも低ければ、公債は持続可能である)という命題について、その成否(妥当性)を理由とともに述べよ
③ 下の図は、1971年度以降のわが国の一般政府における基礎的財政収支対GDP比と前年度末政府残高対GDP比をプロットしたものである。この図を見て、1990年代以降の財政運営について、公債の持続可能背の見地からどのように評価できるか、その理由と共に答えよ(申し訳ないですが、図は省略させていただきます)。
1.
この講義で取り上げた次の専門用語について、それぞれの内容(定義)を答案用紙2行以内で説明せよ。
① 財投機関債
② 国庫支出金
③ 市中消化の原則
④ 租税輸出
⑤ 基礎的財政収支
2.
公債発行に関する以下の問に答えよ。
字数を制限しないが、多く書けば高い得点が与えらえるというわけではない、短くても要領を得た内容であれば、高い得点が与えられる。
① 公債の中立命題とはないか答えよ。
② 公債の中立命題が成り立つために満たされるべき条件がある、その条件を4つ示せ(理由は示さなくてよい)
③ 公債の中立命題がなりたつとき、マクロ経済で意味を失う政策や概念がある。その政策や概念を3つ示せ(理由は示さなくてよい)
④ 課税平準化理論とは何か答えよ
⑤ 課税平準化理論において重要な関係として、超過負担と(限界)税率との関係がある。この両者はどのような関係があるか示せ(理由は記さなくてよい)
⑥ 今後数十年にわたり必要な財政支出が見込まれたとして、その財源をできるだけ増税を先送りして将来に租税負担を繰り延べる政策と、できるだけ早期に増税してそのあとは増税せず一定の租税負担を課し続ける政策のどちらの政策が望ましいか、課税平準化理論に即して、理由、根拠も含めて答えよ。
3.
財政運営に関する以下の問に答えよ。
① 基礎的財政収支(プライマリー・バランス)とは何か、定義を示せ
② 基礎的財政収支と公債残高の関係について、基礎的財政収支がどのような状態になれば公債残高は増加ないし減少するか答えよ
③ 公債残高対GDP比が上昇し続けないならば、財政は持続可能であるとする見方がある。すなわち、分母にあるGDP(国内総生産)の増加率が、分子にある公債残高の増加率よりも高いと、財政は持続可能であるといえる。この財政の持続可能性に関する条件として、ドーマー条件がある。
そこで、公債の名目利子率と公債残高増加率は、基礎的財政収支がどのような状態のとき等しきなるか答えよ(根拠は次問で問うので、どのような状態かのみ答えればよい)
④ ③で答えた状態が、なぜ公債の名目利子率と公債残高増加率を等しくするか、その根拠を政府の予算制約式に即して示せ。
⑤ ドーマー条件(名目経済成長率は公債の名目利子率よりも高い)を満たせば、常に財政が持続可能となる(名目経済成長率は公債残高増加率よりも高い)といえるか、基礎的財政収支の水準と関連付けて論じよ。
⑥ わが国の財政運営は、財政の持続可能性の観点からどのように評価できるか。2000年以降の財政運営で、転換点となる出来事に触れながら論評せよ。
4.
わが国の地方財政制度に関する以下の問に答えよ
字数を制限しないが、多く書けば高い得点が与えられるというわけではない。短くても要領を得た内容であれば、高い得点が与えられる。また、答案の内容が講義担当者の見解と一致しているか否かは全く関係がなく、唯一絶対の解が用意されているわけではない。そして、解答ではあなたの考えの首尾一貫性が問われる。したがって、ここで与えられる得点は、それぞれの答案の内容がいかに整合的であるかによって決まる。
① 地方公共財供給のパレート最適条件は何か、漏れなく全て答えよ(条件の内容のみ答えればよく、条件の導出過程は答えなくてよい。
② 分権的な地方政府が、中央政府の介入が一切ない中で、各地域で現在の地域住民の効用最大化を目的として成立や地方公共材供給を独自に決めるとする。この地方政府が、一括固定税のみを課税する場合、①で問うた地方公共材供給のパレート最適条件を満たすことができるか、その理由と共に答えよ。
③ 戦略的行動をする地方政府が、中央政府の介入が一切ない中で、各地域で人口の流出入を考慮して地域住民の効用最大化を目的として税率や地方公共材供給を独自に決めるとき、どのような税を用いれば、①で問うた地方公共材供給のパレート最適条件を満たすことができるか、その税目を過不足なく答えよ。
④地方交付税は、各自治体にはどのような算定方法で配分されるか、答案用紙3行以内で説明せよ(論評を加える必要はない)。
⑤現行の地方交付税の制度には、どのような点に問題があり、それをどのように改革する必要があると考えるか、あなたの見解を述べよ
⑥現行の地方債の制度には、どのような点に問題があり、それをどのように改革する必要があると考えるか、あなたの見解を述べよ。