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規制中の怖い話スレ
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時期的には夏の前あたり、Yは登校してきた俺を見て愕然となった。
俺の後ろに、まるで白黒写真から抜け出てきたような女がピッタリと張り付いていたらしい。
柄の無い喪服のような白と黒の着物姿に髪の長い奇妙な女。
時々髪の間から覗く顔つきはものスゴイものがあり、火傷のせいであろう奇形な顔に、釣り目どころか逆立ったような目が見えた。
その女が顔を吸血鬼みたく俺の首に近づけて、何か煙みたいなのを吐きかけていた、と。
体育の時間にも授業中にも、その女はまるで俺の後ろにいるのが当然のようにそこに居て、クラスの皆はまるで気づいていない、勿論、俺自身さえも。
毎日その女を連れてくる俺に、Yは次第に距離を置くようになった。
Yは自分の家族にその事を相談したらしい。すると、
「絶対に近寄るな!その女にも!そのクラスメイトにも!」
と今までの最大級の説教を受けたらしく、理由すら教えてくれない。
しばらくして、俺は学校を休みがちになった。Yは一応その事も親に報告したらしい。
「もしかして、アイツ死ぬの?」
「知らん。ウチらには関係ないやろ」
「あの女って幽霊なん?オトンも見えるん?」
「多分、見えるやろ」
「除霊とかってあるやん?それやれば」
「アホゥ!無理や!死ぬで!下手したらウチの一族郎党死ぬで!」
Yの父親が言うには、その女は自分の色さえも忘れるほどの怨念を持った霊であり、下手に手を出せば殺されるだろうが、気づかない振りをしていればまだ大丈夫だ。
そのクラスメートにも知らせるな。
そんな女が居るかも、とすら思わせるな。
そのクラスメートが不登校にならなんだら、お前を欠席させるところやったわい、と。
Yはその意見に従い、俺の様子を窺いながらも俺を半分死んだ人間として扱っていたらしい。
そして秋、学校に戻ってきた俺の後ろにはその女がいなくなっていた、と。
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