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規制中の怖い話スレ

612毒男 ◆B.DOLL/gBI:2018/07/08(日) 23:27:51
最初は、海底にワカメがゆらいでいるのかと思った。
白いワカメ?あるのかそんなん?

手だった。

海底一面にすごい数の手が一斉に伸びて、俺の左足を底に引きずり込もうとしている。

パニックだった。
死がこれほど身近に感じたことはなかった。
意識がなくなりそうな感覚がきた。最後に思いっきり左足をひっぱった。
バシッと何かではじかれたような感覚があった。
その瞬間俺の体が海面に向かって浮き始めた。

助かった。

上にあがると思いっきりむせて、げほげほ言いながら周りを見渡した。
霧はどこにもなく、辺りはひたすら静かだった。
波はサイズも下がり、日は少し高く上っていた。
俺は思いっきり沖にでていたみたいで、岸に戻るのが辛かった。

岸にもどって、崩れるように腰を下ろした。
あれは何だったんだ一体。
ふと左足を見ると、全身が再び硬直するのが分かった。

左足は、真っ白に鬱血していて、手形のような青あざが無数についていた。
そしてそこにあるはずの、数日前に買ってつけた数珠が消えていた。

俺は今でも、そのポイントに入るときには、数珠をつける。そして…
台風で海が大荒れのときよりも、静かで、風が無く、薄暗い朝や夕方に入るときのほうが怖い。

PS
Sは、俺の姿が見えないから先に上がったのかと思ったらしく車にいた。
のん気に缶コーヒーを片手に一服していて、俺を見るなり、
「あれ?まだ入ってたんか?おつかれ〜」
などと言いおった。
頭にきて、奴のパンツを投げ捨てた。




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