したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

規制中の怖い話スレ

334cat ◆TUKUMO3rAI:2018/02/15(木) 00:26:26
放課後、私は担任に呼ばれた。いつの間に病院から戻ってきたのか。Bのことで話があるというのでついていくと、校長室に入るように言われた。
校長室に入るのは初めてで、緊張しつつ入室した。校長先生の机が部屋の奥にあり、手前に応接セットが置いてある。
そこに座っていたのは、Bの両親と教頭と校長、担任は入口付近に立った。偉い先生方が並んでいるのを見て子供心にもただ事ではないと思った。
真っ先に口を開いたのはB母だった。「なんでこの子は無事なの!?Bは○○ちゃん(私)は大丈夫だったって言ってたのに!」急に叫んだかと思うと、私に飛びかからんばかりの勢いで中腰になった。
B父はB母の肩を抑さえ、B母に席に座るように促した。
びっくりたまま状況についていけない私は、直立不動で動けなかった。今度は校長が優しく話しかけてきた。「ねえ、○○さん。Aさんからなにかもらった?」
校長の声は優しかったがうわずっていた。とても緊張しているようだった。
私はかすれた声で「…シールもらった…」と答えるのが精いっぱいだった。その瞬間、大人たちのはっと息をのむような声が聞こえた。
「なんで…」「この子は…」「Aから…」「なんで無事で…」そんな声を誰ともなくつぶやいていた。
ようやく頭が状況を整理しようと動き出した私は、例のAの呪いの件を思い出した。多分大人たちはAの呪いでBがあんな風になったと考えているんだろう。
そう考えると全てに納得がいった。と同時にムカついてきた。いい大人が何人もいて何を言っているんだ!と。
そして、叫んでしまった。「私はAとシールを交換しただけだもん!Bみたいに筆箱取ったりしてないもん!」
その瞬間、大人たちは一斉に私を見た。「交換…だから…」B母がつぶやいた。それにかぶせるように「お前はそれをBに言わなかったんかああ!!」とB父が叫び、私に掴みかかってきた。
B父を羽交い絞めにする校長と教頭、泣き叫ぶB母、もういっぱいいっぱいだった。
その時、制服姿の父が校長室に入って来た。多分いつの間にかいなくなっていた担任に呼ばれたのだと思う。
大人たちはとたんに静まり返った。「この子は…駐在さんとこの子か。」そうつぶやいてB父は舌打ちをした。
私は父と共に校長室を出た。私は茫然自失のまま家についた。家に入ると母は狼狽えていたが、何が起きたのか分からないのでどうしようもなく、何かできることもなかった。
父は私を家に送り届けると小学校に戻り、B父と話した。が、B父が一方的に怒っているのは分かるが、なぜ怒っているのかは詳しくは語らない様子で父にとっても腑に落ちない様子で帰ってきた。
両親は「何が起きたのかは分からないが、集落の有力者であるB父が怒りにまかせて私に何をするか分からないから引っ越す」ことを決めた。
ちょうど私も来年から中学生だし、いつまでも転校続きでは落ち着かないだろうというのが建前だった。
県の端から端の距離に父実家があり、土地も空いているから家を建てようということがその日のうちに決まった。
私と母はすぐに父方の祖父母の家に引っ越すことが急遽決まった。父は、とりあえず集落から離れた所にマンションを借り、駐在所に通うということだった。
でも、もし来年もここに残るようになったら(転勤がなかったら)どうするの?と聞くと、父は「こういうことがあったらすぐ人事移動があるんだ」と言い、実際に季節外れの年末の人事異動で、父は転勤になった。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板