したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

規制中の怖い話スレ

24毒男:2017/04/16(日) 22:59:03
これは、俺の祖父の父(俺にとっては曾じいちゃん?)が体験した話だそうです。
大正時代の話です。大分昔ですね。曾じいちゃんを、仮に「正夫」としときますね。
正夫は狩りが趣味だったそうで、暇さえあれば良く山狩りに行き、イノシシや野兎、キジなどを獲っていたそうです。
猟銃の腕も、大変な名人だったそうで狩り仲間の間では、ちょっとした有名人だったそうです。
「山」という所は、結構不思議な事が起こる場所でもありますよね。
俺のじいちゃんも、正夫から色んな不思議な話を聞いたそうです。
今日は、その中でも1番怖かった話をしたいと思います。

その日は、カラッと晴れた五月日和でした。
正夫は、猟銃を担いで1人でいつもの山を登っていました。
愛犬のタケルも一緒です(ちなみに秋田犬です)。山狩りの経験が長い正夫は、1人で狩りに行く事が多かった様です。
その山には正夫が自分で建てた山小屋があり、獲った獲物をそこで料理して、酒を飲むのが1番の楽しみでした。
その日は早朝から狩りを始めたのですが、獲物はまったく捕れませんでした。
既に夕方になっており、山中は薄暗くなってきています。
正夫は、
「あと1時間くらい頑張ってみるか」
と思い、狩りを続ける事にしました。

それから30分ほど経った時です。
正夫が今日の獲物をほぼ諦めかけていると、突然目の前に立派なイノシシが現れました。子連れです。
正夫は狙いを定め弾を撃とうとしましたが、突然現れた人間にビックリしたイノシシは、急反転して山道を駆け上がって行きます。
正夫は1発撃ちましたが、外れた様です。
愛犬のタケルが真っ先にイノシシを追います。
正夫もそれに続き、険しい山道を駆け登りました。

15分ほど追跡したでしょうか。
とうとう正夫はイノシシの親子を見失ってしまいました。
タケルともはぐれてしまって途方に暮れていた所、遠くでタケルの吠える声が聞こえます。
その吠え声を頼りに、正夫は山道を疾走しました。
さらに10分ほど走った所にタケルはいました。
深い茂みに向かって激しく吠えています。
そこは、左右に巨大な松の木がそびえており、まるで何かの入り口の様にも見えます。
正夫は、そこを良く知っていました。
狩り仲間の、いえその周辺の土地に住む全ての人々の、暗黙のタブー、
「絶対入ってはいけない場所」
でした。
正夫は、幼い頃から何度も両親に聞かされていたそうです。
「あそこは山の神さんがおるでなぁ。迂闊に入ったら喰われてまうど」
と。
しかし、何故かその禁断の場所からさらに奥へ進むと、獲物が面白い様に捕れるのだそうです。
ただ、掟を破り、そこに侵入した猟師などは、昔から行方不明者が後をたたないそうです。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板