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【まだまだ】型月キャラを性転換するスレ二十二人目【終わらんよ】

75僕はね、名無しさんなんだ:2011/07/21(木) 23:51:04 ID:lm5Xkw9k0
「知ってるかい、衛宮。僕とお前、付き合ってることになってるんだぜ」

 何気ないふうを装って、探りを入れてみる。
 でも、ちらりと盗み見た衛宮の横顔は、相変わらず、ここではない遠いところをぼんやりと眺めていた。
 いつだってそうだ。授業中に窓の外を眺めている時も、たった一人、教室の隅でお昼を食べている時も、僕の下で可愛らしく鳴き声をあげている時も。
 そして、屋上から冬木の街並みを見下ろしている、今だって。
 ちくりと、嫉妬で胸が痛くなる。だって、彼女の視界に、僕はたったの一度だって入ったことが無いのかも知れないのだから。

「まぁ、いつかはそういう噂も立つだろうとは思ってた。だってお前、週に二回はウチに泊まって、そのまま二人で学校に行ってるんだもん。そりゃあ誰かが気づくよな」

 煙草の煙を明後日に向けて吐き出しながら、ぼんやりとした衛宮が呟いた。
 そうだ。僕は、週の半分は衛宮の家に押しかけて、その度に彼女を押し倒している。
 衛宮が僕の要求を拒んだことは、一度だって無い。どれほど自分勝手な行為にも、彼女は顔色一つ変えずに応じてくれる。
 一時は調子に乗って、彼女の身体の隅々までを開発してみたが、今はそれほど激しい行為をすることは少なくなった。そんなことをするよりも、一秒だって長く、彼女と繋がっていたいからだ。
 きっと、彼女も感じてくれているのだと思う。
 だけど、一度だって、衛宮の方から行為をせがんだことは無い。たったの一度も。

「衛宮はどうしたいの。僕と付き合いたいと思う?」

 衛宮は、煙草を銜えたまま、片頬だけをシニカルに歪めた。
 風に遊ばれる前髪を掻き上げる仕草は妙なくらい様になっていたのに、それを微笑みと呼ぶには彼女の横顔は幼すぎたのかも知れない。


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