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あの作品のキャラがルイズに召喚されましたin避難所 4スレ目
694
:
ルイズと無重力巫女さん
◆1.UP7LZMOo
:2018/12/01(土) 02:08:06 ID:EpCC/uLM
「あいよ、その二つでいいね?それじゃあ出来上がりにちょっと時間が掛かるから、その間飲み物でも頼んできな」
「成程、隣に飲み物系の屋台がある理由が何となく分かったぜ。じゃあお言葉に甘えさせてもらうよ」
まさかの協力関係にある事を知った魔理沙は手を上げて隣の屋台へと足を運ぼうとした所で、彼女から注文を聞いた店員が慌てて呼び止めてきた。
「っあ、お嬢ちゃん!ゴメンちょいと待った!ウチ前払いだったから、悪いけど先にお金払っといてくれるかい」
「お、そうか。じゃあそっちのア……あぁ〜、私の知り合いに頼んでくれるかい?」
「あ、は……はい分かりました。それじゃあ私が――」
危うく名前を言いかけた魔理沙に一瞬ヒヤリとしつつも、アンリエッタは金貨入りの革袋を取り出して見せる。
幸い顔でバレてはいないものの、流石に名前を聞かれてしまうとバレる可能性があったからだ。
何せ実際に顔を見たことがなくとも、自分の肖像画くらいは街中で見かけたことがある人間はこの場にいくらでもいるだろう。
先に名前の事で相談しておくべきだったかしら?……軽い失敗を経験しつつも、アンリエッタは生まれて初めてとなる支払いをする事となった。
「えぇっと……お幾らになるでしょうか?」
「んぅと、リゾットとパスタだから……合わせて十五スゥと十七ドニエだね」
「え?スゥと…ドニエですか?」
一般的な屋台価格としてはやや強気な値段設定ではあるが、それなりのレストランで出しても大丈夫な味と見栄えである。
それを含めての強気設定であったが、値段を聞いたアンリエッタは目を丸くしつつも革袋の中からお金を取り出した。
「あの、すいません……今銀貨と銅貨が無いのですが……これは使えるでしょうか?」
「ん?え……エキュー金貨!?それもこんなに!?」
そう言って差し出した数枚の金貨を見て、店員は思わずギョッとしてしまう。
新金貨ならともかくとして、まさか一枚あたりの単位が最も高額なエキュー金貨を数枚も屋台で出されるとは思っていなかったのだ。
調理や盛り付けをしていた他の店員たちも驚いたように目を見開き、本日一番なお客様であるアンリエッタを注視した。
一方でアンリエッタは、突然数人もの男女からの視線を向けられた事に思わす動揺してしまう。
「え?あの……ダメでしたか?」
「だ…ダメ?あ、いえいえ!充分ですよ……っていうかそんなにいりませんよ!この一枚だけで充分です!」
そう言って店員はアンリエッタが取り出した数枚の内一枚を手に取ると、「あまり見せびらかさないように」とアンリエッタに小声で注意してきた。
「ここ最近ですけど、何やらお客さんみたいに大金を持ち歩いてる人を狙って襲うスリが多発してるそうなんですよ。
犯人の身元は未だ分からないそうですから、お客さんもこんなに大金持ち歩いてる時は気を付けた方がいいですよ?」
親切心からか、店員が話してくれた物騒な事件の話にアンリエッタは「え、えぇ」と動揺しつつも頷いて見せる。
それに続くように店員も頷くと彼は「店からお釣り取ってくる!」と仲間に言いながらその場を後にして行った。
その後、別の店員から注文の品ができるまでもう少し待ってほしいとと言われた為、魔理沙と共に飲み物を決めることにした。
暫し悩んだ後でアンリエッタが決めたのはレモン・アイスティーで、魔理沙はレモンスカッシュとなった。
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