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ゼロの奇妙な使い魔 対サル用書き込みリレー依頼板

932マジェント:2012/10/04(木) 00:39:06 ID:QUno.Auo

彼女はしばらく呆然と立ちすくんでいた。
我に返り、マジェントが何か言い出すのを待ったが、待てども待てども彼が微塵も動かない。
ルイズは痺れを切らして、彼の頭をはたいて、耳元で「座ったまま寝るな!!」と叫んでやった。
「ゴホゴホッ!なんだよ……まだケムいじゃねーか!エホッ…
 室内だからこんなムセるのか?ゲホッゲホッ」
彼は椅子から飛び降りて、ヒビの入ってしまった窓の方に歩いていった。
落ちているガラスの欠片を踏んで、パリンと割れる音がした。
破片の散った教室の窓を開けようとしている。
「あイテ。
 指切っちまった……」
のんきに指の傷口をなめている彼を、ルイズは怒りに震える声で呼んだ。
「こっちを向きなさい、マジェント」
彼は喜色を広げて振り返って言った。
「今のが始めてだよなあ?ゴホッ……ルイズがオレの名前呼ぶの……」
「余計なことほざくなッ!
 いい?!今からあんたが発言していいのは、『スタンド』とやらについてだけよッ!
 ふざけたこと言ったら爆破するわ!
 冗談を言っても爆破!咳をしても爆破!
 爆破を防御しても爆破よ!」
「ゲホッ、咳くらいいいだろ?
 オレがルイズの爆発で困るのはそれだけなんだからなああ〜」
この使い魔は、ルイズの渾身の爆発が効かないことで調子に乗っている。
ルイズは地獄の底から沸きあがってくるような低音で嚇した。
「『スタンド』のことを喋らないと、あんたの新作ギャグ聞いてあげないわよ」
この男にはこっちの方が堪えるだろうというルイズの予想どおりに、彼はころっと態度を変えた。
「お!スタンドのこと言えばいいんだな?
 何でも訊けよ!」
そもそも、『ルイズがマジェントのギャグを聞けば、スタンドのことを話してやる』だったはずだが、『マジェントがスタンドの話をすれば、ルイズがギャグを聞いてやる』に逆転していることに、彼は気づいていない。ちょろい男だ。


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