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ゼロの奇妙な使い魔 対サル用書き込みリレー依頼板

928マジェント:2012/10/04(木) 00:35:24 ID:QUno.Auo
朝食が終わり、アルヴィーズの食堂を出たところで、ルイズは何かに躓いた。
「こんなところに物を置いておくのは誰?!」と罵倒しながら振り返ると、それは自分の使い魔であった。
出入り口で寝るな。
例によって、眠っているのか死んでいるのか分からないあの状態で倒れ伏している。
食堂から出てきた他の生徒たちから迷惑そうな視線を浴びている。
ルイズはその物体を、通行の邪魔にならない位置に蹴飛ばした。
すると彼はのそのそと起きだし、開口一番に「メシが足りねー」と文句を言った。
食堂に戻ろうとするマジェントをルイズは教室に引きずっていった。
「なんだよ!いいじゃあねーかよーどーせ何か余ってんだろ?」
「残り物なんて食べないの!
 犬じゃないんだから拾い食いも駄目よ?!」
「食えればいいじゃねーか……」
「わたしが恥ずかしいの!」
マジェントはまだごねていたが、ルイズは腕を引っ張ったり背中を押したりして無理やり歩かせた。
彼は体重がある方ではないし真面目に抵抗はしていなかったが、背の差がかなりあるので悪戦苦闘した。
授業開始時間に間に合わなくなってしまう。
ルイズは彼の背を押しながら説得作戦にでた。
「ほら!教室に行ったら他の使い魔たくさん見れるわよ!
 平民になんて一生縁が無い、魔法の講義が聴けるんだから!
 だからもーさっさと歩いてよー!」
「講義〜?
 堅っ苦しいのはなあ〜……」
そう言いながらも、彼は少し興味をそそられたようだ。

教室に入ると、半分くらいの席が生徒たちで埋まっていた。
皆、昨日召喚したばかりの使い魔をつれていて、教室のあちこちに小動物や得体の知れない生物がいた。
マジェントは使い魔たちをいちいち指さしてルイズに話しかけた。
「なあ、あそこに浮いてる目玉、どーやって飛んでるんだ?
 生物としてバランスおかしーんじゃねーか。
 あのでっけー蛇、窓の外からこっち見てるけど、あれも誰かの使い魔ってやつか?
 日常生活どうすんの?エサ代ぜってーやばいよなアレ。
 あそこに座ってんのキュルケだな。火トカゲもいんのかな?
 猫って鳥食うよな。あっちに鳥と猫が一緒にいるけど平気なのか?
 ルイズ、聞いたことあるか?猫は『ネ』ズミを食うから『ネ』コって言うんだそーだぜ。
 それだとつまり、『ト』リを食う猫は『ト』コで、『サ』カナを食う猫は『サ』コっつーことになるよな!」
ルイズが席に歩いていって座るまでの短い間で、彼はうっとーしくもルイズを質問攻めにした。
よく一人でこれだけべらべらと喋れるものだ。
「うるさいッ!
 ちょっとは口を閉じてられないの?!
 授業が始まるんだから黙っててよ!」
「見ろよルイズ、あの触手はえてるやつ気持ちわりいな」
ルイズは彼の肩に体重をかけて強制的に床に座らせた。
まだ喋り足りない様子だったが、彼の帽子を顔に引きずり降ろして目隠しにしてやった。
彼は文句を言おうと帽子を押し上げたが、ルイズに恐ろしい形相で睨まれると、しぶしぶ口を閉じた。


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