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ゼロの奇妙な使い魔 対サル用書き込みリレー依頼板

557名無しさん:2008/03/20(木) 22:53:10 ID:YWphJUIk


 街の外観に溶け込むような家の中に、その外観に不釣り合いな男たちが集まっていた。各々が手に武器を持ち、一種の興奮状態にあるようだった。テーブルの上には白い粉が散乱し、それを奪い合う。
「おいよお!そろそろ時間じゃねーのかよッ!火どころか煙一つアがりゃあしねえ!」
「大方"不運(ハードラック)"と"踊(ダンス)"っちまったんだろ。つかテメェさっきからシャブ一人でギッてんじゃねっぞ、お?」
「あ?テメェなに調子くれてんだ?"顔(ツラ)"貸せや。あんまトンガってっと"潰"すぞ!」
「おいおい二人とも待てって。つーかそんなに暴れてーならオレ達だけで街にでりゃあよくねぇ?」
「ヤベえ、お前マジヤベぇな。マジオレら大人しすぎたろ。つかオレらでヤッちまったらオレら"天下(テッペン)"取れんじゃね?そーなりゃシャブ使いたい放題ジャン!」
 その言葉に家中から歓声が上がる。掛け声と共に足踏みで地面を揺らす。ちょうど薬の効きが頂点に来たのだろう。血走った目をした男たちが扉めがけて殺到する。今まさに狂気が解き放たれたのだ。
 ――しかし、男たちの進む先には壁があった。いや、それは人が横一列に並び、道を塞いでいる光景だった。その人間たちの恰好に気づいた男が一人、震えた声を出す。
「あ……ま、ままま――」
 その壁の中心になっていた人物が声を張り上げた。
「おのれら、チンピラ共ッ!このオレ率いるヒポグリフ隊が相手だッ!」
「魔法衛士隊だアァァァッ!」
 叫びを上げ逃げまどう男たち。しかし路地に入った瞬間、すでに待ちかまえていた衛士隊の魔法によって、ある者は風に押さえ込まれ、ある者は足下の地中が変形した檻に捕まった。
 立ち向かおうとする者もいるが、相手は鍛えられた軍人だった。薬で恐怖は薄まろうとその実力差は覆しがたく、また衛士隊も容赦がなかった。一人、また一人と魔法衛士隊に捕まっていく。
 そして他の所でも同じような光景が広がっていた。街における趨勢はこれではっきりすることとなるだろう。だが、手足が死のうとも頭が残っていれば幾度でも再生する。『組織』というものは往々にしてそういうものなのだ。


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