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ゼロの奇妙な使い魔 対サル用書き込みリレー依頼板

515アンリエッタ+康一:2008/01/21(月) 12:55:09 ID:7qBnfuH2
そのためスタンドの操作は最低限にして、後はACT3の判断に任せる。
そうすれば意識を逃げる事に集中できる。今は攻撃から逃れる事が先決だった。
しかしエレオノールを引きずる康一の傍に、何本か降ってきた剣が突き立つ。
康一の顔をくっきりと映し出すほど、磨きぬかれた剣だ。正直な話、ゾッとしない。

「でも一体どこから攻撃してきてるんだッ。敵からこっちが見えるなら、こっちからも敵が見えなきゃあおかしいぞッ!」
康一が首を前後に振って廊下を見渡す。だが敵の姿は無い。
ここは遠くまで見渡せるほど、見通しのいい真っ直ぐな通路であるはずなのに、敵の姿はどこにも見えないのだ。
魔法は対象を視認しなければ正確に使う事は難しいと康一は聞いている。姿を消す魔法でもあるのだろうか。

しかしそんな事を考えても今の状況ではどうにもならない。
必死に全身を使ってエレオノールを引きずる康一だが、今にも剣はACT3の防御を超えてきそうだ。
これだけ切れ味が良さそうな剣に足でも貫かれれば、逃げ切る事は不可能に近くなる。
そもそも胴体をブチ抜かれれば、多分ショックで死んでしまうだろう。

康一はかなり追い詰められている事を自覚せざるを得なかった。
戦うにしても今敵がどこから攻撃してきているのかさえ分からない。
「それじゃあまともに戦う事もできないッ!」
必死でエレオノールを引きずって後ずさる康一に、背後を確認する暇など無かった。

どすん、と康一は背中が何かにブツかり、動きをせき止められてしまう。
壁があった。どうやら曲がり角だったらしい。
すぐに方向転換して康一は角を曲がる。すると、どうだろう。
「………攻撃が止んだ?」

あれだけ止めどなく降ってきた筈の剣が、唯の一本も降ってこない。
正確には曲がり角の方まで、剣は一本も飛んでこないのだ。
「もしかして、僕らの居場所が…分かってない?」
そして剣は何かを諦めたかのように降るのを止め、周囲に静寂が戻る。

『何デモイイデスケド、コノ隙ニ体勢を立テ直シマショウ』
「確かにそうだッ。早いとこマザリーニさんを追っかけないとッ」
ACT3にもエレオノールを運ぶのを手伝わせようかと、康一は思う。
だが。どうやら間隙は、本当に僅かな間でしかなかったようだ。


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