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ゼロの奇妙な使い魔 対サル用書き込みリレー依頼板

510アンリエッタ+康一:2008/01/21(月) 12:50:57 ID:7qBnfuH2
『さっき枢機卿から君のルーンの能力の事を聞いたんじゃが、使い魔を通して会話ができるとは思わんかったよ』
「それは僕も驚いてます。でも何か変な感じだなァ。ネズミを通して人と話をするなんて、まるで生きたケータイみたいだ」
康一の右手に刻まれたルーンがボンヤリと光っていた。
強い輝きではないが、道を照らす灯火のようにも見える。

康一のルーンの能力である動物や獣と会話をする能力。
その能力が離れた場所にいるモートソグニルの主人であるオスマンとの会話を可能にしているのだ。
「それで何でこんな所に使い魔を送って来たんです?僕等はそのお陰で助かった訳ですけど」
そう、先ほど窓から飛び降りる直前に聞こえてきた声は、使い魔を通したオスマンの声であった。

康一達の部屋と二階下の部屋の窓を小さな体で必死に開けて、康一達を助けてくれたのだ。
モートソグニルの小さな体なら敵に見つかる事もなく、それを行う事ができたのである。
殊勲賞ものの大活躍である事に間違いない。何より可愛いし、そこが一番重要。
『ほっ、そうじゃそうじゃ。今ちぃとマズイ状況でのぉ。舞踏会の客等が皆やられてしまっとるんじゃ』

「な…ッ!!それってどーいう事ですかッ!アンリエッタさんはどうなってるんですッ!」
『これこれっ!声が大きい、敵に見つかってしまうぞ。キチンと説明するから落ち着きなさい』
更に康一は肩の使い魔を通してオスマンを問い詰めようとするが、さすがに今の状況は分かっている。
廊下に取り付けられたランプの灯火が揺れ、ぐにゃりと影が歪んだ。

康一は周囲を警戒しながら移動を続け、オスマンの話を聞く。
『どうやら今夜の舞踏会の食事か何かに痺れ薬のような毒が仕込んであったようでの。
それにやられて広間の者は殆ど倒れてしまっているらしい。ワシもその一人じゃよ。
しかしワシには毒が薄かったのか効き目が弱い。そのお陰で君とこうして使い魔を通し話ができているという訳じゃ。』

毒、どうやら死ぬような物ではないらしいが、しかしあまりにもタイミングが良すぎると康一は思った。
今夜マザリーニと共に資料庫へ行くと命を狙われた上に、アンリエッタの方ではこの騒ぎ。
これが別々の人間のやった事ならあまりにも偶然が過ぎる。つまり。
「同一人物か、もしくは同じグループの奴がやったのか…」

『同感じゃよ。ワシは倒れる直前に君の事を枢機卿から聞いての。
その話の途中で彼は何かに気づいたように慌てて何処かへ行ってしもうた。
それで毒に倒れてから彼が危険じゃと気付き、モートソグニルに居場所を探させとった』


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