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ゼロの奇妙な使い魔 対サル用書き込みリレー依頼板

415ゼロのパーティ:2007/12/05(水) 02:53:23 ID:0fJY6Mrc
タバサが竜の高度を軽く下げるタイミングに合わせ、一斉に魔法を放った。
タバサの大きな杖からは巨大な竜巻、キュルケの杖からは1mものサイズの火球、ルイズの杖からは……何も出てない。
それに併せて、ヤツも静かに杖を振い、ゴーレムは右腕を掲げてヤツを守る。
その大きな手はまるで壁だ。
その壁へキュルケとタバサの魔法が叩き込まれた。

竜巻はゴーレムの身体を構成している土砂を巻き上げ、火球はゴーレムの身体を火で包んだ。
しかし、いくら竜巻で身体の土砂を巻き上げられようが、火でいくらその身体を焼かれようが、ゴーレムは巻き上げられたなら直せばいい、焼かれたのなら取り替えればいいと、すぐさま身体を修復させ、悠然と其処にたたずむ。
それどころか、ドームから炸裂した土砂をショットガンの様にして、此方の方へと打ち出してきた。
火で良く焼き上げられた岩石のショットガンは、低速であっても十分に凶器だ。

「くッ! 『エメラルド・スプラッシュ』!」

アレを喰らっては火傷じゃあ済まないッ!
僕は急いで狙いを外し、岩石をハイエロファントで残らずたたき落とす。
どうやら此方の攻撃よりも、相手の防御の方が堅固な様だ。
タバサの方もかなわないと判断したか、高度を上げ、僕らは再びゴーレムの上空を飛び回ることになった。

「これじゃ無理ね」
「どうしようもない」

タバサ、キュルケが諦めの声を上げる。あれだけやって通用せず、挙げ句反撃を喰らったとあっては、それも当然か。

ドグォオン!

唐突に、何故か塔の壁が爆発した。
あまりの爆音に、ヤツも含め、全員の意識がそちらへと向く。
そこには、あのゴーレムが拳を叩きつけても傷一つつかなかった壁に、大きなひびが入っていた。

「何であんな大きな的に当たらないのよ!」

ルイズが叫ぶ。どうやら犯人はルイズらしい。
ルイズが魔法を放つのは初めて見たが、本当に爆発するんだな。
しかしノーコンの上にあの爆発力。危ないにも程があるだろう。

ヤツはひびの入った壁を見、再び向きを転身する。
さっきから、逃げようとしたり、此方を迎撃しようとしたりと、本当に忙しいヤツだな。

「ルイズ。どうやったらあの大きな相手をはずせるのよ。器用にも程があるわ! 挙げ句、壁にひびまで入れて! 盗賊の手助けをしても良いこと無いわよ!」
「うるさい、キュルケ!」


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