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ゼロの奇妙な使い魔 対サル用書き込みリレー依頼板

388アンリエッタ+康一:2007/10/25(木) 18:49:47 ID:5DkJdK06
『えェ?何か言いましたか。アンリエッタさん?』
アンリエッタに届いた声。自身の使い魔である彼の声だ。
背後から聞こえてきた、その声に応えようと優雅に振り返るアンリエッタ。
「いいえ。何でもありませんわ、コーイチ……さん?」

彼女の最後の言葉は微妙に上ずったものとなった。
何故なら彼女の振り返って見た視界の中に、広瀬康一は何処にもいなかったから。
「あら。おかしい…ですね?」
声はあれども姿は見えず。確かに彼の声が後ろから聞こえてきたと思ったのだが。

狐につままれたようなアンリエッタだが、そんな彼女の肩に小さな衝撃。
「あはははッ」
咄嗟に振り返った彼女の見た先には面白そうに笑う、先ほど後ろから声を掛けてきた筈の康一であった。

そしてアンリエッタは笑ってる康一を見て、ハッと閃く。
「コーイチさん。あなた今のは音の能力で…!」
つまりはそういう事だ。さっき後ろから声を掛けてきたのは、康一のエコーズACT1が音の能力で発した声。
そして康一はアンリエッタが振り向いて気を取られてるスキに、彼女の背後に回りこんだという訳である。

そうと気付いたアンリエッタは唇を尖らせ、悔しそうな瞳で康一を見つめる。
女の子がそういう事をすると、何だか微妙に可愛らしいものだ。
アンリエッタ自身は怒っているつもりなのだろうが、その人目を引き付けるであろう麗しい顔立ちが余計に可愛らしさに拍車をかけている。
そんな無言で素敵な圧力に、康一は素直に頭を下げた。

「どうもスイマセンでした。ちょっと能力の実験してたんですけど、やり過ぎちゃいましたね」
そんな言い訳じみた事を話す康一の傍にはACT1が浮いている。
一応康一も意味もなくそういう事をやった訳ではない。
今夜の舞踏会の間、アンリエッタと連絡を取るためにACT1を配置しておくので、その実験を兼ねACT1で声を掛けたのだ。
もちろん悪戯心が無かったか、と聞かれると言葉に詰まるだろうが。

「もうっ!次は許しませんよ」
誤魔化し笑いをする康一に向かって、アンリエッタがちょっぴりだけ怒ったような声で言った。
「それはそーと、今日結構人来てるみたいですけど大丈夫ですか?
ACT1で広間の中を見てきたんですけど、大人の人ばっかりですよ」


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