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ゼロの奇妙な使い魔 対サル用書き込みリレー依頼板

197ヘビー・ゼロ:2007/07/10(火) 16:47:41 ID:826wy/uY

ウェザーは久々に授業に出た放課後にタバサに呼び止められた。
「・・・何だ?本ならちゃんと手で読んでいる」
するとタバサは小さく頭を振り『お天気おじさん』を指差した。
「返却期限」
「・・・そうか、それは忘れてたな」
「まとめて返しておく」
「重いだろ?俺が持ってってやるよ。新しいのも借りたいからな」
タバサは返事をするでもなく歩き出した。
ウェザーは図書館につくとタバサが本を返しているあいだに本棚を物色する。
タバサはシエスタとキュルケの失敗を踏まえた上である作戦を考えた。彼女たちの失敗は帽子を直接とろうとしたこと。ならば帽子を脱がざるをえない状況にすればいいのだ。
まずはウェザーに適当な本を選び一緒の机に座る。キュルケと話をつけてフレイムを近くにしのばせてあるので、室温をどんどん上げて図書館を真夏に変える。そうなれば必ず帽子を取る。名付けて『ヒート・ライブラリー作戦(帽子を奪え!)』。
ちなみにシルフィードに話したら「素直に『北風と太陽作戦』って言えばいいのに」とダメだししてきたので反省のため『はしばみ草部屋』に叩き込んでおいた。この作戦が終わる頃には従順になっているだろう。
自分の作戦に内心ほくそ笑みながらタバサは本を読み始めた。しばらくすると室温が三十度を超える。
「熱くない?」
「そうか?」
どうやらこの程度ではまだまだらしい。フレイムに合図を送りさらに室温を上げさせる。
「・・・熱くない?」
「は?いや全然」
「本当に?」
「ああ」
確かに本当なのだろう。タバサの顔は上気して汗だくなのに対してウェザーは涼しい顔で汗一つかいていなかった。室温は四十度に届いている。
しかし室温を上げ始めてから三十分が経った頃とうとうタバサがダウンした。いきなり突っ伏したタバサをウェザーは慌てて担ぎ上げて保健室まで運んだ。
「・・・完敗」
赤くなった顔にはなぜか清々しい笑みがあった。
タバサの敗因はウェザーの能力を知らなすぎたことだろう。ウェザーは自身の周りの空気の温度湿度をベストの状態に保つことで快適に本を読んでいたのだ。言うなれば『人間エアコン』である。


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