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ゼロの奇妙な使い魔 対サル用書き込みリレー依頼板

105奇妙なルイズ:2007/06/27(水) 21:36:40 ID:???
「いえ、私は…」
「アルビオン訛り」
ロングビルを差し置いてタバサが答えた、その答えでキュルケとルイズが納得する。
アルビオンの貴族ならば、大陸に来る時にこの町を必ず通る、しかし納得したところで別の疑問が出てきた。
なぜルイズと共にアルビオンに同行しないのか?
故郷ならば、地理にも情勢にも詳しいのだろうが、それなのにアルビオンには同行しないと言う。
その答えは三人にとって驚きのものだった、ロングビルはアルビオンの貴族ではなく、アルビオンの貴族だった者、なのだ。
貴族としての立場を剥奪されたメイジ、ある意味、王党派を恨んでいてもおかしくない人物がルイズの護衛をしていることに、三人は大いに驚いた。
「ミス・ロングビル、なんでルイズの護衛なんて引き受けたのかしら?」
キュルケは不信感を隠そうともしない態度で質問する。
「…私は、戦争を防ぐために手伝って欲しいとしか、オールド・オスマンから承っていませんわ、王党派への恨みがないと言えば嘘になりますが、戦争が始まって孤児が増えるのは…もう、見たくはありません」

ロングビルはルイズを見た、ルイズは何か考えるように、うつむいている。
「私からも一つだけ質問させて頂きます、ミス・ヴァリエール…貴方はなぜモット伯の元へ、シエスタを助けに行こうとしたのですか?」
キュルケとタバサもルイズを見た、この二人にしても疑問に思っていたからだ。
「貴族が、一人の平民を贔屓するのは、決して良いことだとは思えません。モット伯は教育と称して少女を嬲り、売買もしていたと判明しましたが…そうでなかったら、どうするおつもりでしたか?」

その質問は、あらかじめ答えが用意されていた。
いや、ルイズ自身が自問自答していたのだ、これは誰からの受け売りでもない、ルイズ自身の答えだった。

「一度でも友人と呼んだ者を見捨てるのが貴族といえるのかしら」
ルイズは、真剣な目でロングビルを見た。
ロングビルは、その視線に思い出す者があった。
そもそもロングビルの一家が貴族の立場を剥奪されたのは、父親がアルビオンの王家に逆らったからだ。
しかし、父は決して後悔などしていない。
王家よりも、自分よりも、何よりも大事な『理念』を守ろうとした父、その視線とうり二つに見えたのだ。


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