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テスト2

1モントゴメリー:2022/12/04(日) 21:31:14 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
テスト書き込みです。

305モントゴメリー:2025/02/09(日) 19:16:26 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
日蘭世界SS—— loterie pour mariage——

フランス連邦共和国(FFR)、パリ、エリゼ宮にて

「La Pucelle aux cheveux argentés(銀髪のラ・ピュセル)の生産は順調です。やはりルノーを始めとする自動車メーカーのノウハウを活用したのは大きいですな」

会議室では、FFR大統領であるマリー・マフタン以下、政府閣僚と一部官僚たちが“ラ・ピュセル”たちの普及計画について話し合っていた。

「FFR各軍への配備のための予算執行は予定通り進行しております」
「現場でも、まあ戸惑いはありましたが新しい『戦友』との友誼はつつがなく育まれていますわ」

国防大臣が軍政面を、国防参謀総長が軍令面での状況を説明する。

「軍以外の政府省庁への導入も大きな問題はございません。問題になるとすれば——」
「一般国民への普及ね」

マフタン大統領が言葉を継いだ。

「量産効果で価格低減を目指すとはいえ、現状でも中級乗用車の上位から高級乗用車の下位くらいの値段になるものね。必然的に、購入できるのは中流階級以上の国民に限られるわ」
「地方の農村などでは非常に人気ですが、やはり導入できる農家は少ないですな…」

農業・食料大臣が続いた。
それに対して教育大臣「代行」が提案する。

「政府から補助金を出して、国民の購入を後押しすれば良いのでは?」
「それは悪手だ。政府の負担が増えるし、回りまわって国民の税負担が増してしまう」
「私もその手はあまり使いたくないわ。実施の難易度は低いけど、政府の負担が増すことは避けるべきだし…何よりÉléganteではないわ」

経済担当大臣と共に『先生』の名代の案を一蹴したマフタン大統領であるが、彼女としても何か代案がある訳では無かった。
沈黙が支配した会議室を動かしたのは、アナイス国防参謀総長だった。

「何も案が浮かばないならば、今日はもう終わりにしない?そろそろ退庁しないと“売場”が閉まっちゃうのよ」
『閣下、ですから電子決済で購入するべきですと進言したのです』
「わかってないわね〜クロエ?“宝くじ”は売場に並んでいる時点でもうワクワクが始まっているのよ」
『我々にはその“ワクワク”というのが理解困難です。そもそも、宝くじの期待値は0.5未満です。10フラン分購入しても5フランも獲得できないのです。
「愚者の税金」という別名は誠に理にかなっていると推察します』
「その愚者のおかげで国内の文化遺産保護などに必要な予算が確保できているのだから、政府としては“納税者”たちには感謝しないとね〜」
『ですから、制服組席次第一席である閣下がそんな愚かなことをする必要はないと——』

「それよ!!」

参謀総長とその副官の漫才(?)を止めたのはマフタン大統領の叫びであった。

「あら?マリー…大統領も一緒に並びますか?」
「それは遠慮するわ。ワクワクはこの“椅子”からもらえる分だけで満足だもの。
 そうではなくて、『宝くじ』よ——」

306モントゴメリー:2025/02/09(日) 19:50:47 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
数か月後、Française des jeux(フランセーズ・デ・ジュー、フランス宝くじ公社)より新しい種類の宝くじが発売された。
loterie pour mariage(縁結びの宝くじ)と題されたそれは、一等の当選金額が従来の1/20であった。
しかしその代わりその当選数は20であり、すなわち20人の人間にその金額を獲得できる機会があった。
そしてこの金額は“ラ・ピュセル”1体の購入金額に匹敵し、さらに副賞として当選者には“ラ・ピュセル”の優先購入権が与えられたのである。
これは一等のみならず、二等の当選数は50で金額は“ラ・ピュセル”の半額、三等は100で“ラ・ピュセル”の1/3の金額であり(ローン購入時の頭金には十分である)、副賞も一等に準じている。

loterie pour mariageは、発売以降FFR領土全域で爆発的な人気を博した。
「リュビ(サフィール級潜水艦:『幸運』と『狙撃』を司る女神であり、主に狙撃兵や博打うちたちの守護神)」の加護があれば、高嶺の花として諦めていた“彼女”たちに会えるというのが主な理由である。
その理由から、購買者は中流階級以下の男性が過半を占めていたが、意外にもそれ以外の階層の者たちからもこの宝くじは人気だった。
それは優先権が与えられるといっても、当選したら必ず“ラ・ピュセル”を購入する必要はなく、自由な用途に使用して良いからであった。
普段なら当たる訳がないと興味を持たない者たちが「一等当選確率20倍」という数字に惹かれて売場へ赴いたのである。
(「やはり人間という存在は愚かですね」と某ラ・ピュセルは言ったという…)

結果として、loterie pour mariageは当初予測を大幅に上回る売上げを記録し、その金額は従来の宝くじの10倍に達した。
「“ラ・ピュセル”たちの販路拡大」と「政府の負担軽減」という二つの命題を実にÉléganteな手法で解決した我らがFFR大統領は、今回の収益を用いて臨時の措置であったloterie pour mariageを常設の宝くじにしたという。
(加えて、販売範囲も国内のみならず、テキサス共和国やグアテマラなどの同盟国まで拡大された)

307モントゴメリー:2025/02/27(木) 23:43:35 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
「リシュリュー戦記」世界SS——『決戦①』

——大西洋、アイスランド沖

ようやく太陽が海面から顔を覗かせ始めた矢先、防空巡洋艦「コルベール」の防空指揮所に声が響いた。

「電探室より艦長へ、対空電探に反応あり!?
 方位3-4-0、距離200㎞より大規模編隊接近中!レイキャビクからの基地航空隊と予測されます!!
さらに方位2-8-5、距離130㎞に別の反応!こちらは敵機動部隊から攻撃隊と思われます!?」
「こちら艦長!艦載機部隊の発見が遅すぎないか!?」
「奴ら、電探から隠れるために低空を突っ込んで来たようです!merde!!」

どのような状況であっても“紳士”でなければならない海軍士官にあるまじき単語を無視しつつ、コルベール艦長であるクレベール中佐は総員戦闘配置と叫んだ。
敵の航空戦力は、空母機動部隊とアイスランドの基地航空隊を合わせて1500機を超えると予測されていた。

「(くそっ。こちらの長距離爆撃機をかき集めて、1ヶ月以上も航空撃滅戦を実施したというのにまだそれだけの戦力があるのか!!)」

我々仏独伊の欧州連合艦隊は、その1500機の航空機からの空襲をくぐり抜け、さらに待ち構える英国艦隊を撃破して、その上でレイキャビクの港湾設備と飛行場を殲滅しなければならない。
道のりは途方もないが、それを成し得なければこの戦争に勝ち目はない。
まさにこれは『決戦』であった。

「味方戦闘機隊、西方に進出します!!」

見張り員の叫びに応じ空を見上げると、確かに上空直掩に展開している我が方の戦闘機たちが中隊毎に集結して艦隊左翼の方へと飛び去っている。

「(戦闘機隊は敵機動部隊への迎撃に集中させるのか。となると、レイキャビクからの攻撃隊には——)」
「通信室より艦長へ。『マドロン』より受信。
 “戦艦戦隊はこれより方位0-4-0に変針、方位3-4-0より接近中の敵編隊に対してT字を描く。各戦隊はこれに追随せよ” 以上です」

「やはりそうか!!航海長、面舵70度!旗艦との相対位置を維持せよ」
「了解、面舵70度!」

変針による船体の傾斜を体感しつつ、クレベール中佐は右——艦隊中央へと視線を向ける。
そこに広がるのは大艦巨砲主義者たちの理想郷、10を数える6万トン級の戦乙女たちで構成される単縦陣であった。
長女『マドロン』を先頭にした彼女ら姉妹・従姉妹たちは、二方向より迫る凶鳥たちに一切怯むことなく、ただただ堂々とその戦陣を進ませていた。
フランス帝国海軍では敵に無線交信を傍受されることを想定し、各艦に呼出符丁を設定している。
そして『マドロン』は戦艦戦隊旗艦にして、艦隊総旗艦でもある戦艦「リシュリュー」の符丁である。
(ちなみに、コルベールの符丁は『コリーヌ』だ)

308モントゴメリー:2025/02/27(木) 23:44:47 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
クレーベルは伝声管を掴み叫ぶ。

「こちら艦長、総員そのままで聞いてくれ。
 いよいよ正念場だ。今日一日はこの戦争の行く末を決める決戦となるだろう。
だが、俺たちがやることは今までと何も変わらん!我らの“宰相閣下”を護り通す、ただそれだけだ!!
諸君らはいつも通り、各々の務めを全うしてくれればいい。
以上である」

艦内各所から歓声が上がる。
艦長以下コルベールの乗組員にとって、“宰相閣下”——戦艦リシュリューは絶対に守護してみせるという誓いを立てた姫君であると同時に、勝利の女神であるのだ。
コルベールは開戦劈頭の「ダカール沖海戦」から一貫して彼女と戦列を組み戦い、勝利をつかみ取ってきた。
防空巡洋艦の本分として姫の御衣を引き裂こうとする無粋な“鳥”たちを叩き落とすのみならず、夜の帳を突き抜け脇腹に槍を突き刺そうと迫って来た“猟犬”と正面から刃を交えた事もある。
コルベールにとって、勝利とはリシュリューと共にある存在であった。

「(敵編隊にT字を描くってことは『アレ』をやるつもりなんだろうが、敵も予測済みのはずだ。どうするのだろうか?)」
「艦長、友軍機の一部が北方に向かいます!!」

見れば、確かに数機の機影が戦闘機隊とは別方向に飛んでいく。

「あれは…観測機か?」
「通信室より艦長、『マドロン』より妙な命令が…」
「妙とは何だ?」
「“接近する敵編隊との距離と方位を正確に報告せよ”です。『マドロン』の電探が故障したのでしょうか?」
「それは本艦にのみ送られた命令か?」
「いえ、本艦にではなく、輪形陣先頭に位置する『ナタリー』と最後部の『セシル』に宛てられた命令です」
「(確かに両艦ともコルベールに劣らない電探設備を持つ艦だが…いや待て、輪形陣の端と端? そうか!!!)」

思い返せば先ほどの観測機も、機上電探を装備した虎の子だった。“宰相閣下”は、『マドロン』は【魔弾の射手】となるつもりだ。
クレベール中佐が正解にたどり着くのを待っていたかのように、リシュリュー以下戦艦群に動きがあった。
各々がその“剣”を抜き放ち、向かってくる無粋な来訪者への歓迎の準備を進めていく。
そして——地上に極小の太陽が同時多発に誕生する。
km単位で離れているにも関わらず、頬を平手打ちされたかのような圧力を感じつつクレベール中佐はその勢いに乗るように視線を空へ向ける。
数十秒後、今度は空中に大輪の“花”が咲いた。
海の女王たちの“剣”——主砲による統制対空射撃である。
彼女たちリシュリュー級の主砲である50口径41㎝砲は、仰角45度で発射した場合、距離25㎞付近で高度12000m前後まで砲弾を到達させることができる。
しかし、いくら近接信管を搭載し、さらに測距は対空電探との連動式であるといっても、その距離では命中は期待できないはずであった。
だからこそ相手も油断し、密集隊形を維持していた。そのはずなのに、先ほどまでは最低でも100機はいたであろう敵——重爆撃機——編隊は、その数を半数から1/3以下にまで減らしていた。
まさに【魔弾】の如しであるが、リシュリューが使った策は魔術でも何でもない。砲戦術の基本、「三角測量」である。
ただ、その“基線”を輪形陣そのものとし、さらに観測機を用いて“角”を増やしただけである。
言葉にすれば単純なタネであるが、それにより精度は飛躍的に向上されたのである。
その光景を見たコルベールの防空指揮所では勝利の雄叫びが響き、クレベール中佐もその輪に加わったが、内心これは始まりに過ぎない、と冷静であった。
そしてそれが正しいことが次の報告から裏付けされる。

「敵重爆編隊、二手に分かれてさらに向かって来ます!!」
「こちら電探室!方位2-8-5からの敵攻撃隊は味方戦闘機が食い止めましたが、新たに方位2-7-9と2-8-8から別の編隊が向かって来ます!!」

肉眼と電子の目から立て続けにもたらされた凶報にも、クレベール中佐は動ぜずに命令を下す。

「主砲射撃用意!さあ、今日という日は始まったばかりだぞ!!」

310ひゅうが:2025/03/14(金) 05:14:26 HOST:FL1-27-127-13-252.okn.mesh.ad.jp
鉄槌世界 戦後史 年表


【原作 本土決戦まで】

1931年 満州事変勃発
1932年 5.15事件勃発、満洲独立反対派の犬養毅首相は重傷を負い辞任
満州国、独立宣言 執政に愛新覚羅溥儀が就任
1933年 日本、国際連盟脱退(発効は1935年)
     アメリカ、フランクリン・D・ルーズベルト政権が発足
     ドイツ、ヒトラーが総統に就任
1934年 溥儀、満州国皇帝に即位、親書を昭和天皇に送りその返答の形で最初に日本を訪問
     溥儀、昭和天皇に対し戦火の拡大に満洲国民が加担させられていることへの不満を直訴。
    昭和天皇、時の陸軍大臣および参謀総長らを呼び出し、直接叱責。以後形だけでも事変不拡大が国策として徹底される
     ソ連、大粛清を開始
1935年 日本陸軍、建軍以来の大改革を断行。関東軍・朝鮮軍司令官ら事変関係者が一斉更迭
     満洲国政府の権限が大幅に拡大
     7月、ソ満国境において日ソ軍が激突(小規模紛争)日本軍に大損害
    日本陸軍、5年計画での師団編成含む抜本改革を開始
     日本政府、軍事予算の緊縮を開始、軍事費が減少に転じる
1936年 2.26事件勃発。反乱軍は国会議事堂を占拠し閣僚4名を殺害
     反乱軍討伐の錦の御旗のもと、陸軍部隊はこれを武力鎮圧
帝都東京は戦場と化し、多くの国民が罹災。首謀者らは全員射殺(一部不明死体も戦闘によるものとして処理)
     陸軍主導内閣が組閣。軍はかなりの強権を手にする
1937年 ワシントン海軍軍縮条約失効に伴い海軍の大拡張開始
     米国との対立が深まり始める
     7月、盧溝橋事件発生
     8月、第二次上海事変発生
日中は全面戦争に突入する(日華事変、あるいは日中戦争)
1938年 3月頃、関東軍が越境北進。ソ連への示威行動(北満州事変)
     ソ連、大粛清を停止し大規模反撃を開始。事変は拡大の一途をたどる
     7月頃、日本陸軍は各所で大敗北。4万人あまりの戦死者を出しソ連から叩きだされたところで停戦成立
1939年 ナチス・ドイツ軍、ポーランド侵攻
英仏、対独宣戦布告。第二次世界大戦勃発
    陸軍主導により日独伊防共協定成立するも、日本政府サイドは対ソ友好関係の維持を決定
     東郷茂徳を中心とした外務省グループの工作が実り、日ソ秘密友好条約締結
     モロトフ・リッベントロップ協定成立。独ソはポーランドを東西で分割
     英仏両国は事実上ポーランドを見捨て、「まやかし戦争」期間に突入
     日独伊三国同盟成立。松岡洋祐ら親陸軍派はソ連を加えた四国同盟を画策
1940年 5月、まやかし戦争終了。ドイツ、フランス侵攻を開始
    パリ陥落、フランス降伏。第三共和政崩壊、ヴィシーフランス政府成立
     ヴィシーフランスの要請に基づき、日本、北部仏印進駐
     亡命フランス政府(自由フランス)、南部仏印において抵抗の構えを見せる
     英米蘭、対日経済封鎖を開始。日本は南方資源地帯への侵攻を考慮し始める
     バトルオブブリテン。ドイツ軍、英国上陸作戦を断念
     ドイツ軍、突如ソ連国境に軍を集結、「ほぼ無防備なルーマニアよりバクー油田の確保を目指し」進撃を開始
     日本、近衛文麿首相および東郷茂徳外相が訪ソし、独ソ停戦を仲介
日独ソ間での秘密協定成立。ソ連はバクー油田採掘権の半分をドイツに譲渡しドイツも撤兵を開始
ヒトラーに、ソ連与し易しの印象を与える

311モントゴメリー:2025/03/15(土) 19:26:14 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
「リシュリュー戦記」世界SS——『決戦後➀』

——グレートブリテン島、大英帝国首都ロンドン、バッキンガム宮殿

「陛下、このようなご報告で宸襟を悩ませること、恐懼に堪えませんが…ロイヤルネイビーは、本日消滅いたしました」

謁見の間で、英国首相チャーチルはそう報告した。

「……」

その報を聞く国王ジョージ六世は、ただ口を噤み、話の続きを待っていた。

「昨日行われました『第三次レイキャビク沖海戦』にて、我がロイヤルネイビーはその持てる全てを用い侵攻してくる欧州枢軸連合艦隊を迎え撃ちました。
しかし、結果は惨敗…。空母機動部隊は母艦こそ過半は健在ですが、艦載機の稼働率は1割を切り戦力としては数えられらません」
「……」
「そして…そして、水上打撃部隊は参戦した全ての戦艦を失い、瓦解いたしました。
何隻かは戦場を離脱し、アイスランドの海岸に乗り上げた艦もいますが、この状況では修復は困難です…」
「……」
「勝利に乗じた枢軸側は、レイキャビクに対し“戦略艦砲射撃”を実施、その港湾と飛行場設備を粉砕しました。
…もはや、新大陸とグレートブリテン島との連絡線は維持できません」
「…市民の被害は?」
「幸い事前の避難が完了していたことと、枢軸側が戦時国際法に則った行動を取った結果最小限で済みました。
それでも、港湾関係者などを中心に無視できない犠牲が出ておりますが…」
「……っ」

ジョージ六世は、僅かながらも初めて顔を歪めた。

「さらに、太平洋においても『第五次ハワイ沖海戦』に我が太平洋艦隊は敗北。オアフ島に日本軍の上陸を許しました。
現在も守備隊は抵抗しておりますが、増援はおろか補給すら送ることが困難です。」
「そうか…太平洋も負けたか…」
「また、先ごろロシア戦線でモスクワ陥落が確認されました…」
「……」

王は肩を落とす。

「されど陛下、明るい話題もございます。ロシア共和国政府のモスクワ脱出が確認できました。
大統領はクレムリンの残り運命を共にしたようですが、政府機能自体は健在であります。」

そして、首相は言葉を切り、続ける。

「そして何より、サンクトペテルブルクでの『勝利』です。
ロシア海軍は再起不能なほどの打撃を受けたようですが、100万人の市民と数十万の将兵が包囲網から脱出できたことを勝利と呼ばず何と呼びましょうか。」
「…そうか、彼らは、ロシア人は『勝った』か」
「正直に申しまして、ロシア人が、特に海軍があそこまで勇敢であったとは思いませんでした。海軍屋としては誠に痛恨の極みです」

ジョージ六世は目を閉じ沈黙する。そして目を開いて言った。

「余は彼らがうらやましい。彼らは勇者として、勝者としての歴史に名を刻んだ。
対する余は、無能な敗者として未来永劫語り継がれるであろう…」
「その汚名は不忠の臣である私が背負います!!」

チャーチル首相は叫んだ。

「まだ終わってはおりません!
もはやグレートブリテン島は維持できないでしょうが、新大陸の領土は今だ健在です。陛下には一時の恥を忍び、脱出していただきたく存じます。
かの地で再起し、復仇の時をお待ちください⁉
ロシアも、我が英国資本により建設されたウラル工業地帯はほぼ無傷です。
ここをしのげば、枢軸陣営の国力から考え近いうちに彼らは攻勢限界を迎えます。そこで一気に反転攻勢に出れば、勝利の栄冠は必ずや陛下の手に帰するでしょう」
「…首相、卿はロンドンに残る気か?」
「はい。
ここまで敗北を重ねてきた者が首相を続けるなど、国民が納得しないでしょう。
ご心配には及びません、昔取った杵柄です。上陸してくる枢軸軍相手に一兵卒として最後まで戦ってみせましょう」
「……」
「ロイヤルネイビーは確かに敗北し、消滅しました。しかし、大英帝国は健在です。必ずや再び七つの海を制する大艦隊を作り上げることができます。
ご決断を、陛下——」
「失礼いたします!!」
「何事か⁉」

312モントゴメリー:2025/03/15(土) 19:27:29 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
謁見の間に乱入してきた補佐官に対しチャーチルは一喝する。しかし、補佐官の言葉に顔色を変えた。

「宮殿の周りに国民たちが集まって来ております!?
ここは危険です、退避を!!」
「なっ……」

気が付けば外が騒がしい。ここまで喧噪が聞こえるということは、数千、或いはそれ以上の群衆が集まっているのであろう。

「断頭台の露と消えるか。無能な君主に相応しい末路であろうな」
「陛下、まだ間に合います。地下通路から脱出を!!」

運命を受け入れたジョージ六世と最後まで足掻くつもりのチャーチル首相が問答をしていると、不意に喧騒が止み、静寂がバッキンガム宮殿を覆った。
二人が訝しんでいると、旋律が聞こえてきた。

『『『英国斯く誓えり “海波統べん( rule the waves)”と
英国斯く歌えり 兵士の勇ましさ
諸国は聞き、疑を抱く
何ゆえ歌うか?
我らでさえ見失い
風吹き朽ちてゆく 風吹き朽ちてゆく

誰が世の覇者たるか? 思い起こす日ぞ!
そは「陛下の兵士」我が父、我が母!
命を賭す兵士 我が意地見せる時!
勝利に導くは 誰かと問うなら
誇らしく指し示す「陛下の兵士」!
誇らしく指し示す「陛下の兵士」!』』』

ジョージ六世は弾かれたように立ち上がり、制止の声も聞かずに廊下へと駆け出していく。チャーチル首相もその後に続き、窓の外を見て驚愕した。
国民が、歌っていた。バッキンガム宮殿を「包囲」した数千…否、数万の国民が歌っていたのだ。
「Soldiers of the Queen(陛下の兵士)」を。
ボーア戦争を生き抜いた老人が、先の大戦で片腕の失った壮年が、この戦争で父を失った少年が、赤子を抱いた母親が、皆が声を合わせて歌っているのだ——!!

『『『黒雲天地覆い 四方は敵ばかり
英国底力に 試練の時ぞ今
"党議にふけ、備え無し"
敵は自惚れり
されど我ら立ち上がり
義の為、国の為、戦とあらば征く!

誰が世の覇者たるか? 思い起こす日ぞ!
そは「陛下の兵士」我が民、我が国!
護国に常に立つ「陛下の兵士」なり!
勝利に導くは 誰かと問うなら
誇らしく指し示す「陛下の兵士」!
誇らしく指し示す「陛下の兵士」!』』』

「首相…否、ウィルよ。卿の言う通りだ。我々は、大英帝国はまだ負けていない」
「陛下、では——!!」
「いや、脱出するのは君だ。私はここに残る」
「それはなりません!陛下以外に誰が大英帝国を、あの忠勇なる国民を率いることができましょうか⁉」

必死に翻意を促すチャーチルに対し、ジョージ六世はただ首を振る。

「その忠勇なる彼らを見捨てることなど、余にはできない。
チャーチル首相、卿に命ずる。玉璽を卿に託す故、先に脱出した娘を即位させて、この戦争に勝つのだ」
「…陛下は、どうなさるおつもりで?」
「余は彼らと共にある。余の首と、持ち出せなかった王室財産を差し出せば、グレートブリテン島の民を救う事ぐらいはできるであろう。」
「………」

感極まり、声が出ない首相に対し、王は続ける。

「卿には辛い役目を押し付けてしまうが、娘と、この国の行末を託したぞ。
さあ、我らも歌おうではないか!」

曲は丁度3番に差し掛かっていた。

『『『うわべの挨拶など もう止めるべきだ
いざ起て剣佩きて “海波統べる( rule the waves)”とき
兵役こそなけれども 奴の敵非ず
そがものかは 見せ付けよ
英国たる者は 皆々兵士なり!

誰が世の覇者たるか? 思い起こす日ぞ!
そは「陛下の兵士」我が友、我が子よ!
名誉の守護に立つ「陛下の兵士」なり!
勝利に導くは 誰かと問うなら
誇らしく指し示す「陛下の兵士」!
誇らしく指し示す「陛下の兵士」!———』』』

313モントゴメリー:2025/04/12(土) 01:12:24 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
集合1-1

どこかの、とある世界線。
水平線上にさえぎる物が何一つない大海原を艦隊が、否、「大艦隊」が進んでいた。
その中の1隻の艦橋に、ギリギリ青年と言って良い男性と妙齢の女性がいる。
司令官席に座る男に対し、女性は尋ねる。

「どうですか【閣下】 本艦の乗り心地は?」
「極上だね。
戦艦の迫力と空母の鋭さ、そして駆逐艦のスリルを同時に味わえる艦なんてこの艦以外にはないだろうね」

それは奇妙な艦であった。
艦前部に3連装2基の主砲が背負い式に配置されているのは特に不自然ではない。しかし、その後から風景が一変する。
艦橋は航空母艦と同じアイランド型であり、それも中央部ではなく右舷側に設置されている。
そして後方からは飛行甲板が艦尾まで続いているのである。
その奇妙な艦の名は、アラスカ級偵察戦艦『アラスカ』という。

「しかし、この艦もそうだけど他の艦も灰汁が強いというか、艦隊全体がアンバランスというか…」

【閣下】と呼ばれた男は艦橋の窓から外を見る。
『アラスカ』の後ろには同型艦である『ハワイ』が続いている。この2隻がこの艦隊の中心である。
そして、その周囲を固める艦艇たちがこれまた個性派揃いであった。
まず『アラスカ』級の後方で別個に陣を敷いている空母群に目を向けよう。
10隻の『インディペンデンス』級軽空母と、5隻の『サモア』級軽空母はまだいい。
“史実”と呼ばれる世界線の『インディペンデンス』や『サイパン』級とほぼ違いはない。
(細部は色々とあるが…)
10数隻の「オリョール」級も許容範囲である。
「ロング・アイランド」級護衛空母の準同型艦として、補助戦力としては十分に使える。
だが、同じく10数隻の『エセックス』級正規空母からは話が変わって来る。
全長275m、基準排水量2万6000トンという堂々とした体躯からは頼もしさを感じるが、実態は一発の被弾で轟沈する危険性を孕んだ脆弱さである。
空母の命とも言える速力も30ノットに届かない(約29ノット)。
とてもではないが空母機動部隊同士の殴り合いなんかには怖くて投入できない。
しかし、これでもまだ「普通」の範疇である。
ここからさらに怪しくなる。

314モントゴメリー:2025/04/12(土) 01:13:43 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
8隻の改「オマハ」級防空巡洋艦はその名の通り、オマハ級の主砲を5インチ両用砲に換装したものでいわば「ジェネリック・アトランタ級」である。
ペンサコーラ級改め「キーロフ」級重巡洋艦の変わらない姿を癒しとしつつ、今度は前方を向けば、4隻の「ボルチモア」級重巡洋艦はこれも史実と変化がないように見える。
しかし、よく見れば主砲が違う。
その主砲はMark 4 25.4 cm(50口径)3連装砲3基に変更されていた。

さらにさらに、「アラスカ」級に負けず劣らず奇抜な造形をしている艦影が連なる。
「キアサージ」級高速戦艦と、「アラスカ」級巡洋戦艦。
共に16インチ3連装主砲を2基前方集中配備しているのは同じであるが、前者は基準排水量3万5000トンと手堅い設計に対して後者は2万8000トンとギリギリまで切り詰めていて余裕がない。
まあ、それを代償に“量産”性を確保しているので、ある意味合理的に割り切った艦である。
彼女らを見た後だと、魔改造された「ガングート」級が普通に見えてくる。
主砲をアメリカ製45口径16インチ連装砲3基に換装した4姉妹は立派な巡洋戦艦に生まれ変わっていた。
(砲塔を減らす代わりに機関も強化している)
おっと、その改装で取り外された30.5㎝3連装砲を主砲とする「クロンシュタット」級偵察戦艦も忘れてはいけない。
あの子たちもこの「アラスカ」の一族である。
そしてやっぱり私がいないと駄目ね!?とでも言いたげに旧ワイオミング級である「ボロディノ」級戦艦が脇を固めている。

艦隊のワークホースである駆逐艦はもっとヒドイ。
12隻の「ミッチャー級」嚮導駆逐艦は基準排水量3800トンで主砲は47口径15.2cm砲連装3基という艦種詐欺である。
(世界水準超えてる軽巡をさらに超えている)
と、思えば60隻の「グネフヌイ」級駆逐艦はいわゆる“フラッシュ・デッカー”であるという両極端。

「よくもまあ、こんなニッチを攻めた艦ばかり集めたものだね」

その男の独白を聞いた女性は、からからと笑い始める。
「貴方が、貴方がそれを仰いますか!我々を生み出したのは他ならぬ貴方ではありませんか!!
【閣下】、いえ、【お父様】!?」

笑い終えた女性——偵察戦艦「アラスカ」の艦娘は居住まいを正し、続けた。

「お父様、『モントゴメリー艦隊』α任務部隊“ Good Ol' Rebel(古き良き反逆者)”、全艦戦闘配置を完了しております。
ご命令を」
「うーん。取り敢えず他の任務部隊と合流しようか」

アラスカの問に男は静かに返した。

315バーコードハゲ:2025/04/14(月) 17:05:34 HOST:KD059132006213.au-net.ne.jp
ちょっとテスト
|神秘学家《アルカニスト》

316バーコードハゲ:2025/04/14(月) 17:09:44 HOST:KD059132006213.au-net.ne.jp
あ、ルビ振りだめかここ
<ruby>神秘学家<rt>アルカニスト</rt></ruby>

317バーコードハゲ:2025/04/14(月) 17:10:19 HOST:KD059132006213.au-net.ne.jp
これもダメか

318モントゴメリー:2025/04/23(水) 23:43:17 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
MAT82bis短機関銃
口径:10mm
銃身長:250mm(口径漸減部分含まず)
使用弾薬:10x25mm フランセーズ・オート弾
装弾数:32/20発着脱式箱型弾倉
作動方式ストレート・ブローバック式オープンボルト
全長:480/720mm
重量:約4kg(マガジン無し)
発射速度:600発/分
有効射程:約500m

【概要】
MAT82bisは、フランス連邦共和国(以下FFR)が設計した短機関銃である。
その名が示す通り、MAT82短機関銃にMAS50bisで用いられた技術を採用して改良した。

【開発】
10x25mm フランセーズ・オート弾(10x25mm Français Auto)は、それまでの7.65x20mm Longue弾の3倍以上の威力を誇り、それを採用したMAT82も短機関銃としては破格の威力を有していた。
しかし、時代が過ぎるにつれOCU始め列強諸国の歩兵用防弾装備は強化され続けており、フランセーズ・オート弾の神通力も色褪せつつあった。
そこでFFR陸軍は短機関銃の更新を決意。MAT(Manufacture Nationale d'Armes de Tulle:チュール造兵廠)に設計を依頼した。
その際出された設計項目は「使用弾薬はフランセーズ・オート弾のまま」という一点のみであった。
(兵站上の理由から)
MATは単純であるが極めて高い要求に四苦八苦しつつも、MAT82を改良するという形でその要求に見事応えたのである。

319モントゴメリー:2025/04/23(水) 23:45:33 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
【構造】
改良において最も大きな変更点は、MAS50bisでも採用された新型銃身と新型ブリーチ(遊底)である。
まず遊底はカムで回転する螺旋状になっており、強固な閉鎖を可能としている。
これにより、従来は密閉できず無駄になっていた圧力を効率よく利用して弾速を向上できる。
つまり、従来の弾薬のまま初速を向上されることで可能なのだ。
また、薬室に装着されたときに薬莢を取り囲むコレットも改良を施し、コレットのテーパー状のウェッジにより、引き抜き力を 50% 減少させることに成功した。
これで、ボルトの回転により多くのエネルギーが残すことできる。
銃身に関しては口径漸減砲、いわゆる「ゲルリッヒ式」である。
これら2つの新規軸を採用した結果、発砲時の初速はおよそ1200m/sまで強化された。
これは同じ弾薬を使用する拳銃の約2.5倍であり、運動エネルギーは約6倍の6000Jとなった。
そして、運動エネルギーが6倍ということは射撃時の反動も単純に考えれば6倍になる。
されどMAT82の重量は一般的拳銃の4〜7倍に相当するため、十分に吸収できた。
連射時の制御については『エラン・ヴィタールで抑え込む』という必勝の方程式で臨む——

謀将国防大臣(当時)「何でもエラン・ヴィタールで解決しようとしたらダメよ?」

——のは上層部からの鶴の一声で却下となった。
現場の努力は素晴らしくかつ尊いものであるが、上層部や技術者がそれに頼るのは“怠慢”以外の何物でもないのである。
そして「『我らが指揮官』隷下の兵士たちの辞書には怠惰という文字はない」のだ。
(某美人戦車乗り「『ただし、あくまで原則的に』だけどね〜♪」(“御守り”の中身をコーヒーカップへ注ぎつつ))
またエラン・ヴィタールに不可能はないが、同時に無限でもない。連続使用し続けては枯渇してしまう。
戦術的観点からしてもエラン・ヴィタールの節約は重要な課題であった。
そこで、ヴァレ155㎜簡易自走砲にも採用された反動軽減機構と同系統の装備を銃床に内蔵した結果、反動はおよそ半分にまで軽減された。
これでもMAT82初期型と比較して2倍以上の反動であるが、許容範囲とされた。

【運用】
MAT82bisは21世紀初頭に制式採用され、従来のMAT82を置き換える形で普及していった。
強化された初速により有効射程は約2倍となり、戦術的柔軟性は大きく広がった。
また威力の方も距離50mで20㎜、200mで17㎜の装甲版を貫通できる能力を有している。
(通常弾の場合)
これならば強化される一方である歩兵用防弾装備にも十分に対応できる。
「置き換える」と言ったが、遊底と銃床を交換して銃身先端に口径漸減部分を追加すれば初期型から簡単に改修できてしまうため、FFR正規軍やフランス国内軍ではこの方式が採られた。
それに対して民間市場に対しては「新商品」という情報を前面に押し立てた宣伝を行った結果、流行に敏感である10代〜20代女性を中心に大変な反響が起こり、大人気商品となった。
(その影に隠れるように改修キットも販売されているが)

320モントゴメリー:2025/05/24(土) 23:34:44 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
新商品のご案内②


“皇国世界”代表 yukikazeさま

モントゴメリー企画、代表取締役社長のモントゴメリーでございます。
戦線に復帰なされたこと、誠にお喜び申し上げます。

過日は弊社の「ラサール」級を採用していただきありがとうございました。
本日はそのラサール級に対応する「ハイ&ローの“ロー”」となる軽量巡洋艦の案をご紹介いたしたくご連絡いたしました。
貴世界線のフランス帝国さまが構想中の新型巡洋艦、その一助となれば幸いです。
以下がその新商品の概要でございます。



(仮称)マルセイユ級巡洋艦

常備排水量:7800トン
全長:195m
全幅:17.5m
最高速力:36.5ノット
機関出力:約14万馬力
航続距離:18ノットで8000海里
武装:55口径15.2㎝3連装2基
   50口径9.0cm連装高角砲4基
   55㎝4連装魚雷発射管4基(片舷2基)
水上機:6機
装甲:舷側75㎜(最大)
   甲板40㎜
   主砲防盾100㎜
備考:優れた指揮・通信能力を保有


・商品説明
装甲巡洋艦の興隆により「“巡洋艦”に対するビジョンが見えなくなっている」というお悩みを抱えているとお聞きしました。
それに対し弊社が導き出したソリューションは『原点回帰』でございます。
巡洋艦の原点、すなわち帆船時代の「フリゲート」の役割。『索敵』に重点を置いた設計となっております。
大まかなコンセプトは、史実ラ・ガリソニエール級に大淀型の航空機運用能力を足したというものとなります。
多数の偵察機を使い周囲を索敵し、輸送船団など自身で対処可能な目標は撃破し、タウン級のような対処困難な目標はラサール級や潜水艦などの味方に位置を報せそちらに対応してもらう、という運用となります。
しかし二線級というわけではなく、必要とあればラサール級と共に艦隊決戦に投入できる潜在能力は有しております。
36.5ノットという健脚はタウン級から逃げるためだけではなく、ラサール級に追随するためのものです。
(航続距離も同様です)
主砲はタウン級には役者不足ですが、水雷戦隊旗艦として駆逐艦を先導して突撃する際妨害してくる敵軽快艦艇を排除するには十分な威力を有しております。
そして誘爆対策に雷装を廃したラサール級とは異なり、「格上殺し」たる魚雷もあります。
装甲はタウン級対策を諦め、対13㎝級に割り切っております。
索敵にも前衛にも主力にも使える「万能艦」たる巡洋艦の役割を果たせる艦であると自負しております。

以上となります。
もし本商品にご興味を持たれましたら、お気軽にご連絡ください。
また、お客様の要望に合わせたカスタマイズも承っております。
特に速力に関しましては、ラサール級が「35ノット」という前提に設計しております。
yukikazeさまの方で32ノット前後に調整してある場合は、それに合わせ再調整し、浮いたリソースを武装や装甲に割り振ることも可能であります。
(航続距離も過剰である場合はそれに準じます)

改めまして、これからも弊社をよろしくお願い申し上げます。


モントゴメリー企画
代表取締役社長 モントゴメリー

321モントゴメリー:2025/05/28(水) 23:26:10 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
MAS7.5㎜小銃Mle1950ter(MAS50ter)

口径:7.5㎜
全長:1200㎜(銃床折り畳み時約800㎜)
重量:約4㎏
総弾数:20発(着脱式箱型弾倉)
想定射撃距離:800m

【概要】
フランス連邦共和国(以下、FFR)で制式採用された小銃。その名が示す通りMAS50の3番目(ter)の改良型である。
改良の主眼はMAS50bisの激烈なる反動の低減であり、その目標は見事に達成された。
兵士たちからは慣例に従い“MAS50ter”と呼ばれ、初代MAS50から三世代に渡る信頼を保持している。

【計画】
チュール造兵廠(Manufacture Nationale d'Armes de Tulle:MAT)が世に送り出したMAT82bis短機関銃は、大人気商品となった。
特に若い女性から根強い支持を受けたそれは、FFR全体で社会現象と言えるほどの存在となった。
しかし、それを面白く思わない勢力もあった。

——サン=テティエンヌ造兵廠(Manufacture d'armes de Saint-Étienne:MAS)である。

「FFRの魂」とまで言われる名銃MAS50シリーズを生み出したMASからしてみれば、ライバル企業の成功など面白くないのは当然である。
“主役”の座をMATから奪還するべく、MASも独自設計の「新商品」の開発を決定、起死回生を狙った。
なお、この報を聞いたアナイス・ベルナルド国防参謀総長は

「ああ素晴らしきかな意地の張り合いよ! やはり『破壊的革新』は民間企業同士の競争から生まれるのね!!」

と宣い、即座にお付きのラ・ピュセルから

「MASもMATも官営の工廠では?」

と突っ込またという。
そんなことは露知らないMASは、“第一陣”としてMAS50シリーズの最新型を設計することに決め、邁進することになる。
(MAT82シリーズに正面から挑む連発銃も開発するが、そちらは第二陣とした)

322モントゴメリー:2025/05/28(水) 23:27:12 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
【設計】
今回の改良の主眼は『反動の軽減』であった。
当たり前の話であるが、弾丸の運動エネルギーが13㎜級の重機関銃に匹敵するのであれば、反作用のエネルギーもそれに準じるのである。
現状はそれを兵士たちのエラン・ヴィタールで押さえつけているのであるが、そのままにしていい問題ではない。
これまでも幾度か言及しているが、上層部や技術者が現場の努力に胡坐をかくのは“怠慢”以外の何物でもないのである。
そして「『我らが指揮官』隷下の兵士たちの辞書には怠惰という文字はない」のだ。
(「『ただし、あくまで原則的に』だけどね〜♪」
 「閣下、誰に向かって話しているのですか?それ以上加えますとコーヒーとアルコールの適切な比率から離れます。私のタンクから抜き取ったコアントローなのですから浪費は控えてください」)

反動軽減という目標を達成するために、MASは実用化されたあらゆる技術を投入するという方針を取った。
同時に、そのための費用増大は看過することも決断した。
此度の新型銃はMATシリーズと異なり軍の制式装備となることを目標として設計するのだ。
ならば過度に費用圧縮を試みるよりも、性能を追求した方が得策なのである(武人の蛮用に耐える耐久性を確保するのは大前提であるが)。
まず始めに、銃床部分にMAT82bisにも採用された反動軽減機構を搭載した。
これはヴァレ155㎜簡易自走砲で初めて採用された機構であり、その特許はシュナイダー社が保有しているため素直に頭を下げるだけでいい。
しかし、これだけでは反動を50%しか軽減できない。これに組み合わせる他の機構が必要であった。
次に採用したのはM1974 50mm狙撃擲弾砲にも採用された反作用錘であり、この錘の動作により発射の反動を相殺する。
なお、M1974ではこの錘の性能限界により、発射速度が制限(最大30発/分)されていたが、半世紀に渡る技術革新によりその制限はほぼ無くなっている。
加えて射撃時に銃身・機関部が後座するように変更しこれにより更に反動を吸収する。
この機構の副産物として、ボルト・アクション式のままながら排莢を自動化することに成功している。
これは往年の対戦車砲などに見られる機構である。
(著名なものでは旧ソ連のPTRD1941対戦車ライフルが採用している)
これにより、射手の負担はより一層軽減された。
(「閣下、ここまでするのならば完全な自動小銃にするか半自動式にした方がよろしいのでは?」
「流石に毎分数百発も撃ったら射手の前に銃そのものが持たないわよ。そして半自動式は歩兵閥が絶対に認めないわ」)
銃口制退器(マズルブレーキ)の採用ももちろん検討されたが、装着した場合凄まじい発射音と衝撃波及び発砲炎が発生してしまう。
それでは伏撃時に不利となるだけでなく、射手自身やの周囲の味方にも悪影響が出るので不採用となった。
これら各種機構を搭載した結果、射撃時の反動はMAS50bisからおよそ80%削減することに成功した。

このように様々な機構を追加した結果、目標とした反動軽減は達成された。
と同時に新たな問題も発生した。
———重量の増大である。
特に反作用錘の影響が大きかった(というより、これはある程度の重量がなければ効果を発揮しない)が、その他諸々合わせ最終的には約1kgも重量が増加してしまった。
「重量が増えれば更に反動を吸収できる」と楽観的な声もあったが、試作品を扱った兵士たちや将校たちからの評価は低かった。
前線では1g単位で重量軽減に苦心しているのに、そこに1kgも増やすなんてとても受け入れられないのである。
そうした声を受けて、MASは銃全体に手を加えることにした。
具体的には「新素材への置換え」である。
従来は木製や金属製であった箇所で変更可能なものを、新開発されたVP(Vêtements en Papier:紙の衣)や特許が切れたスターライト樹脂などに変更したのである。
当時VPはまだまだ高価であったが、MASはここで採用すれば逆に量産効果で安くなるはずだとして採用することに押し切った。
これにより、全体重量は各種機構を追加してもなおMAS50bisと同等にまで抑制された。

323モントゴメリー:2025/05/28(水) 23:29:00 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
【運用】
開発が完了した本銃は、試験の結果FFR正規軍に制式採用されることとなり「MAS7.5㎜小銃Mle1950ter」と命名された。
そしてMAS50bisを置換える形で配備が進んでいき、兵士たちからはMAS50terと呼ばれ親しまれるようになる。
おおよそ1/5にまで軽減された反動の恩恵により、操作性は飛躍的に向上している。
過半の将兵は好意的反応を示したが、一部の古参兵は

「あの“おてんば娘”のような反応がないと寂しい」
「あのツンツンしていた個性も嫌いじゃなかったなぁ」

などと言って黄昏れていたという。
(「理解が困難な思考です。操作性が向上したことを評価しないなど」
「いい、クロエ?男という存在はいつまで経っても子供なのよ?」
「D'accord、『殿方の精神年齢は年齢と比例しない』、記録しました」)

そんな障害?を乗り越えつつ正規軍では普及していったが民間市場への展開は手控えられた。
販売価格が高価になるという理由もあったが、何より一般市民に往年の対戦車ライフルに匹敵する威力の火器を保有させた場合の問題を考慮したからである。
代わりに、フランス国内軍の備品に指定され、各地方自治体の保管所に備蓄されることになった。
(戦時には国内軍兵士となった市民たちに配布される)

324earth:2025/06/17(火) 20:28:00 HOST:KD106172122062.ppp-bb.dion.ne.jp
テスト

325モントゴメリー:2025/07/01(火) 23:35:58 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
教育・文化保護隊

【概要】
教育・文化保護隊(Corps d'éducation et de protection culturelle)とは、フランス連邦共和国(FFR)に存在する組織である。
教育省隷下の武装組織であり、教育大臣『代行』の指揮下にある。
その業務はFFR領内にある各種学校及び美術館や博物館、図書館などの文化施設の警備であり、国民からは

「子供たちの最後の盾」
「『先生』直下の実働部隊」

と呼ばれ敬意の対象となっている。

【沿革】
この組織の始まりは、やはり第二次世界大戦期にまで遡る。
降伏後のフランス本国は、脱走した中華植民地兵の狼藉により治安が急速に悪化していた事は既に何度も述べて来た。
そして、それに対応するべき政府や軍は占領下という状況もあって半ば機能不全に陥っていたことも。
そこで立ち上がったのが『鉄人』、後のFFR初代大統領ジョルジュ・ビドーであり、彼が組織した自警団(対大洋連合レジスタンス組織をそのまま持ってきた)が「フランス国内軍」の祖となった。
この自警団発足により被害は減少傾向になったが、中華植民地兵の数は多く、逃れた範囲は広大であった。
自警団(そして治安戦に参加したドイツ武装親衛隊)だけでは全ての市民を救う事は能わなかった。
特に彼奴らの標的になったのが「弱き者」——子供たちであった。
身代金目的などで学校が襲撃される事態が各地(特に地方)で頻発し、多くの子供たちが犠牲となったのである。
また同時に、金銭目的で美術館や博物館を襲う中華植民地兵も多く、ひどい場合には図書館に火を放たれることもあった。
これに対応するために、各地の学校や美術館などが独自に武装化を始めたのが教育・文化保護隊の源流である。
当初は政府からの補助はなく完全自己負担であったため、装備や人員の質はまちまちであった。
資金に余裕のある施設(主に都市部の美術館など)では退役軍人など本職の者を雇用し、装備もそれなりのものが用意された。
対して余裕のない所(地方の学校など)では職員たちが私物の武器(拳銃から果物ナイフまで様々)で武装するのが限界というような状況である。
当然、このような備えで中華植民地兵を「撃退」することは不可能である。
自然と彼らの作戦目標は「自警団が来るまで、もしくは子供たちが逃げ延びるまで時間を稼ぐ」という形になった。
第二次世界大戦中や戦後の臨時政府時代には、文字通り子供たちの『盾』となり散っていった教師たちが数多いたと伝えられる。
時代が下りFFRの御代となると、これら各種自警団は正式な武装組織となった。
数は大幅に減ったとはいえ、未だ中華植民地兵の脅威はそのままであるし、「暗黒の30年」の停滞の空気の中ではフランス人による犯罪率も高止まりしており治安は安定していなかったからだ。
……と同時に、『鉄人』は彼らに「正規軍のカウンターパート」としても役割も期待したと言われている。
彼は『元帥』亡き後の正規軍(特に陸軍)を完全には信頼していなかったと伝えられている。
(まあ、現役の将官が首都でクーデターを起こすような組織を信頼できる訳がないのであるが)
こうして生まれたのがフランス国内軍であるが、その際、学校や各種文化施設の自警団は完全に分離され独立した。
これが教育省の管轄となり再編されたのが教育・文化保護隊である。

326モントゴメリー:2025/07/01(火) 23:37:29 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
【装備・練度】
教育・文化保護隊の特色として挙げられるのが「屋内近接戦闘への特化」である。想定される状況が学校や文化施設へ侵入してくる賊の排除であるから自然とそういう流れとなった。
しかし、「特化」と言っても詳しく見ると二系統に分かれている。各種学校に配属されている部隊は、遠足などの課外学習時の子供たちへの襲撃に対応するため、最低限(FFR基準)の中距離以遠の屋外戦闘への備えをしているのに対し、美術館や博物館の部隊は屋内の閉所戦闘技術を磨くことに全てをささげていた。
これは装備にも表れており、貴重な展示品を破損しないように、それらに配属される部隊は刀剣類で賊を制圧することを重視している。
もちろん銃火器も装備するが、長射程のものは装備目録から除外されている。
FFRの美術館、それこそルーブル美術館やオルセー美術館に足を運ぶと、要所にサーベルを帯びて警備をする彼らを目にするが、あれは単なる飾りではないのである。
彼らの練度は、正規軍の評価では

「短時間の室内近接戦闘に限定すれば、FFR陸軍の現役兵に匹敵する」

と太鼓判が押されている。
具体的な装備は、MAS50シリーズは当然であるが、銃身が短くなった「Carabinier(騎兵銃)」であり、他に拳銃が備品として配布されている。
(通常の士官は自弁である)
他に散弾銃や、散弾を装填した擲弾発射機などがあり、学校配備部隊にはこれに軽機関銃や対戦車火器が加わる。
装甲車両の導入も幾度か検討されたが、

「君たちが戦車を必要とするような状況を想定するというのは、我々への侮辱かね?」

というフランス国内軍(あと一応正規軍)の反対によりその都度却下されている。
また、別枠に「設備」扱いで機関砲を敷地内に置いている施設もある(対人・対空両用)が、戦時国際法に則り校舎や展示館からは一定の距離が空けられている。

人員の内容についても変遷があった。
初期から中期は、退役軍人など専門教育を受けた者が中心であり、教職員や学芸員とは明確に区別されていた(素人である教師が人柱となった歴史を繰り返さないため)が、時代が下り一般市民が最低限(FFR基準)の軍事能力と知識を有するようになると、人材採用の敷居は低くなった。
21世紀現在では、保護隊職員として勤務する傍ら、勉強や実務経験を積んで教員免許や学芸員・司書の資格を得る者も多い。

327モントゴメリー:2025/07/10(木) 23:38:29 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
age

328モントゴメリー:2025/07/10(木) 23:42:18 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
マルセイユ級航空巡洋艦

常備排水量:約7,800トン
満載排水量:約10,000トン
全長:約195m
全幅:約18.0m
吃水 :約6.0m
機関出力 :約90,000馬力
最高速力 :30.5ノット
航続距離 :14ノット / 10,000海里
武装:50口径15.5cm3連装2基
   50口径9.0cm連装高角砲4基
   55㎝4連装魚雷発射管2基(片舷1基)
  60口径3.7cm機関砲 連装8基
76口径13.2mm機銃 4連装8基
水上機:6機
装甲:舷側75㎜(最大)
   甲板40㎜
   主砲防盾100㎜
乗員: 約900名

【概要】
ボナパルト朝フランス帝国がラサール級に続いて建造した巡洋艦である。
その最大の特徴は、同規模の艦艇としては破格の航空機運用能力と長大な航続距離であり、『航空』巡洋艦という新たな類別を誕生させたエポックメーキングな艦である。
ラサール級の補完戦力として運用され、艦隊の作戦範囲と情報収集能力を飛躍的に向上させた。
艦名はフランス勢力圏の都市から採られたため、『都市級』と国民から呼ばれている。

329モントゴメリー:2025/07/10(木) 23:43:19 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
【計画】
フランスが世に送り出した「ラサール」級は、誇張抜きに世界の海軍バランスを崩すほどの能力を秘めた傑作であった。
既存の巡洋艦を圧倒する火力と防御力、戦艦には容易に捕捉されない健脚を併せ持つ彼女は、その評価に相応しい。
ラサール級の登場により、世界各国の海軍では巡洋艦の整備計画が大混乱することになったのであるが、フランス海軍に彼らを笑う余裕は存在しなかった。
——「巡洋艦の整備計画がご破算になった」のはフランス海軍自身も含まれているからである。
自国がラサール級という「装甲巡洋艦」を生み出したならば、他の列強も必ずその対抗となる艦を用意するはずである。
(実際、社会主義連合は「タウン」級装甲艦というカウンターパートを早々に発表し、量産体制に入っていた)
そうなった場合、既存の巡洋艦では装甲巡洋艦に対し勝負にならないのは明白だが、“ならばどういった艦ならば良いのだ?”という回答をフランス海軍もまた持ち合わせていなかったのである。
しかし、やはり先行者の利は大きく、フランスは他国よりは余裕があった。

——我らには既に8隻のラサール級が存在するのだ。敵の装甲巡洋艦の相手は彼女たちに任せることもできる。
ならば、次に用意するべきはラサール級という「ハイ」を補完し得る「ロー」の軽巡洋艦である。

この方針が固まるのにそう時間はかからなかった。
それに対し、技術部門が出した回答は中々に野心的であった。
常備排水量8,000トン弱の船体に水上機を6機搭載するというのだ。
艦載機のみならず艦そのものの性能も高く、36ノットというラサール級以上の速力と片舷8射線の雷撃能力、そして敵駆逐艦を排除するに十分な火力と強力な指揮・通信能力を以って水雷戦隊の旗艦も務めることが可能だという。
正に巡洋艦の原点回帰、「万能艦」と呼ぶべき逸品である。
しかし、この計画案が日の目を見ることはなかった。
皇帝ナポレオン六世の「費用が掛かりすぎる」という一言で“撃沈”されたのである。
しかし全くの無駄になったわけではなく、次期巡洋艦は、これを素案として費用を低減されたものに決定した。

【船体全景及び上部構造物】
基礎となる設計はラサール級に範をとっている。これは「巡洋艦」の設計としてはラサール級がフランスの先端であるためである。
そのため、艦首から始まる線形はラサール級の優美さを踏襲しているが、航空機運用時の安定性を考慮し若干幅広の船体となっている。
また主砲は艦前部に集中配置され(背負い式)、これにより艦後部に航空機運用に必要な空間を確保している。
艦橋は艦中央部に配置されている。この規模の艦ろしてはやや大型であるが、これでも原案より小型化されている。
原案は「高度な指揮・通信能力」を付与するために艦橋が肥大化したが

「(水雷戦隊を率いる訳ではないから)通信能力はともかく、指揮能力は必要十分な規模があれば十分」

という若き皇帝の意向により削減対象となった。
艦橋の後方には煙突と後部マストが配置され、その周辺には高角砲を始めとした対空火器が空へ睨みを利かせている。
そして艦後部には本級最大の特徴である広大な航空作業甲板と、大型の箱型格納庫がその存在感を主張している。
その規模は船体の約1/3を占めるほどであり、2基の大型カタパルトと複数のクレーンが、6機もの水上機を迅速かつ継続的に運用することを可能にしている。
他に、これもラサール級に倣い乗員の居住区画は従来の同クラス艦艇よりも拡張され、士気維持への配慮がなされている。
(小規模ながらワイン専用倉庫も存在している)

330モントゴメリー:2025/07/10(木) 23:44:11 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
【兵装】
主砲として、50口径15.5cm砲を3連装2基搭載している。
これは「元帥」級の副砲を流用しており、信頼性の確保と費用圧縮を両立させている。
しかし当然ながら、威力は仮想敵の「タウン」級装甲艦に対しては完全に不足しており、それどころか日本海軍の球磨型巡洋艦に対しても劣勢であった。
これは、敵装甲艦などの大型艦の相手はラサール級や元帥級に任し、本級は索敵や通商破壊を主任務とするので、それを妨害する敵駆逐艦を排除できればそれでいいという割り切りであった。
副砲は搭載していないが、高角砲としてラサール級にも採用された50口径9.0cm連装高角砲を4基搭載している。
さらにそれを補完する対空火器として3.7cm機関砲と13.2mm機銃が各所に配置されている。
雷装に関しては、原案では片舷8射線合計16射線が計画されていたが、これも削減対象となり55㎝4連装魚雷発射管2基(片舷1基)と半分になってしまった。
皇帝は当初ラサール級のように雷装を全廃することも検討したが、ラサール級と異なりタウン級から逃げ切れる速力を持たない本級で魚雷と言う“最後の希望”を取り上げては乗組員の士気に関わるという進言を受け入れ、最低限の装備を許可したという。

【機関】
機関出力は原案では14万馬力を確保するとしていたが、やっぱりこれも削減対象となり約9万馬力にまで抑えられた。
機関構成そのものは、インドル式ボイラーの採用などラサール級を踏襲している。

【機動力】
原案での最高速力は36.5ノットであったが、機関の削減の結果公称で30.5ノットとなった。
ラサール級のような仮想敵を翻弄する健脚ではないが、実用上これで十分とされた。
それに対し航洋性能は原案から維持され、14ノットで10,000海里の航続距離を確保している。
これは哨戒任務や通商破壊戦に十分に対応できる数字である。

【防御力】
装甲は舷側主要部で75mm、甲板で40mmである。
(以外にも、これは原案とほぼ同じである)
これも主砲と同じく、敵駆逐艦との撃ち合いに勝てればよく主力艦との戦闘は考慮しないという割り切りである。
ある意味では本級はその航空機運用能力を駆使した索敵能力が最大の「盾」なのである。

【航空艤装】
これこそが本級の核心であり、存在意義である。
艦後部の広大な作業空間は、雷撃も可能な高性能水上機を格納・整備・運用するために使われる。搭載数は最大6機である。
2基の大型カタパルトは設置されており、それにより短時間での連続発進を可能としている。
また大型クレーンも装備されており、荒天下での機体回収を支援する。
格納庫内には充実した整備施設と部品庫、航空燃料タンク、爆弾・魚雷庫が備えられ、艦隊から離れた単独航海でも長期間の航空作戦を継続できる。
これにより、本級は単なる「水上機母艦」ではなく、攻撃的な「航空巡洋艦」としての能力を発揮する。

【運用】
本級は1番艦「マルセイユ」が就役した後、特に大きな障害もなく第二次世界大戦勃発までに当初予定されていた6隻全てが艦隊に配備された。
就役後はその設計思想通り、フランス海軍の「眼」として活躍し、大戦時には索敵のみならず通商破壊戦で活躍。艦隊の「槍」としての役割も全うした。
更には当初想定されていなかった艦隊決戦に参加し勇戦。
その姿は正にラサール級の「補佐」であり、ラサール級の存在する戦場全てで駆け回りその名を世界に刻み付けた名艦となった。

331635:2025/07/21(月) 10:33:31 HOST:119-171-249-152.rev.home.ne.jp

日蘭世界ゲートネタ 仮称トリトン(Tactical Rapid-Impact Torpedo Offensive Navy vessel)重雷装コルベット計画艦


排水量 2800トン(満載)
全長/全幅/喫水 100m/14m/4.2m
速力 最大 30ノット以上
航続距離 約4,500海里(15ノット巡航時)
乗員 約70名(+ミッション要員最大10名)

推進・電源システム
項目 内容
主機構成 CODAG方式:GE LM2500 ガスタービン×1+ディーゼルエンジン×2
推進形式 ウォータージェットまたは可変ピッチプロペラ
補助電力 高出力電源、冷却能力強化(電子機器+発射装置対応)

センサー・電子装備
種類 装備 備考
多機能レーダー TRS-4D AESA(回転式)
射撃管制レーダー AN/SPQ-9B
EO/IRセンサー 複合マスト型光学・熱感知システム
電子戦装備 簡易ESM/ECMパッケージ

兵装構成
分類 装備 配置
主砲 Mk110 57mm速射砲×1門
近接防空 SeaRAM×1基(RAM Block II)
主打撃兵装 Mk48ADCAP重魚雷×8発(四連装魚雷発射管コンテナ二基、対潜兼用)
副兵装 12.7mmRWS機銃×4基
VLS Mk41VLS×8セル(ESSM用)
対魚雷装備 曳航式デコイ(NIXIE)+曳航ソナー(オプション)


トリトン重雷装コルベット計画艦は20XX年に出現した日蘭世界(米呼称E-1)に接続した超時空門の存在により計画された第二次世界大戦後のアメリカ海軍初の雷装を主兵装とする艦である。
同世界では大型水上打撃艦が未だに現役であり21世紀に入っても新造艦が建造されるなど海軍の主力として存在、高い対水上打撃能力を保持し戦艦を補佐する艦艇の打撃能力も侮れるものではなかった。
対する米海軍の対水上打撃能力は相次ぐ対艦ミサイル開発の中止や遅延により日蘭と比較し大きく劣っており、ある程度の対抗可能と思われる攻撃型原子力潜水艦は数が決して多くなく整備自体も遅れていた。
そこで米海軍作戦部門内に置かれた超時空門対処部門である特別計画局より提言されたのがトリトン重雷装コルベットである。

設計開発及び建造期間を圧縮する為に縮小・小型化したフリーダム級沿海域戦闘艦の船体を採用、全体的な形状はフリーダム級に似ながら戦闘艦として十分な強度・防御力を得る為に船体の大半はアルミ合金より高張力ステンレス鋼に変更しその内側にはケプラー装甲が貼られある程度の防御力の向上が行われている。
兵装配置としてはフリーダム級と同じく艦橋前面の艦首方向にMk110 57mm砲を配置、フリーダム級に似た形状の艦橋上部には回転式のTRS-4D多機能レーダー及びEO/IRセンサーを配置。
艦上部構造物後方のヘリコプター格納庫であった場所を幾分潰すことでMk41VLSを8セル分確保している。なおこれにより格納庫容積は減少、艦載ヘリコプターの運用は航空甲板への露天係止以外不可能になり格納庫は主に各種ドローンの格納庫として利用されている。
そして航空甲板下のミッションベイが存在した区画に魚雷発射管コンテナ二基を両舷側に搭載、各種ミッションパックの装備やウェルドックの設置は不可能となっているが主任務が対戦艦戦闘故に問題とは見做されていない。

332635:2025/07/21(月) 10:41:52 HOST:119-171-249-152.rev.home.ne.jp

日蘭世界ゲートネタ 仮称トリトン(Tactical Rapid-Impact Torpedo Offensive Navy vessel)重雷装コルベット計画艦


排水量 2800トン(満載)
全長/全幅/喫水 約100m/14m/約4.2m
速力 最大 30ノット以上
航続距離 約4,500海里(15ノット巡航時)
乗員 約70名(+ミッション要員最大10名)

推進・電源システム
項目 内容
主機構成 CODAG方式:GE LM2500 ガスタービン×1+ディーゼルエンジン×2
推進形式 ウォータージェットまたは可変ピッチプロペラ
補助電力 高出力電源、冷却能力強化(電子機器+発射装置対応)

センサー・電子装備
種類 装備 備考
多機能レーダー TRS-4D AESA(回転式)
射撃管制レーダー AN/SPQ-9B
EO/IRセンサー 複合マスト型光学・熱感知システム
電子戦装備 簡易ESM/ECMパッケージ

兵装構成
分類 装備 配置
主砲 Mk110 57mm速射砲×1門
近接防空 SeaRAM×1基(RAM Block II)
主打撃兵装 Mk48ADCAP重魚雷×8発(四連装魚雷発射管コンテナ二基、対潜兼用)
副兵装 12.7mmRWS機銃×4基
VLS Mk41VLS×8セル(ESSM用)
対魚雷装備 曳航式デコイ(NIXIE)+曳航ソナー(オプション)


トリトン重雷装コルベット計画艦は20XX年に出現した日蘭世界(米呼称E-1)に接続した超時空門の存在により計画された第二次世界大戦後のアメリカ海軍初の雷装を主兵装とする艦である。
同世界では大型水上打撃艦が未だに現役であり21世紀に入っても新造艦が建造されるなど海軍の主力として存在、高い対水上打撃能力を保持し戦艦を補佐する艦艇の打撃能力も侮れるものではなかった。
対する米海軍の対水上打撃能力は相次ぐ対艦ミサイル開発の中止や遅延により日蘭と比較し大きく劣っており、ある程度の対抗可能と思われる攻撃型原子力潜水艦は数が決して多くなく整備自体も遅れていた。
そこで米海軍作戦部門内に置かれた超時空門対処部門である特別計画局より提言されたのがトリトン重雷装コルベットである。

設計開発及び建造期間を圧縮する為に縮小・小型化したフリーダム級沿海域戦闘艦の船体を採用、全体的な形状はフリーダム級に似ながら戦闘艦として十分な強度・防御力を得る為に船体の大半はアルミ合金より高張力ステンレス鋼に変更しその内側にはケプラー装甲が貼られある程度の防御力の向上が行われている。
兵装配置としてはフリーダム級と同じく艦橋前面の艦首方向にMk110 57mm砲を配置、続くフリーダム級に似た形状の艦橋上部には後方より移動させたRAMが搭載されているが発射機がSeaRAMに変更されている。
艦上構造物中央部には回転式のTRS-4D多機能レーダー及びEO/IRセンサーを配置。
艦橋から続く上部構造物後方内にはMk41VLSを装備、ヘリコプター格納庫であった場所を幾分潰すことで8セル分の空間を確保している。
なおこれにより格納庫容積は減少、艦載ヘリコプターの運用は航空甲板への露天係止以外不可能になり格納庫は主に各種ドローンの格納庫として利用されている。
艦尾航空甲板下のミッションベイが存在した区画に魚雷発射管コンテナ二基を両舷側に搭載、各種ミッションパックの装備、多目的甲板としての利用、ウェルドックの設置は不可能となっているが主任務が対戦艦戦闘故に問題とは見做されていない。

333635:2025/07/21(月) 10:42:26 HOST:119-171-249-152.rev.home.ne.jp



以下、米海軍作戦部門・特別計画局の国防総省及び議会軍事委員会への提言文書



新時代の雷撃艦構想:超時空脅威下における即応型水上戦闘力の整備に関する提言

提出先:アメリカ合衆国国防総省/合衆国議会軍事委員会
提出者:米海軍作戦部門内 特別計画局
提出日:20XX年X月X日


1.概要

超時空門を介して接続された並行世界「E-1」における戦力構成は、我が国の現行海上戦力体系と著しく乖離しており、特に水上火力投射能力において米海軍は致命的劣勢に立たされています。

E-1世界において戦艦戦力が主力として運用されており、口径410mm以上の重砲を備え、かつCIWS・SAM・指向性エネルギー兵器を統合した高防御性能艦が複数確認されています。
我が海軍が有する対艦打撃手段(SLAM-ER、ハープーン、LRASM)はそもそも対戦艦戦闘に設計されておらず、また射程・貫通力・同時攻撃力において大きな不備が存在します。


2.現状の戦力ギャップと制約

項目 状況

戦艦対抗戦力 アイオワ級戦艦の再就役は船体老朽化、主砲整備不能により断念
大口径艦砲製造 国産ライン全廃、溶接鋼板・厚板鍛造能力の低下により非現実的
対艦ミサイル戦力 ハープーン系列は貫通力不足、LRASM長距離対艦ミサイルは配備遅延と高コスト、HALO極超音速ミサイルは開発中止
水上打撃艦の不足 DDG(X)、FFG(X)はいずれも対艦戦において火力不足か配備が未定
造船能力 空母・潜水艦向けに集中、汎用戦闘艦の量産基盤は脆弱


3.提言:重雷装コルベット計画の創設

本提言では、既存兵器体系の制限を回避し、魚雷という成熟兵器を中核とした重雷装型小型戦闘艦の緊急整備を提案します。

主目的

・重装甲艦(戦艦・装甲巡洋艦)への確実な撃沈手段の提供
・既存造船インフラ及び装備品を用いることで短期量産可能な水上打撃力の創出
・対艦・対空自衛力を兼備した低コスト高致死性プラットフォームの実現


4.重雷装コルベットの主要特徴

要素 説明

排水量/規模 2800トン級コルベット/沿岸域〜外洋任務対応
主打撃力 Mk48ADCAP重魚雷×4(コンテナ内蔵)による艦底破壊攻撃
主砲 Mk110 57mm速射砲:CIWS・対艦・対地射撃兼用
自衛力 ESSM及びSeaRAM搭載による限定的飽和ミサイル迎撃能力
多機能レーダー TRS-4D(回転型 AESA)+SPQ-9B FCSの組み合わせによる低コスト即応型統合センサー
機関 GE LM2500+ディーゼル:高信頼・即応対応型CODAG推進
建造性 既存のLCSベース造船ラインでの設計転用が可能(フリーダム級派生型)
コスト・量産性 1隻あたり約3億ドル/24か月で建造可能(準量産時)


5.導入と配備シナリオ

フェーズ 内容 

緊急開発フェーズ 試作艦1隻の設計・発注(LCSフリーダム型設計ベース)
限定生産フェーズ 先行量産艦3〜5隻(西太平洋配備) |
戦力化フェーズ 並行世界対応タスクフォースに12〜18隻配備/艦隊護衛隊編成
連携運用 無人艦艇・攻撃型原潜と共同で機動雷撃戦を展開 |


6.政治・戦略的メリット

・既存技術の活用による早期装備化
・対艦ミサイルに依存しない「非対称的な戦艦キラー」としての抑止力
・沿岸防衛・列島線防衛・狭水域封鎖戦などにも転用可能
・造船産業基盤の即時活性化と関連州(ウィスコンシン、アラバマ等)への経済効果
・連邦議会の超時空門対応予算の一部転用で初年度着手可能


7. 結語

超時空門という未曾有の地政学的変化に対し、米国海軍が保有する火力は危機的に乏しい状況にあります。戦艦のような重装甲艦に対する即時の抑止力を確立し、主導権を奪還するためには、従来型の艦艇・兵装体系に囚われず実用性と即応性を重視した新たな「雷撃主義」戦闘艦の整備が不可欠です。

重雷装コルベットは、低コスト・短納期・高致死性の三拍子が揃った戦時的対応兵力であり、米海軍の「臨時だが現実的な牙」として国家防衛戦略の空白を埋める存在となることを確信します。

334モントゴメリー:2025/07/21(月) 22:56:05 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
FFRの街道シリーズ①——La Veine Verte(緑の血管)——

【概要】
La Veine Verte(緑の血管)とは、フランス連邦共和国(FFR)、そこのサハラ砂漠に巡らされている道路及び鉄道網のことである。
衛星軌道上から見ると、防砂用の緑地帯がサハラ砂漠に広がる血管のように見えるためそう名付けられた。
具体的には、地中海に面した「アフリカ州の玄関」ことアルジェリア県のアルジェからサハラ砂漠の中心都市であるタマンラセットを抜け、サヘル地帯の要衝ガオとマリ県の首都バマコを経由して、大西洋岸の要港ダカールへと至る、全長6,600km以上に及ぶ壮大な縦貫路である。

【計画】
『暗黒の30年』期の中盤以降、アフリカ州の物流は「線路の無い列車」ことTFLシリーズとそれを駆る乗組員の不断の努力により何とか安定傾向を示してきた。
これにより現地の治安も徐々に改善していったのだが、『鉄人』ジョルジュ=ビドー初代大統領はその現状に甘んじなかった。
本当の意味で物量網を構築するのならば、一般乗用車(せめてトラック)が通行できるしっかりとした「道」を創らなければならない。
彼はこの信念を以ってアフリカ州の道路網整備を主張し続けたが、『暗黒の30年』期のFFRにはそれを成せる力などどこにも無かった。
しかし、『鉄人』が現役を退いた後も彼の信念は受け継がれていた。
そうしてようやく30年の夜が明け、『暁の20年』と後世呼ばれる高度経済成長期が訪れると、『鉄人』の夢を形にできる環境が整いつつあった。
――サハラ砂漠縦貫道路計画は、このようにして開始された。

335モントゴメリー:2025/07/21(月) 22:59:15 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
【経路】
最優先目標として設定されたのは「アルジェ―ダカール間の開通」であった。
「アフリカ州の玄関」たるアルジェと、大西洋岸の要港であるダカールを陸路で繋ぐことは経済上非常に有益であるからである。
また、現在はダカール港に多くを依存しているアフリカ西部から南部の物流についてもこれで助長性が確保できる。
(当時のFFR上層部は、戦時にはヨーロッパ州とダカール間の海上交通線は維持できないと達観していた)
なので当初は両者の最短経路を試みて、アルジェから南西方面へ進みモーリタニア県を縦断する経路が設定された。
しかし、それに待ったをかけたのが『鉄人』である。
大統領職を退いた後も意気軒高であった彼はその計画の弱点を見抜いていた。
それは「最短」経路ではあるかもしれないが、「最適」経路ではないということをである。
一見、最短経路が最も難易度が低いように思われるが、そこは現在何もない「砂の海」である。
つまりゼロから全てを構築しなければならないため、必要な作業量は膨大なものとなるのである。
それに対し、『鉄人』が示した経路は以下の通りである。

・アルジェから一度南下しタマンラセットを目指す
・タマンラセットから更に南下し、マリ県のガオへ接続
・その後は西進しトンブクトゥを通りマリ県の首都バマコを経由して、大西洋岸の要港ダカールへと至る

それは正しくサハラ砂漠の中心を打通するが如き経路であり、「遠回り」のように見えた。
怪訝な表情を示す関係者たちに対し、『鉄人』はこう言ったと伝えられる。

「最短距離で結ぶのは、ただの『線』だ。我々が作るべきは、内陸の心臓部を貫き、領土全体を豊かにする『大動脈』でなければならない」

以下に『鉄人』が示した経路を解説する。
まず第一に経済的な理由である。
「タマンラセット」はサハラ砂漠の中心に位置し、ここを抑えることはサハラ砂漠そのものを支配することを象徴するのである。
「ガオ/トンブクトゥ/バマコ」等これらの都市はFFRアフリカ州の中核をなすマリの主要都市であり、政治・経済・文化の中心地だ。
仮に「最短経路」を選んだ場合、これらの重要な内陸都市は物流網から外れてしまう。
その果ては沿岸部は発展するであろう。しかし広大な内陸部はその発展から取り残され、アフリカ州に「格差」が生まれてしまう。そうなればようやくほぼ鎮火した反乱の火種も再燃してしまう。
アフリカ州のフランス化に誰よりも心を砕いてきた『鉄人』にとって、それは断じて受け入れることはできなかった。

第二に政治的な理由である。
「全てのフランスの後継者」を自認するFFRは領域内の『歴史』を継承する義務があるのだ。
「タマンラセット」は古来からのサハラ交通・軍事の要衝である。19世紀からはフランス軍の軍事郵便局が設置されたほどである。
「ガオ」は7世紀から続く交易の拠点であり、ソンガイ帝国の首都でもあった。
15世紀後半にはニジェール川交易の東端として繁栄を極め、7万人の人口と千隻の舟を擁したと伝えられる。
「トンブクトゥ」もまたサハラ交易の結節点として栄え、大航海時代前の欧州では「黄金郷」と呼ばれたほどである。
(大航海時代になり衰退)
「バマコ」も同様であるが、さらに言うなら1883年に占領して以降、フランスのアフリカ統治の重要拠点であり続けた。
これらを経由することで、歴史ある交易路を受け継ぎ飛躍させるのだという政治的メッセージとするのだ。

第三は難易度の問題である。
実は、今まで示してきた経路は、『鉄人』の独創ではない。何世紀にもわたってキャラバン(隊商)が通ってきた、伝統的な「サハラ交易路(トランス・サハラ・ルート)」とほぼ一致する。
ではなぜこの道が使われてきたのか?それは、

•オアシス(水源)が点在している。
•比較的、地形が安定している。
•古くからの集落や都市が存在する。

からである。
すなわち、この経路は「砂の海」を切り拓くのではなく、インフラが(たとえ僅かでも)存在し、経済活動の歴史がある、最も現実的で建設しやすい経路でもあるのだ。
全く何もない砂漠にゼロから道路と防砂林、給水設備を建設するよりも、既存の都市やオアシスを中継拠点として活用しながら建設する方が、遥かに効率的で、建設後の経済効果も大きいのは自明の理である。
このようにして経路は決定された。

336モントゴメリー:2025/07/21(月) 23:00:31 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
【構造】
方針は決しても、それを実行するのはさらなる困難を越えねばならない。
何せ相手は砂である。
一日かけて整備した道路が翌日には砂の下、ということは日常茶飯事であった。
当初は道路を守る「壁」を建設しようとした。
しかし、言うは易く行うは難し。
「壁」の建設には膨大な予算が必要であるという試算の前に、この計画はしばし停滞することになる。
(「暗黒の30年」中に計画が進展しなかった主な理由である)
事態が動いたのは「暗黒の30年」末期、サハラ砂漠の地中に大量の地下水が発見された時である。
この水によりサハラ砂漠の緑地化計画は一気に推進するのであるが、同時に「壁」の問題も解決された。
「壁」をレンガやべトンではなく樹木で作るのである。
以下にその防砂林帯(Voie Verte de Protection)の構造を述べる。

1. 最外周:
ここは砂の移動を止める「物理的な壁」である。地表を転がってくる砂(クリープ、サルテーション)を物理的に受け止め、その場に堆積させるのを目的とする。
砂防林帯の中で最も過酷な環境に耐える必要がある。
具体的な植物は、「レプタデニア・ピロテクニカ(Leptadenia pyrotechnica)」や 「パニカム・トゥルギドゥム(Panicum turgidum)」である
前者はサハラやサヘルに自生する、ほとんど葉を持たない灌木。極度の乾燥と熱に強く、密生させると強力な砂のトラップとなり得る。
後者は「砂漠の草」とも呼ばれるイネ科の植物で株状に密生し、根と茎で砂をがっちりと固定する。
これらが選定された理由は現地の生態系に完全に適応しており、最小限の水で生存可能であるからだ。この層を「Béton de maréchal」製の杭と「VP」製のネットを組み合わせた機械的な柵で補強しつつ、これらの先駆的な植物を植え、最初の防御ラインを構築する。

2. 中間層
ここは地面を固定し、風を弱める「緑のカーペット」となる。目的は密な根を地中に張り巡らせて土壌そのものを安定させ、地表付近の風速を大幅に減速させることである。
具体的な植物は「アカシア・トルティリス(Acacia tortilis)」や「ジジフス・マウリティアナ(Ziziphus mauritiana - インドナツメ)」である。
前者はサヘル地帯を代表するマメ科の樹木。非常に強い乾燥耐性を持ち、根を深く広く張るため土壌の安定化に絶大な効果を発揮する。また、根粒菌との共生により土壌を肥沃にする効果も期待できる。
後者は成長が早く、棘のある枝が密生するため、風除けとして非常に優秀であるばかりか、果実は食用にもなる。
これらを密植することで、砂が舞い上がるのを根本的に防ぐ。
3. 中心層
ここでは舞い上がる砂を捕らえる「空中のフィルター」を形成する。
中間層を越えて空中に舞い上がった、より細かい砂塵(浮遊)を高い樹木で濾し取り、道路や線路への到達を防ぐ最後の砦とする。
具体的な植物は「ナツメヤシ(Phoenix dactylifera)」である。
これは「オアシス」を象徴する樹木で知名度も高い。背が高く、その葉は空中の砂塵を捕らえるフィルターとして理想的である。加えて果実(デーツ)は貴重な食料となり、経済的な価値も生み出す
「ユーカリ・カマルドゥレンシス(Eucalyptus camaldulensis)」も有力な候補であったが、豪州が原産であるため見送られた。
中心層はその高さと密な葉で、最後の防御壁を形成する。またナツメヤシは食料生産という副次効果も大きく、沿線に生まれるサービスエリアや集落の経済基盤にもなり得る。

道路自体の幅は上下線、中央分離帯、サービスエリアなどを含めれば50〜60メートルに及ぶ。
その外周に中心層が左右約40mずつ、中間層が約100mずつ、最外周部が約80mずつと並び、全てを合計すると500mほどの幅となる。
また300から500km毎に全天候型サービスエリア(Relais du Désert - 砂漠の駅)が設置されており、燃料・電力供給のみならず簡易休憩所ではできない車両整備工場(TFL対応)、や「TFL-3」で培われた快適な宿泊施設が完備され、砂漠を行く人々の命綱となっている。
(この他50から100kmおきに、果実用の比較的小規模な「収集・一次加工拠点(Centre de Collecte et de Traitement Primaire, CPPC)」が、設置されているが、今回は割愛する)

【運用】
La Veine Verte(緑の血管)は計画始動から数十年を経た2010年代に全線開通した。
その後はアフリカ州の物流の根幹となるまさしく「動脈」となったのである。

337モントゴメリー:2025/08/09(土) 21:17:16 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
M2010 65mm狙撃擲弾砲CaGreT-65
口径:65mm
全長:約1600mm
重量(脚含む):12kg(二脚)/20kg(三脚)
初速:450 m/s
有効射程:約1200m(直射)
      3000m(曲射)
      9000m(面制圧、三脚使用時)
弾倉:箱型6発/ドラム型12発
発射速度:30発/分(標準)

【概要】
フランス連邦共和国(FFR)においてM1974 50mm狙撃擲弾砲CaGreTの後継として開発された携行擲弾発射器である。
口径と初速が増大しているにもかかわらず、重量と反動は減少しているため威力と運用性が格段に向上している。

【計画】
M1974 CaGreTの運用実績は申し分ないものであった。しかし、時代が進むにつれて陳腐化の影が迫ってきた。
特に対装甲火力の不足が目立ち始め、このままではOCUやBCの新型装甲車両には通用しなくなるのは明白であった。
(そもそも、M1974は治安戦用装備重視の方針が残っていた頃の装備である)
そこでFFR陸軍上層部は装備の更新を決断。
威力増大を主眼としつつ、運用性の向上も目指し設計されたのがM2010である。

【構造】
基本的にはM1974を踏襲しつつ、各要素を改良・強化している。
まず一番の変更点は口径である。M1974では50㎜だったのが65㎜まで拡大された。
これは、純粋に威力増大を意図しつつ、M1954山砲より受け継がれている「歩兵砲」の伝統を踏襲した結果である。
口径の増大に伴って全長も約100mm延長されているが、数々の軽量化措置により重量は逆に2割も削減され運用性は向上している(15kgから12kg)
弾倉は6発の箱型弾倉か12発装填のドラム型弾倉を選択できる。また上部から1発ずつ装填することも機構もM1974より受け継いでいる。
装填方法もボルトアクション式を継続しているが、MAS50terで実装された自動排莢機構を採用したため、発射速度が大幅に向上している。
(M1974に存在していた発射速度制限は撤廃されている)

338モントゴメリー:2025/08/09(土) 21:18:25 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
【火力】
口径増大の恩恵により、火力も向上している。
成形炸薬弾の場合、口径増大と設計の最適化により、命中時の状況にもよるが280㎜から330㎜程度の貫通力を発揮する(均質圧延鋼鈑換算)
これはロシア帝国軍が保有するRPG-7の初期型弾頭に匹敵するが、後述するように射程と命中率ではこちらが圧倒的に上である。
この特性を活かして、FFR陸軍では一度命中した箇所を更にもう一撃打撃して重防御の目標を撃破する運用が多用されている。
(通称「エラン・ヴィタール式二重弾頭」)
その他通常の榴弾やフレシェット弾もM1974から引き継いでいる。
榴弾は時限信管で空中炸裂させた場合、最大で半径25mの範囲の人員を薙ぎ払うことができる。
フレシェット弾では600本の「矢」が内蔵されており、250m先の直径20mの円内に降り注ぐ。
この他にも照明弾など多種多様な弾頭を使用可能である。
また、初速も1割以上強化(400m/sから450m/s)され、射程も延長されている。
(これもMAS50terで用いられた螺旋遊底閉鎖機構が利用されている)
これにより、直射での有効射程はM1974の1000mから1200mまで延伸している。一般兵の想定射撃距離は800mから改定されていないが、命中率は向上している。
また、選抜射手や狙撃兵が用いた場合は、1200mはもちろん曲射で2000m以遠の目標を「狙撃」することも可能である。

【重量軽減】
従来のまま上記の性能を発揮しようとした場合、重量は20㎏を越えることが想定された。
それでは兵士一人で運用するには難があるため、軽量化が模索されることになった。
しかしこれはそれほど困難ではなかった。MAS50terでも示した通り、FFRがこれまで積み上げてきた材料工学の精華はこの「壁」を完璧に乗り越えて見せたのである。
基本的にはMAS50terの時と同様に、従来は木製や金属製であった箇所で変更可能なものをVP(Vêtements en Papier:紙の衣)や特許が切れたスターライト樹脂などに変更したのである。
これにより、重量は12㎏とM1974よりも軽量化された。
【反動制御】
初速と弾頭重量が増大し、重量が軽減したのならば反動が大幅に強化されるのは必然である。その対策をしなければ生身の歩兵では運用できない。
しかし、こちらもMAS50terが切り拓いてくれた道を進めば自ずと解決できた。
まず、M1974でも採用されていた反作用錘の構造をより洗練し搭載した。この副産物としてM1974で設定されていた射撃速度の制限は撤廃されている。
次に射撃時に砲身・機関部が後座するように変更しこれにより更に反動を吸収する。MAS50terの時と同様に、これにより薬莢が自動排出され射撃速度は向上した。
もちろん、銃床にはもはやFFR火器の標準とも言える反動吸収機構を備えている。
さらにM2010独自の装備として、砲口制退器(マズル・ブレーキ)を備えている。
MAS50terの時は「凄まじい発射音と衝撃波及び発砲炎が発生してしまう」として不採用となったが、これは新設計により解決した。
(小型減圧型ブレーキ孔を外周に帯状配し、音響・衝撃波を最小化)
このような各種機構により、反動は75%から80%軽減されM1974よりも使いやすくなったと兵士たちから評判になった。

【運用】
M2010は採用され次第、M1974を更新する形で順次FFR陸軍各部隊に配備された。
運用はM1974と大きく変化することは無かったが、強化された威力と射程は最大限に活用されている。
また一部の部隊では、強化された初速を活かして対空射撃にも使用している。
(時限信管で榴弾やフレシェット弾を撃つのみならず、着発信管で直撃させるという芸当をする兵士もいるという…)
その活躍は正に「歩兵の友」であり、M1954山砲より連綿と受け継がれてきた歩兵砲運用の結晶であった。

339モントゴメリー:2025/08/10(日) 22:58:37 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
M1970 65mm携行擲弾砲改(bis)

口径:65mm
全長:約85㎝
重量:約6.5g
有効射程:400m(曲射)
     800m(直射、ロケット推進弾使用時)

【概要】
M1970 65mm携行擲弾砲の改良型。
その開発目標は「威力はそのままにして軽量化」である。
またCaGreT-65と比較するとその費用は約1/3と非常に安価であるため、フランス国内軍やその他の組織に愛用された。

【計画】
CaGreT-65は非常に優秀な兵器であったが、欠点もあった。
かなり軽減されたとはいえ、12㎏という重量は正規軍の現役兵士ならばともかく、フランス国内軍や教育・文化保護隊の構成員には文字通りやや荷が重かった。
また、国内軍はともかくとして、教育・文化保護隊では直射で1200m先の目標を狙うという状況はあまり存在しないため、過剰性能であった。
そして一番の問題は「費用」である。CaGreT-65はその高性能ぶりから取得・運用コストが高く設定されており、正規軍以外では中々採用できないのであった。
こうした状況を鑑みて、そのような組織や一般市民の要望に応えた簡易版が設計されることになった。

【構造】
設計の母体はM1970 65mm携行擲弾砲が採用された。
これを基に軽量化が模索された。
まず全長が5㎝削減された。これは装薬および照準装置の改良により精度が維持できると期待されたためである。
そしてもちろん、FFRのお家芸と化しつつある「新素材への置き換え」も実行される。
これらの措置により、重量はM1970より35%も削減され6.5㎏となった。
これはCaGreT-65の約半分である。
また、反動軽減機構もCaGreT-65に準じている。
これに関しては費用面の観点から異論も出たが、やはり運用性向上は必要であるとして採用された。


【火力】
基本的にはCaGreT-65と弾薬は共用できるので、火力もそれに準じる。
本装備独自の弾薬として、ロケット推進弾がある。
これは発射後一定の距離を飛行した後ロケットモーターが点火し、目標へ飛翔する弾頭であり目新しいものではない。
何故この弾頭が開発されたかと言うと、緊急時の対戦車戦闘を考慮した、というのが公式発表であるが、実態は「商品」の付加価値を上げるための企業側の思惑が裏にあった。

【運用】
本装備は発表された後、フランス国内軍や教育・文化保護隊始め各種民間防衛組織から好評を得て瞬く間に普及した。
(正規軍でも海軍陸戦隊が艦内戦用装備として取得している)
従来のM1970より35%も軽いのに反動は最大で80%も軽減されたため運用性が大幅に改善されたのがその主な理由である。
加えて本装備は取得・運用費用の面でも優秀であった。
各種反動軽減機構を採用しても尚、その生産費用はCaGreT-65の1/3程度であったのだ。
その素性の良さから、テキサス共和国やローデシア王国などの同盟国正規軍が採用し始めるとFFR陸軍でも予定を変更して採用された。
陸軍での運用は、主に分隊支援火器として対陣地攻撃などを期待された。
さしもの正規軍兵士でも、低初速な本装備では「エラン・ヴィタール式二重弾頭」を実施することは困難であるため、対戦車戦闘は困難であると予測されたからである。
しかし、現場兵士のエラン・ヴィタールは常に上層部の予想を上回るのがFFR国軍の風物詩である。
兵士たちはその低初速を逆手に取り、曲射によって戦車の上面装甲を破壊する戦法を考案し、実行したのだ。
65㎜成形炸薬弾は、傾斜を持って弾着した場合でも250㎜程度は貫通できるため十分な打撃力があった。
演習では目標とした戦車の車長用ハッチに直撃させた猛者をいる。
(尤も、これを成したのはFFRで最高峰の練度を誇る「フランス海軍歩兵装甲旅団(BBFM)」の兵士であるため、正規軍兵士でも全員ができる訳ではない)

340635:2025/08/11(月) 09:04:57 HOST:119-171-249-152.rev.home.ne.jp
絵文字化けた…(´・ω・`)。
アスキーアートに変えてみるべ…。


平素より弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございますm(_ )m
このたび、一部のお客様においてログインができない不具合が発生いたしました(・・;)
ご利用の皆さまには、多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます<(_ _)>

現在、原因の特定および復旧作業を完了し、正常にご利用いただける状態となっております(`・ω・´)ゞ
再発防止に向け、システムの監視体制を強化し、より安心してご利用いただける環境づくりに努めてまいります(`・ω・´)ゞ

引き続き変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます(〃⌒ー⌒〃)ゞ

341モントゴメリー:2025/08/15(金) 17:06:02 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
新商品のご案内③


“皇国世界”代表 yukikazeさま

モントゴメリー企画、代表取締役社長のモントゴメリーでございます。
盛夏の候、いかがお過ごしでしょうか。

過日は「ラサール」級に引き続き、弊社の「マルセイユ」級巡洋艦を採用していただきありがとうございました。
“皇国世界”の興隆に幾許か助力できたのならば、弊社としても喜ばしい限りでございます。
本日は先日来お話のありましたボナパルト朝フランス帝国の駆逐艦に関するご提案をいたしたくご連絡いたしました。
艦隊のワークホースたる艦種の選定に、一助となれば幸いです。
以下がその新商品の概要でございます。


(仮称)モガドール級嚮導駆逐艦

常備排水量:3150トン
全長:136.0 m
全幅:13.0 m
機関出力:100,000 馬力
最大速力:39.0 ノット
航続距離:5,800海里 / 15ノット
兵装:138.6mm 連装密閉砲塔4基(計8門)
55㎝ 三連装魚雷発射管 2基(計6門、艦の中央線上に配置)
37mm 連装機関砲 2基
13.2mm 連装機銃 2基
その他特記事項:水雷戦隊指揮に足る司令部施設、大型作戦室、対空・対水上レーダーを装備。また旋回性能向上のため二枚舵(ツインラダー)式


基本的には史実の「モガドール」級駆逐艦に準拠しております。
しかし、モガドール級は旋回性能が低いという欠点(「ダンケルク級戦艦より半径が大きい」とすら言われた)がございましたので、その克服を第一といたしました。
具体的には全長をわずかに短縮(137.5m→136.0m)し、船体の幅を広げる(12.5m→13.0m)ことで、高速航行時の安定性と旋回性能を両立。さらに、舵の面積を増大させた二枚舵を採用し、俊敏な運動性を実現しました。

その他の変更点は、モガドール級で不評だった半密閉式の主砲塔の機構を全面的に見直した完全な密閉式連装砲塔に進化。給弾システムの信頼性を向上させると共に、乗員を荒天や砲弾の破片から守ります。
さらに仰角+45での対空射撃も限定的に可能となっております。
また、嚮導駆逐艦として運用できるよう艦橋構造物を大型化。内部に広大な作戦室と司令官室、増強された無線室を設け、最新の指揮通信設備とレーダーを搭載します。

誇り高きフランス海軍水雷戦隊の槍の穂先として、ラサール級などと共に突撃するに足る能力を有している作品であると自負しております。
その優れた旋回性能を活かし、ラサール級とはまた異なった俊敏な舞いで敵を翻弄して見せましょう。

以上となります。
もし本商品にご興味を持たれましたら、お気軽にご連絡ください。
また、お客様の要望に合わせたカスタマイズも承っております。

改めまして、これからも弊社をよろしくお願い申し上げます。


モントゴメリー企画
代表取締役社長 モントゴメリー

342モントゴメリー:2025/08/16(土) 19:11:33 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
新商品のご案内④


“皇国世界”代表 yukikazeさま

モントゴメリー企画、代表取締役社長のモントゴメリーでございます。
昨日は弊社の「モガドール」級嚮導駆逐艦を採用してくださりありがとうございます。
本日はそれに続く主力駆逐艦案をご紹介したくご連絡いたしました。
以下がその新商品の概要でございます。

(仮称)「フルーレ」級駆逐艦

常備排水量:1,850 トン
全長:115.0 m
全幅:11.2 m
兵装:45口径130mm連装砲2基(計4門)
55㎝ 五連装魚雷発射管1基(計5門)
37mm 連装機関砲1基
25mm 単装機関砲4基
機関出力:50,000 馬力
最大速力:38.0 ノット
電子装備:対空・対水上レーダー(初期型)


本級の特徴は以下の様になります。
・設計の簡素化
 Yukikazeさまの「史実カプリス級駆逐艦に近い感じ」という要望を基として、生産性を
考慮した戦時設計となっております。
そのため、船体形状も可能な限り直線を多用し、砲塔数も史実「ル・アルディ」級の3基
より減らし2基とし、魚雷発射管も2基(連装+3連装)から1基(5連装)に統一いた
しました。

・速度と攻撃力の追求
 しかし、機動力と打撃力には最大限の注意を払っております。最高速力37.5ノットの「モ
ガドール」級の戦術機動に追随できるよう、速力は38ノットを確保しております。
主砲も連装2基4門は同世代と比較すると劣勢ですが、敵駆逐艦を撃退するのは必要十
分であるとして量産性を重視しました
 そして最も特筆すべきは雷装です。魚雷発射管を1基に集約することで、建造の簡素化と軽量化を実現すると同時に、一度の攻撃で放たれる魚雷の密度を高めました。
必殺の一撃に全てを賭ける。この攻撃精神こそがエラン・ヴィタールであります。


以上となります。
もし本商品にご興味を持たれましたら、お気軽にご連絡ください。
また、お客様の要望に合わせたカスタマイズも承っております。

改めまして、これからも弊社をよろしくお願い申し上げます。


モントゴメリー企画
代表取締役社長 モントゴメリー

343モントゴメリー:2025/08/16(土) 19:12:23 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
新商品のご案内④


“皇国世界”代表 yukikazeさま

モントゴメリー企画、代表取締役社長のモントゴメリーでございます。
昨日は弊社の「モガドール」級嚮導駆逐艦を採用してくださりありがとうございます。
本日はそれに続く主力駆逐艦案をご紹介したくご連絡いたしました。
以下がその新商品の概要でございます。

(仮称)「フルーレ」級駆逐艦

常備排水量:1,850 トン
全長:115.0 m
全幅:11.2 m
兵装:45口径130mm連装砲2基(計4門)
55㎝ 五連装魚雷発射管1基(計5門)
37mm 連装機関砲1基
25mm 単装機関砲4基
機関出力:50,000 馬力
最大速力:38.0 ノット
電子装備:対空・対水上レーダー(初期型)


本級の特徴は以下の様になります。
・設計の簡素化
 Yukikazeさまの「史実カプリス級駆逐艦に近い感じ」という要望を基として、生産性を
考慮した戦時設計となっております。
そのため、船体形状も可能な限り直線を多用し、砲塔数も史実「ル・アルディ」級の3基
より減らし2基とし、魚雷発射管も2基(連装+3連装)から1基(5連装)に統一いた
しました。

・速度と攻撃力の追求
 しかし、機動力と打撃力には最大限の注意を払っております。最高速力37.5ノットの「モ
ガドール」級の戦術機動に追随できるよう、速力は38ノットを確保しております。
主砲も連装2基4門は同世代と比較すると劣勢ですが、敵駆逐艦を撃退するのは必要十
分であるとして量産性を重視しました
 そして最も特筆すべきは雷装です。魚雷発射管を1基に集約することで、建造の簡素化と軽量化を実現すると同時に、一度の攻撃で放たれる魚雷の密度を高めました。
必殺の一撃に全てを賭ける。この攻撃精神こそがエラン・ヴィタールであります。


以上となります。
もし本商品にご興味を持たれましたら、お気軽にご連絡ください。
また、お客様の要望に合わせたカスタマイズも承っております。

改めまして、これからも弊社をよろしくお願い申し上げます。


モントゴメリー企画
代表取締役社長 モントゴメリー

344モントゴメリー:2025/08/16(土) 19:13:28 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
ageます

345ナイ神父Mk-2:2025/08/17(日) 21:33:52 HOST:p684199-ipxg02901akita.akita.ocn.ne.jp
テスト

346新人艦長:2025/08/21(木) 20:32:21 HOST:182-166-38-132f1.osk2.eonet.ne.jp
q

347モントゴメリー:2025/08/21(木) 23:15:24 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
FFRの街道シリーズ②——La Corniche Atlantique(大西洋岸街道)——

【概要】
La Corniche Atlantique(大西洋岸街道)は、フランス連邦共和国(FFR)の主要幹線道路及び鉄道網の中の一つの呼称である。
陸路と海路を合わせ約5500㎞に及ぶ壮大な街道でありFFRアフリカ州の大西洋岸主要港湾を繋ぐ交通の要衝であるが、その名前から受ける印象とは裏腹にその経路の過半は沿岸ではなく内陸部を通っているのが特色である。


【計画】
ジョルジュ=ビドー初代大統領が追い求めたアフリカ州を網羅する物流網。
その一端を構成するために計画された街道である。
「FFRアフリカ州の街道」というと「La Veine Verte(緑の血管)」が真っ先に挙げられるが、実は計画立案及び着工はこちらの方が先である。
理由は複数あるが、まず第一に難易度が低かったことがある。沿岸部には既に主要都市や港湾が存在し、ある程度のインフラが構築されていたのでそれらを活用することで比較的容易に街道を敷設することができた。
また海上輸送という「兵站路」を利用して、ダカール、アビジャン、ドゥアラといった複数の主要港に資材と人員を同時に送り込み、各区間を並行して建設することも可能となった。
これにより工事期間を短縮することも期待できた。
さらにアフリカ州中部の資源地帯から産出される各種資源の輸出に直結することから「緑の血管」よりも経済的恩恵がわかりやすかったことも早期建設に拍車をかけた。


【経路】
本街道は大きく四つの区間に分けられる。
第1の区間は「La Veine Verte(緑の血管)」の終点であるダカールからギニア県のコナクリまで。
直線距離ではおよそ700㎞とアフリカ大陸の規模から見ると短いが、問題があった。
間にBC勢力圏であるガンビアとギニアビサウが存在するのである。
無論、外交交渉で道路を通し使用権を得ることは不可能ではない。されど、仮想敵国に自らの物流の命運を握らせるつもりはFFRには一切無かった。
日本の農学者兼歌手が歌っているように、己が倒れることを喜ぶ物に己のオールを渡してはならないのである。
FFRが採った手段は内陸部への迂回である。具体的にはダカールからまず「緑の血管」に沿って東進。セネガル県中央の都市タンバクンダまで進みそこからは南下。
目標にしてギニア県の中枢都市たる港湾都市コナクリへと至る。この経路の総距離は1000㎞を越える。

次の区間はコナクリからコートジボワール県のアビジャンまである。
こちらも沿岸部をそのまま伝っていければ楽なのだが、やはり間にBCのシエラレオネとCISのリベリアが邪魔なのである。
いっその事占領してしまおうか?という悪魔のささやきに対し、まだその時期ではないと理性で打ち勝ったFFR政府が示した経路は、やはり内陸迂回である。
両国との国境線をなぞるように南東へ進み、沿岸部へ到達したらそこで東へ転じアビジャンまで接続するのである。
こちらはおよそ1300㎞の旅路となる。

ここから「大西洋岸街道」はその姿を大きく変える。次なる目標はトーゴのロメとベナンのコトヌーであるが、やっぱりBCのガーナが立ちふさがるのである。
いい加減、迂回するのも飽きたFFRは、ここで街道を二つに分けた。
アビジャンから従来通り内陸部への迂回経路と、海路である。
海路はロメ・コトヌー両都市ではなく、その先のカメルーン県の重要港湾であるドゥアラを主な接続先とする。
(ロメ・コトヌーへの定期便が無いわけではないが)
なお迂回路に関してはその長大さから「La Grande Boucle (大環状線)」とも呼ばれるが、その物語は別の機会に譲ろう。
海路の総距離は約1700㎞(約920 海里)に及ぶ。

最後の区間はドゥアラからガボン県のリーブルビルを繋ぎ、更にコンゴポアント・ノアール港へと至る。
そこは赤道ギニアが通せんぼをしているが、もう慣れたもので国境線沿いに迂回している。
1400㎞を突き進み、大西洋岸街道は完成する。

【経済及び戦略的意義】
大西洋岸街道の開通により、アフリカ州の大西洋沿岸部の主要港湾都市は有機的に接続されることになった。
これの恩恵は大きい。
ギニアのボーキサイト、コートジボワールのカカオあるいはガボンやコンゴの石油・木材などの豊富な資源が各港を通し、FFR勢力圏全てへ円滑かつ安価に供給することが可能となったのである。
正にFFRアフリカ州の経済大動脈と言える。
「緑の血管」が『砂漠の克服』の象徴であるならば、 「大西洋岸街道」は『豊穣の最大化』を実現したFFRのもう一つのトロフィーなのである。

348モントゴメリー:2025/09/01(月) 00:07:51 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
秋の新商品のご案内

晩夏の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。
モントゴメリー企画代表のモントゴメリーでございます。
本日は秋のキャンペーンに向けた弊社の新商品のご紹介をいたしたくご連絡いたしました。
今回のジャンルは「戦車」となります。この分野はどうしてもタンクマン・エンタープライズ様の後塵を拝する状況が続いておりますが、それを打破し得るヒット商品にもなれると自信を持ってお送りすることができる逸品に仕上げております。
以下が商品の詳細となります。


試製79式戦車
全長:10.5m
全高:2.8m
重量:30トン(基本車体)
   32トン(Sパッケージ装着時)
   39トン(Jパッケージ装着時)
   41トン(Cパッケージ装着時)
   42トン(Aパッケージ装着時)
動力:ミノフスキー・イヨネスコ型核融合炉
最高速度:135km/h(基本車体)
130km/h(Sパッケージ装着時)
     115km/h(Jパッケージ装着時)
     110km/h(Cパッケージ装着時)
     105km/h(Aパッケージ装着時)
乗員:2名(操縦手、車長兼砲手) ※車体前部に並列配置
武装:135㎜電磁投射砲(仰角最大75度)
   3連装対MS重誘導弾ポッド(砲塔側面に1基ずつ)
   13.2mm重機関銃(主砲同軸)
   30mm機関砲(遠隔操作式)
その他特記事項:戦闘支援AI及び操縦系に全天周モニターシステムを搭載

【商品説明】
主に宇宙世紀系の世界線でご活躍されるお客様向けの商品となっております。
コンセプトは「対MS戦闘を主眼とした主力戦車」でございます。
以前より多くのお客様よりいただいておりましたご意見である

『MSを作る技術で戦車を作ったら強いのでは』

に対し、弊社が全力を出してお応えしたのが本商品となります。
以下に本商品の特徴を上げさせていただきます。

349モントゴメリー:2025/09/01(月) 00:08:27 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
➀核融合炉の搭載
 「MSの技術」で真っ先に思い浮かぶのはこちらかと存じます。戦車に積めるほど小型化できるのか?という問に対し
“コア・ファイター”に搭載されたものを参考にした小型軽量の融合炉を解答とさせていただきました。
この心臓より供給されるエネルギーが、本商品の走攻守全ての土台となります。

②電磁投射砲の採用
 膨大なエネルギーの恩恵を一番受けたのが主砲です。主砲に採用された135㎜電磁投射砲は、激烈な打撃力を誇り第二期以降のMSに対しても有効打となり得ます。

③優秀なる機動力
 こちらも豊富なエネルギーを活用した分野です。
本商品は「軽量な車体」と「高出力な核融合炉」の組み合わせにより、重量あたりにかけられる馬力(パワーウェイトレシオ)が、61式を始めとする従来の戦車や仮想敵たるザクなどの陸戦型MSを凌駕しています。
具体的には核融合炉の電力を高トルクのモーターに直接伝達して履帯を駆動させます。
これにより、驚異的な加速力と応答性を獲得しております。
また高速走行を支えるため、路面の状況に応じてダンパーの硬さを瞬時に最適化する、AI制御のアクティブサスペンションも標準装備です。
装備する装甲モジュールにより変化しますが、最高で135mk/h、最低でも105km/hという驚異的な速度はこれらの技術により支えられております。(61式は最高90km/h)
仮想敵たるザクは地上での最高速度は60km/h、グフでも99km/hであるため本商品は余裕を持って戦術的主導権を握ることができます。

④車体レイアウトの刷新
対MS戦闘を前提とするため、従来の戦車とは一線を画す構成となっております。
最大の相違点は、「頭上砲塔」の採用です。
すなわち、主砲本体と自動装填装置や反動吸収システムといった機構の全てが、砲塔(というより車体上面)ではなく、砲塔の「上」に、一つの装甲化されたユニットとして搭載されています。
これにはいくつかの利点がございます。
まず「仰角の確保」
従来の方式では、大きな仰角を得るのは困難でありました。そのため、MSとの近接戦闘やジャンプへの対応ができず不利となっていました。
しかし、この頭上砲塔式ならば砲尾が沈み込むためのクリアランス(空間)が設計段階から確保できるため、75度という極端な大仰角を実現できます。
次に「全高の低減」
砲塔自体は単に砲システムを旋回させるための土台として機能すればよいため、極限まで小型化・低背化が可能となり、本車両の優れたステルス性に貢献しています。
なお乗員に関しては車体前方の最も防御力の高い区画に横並びに座っています。(史実世界の「アルマータ」に近いです)
最後に「乗員の生存性向上」
仮に砲塔に直撃弾を受け弾薬が誘爆したとしても、乗員区画とは物理的に隔離されているため乗員の生還率は劇的に向上いたします。

350モントゴメリー:2025/09/01(月) 00:09:41 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
⑤センサー類の高精度化
 MSに搭載されるような光学カメラや赤外線センサーなどを複合した「球状統合センサー・ユニット」 砲塔上部に設置しています。
それら高解像度カメラ、サーマル、レーザー測距儀から得た情報を統合し、戦闘支援用AIがリアルタイムで脅威分析を行います。
これにより本商品は61式とは隔絶した戦闘力を発揮いたします。
61式では、車長がペリスコープを覗き自分の目で索敵・警戒する必要がありました。
しかし79式では、車体に搭載された全球状統合センサー・ユニットからの情報をAIがリアルタイムで統合処理します。
具体的には、AIが敵MSの熱源や音響を探知し、距離、移動速度、武装などから脅威度を瞬時に判定。最も危険な目標から順に、車内のパノラマモニターにハイライト表示します。
乗員は物理的な窓から外を見るのではなく、AIが合成した360°のクリアな映像を見ます。これにより、人間の死角という概念がなくなります。
つまり、AIが3人目の「目」と「頭脳」として機能するため、車長は索敵作業から解放され、戦術的な「判断」と「命令」に専念できるのです。
(これはF-35戦闘機などで採用される方法であります)

⑥装甲のモジュール化
 こちらも現代のMBTに用いられる方式を踏襲しております。
それらのモジュールの組合せと用途は以下のようになります。

Sパッケージ(偵察・高機動仕様 - Scout Package)
内容: 装甲は最低限の追加に留めるか、増加装甲なし(素体状態)で運用。
用途: 偵察や奇襲など、防御力よりも速度と隠密性が求められる任務。

Aパッケージ(対峙戦闘仕様 - Assault Package)
内容: 車体前面と砲塔正面に、ルナ・チタニウム合金を含む最も分厚い複合装甲モジュールを取り付ける。
用途: 平原などでの長距離砲撃戦。敵と正面から撃ち合うことを想定した重装甲構成。

Jパッケージ(立体戦闘仕様 - Jungle Package)
内容: 車体・砲塔の上面にルナ・チタニウム製対トップアタック装甲を、側面には爆発反応装甲(ERA)モジュールを配置する。
用途: 市街地や森林など、あらゆる方向から攻撃を受ける可能性がある戦況に対応。

Cパッケージ(一般量産仕様 - Common/Cost)
内容:全ての追加装甲モジュールを、ジムと同じ「チタン・セラミック複合材」で構成する。
用途:通常仕様(これでもザク・マシンガンの直撃には耐えられる)

これにより被弾した場合も破損したモジュールだけを交換すればよいため、修理時間が大幅に短縮され整備性が向上しております。
また、装甲素材が進歩してもモジュールを更新するだけで対応できます。

351モントゴメリー:2025/09/01(月) 00:10:26 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
⑦ファミリー化
 こちらも現代の装甲車両に倣い、単一の車体(プラットフォーム)を基に多様な任務に対応する派生車両を生み出します。
これによりコストを削減し、かつ整備や訓練を共通化できるようにいたします。
具体的な形式は以下の通りです。

SPV-79A 歩兵戦闘車
役割: MSとの連携を前提とした、新時代の歩兵戦闘車(IFV)。MSが制圧した拠点へ安全に歩兵を送り届け、その後の掃討作戦を支援する。
車体の変更点: レールガンと大型の無人砲塔を撤去。車体後部の上部構造物をかさ上げし、8名の完全武装した歩兵が搭乗できる兵員室を確保。車体後部には昇降用の大型ランプドアを設置。
武装: 砲塔は小型の遠隔操作式銃塔に変更。
主武装: 25mm機関砲(対軽装甲車両、対人用)
副武装: 7.62mm同軸機銃、対戦車ミサイル2連ランチャー
戦術的意義: MS、戦車、そして歩兵が同じレベルの機動力で連携できるようになる。MSと79式戦車が敵の装甲戦力を破壊し、直後に本車両が歩兵を展開して拠点を確保・維持する。これにより、連邦軍の地上作戦能力は飛躍的に向上する。

AAG-79D 対空(対MS)機関砲システム
役割: 対空とは言いながら、「対MS制圧」を主目的とする車両。
市街地や峡谷で、高低差を利用して立体的に攻撃してくるMSに対し、圧倒的な弾幕を形成してその機動力を封殺する。もちろん、従来の航空戦力にも絶大な効果を発揮する。
車体の変更点: 車体はほぼ79式戦車と共通。大型の無人砲塔は、高速旋回・俯仰が可能な専用のものに換装される。
武装:
主武装: 連装90mm機関砲システム。 ジム・マシンガンと同じ弾薬を使用できる、高初速・高発射速度(ハイサイクル)の90mm機関砲を2門搭載。MSの装甲を貫通可能な弾丸の「豪雨」を浴びせかける。
センサー: 砲塔には、ミノフスキー粒子下でも有効な、高性能な光学・赤外線センサーとレーザーを組み合わせた立体走査センサーを搭載。高速で三次元的に移動する目標を瞬時に捕捉・追尾する。
戦術的意義: 本車両の存在は、MSとの戦い方を根本から変え得る。これまでMSが自由自在に跳び回っていた市街地や森林は、90mm弾の弾幕が飛び交う「キルゾーン」へと変貌し、敵MSは安易に立体機動を使えなくなる。
それは79式戦車やジムが圧倒的優位を確保するということである。

この「ファミリー化」によって、79式戦車は単なる一兵器から連邦軍の次世代地上戦術を支える「基幹プラットフォーム」へと進化いたしました。

⑧徹底したコストコントロール
 ここは弊社が得意とする分野ですが、優れた兵器も量産できなければ意味がありません。
装甲のモジュール化やファミリー化による量産効果に加え、生産ラインの30から40%を61式から流用できるように整えるなどありとあらゆる方策を取った結果、ここまで生産コストを圧縮することが可能となりました。
以下に示すのは、61式の生産コストを「1」とした場合のコスト比較表であります。


兵器名
61式戦車     1
79式 基本車体     3
SPV-79A (IFV)     4
79式戦車-C型     4
RMV-1 量産型ガンタンク 5.5
AAG-79D (対MS/AA) 5.5
79式戦車-J型     6
RGM-79 ジム     8
79式戦車-A型     8
RX-75 ガンタンク 12
RTX-440 陸戦強襲型ガンタンク  15


通常装甲のC型でジムの半分、ルナ・チタニウム装甲をふんだんに使用したA型でもジムと同等までコストダウンに成功しております。
これならば、MSの汎用性にも勝てるコストパフォーマンスを発揮できるでしょう。



以上、弊社の秋のキャンペーン商品の説明でございました。
もしご興味をお持ちくだされたのなら、お気軽にご連絡ください。


モントゴメリー企画
代表取締役 モントゴメリー

352名無しさん:2025/09/03(水) 20:52:35 HOST:FL1-119-240-36-187.myg.mesh.ad.jp
テスト

353モントゴメリー:2025/09/07(日) 15:37:46 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
購入者特典のお知らせ

ハニワ一号さま
先日は弊社の商品を購入していただきありがとうございます。
本日は秋のキャンペーンの一環である購入者特典のご案内をいたしたくご連絡いたしました。
本キャンペーン中に弊社商品を購入していただいたお客様には、もれなく以下の商品が無料で付属いたします。
お気持ちが悪くなければお受け取りください。
商品の詳細はこちらになります。


61式戦車「6型」
主力戦車たる61式戦車の対MS戦闘における脆弱性を抜本的に改善する延命・近代化改修案。ミノフスキー粒子散布下の有視界戦闘を絶対的な前提としている。
61式戦車がMSに一方的に撃破された最大の理由は、ミノフスキー粒子による 「索敵・誘導・通信能力の無力化」である。
そこで、79式戦車の設計で培われた各種技術をフィードバックしその弱点を克服することを主眼としている。

主な改良点と新装備
1. センサー・FCS (火器管制システム) の刷新
複合センサー・スイートの搭載: レーダーに頼らず、MSを探知・追尾するために、砲塔側面に以下のセンサーを統合したユニットを増設する。
・大口径・高感度サーマルカメラ: MSが発する熱源を遠距離からでも探知する。
・レーザー測距儀: 目標までの正確な距離を瞬時に測定し、弾道計算機に送る。
音響探知システム: MSの歩行音やスラスター音を分析し、おおよその方位と距離を割り出す。
弾道コンピュータの高性能化: 上記センサー群からの情報を統合処理し、高速で移動するMSに対する偏差射撃の精度を飛躍的に向上させる。

残念ながら、主に電力供給量の問題で79式に搭載されたセンサーやAIをそのまま移植することは不可能である。
そのため、ダウングレードした簡略版であるが、それでも5型以前の61式とは隔絶した対MS戦闘能力を保証できる。

354モントゴメリー:2025/09/07(日) 15:38:35 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
2. 通信・データリンク能力の限定的復活
・指向性レーザー/赤外線データリンク: 車体前面と後部に送受信機を設置。見通し線が確保された近距離の友軍車両(6型同士やMS)との間でのみ、限定的ながらリアルタイムのデータ共有を可能にする。これにより、小隊規模での連携した待ち伏せ攻撃(一両が観測し、別の一両が射撃するなど)を実現する。

3. 武装の最適化
・主砲:155mm連装滑腔砲の弾種更新:
① 対MS-APFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾): ザクIIの超硬スチール合金装甲を確実に貫通させるため、高初速・高貫通力の新型徹甲弾を主兵装とする。
② ワイヤー誘導式成形炸薬弾: 射手が発射後もワイヤーを通じてミサイルを操作し、MSの脚部やバックパックなどの弱点を狙い撃つことが可能。電波誘導ではないため、ミノフスキー粒子の影響を受けない。
• 副武装:対MS近接防御兵装の追加:
① 7連装スモークディスチャージャー兼「アンチ・ヒートホーク・フレア」: 通常のスモークに加え、MSのヒート兵器のセンサーを飽和させる高熱源体(フレア)を射出。格闘戦に持ち込まれた際の最終防御手段。
② ワイヤー式アンカーランチャー: 砲塔基部に2基搭載。射出したアンカーをMSの脚部に絡ませ、一時的に動きを封じる非殺傷兵器。
4. その他
エンジン排熱抑制システム: 車体後部の排気口に赤外線放射を抑制するシュラウドを追加し、サーマルセンサーからの発見率を低下させる。
________________________________________
運用構想
この【6型】は、単独でMSに挑むのではなく、地形を利用した待ち伏せ攻撃を基本戦術とします。
1. 潜伏・探知: 森林や市街地の瓦礫に身を潜め、複合センサーで敵MS部隊の接近を探知。
2. 連携攻撃: データリンクで小隊内の僚車と敵の位置情報を共有。最も射線が通る車両が初撃を担当する。
3. 弱点狙撃: 初撃でAPFSDSを叩き込み、敵が混乱した隙にワイヤー誘導弾で脚部や関節部を破壊し、行動不能に陥らせる。
4. 陣地転換: 射撃後は速やかにスモークを展開し、あらかじめ設定した次の射撃ポイントへ後退する。

また、攻勢作戦時にはジムや79式の後方から火力支援を行います。前衛の彼らから送られる観測データを用いた長距離射撃により敵MSを撃破いたします。

以上が商品説明となります。
弊社の製品により、お客様がたの世界線における戦車兵の犠牲が一人でも減らせるのならば、これに勝る喜びはございません。

これからも弊社をよろしくお願いいたします。


モントゴメリー企画
代表取締役 モントゴメリー


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