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ネタの書きこみ その146

588635:2021/03/03(水) 22:41:06 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp


妖精は辺りの人々を見回し空を見上げる。
すると空に虹と共に幻が浮かぶ。
対馬で奮戦する聯合艦隊、儀式を行う柏木達、
そして禍々しい対州要塞姫、その姫の目からは血の涙が流れている。


「どこぞの悪さのせいで対馬の姫さんは泣きっぱなし。」

「これじゃァあの世と繋がって日本は一生盆暮れ正月、死んだやつらが年がら年中出てきて騒いでオチオチ飯も食ってられねェ。」

「あの世の空気で草木は枯れて、動物も育たないってきたもんだァ。」

「そんな世の中はみんな嫌だろう?」

「わたしそんな世の中イヤ!!」


大きな声が響く。
大勢の人々の中から絵を描いた少女より更に幼い少女が歩み出る。


「そうだろ!そうだろ!それらなどうだィここは一つみんなで力を合わせて大和と伊耶那美の母ァちゃんの手助けといかないかィ?」

「うんする!……でもわたし巫女のおねえさんみたいにお歌も歌えないし踊りでも出来ない…。」


少女は顔を暗くする。
少女の中では神様の手助けをするとは祭祀のようなことだと思っているのだろう。


「そんな大層なこと出来なくても問題ねェ!なァに空に向かって手ェ合わせて心の中で感謝の気持ちを伝えるだけでェ!」

「それならわたしにもできる!」


妖精は手を合わせ、少女も手を合わせる。


「ほらァ!お前も手ェ合わせるんだよ!オイラの一番弟子がみんなに手本示さなくてどうするんだよォ!!」

「は、はい!」


大和の絵を描いた少女も手を合わせる、すると…。


「年がら年中神頼み、艦娘頼みってのも申し訳ねェ…。」

「たまには苦労を労って少しは肩代わりしてやろうじゃねェか。」


大勢の人々が手を合わせていた。


「みんなの気持ちが届いたら、この世に戻って姫さんの涙を止めて…。」


人々から昇る光が空を覆う。


「あの世の穴だって閉じてくれらァ!!アマ公!お前もしくじるんじゃねえぞォ!」





「あ…。」


全員が虹を見上げる中誰かがその存在に気づいた。それは水面に立つ女性。
所々修繕されてはいるがボロボロの艤装を背負い、いつもは束ねている髪を解き風に靡かせる。


「ヤマトサン…!!」

「畜生!帰ってこないのかと脅かせやがって…!」


皆が涙を流す。




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