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提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその67

119名無しさん:2018/08/29(水) 21:26:30

もしも、ある首長国が存在していたら




「大変光栄なお申し出ありがたく存じ上げておりますが、お断り致します」


響いた拒絶の声

それは一つの首脳会談における軍事同盟の議題に入ったときであった

「貴国もご存じの通り、我が国はありとあらゆる軍事力を持たず・作らず・持ち込ませずを国是として貫いて来ております」

とある太平洋の首長国
太平洋戦争の折り、南の大国に侵攻され蹂躙され尽くした旧大洋州連合構成国の、ただ一つの生き残りである島を中心とした島国であった

彼らの理念は争いの萌芽となりうる軍事力の永久放棄
何処の経済圏からも距離を置き、敵味方とならぬよう尽くす完全中立の立場の維持

彼らは信じていた
太平洋戦争の戦火より逃れ得たのは、自国が何処の勢力にも属さず、唯一大洋州連合に属しながらも軍事力の放棄を謳っていたことで、南の巨大国家よりの侵略を防げていたのだと

「しかし、貴国の立ち位置は微妙です。我が大日本帝国とも、ブリタニア帝国とも距離を置かれ、さりとて中華連邦の庇護の下にあるわけでもない。己を守る為の刃すら持たず、彼の合衆国の隣国として永世中立を保っている事は勇気ある政治的方針かと受け止めてはおりますが、このままではいつか」

「くどいですぞ嶋田宰相閣下。我が国が貴国を訪れたのは新たな通商条約の締結についてが主題。軍事同盟の話などでは断じてありません」

「そうですか……」

1998年
南洋の島国と大日本帝国は新しく通商条約を結ぶに至った
主題の裏側に大きな不安を残す形となった会談は、日本宰相嶋田繁太郎と、南洋の島国の首長の、平行線となる話し合いを最後に終了となった



やがて、時は2019年へとその舞台を移す




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