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中編以上のネタの書き込み その57

615影響を受ける人:2018/04/08(日) 21:00:00
この作品にはTS要素が含まれています。
オリキャラ化が含まれています。と言うかオリキャラが出てきます。
最低系である最強要素があります。というか、ほぼメアリー・スー状態です。
オリジナル設定、個人的解釈が入っています。
それでも良い、という方のお読みください。



提督憂鬱×ストパン+零
第百二十九話 ―去る者・送る者―

「大佐。」
「なんだい。」
「こちらを睨んでくる教員がいるのですが・・・」
「まぁ。こちらは学生を徴収して、戦場に送り込んだ張本人だからね。」
「いえ、そうではなく・・・ なんというか、『昔の落とし前、付けてやる』っていう感じなのですが。」

「若いって、素晴らしいと思わないかい?」
「大佐が上級生ぶちのめして、病院送りにしたことは本当だったのですね。」
「ついでに言えばぁ。銀蠅しては、生徒に売りさばいていたとかぁ?」
「北郷。旭川。仕事を増やされたいのかい?」
「「申し訳ありません。」」

上司の静かな怒りに、部下の二人はすぐさま降伏する。
そんな二人に内心で溜息を吐きつつも、しっかり前を見据えていた。
今日は母校である導術士学校の、卒業式なのだ。変な事など出来はしない。
それに、いけ好かない田中の奴もいる事だし。
上司がそんな事考えているのを予測しつつ、北郷章香は視線を動かす。

姿良く見えないが、海軍から九鬼嘉明・山本五十六・古賀峯一・堀貞吉と言った面々。
陸軍からも東条英機・杉山元・柴田勝義・本多誠忠と言った面々。
ハッキリ言って、かなり偉い重鎮ばかりだ。
正直言うと胃が痛い。この中で大佐の階級なのは自分と水瀬大佐。
そして田中大佐に江藤敏子。

まあ。軍部の重鎮が集まるのも無理はない。
この戦争により、散らなくていい命が大陸で消えていったのだから。
いかに政府の決定と言えど、軍部を見る目はキツイ。たとえそれが、軍事関連が多い導術士学校であろうとも。
後ろを見やることは出来ないが、坂本美緒・竹井醇子の他に、飯島凛・山田里子の両名もいる。
法術士学校だった二人は、本人達の希望もあって導術士学校に移ってきた。

若本徹子の代わり・・・と言うわけではないだろうが、坂本・竹井両名とよく絡んでいるという。
大久保小毬は法術士学校に残ったそうだが、将来は軍人になるとか。
才能を知る分楽しみであり、殺伐とした世界に引き込んでしまった事に後悔の念もある。
しかし、目標を決めたのならば、応援する事はやめるつもりもない。

「そう言えば、若本徹子って言ったけ?」
「はい。若本がどうかしましたか?」
「終盤にあんなことして、病院に担ぎ込まれて両腕損失だろう?
 女の身で、子持ちの私としちゃぁ・・・ ちょいと気になってね。」

若本徹子。
自信の寿命と引き換えに、強大な力を行使した少女。
結果は突撃路の確保と、両腕の損失であり・・・成果に見合うかどうかわからないものだった。
当初聞いた話では、情緒不安榮な所があったらしいのだが・・・

「今は元気に勉強をしています。」
「勉強? 何か、目標でも見つけたのかい?」
「恐らくはそうかと・・・」

今や徹子の部屋は本が大量にあり、片っ端から自分が習得できることを探しているという。
更にリハビリにも積極的になり。他の入院患者が影響されて、必死になっている。
将来的に杖さえあれば歩けるようになるのが目標だとか。
この話を聞いた大佐が、珍しく微笑んだ。

「へぇ・・・ 前向きに生きる様になって、結構じゃないか。」

美しく微笑む姿に、部下二人が呆然としてしまった事に気が付き、小さく睨み付ける。
御馬鹿な部下たちは、すぐさまシャキン!とした姿勢をとってみせるが、鬼の上司は小さく呟く様に口を動かし、

「仕事追加。」
「「そんな殺生な・・・」」

部下を撃沈してみせた。




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