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中編以上のネタの書き込み その57

495影響を受ける人:2018/03/24(土) 23:02:22

「・・・寿命が短くなった? ・・・人間にかかわらず、生まれ落ちたものはすべからく死ぬ。
 ・・・必ずだ!
 だが、今すぐ死ぬわけではないだろうが! そんな辛気臭い顔されればこちらが死にたくなる!!
 腕が無かろうとお前には、考える事が出来る頭が有るだろうが! どこにでも行ける足が有るだろうが!!
 寿命が十年しかない? 蟲の寿命は一年にも満たん。それ以上に長く生きられるだろうが!!

 足掻け! 生きて、生きて、生き抜いて!! 自分が生きた証を!!!
 自分が誇りを持って行ける勲章を見つけてみせろ! 作ってみせろ!!
 凡人の私とは違う才能あるお前が、ここで挫けてどうする!
 戦争を知ったお前が、後世に伝えないでどうする気だ!!
 友の死を無駄にするんじゃねぇ! 自分の決断に負けるな、糞が!! 後悔なら死んでからしやがれ!!!」 

興奮していたせいで最後は荒い言葉使いになってしまった事に気が付いた旗本は、大きく深呼吸をすると「顔を洗ってくる。」と言って出て行った。
物静かな女性の変貌に徹子は茫然としていたが、真嶋の方は目を丸くしただけで苦笑するにとどめた。

「旗本さんが、ああまで怒るなんて早々ないぜ。あの人なりに心配していたのざ。
 普段から「自分は長く生きた分の経験しかない」なんていう人だかんな。
 才能ある奴が羨ましくて、妬ましくて、正しく導いてやりたいのざ。」
「俺は・・・」

どう答えて良いかわからない徹子の頭を、ポンポンと軽く叩いてやる。

「答えを急に出すんじゃねぇ。じっくり考えな。」

そう言って旗本の様子を見に出て行った。
その後ろ姿を見て、家族の様子を思い出して、親友達の顔を思い出して、足りない頭で考え続ける。
答えは帰ってきた二人による指導の間には出なかった。
ただ、心の中に熱い火が生まれた。たとえ小さな火でも、くべられる物さえあれば燃え続ける。大きく。



以上です。
徹子の話の他に書く予定だったのに、彼女の話だけで埋まってしまった。
な、なぜだ?←A:ネタが少ないから




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