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ネタの書きこみ103

12ham ◆sneo5SWWRw:2017/06/15(木) 22:52:35
白蓮こと柳原白蓮は、史実では右翼団体を動かして正田家に辞退を迫ったと伝えられている。
それでなくても、駆け落ちによる白蓮事件を起こしたことで不評を買っている人物であった。
この世界での白蓮事件は、転生者である白蓮の異母兄、義光が回避に動いたために回避されているが、
その代わり、白蓮が華族女性の地位を失わなかったため、美智子様御成婚のハードルが上がったとして奸臣達が発狂していた。

また、鳩彦王の娘婿の直泰とは、鍋島侯爵家13代当主の鍋島直泰である。
史実通り、鳩彦王の第一王女紀久子と結婚している彼の伯母が、信子と伊都子になる。
実はこの縁もあって、今回のシンデレラ計画の片棒を担がされていたりする。

「勢津子様については、進仁親王にも頑張ってもらうしかないでしょうな」

西園寺の言葉に、皆が頷く。
まだ10歳にも満たないが、御成婚の頃となる1959年頃ならば、20代なので、彼らの巻き添えとなることは半ば確定していた。
なお、この時、伏見宮邸で歓談中の進仁親王が何故か寒気を感じたと伝えられている。

「ところで、良子様についてですが・・・」
「それについては、やはり陛下に説得してもらおうと思う」
「やはりですか・・・」

邦寿王の問いに鳩彦王が答え、予想通りの答えにため息をつく。
御成婚後の生活を考えると、皇后との対立はなんとかしたいのが、彼らの考えでもあった。
もっとも、こればっかりは陛下でなければなんともならないという結論であった。

「陛下も弟宮たちもゴルフが大好きだ。
 御成婚の頃に、一緒にゴルフをして、話すつもりだ」
「皇太后陛下に御協力を頂くというのは如何でしょう?」
「節子様にか?」

皇太后陛下こと、後に貞明皇后と呼ばれる大正天皇妃節子は、昭和天皇妃良子(香淳皇后)とは仲が悪かったと伝えられている。
また、貞明皇后も伝統を大事にするが、一方で、幼少の頃に農家に里子に出された経験から香淳皇后とは価値観が根本的に異なっていた。
そのため、それまでの慣例を打ち破って夫の身辺の世話を自ら見るなど、革新的なことを行っていた。

「しかし、節子様は・・・」

鳩彦王はそう言葉を濁す。
史実において、貞明皇后は1951年に狭心症により崩御されている。
美智子様御成婚の年は1959年。
とても協力を仰げるとは思えなかった。
だが、岩倉は鳩彦王の言葉を隔てて発言する。

「未来知識で底上げをしている医術を見くびっては困ります。
 既に抗生物質で秩父宮様をお救いしたのです。
 節子様もお救いしてみますよ」

岩倉の言葉に、鳩彦王は納得しかけたが、あることに気づいて思いとどまる。

「確かに、節子様はお救いできよう。
 だが、節子様が反対の立場をとる可能性だってある」
「っ!」
「結局は『たられば』でしかないのだよ。歯がゆい限りだがな」

重苦しい雰囲気のまま、彼らは次のホールについた彼らは、再びプレーを始める。

皇族、そして華族。
高貴なものに転生した彼らには、我らが主人公、嶋田繁太郎とは違った難題が伸し掛かる。
それは長く積み重ねられた伝統と歴史に繋がる国家の大事であり、転生前は平民だった彼らには気苦労が多過ぎるものである。
彼らが趣味に走ってしまうのは、この気苦労からなのかもしれない。




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