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ネタの書きこみ101

918名無しさん:2017/05/20(土) 08:54:52
 これも短編の「空華灼灼」も凄かったですね。

 後鳥羽院の、兄宮の如く強いられたものではない。実朝の如く耐え忍ぶばかりではない。自ら立つ帝王の歌を…のくだりは、本当に言葉もない名文でした。

 「かがやく月の宮」は、ラストの帝が大唐皇太后に贈らせた返書が圧巻でした。あの文章を、英雄や豪傑や能吏ではなく、優しくも病弱な帝がしたためられた展開が。
 それこそ、「この帝が英傑であった父帝と母帝の息子であったのだ」と、大臣が今更ながら思い出したように。
 最後に、「誇り高く臣従を拒否したら属国になっていた半島が炎上したでござる」なオチは笑いました。

 今まで「信長 あるいは戴冠せるアンドロギュヌス」で、当時の大唐帝国から密教以外にも景教など「ユーラシア全土の混沌たる灼熱のスープ」の如き万学書経を「火傷する事なく呑み干し」で帰国したとされる空海。
 リアルでも、「空しく行きて満ちて帰る」とされた日本屈指の偉人の怪物っぷりが…。

 そして、今まで「黎明に叛くもの」などで引用された李長吉こと李賀。
 夭折の鬼才とされた詩人の、「空しく行きて空しく帰る」悲哀を描写する見事さ。




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