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架空戦記系ネタの書き込み その86

360yukikaze:2017/04/16(日) 21:59:06
以下、本機についての特徴を説明する。

胴体構造については、倉崎がフォッケウルフ社から齎したFw190のデータを利用している。
基本的にはFw190のそれと変わらないのだが、倉崎曰く『海軍パイロットは視界に煩い』という嘆息から
史実の高さを増し視界を向上させた「ガーラント・ハウベ」をつけた型になっている。
なお、前下方の視界がキャノピー側面の胴体への食い込みで確保されていることは、日本陸海軍の
パイロットにとっては好評で、接地の寸前まで良好な着陸視界を得ることができると評価されている。

翼については、航続距離の関係で翼内タンクを積まないといけないことから、完全に一新されている。
これは倉崎の『戦闘機に対する空対空戦闘は二の次と言っても、あいつらは12試艦戦を基に考えるから
絶対にいちゃもんつける』という予測によるものであり、事実そうであったのだが、この時、倉崎と
三菱は、以下の解答を作っている。

・ 旋回半径の縮小よりも高い維持旋回率の向上
・ 速度と高度を維持したままの連続機動の向上
・ 全速度域にわたり安定した横転率の向上
・ 短時間の急上昇よりも高高度までの持続上昇

「いかなる飛行条件でも機体がいうことをきく」を求めた所以ではあるが、何のことではない。Fw190
でクルト・タンクが目指したものと同じ中身であった。
もっとも、Fw190のように、エルロンと操縦桿をワイヤーではなくロッドで結合することで操縦系統の
「伸び 」を極力押さえ、強引な横転操作でもネジレやタワミが発生しないよう剛性の高い翼を付け、
ロール特性を高くするということはしていない。
ここら辺はパイロットの『好み』もさることながら、Fw190の場合、補助翼系は全部ロッドとカムであり
調整が大変で且つ調整してもガタが多くなること確実であった為、採用が不可能であった事が大きい。
倉崎が『どんなに最良の解答を見つけても、『工業力』が全てをひっくり返す』と慨嘆したように、
彼らは『今の工業力でも可能なレベルでの回答』を探さなければならないという、英米独の技術者よりも
過酷な条件で制作する必要があったのだ。

そして倉崎たちの出した解答が、高高度性能(高速での持続上昇・持続旋回)を獲得する為に、6.4と
アスペクト比の比較的高い翼を採用すると共に、細長い翼で高速性能を追求して翼厚比を小さくすると、
捩れ強度の確保が難しくなることから、横操縦に抗力板を使い、捩れ強度中心に近い位置に動翼を置くことで、
主翼にかかる捩りモーメントを低下させ、捩れ変形による操縦性への影響を抑えている。
もっとも、抗力板は高速時にこそ効果を発揮するものの、低速時には極端に効きが低下する欠点があるため、
補助翼と抗力板を併設し、低速時には補助翼のみ動かし、対気速度の上昇とともに抗力板の動きを大きくし、
逆に補助翼の作動角は小さくする機構を組み込んでいる。
そしてそれを、史実紫電改で使われた腕比変更装置を導入することによって、低・高速度域における操舵
感覚と舵の効きの平均化だけでなく、補助翼と抗力板の制御も組み込むことにしている。




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