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ネタの書き込み75

960ひゅうが:2016/07/24(日) 19:01:04

「アイオワ?」

『あ…Aye Sir!Open fire!!』

工事現場のような連続音とともに、対空火器がうなりを上げる。

「さぁて。みせてもらおうか。海軍中攻隊の練度とやらを!」

あ…フラグたったかな?



――同 神崎軍港 沖合

「すげぇ。なんて火力密度だ!」

「3番機被弾!落伍しました!」

「海に落ちちゃいないだろうな?」

「大丈夫です!」

「ようし。目標は将旗のあがっているあのバタくさい艦橋の奴だ!」

「了解!」

さぁて神崎提督。俺たちが魚雷を抱いていないからって舐めるなよ?

「反跳爆撃用意!」

「反跳爆撃、ヨーソロー!」

これが野中たちの切り札だった。
海軍中攻隊は遊んでいたわけではないのだ。
魚雷ならば、陸攻の運動性は極端に低下する。
この頃の中攻は爆弾を胴体に外付けして運んでいる上、重量が500キロもあるからだった。
だが、野中は小型爆弾を複数というほとんど威力ののぞめない武装であえて突入を図った。

案の定、弾幕射撃は水面すれすれだけでなく、上空にも炸裂している。
爆撃前に急速上昇すると読んでいるからだ。

「2番機落伍!」

「かまうな!いくぞ!」

「距離200…180…」

距離の読み上げがはじまる。
今や鎮守府要塞までもが彼らを撃ちすえつつあった。

「160…150!」

「撃(て)ぇっ!」

野中は、操縦桿をやや上向かせ、前甲板すれすれにつけた。
艦橋上では、あわてる軍人たち。防空指揮所には…おやおや。
野中の動体視力は彼をとらえた。
彼――神崎提督は、こちらに向けて敬礼をささげていた。

「キザなやろうだ。ねーちゃんを侍らせやがって。だが、そのクソ度胸は気に入ったぜ!!」

海軍入隊以来、矯正につとめた江戸言葉で野中は大笑いした。
胴体側面が染料でピンク色に染まっているのが少々しまらないが、彼は自らの成功を確信していた。


報告――白軍旗艦に投弾に成功。命中3発を確認す。0512




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