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中編以上のネタの書き込み【架空戦記版】 その45

1名無しさん:2015/06/03(水) 00:56:50
ネタスレから発展した中・長編や連載のうち、ミリタリー分多め(例:史実準拠の世界)のネタを書き込んでください。
試験的に投稿される場合はネタの書き込み板にどうぞ。
ネタ内容に関係のない雑談・議論は雑談板にお願いいたします。

投稿にあたってはマナーを守り、常識の範囲内でお願いいたします。
二次創作にあたってはルールのあるものもありますので(例:らいとすたっふルール2004等)そちらも参照ください。


※ 投稿にあたっては下記注意事項をよく読み、それに則りお願いする次第です。 デン氏作成「中編以上のネタの書き込み用 規則10条 -   Ver1.02」 更新 2012年 2月28日

【新板につき暫定的に流用させていただいております。いずれ追加改訂も考慮してください。】


――このスレには注意すべき事や規則があります。以下の文をお読みになり承諾できる方のみお読み・書き込みしてください。

1.ここは中編以上のネタ用スレなので様々な話が長期に渡って飛び交う可能性があります。場合によっては個人的に好きな内容や嫌いな内容が出る事がありますので、それらを覚悟した上でお読み・書き込みをしてください。
2.ここは中編以上のネタ用スレなので「少々の議論」はともかく、「本格的過ぎる議論」や「相手の価値観を潰す議論」は絶対にしないでください。以前それが原因で話が失速や潰れたりしています。冷静かつ楽しく書き込みを行って下さい。
3.ここでの話題はネタスレで中編以上のネタスレへの移行が推奨された話題のみです。それ以外の話題についてはネタスレに書き込むようお願いいたします。
4.「不適切発言」や「暴言」、「高圧的な発言」はしないでください。
5.ネタSSを投稿する際は出来るだけ、前持って投稿宣言をして下さい。いきなりですと動揺や迷惑、SSの分断の元になる可能性がありますのでご協力をお願い致します。
6.ネタSSは原則何でもご自由ですが「生々し過ぎる・性的・残酷すぎる」SSは禁止です。それらを守れれば「自重しないSS」はOkです。後は七つ目を読み、警告を入れましょう。
7.ネタSSが人を選ぶ様な場合はSSの最初に警告で目立つ様に表示してください。
  また、ウィキに搭載しても良い場合は警告の時に一緒に供述してください。またこのSSに限り何か禁止、許可したい場合なども警告に一緒に供述してください。
8.他作者の二次創作関連の話は慎重に取り扱いましょう。荒れる可能性が高く、他作者のファンの皆様の機嫌を損なう可能性があります。十分気をつけましょう。
9.産業作品や他作者の二次創作関連も含め、批評などは「きちんとした理由」なしに書き込まないようにしましょう。元々二次創作などは炎上しやすく、些細な事でここの掲示板に多大な迷惑をかける可能性が高いです。そこら辺もよく考えた上で書き込みましょう。

10.みんなで仲良く話しましょう。

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※前スレ
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その37 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1427880967/
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その34 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1426225182/

851名無しさん:2015/06/12(金) 17:40:41
原子力空母を保有せよ!
原子力潜水艦を配備せよ!
陸軍20個師団体制に拡充せよ!
とか漫画でキャラに喋らせてたら失笑されるか呆れられるか、頭抱える(転生者)かだろうしねw

852名無しさん:2015/06/12(金) 17:42:40
やんごとなき御方は信濃にはあわないから
大淀で

853名無しさん:2015/06/12(金) 17:53:53
現実使用のカリーなら朝鮮戦争で日本警備隊をメタクソに貶しそうだな

854名無しさん:2015/06/12(金) 17:56:00
>>853
普通に出版社からの仕事がなくなるけどなw

855名無しさん:2015/06/12(金) 18:13:31
日本の掃海隊が湾岸戦争後もペルシャ湾岸で掃海活動をしそうだけど、掃海母艦は史実どうり「はやせ」相当の舟になるンかな
それともはやせを大型化させたようなのを造るか?

856未熟者:2015/06/12(金) 19:02:33
>>849
美味しんぼの面白い回って大抵政治色を語るスペースがないような一話完結系が多いですよね

857名無しさん:2015/06/12(金) 19:09:57
面白い話って何かあったけ?

858名無しさん:2015/06/12(金) 19:40:19
こっちの世界線では麻生政権が続投になるはずだから福島原発は耐震性強化工事中で止まってるはずだよ
・・・麻生政権の提案だからってなんでもかんでも握りつぶすなあほ民主!

859名無しさん:2015/06/12(金) 20:06:26
>>857
しろーとゆーざんと(以下主要登場人物全員が並ぶ)が別人にすり替わるまでかな。

860未熟者:2015/06/12(金) 20:11:02
>>857
おかわりして欲しいラーメン屋にそういうラーメンを教えたりとか
くっつきそうでくっつかない二人にとあるお好み焼きを教えてくっつけたりとか
卵豆腐で失敗して海原に愛想着かされた料理人を助けようとしたりとか(その後オチあり)

そういう料理を使った何気ない話は読んでて「おっ」とは思う

本当たまーにだけど政治色がない料理やその知識だけの長編もあるし
もう巻数がかなり多いし巻の時代によって政治一色な時期もあってネタによくされるから忘れられがちだけれど

861ひゅうが@風邪いや:2015/06/12(金) 20:25:26
政治ネタだと「大使閣下の料理人」がありますからね…

862名無しさん:2015/06/12(金) 20:36:13
山岡は高級食材マンセーな人達を馬鹿にするB級グルメスキーなんだがな

863名無しさん:2015/06/12(金) 20:52:28
B級グルメスキーと言うより高級食材マンセーな人達を値段でしか価値を分からない奴らと思ってるよね

864未熟者:2015/06/12(金) 20:54:59
ドレッシングを否定しただいぶ後にドレッシングを認めたり
農薬を否定しただいぶ後に「やむをえない場合は」と言う感じになったそのまただいぶ後にまた否定してたり
長続きしてるせいかキャラの主張や性格もだいぶ変わってますよね

高級食材は「凄い凄い」と評価するがそれを無闇にありがたがる人は馬鹿にするスタイル山岡さん

865名無しさん:2015/06/12(金) 20:56:46
そういやキャノン機関は作られるのかな?

史実だと中野学校の出身者に金を持ち逃げされるというすんごい間抜けな終わり方されていたけど

866ひゅうが@風邪いや:2015/06/12(金) 21:37:45
設立はされていませんね。
あれ、ウィロビー参謀の命令ですから。

早期に「警察予備隊調査部」あるいは「旧軍資料管理室」という存在が設置されておりGHQの参謀部と強力しているのがその代替ですね。
ここで内務官僚たちが存在していることとか――なかなかこわい話ですねw

867名無しさん:2015/06/12(金) 21:38:52
>>856
目玉焼きに何をかけるかレベルの言い争いしつつ互いに披露みたいな回は面白いのよね

868未熟者:2015/06/12(金) 21:45:38
何かがきっかけでの料理紹介回とか、誰かのために料理でちょっと良い話とか
そんな説教臭くない回は良回だと思います

869名無しさん:2015/06/12(金) 21:50:29
タイ米についての解説は面白かったと思うが政治に辛めんなと思う

870名無しさん:2015/06/12(金) 21:53:15
結婚した山岡が新居を探す刊とかは面白かった。

871名無しさん:2015/06/12(金) 21:58:22
>>868
雄山は出てくるけど、カレー大戦争とかは説教臭さあんまりなくて好きだった

872名無しさん:2015/06/12(金) 22:00:03
個人的には愛媛来てほしかった。

どうぼろ糞に書いてくれるか楽しみでw

873名無しさん:2015/06/12(金) 22:01:05
艦これネタで21世紀の戦後憂鬱世界に「鶴翼の絆」と同様に史実世界の軍艦の転生体の艦娘達が
戦後日本に現れて戦後日本の現状を見て何を思うでしょうか?

874名無しさん:2015/06/12(金) 22:02:28
武蔵「私もああやって華々しく活躍し、沈みたかった・・・・・」

875名無しさん:2015/06/12(金) 22:03:24
終戦時のやりとりでアメリカが調印艦になにするかで頭抱える展開とかありそうだな

876yukikaze:2015/06/12(金) 22:04:45
ドーモミナサン。yukikazeです。
ようやくPC環境復帰できました。2ヶ月なげーよ。これだから役所は・・・

需要があれば、戦後夢幻会ものSS2本投下しますがどうでしょうかねえ?
ネタはF-2ものとカンボジアものとなっております。

30分後くらいに来ますんで、問題なければ投下します。

877名無しさん:2015/06/12(金) 22:05:32
確かyukikaze氏のルートではコロラドでひゅうが氏のルートだと突貫工事で応急修理したミズーリだっけ?

878名無しさん:2015/06/12(金) 22:07:24
>>876、お待ちしております

879名無しさん:2015/06/12(金) 22:08:11
信濃って主機や装備がアメリカが混じってるから、こんな感じになる?

ttp://i1.wp.com/livedoor.blogimg.jp/linxline-kankore/imgs/4/b/4be41a92.jpg?resize=480%2C288

880 テツ:2015/06/12(金) 22:08:14
是非お願いいたします!

881名無しさん:2015/06/12(金) 22:11:15
こりゃ全裸待機一択!
お待ちしてます。

882名無しさん:2015/06/12(金) 22:16:51
瑞鶴や翔鶴は自分の名を受け継いだ国防海軍瑞鶴型航空母艦を見て複雑になるでしょうね。
特に瑞鶴は自分の名が姉である翔鶴を押しのけてネームシップになっている事に。
他にも大和は戦後日本側の大和と同一視されてかなりのプレッシャーを受けそう。

883ひゅうが@風邪いや:2015/06/12(金) 22:20:25
ワクワクテカテカw

884名無しさん:2015/06/12(金) 22:21:04
葛城も台詞とか大分変わっているだろうな…胸はないけど

885641,642:2015/06/12(金) 22:22:00
一日遅れになるも返信慣行セリ
>>811
ズレの解消や説明が面倒>>
ですなぁ。戦後憂鬱世界の日本と、史実ルートを通った世界の日本とでは余りにも隔たりが
大きすぎますからねぇ…。『後半戦では唯々一方的に殴られ、又帝国海軍の負の部分を
目の当たりにし、一部は体験すらした上に戦後は存在を拒否すらされた世界の』艦娘と『例え
大損害を受けても相応の戦果を捥ぎ取り続け、終始日本を守る為に散る事すら出来た
上に戦後に『海軍』が蘇った世界の』艦娘。

環境面、心情面だけでも95度位はズレた環境にある上に、戦後憂鬱世界での其々の艦艇が
挙げた戦果は史実世界とは比べ物にならない程に膨大ですからねー…。
ゲートか、転移か、建造や召喚かは知りませんが、仮にこの二つの世界の艦娘が接触したら
確実に『何か』が起こりますからね。大丈夫そうなのは史実と変わらん最期を遂げた如月や深雪、
赤城加賀飛龍蒼龍位でしょうね…。

>>.812
『特攻』関係もそうでしょうけど、ミッドウェー海戦の敗北の口封じの為に生き残りを前線で使い
潰したり『ダンピールの悲劇』での『神大佐からの「命令だから全滅覚悟でやってもらいたい」』
とか…
これらを知った場合でも『特攻』と同等レベルでヒートアップしそうですね。憂鬱世界では事前に
回避されていた、回避できた事象ですし。

>>820
捕虜を改造とは何気にエグイ…『フリートガール』が『艦娘』ですか。陸の荒くれ共の間だと通信が
繋がらない事を良い事に出撃前にヤンややんやと猥談に興じていそうですね。
…やった事無いですが、確かこの元ネタのゲームだとアメリカ本土でアメリカとロシアがガチンコ
対決して居た様な。…この世界だとまさか日本で深棲海艦と…?

886名無しさん:2015/06/12(金) 22:22:30
>>884
RJ「なんでや!!」

887名無しさん:2015/06/12(金) 22:40:10
駆逐艦が空母の話題に出てくるんじゃない

888yukikaze:2015/06/12(金) 22:43:20
では投下。まずはF-2。
なお以前どこかでかF-2の愛称を出しましたが、これが拙世界での
正式な名前にしてくださいな。

戦後夢幻会SS  『蒼穹の烈風』

1974年。青く澄みきった空を1機の飛行機が舞っていた。
その流麗な姿は、機能美と共にどことなく日本的な『美』を示すものであったが、
力強く機動するそのさまは、獲物を狙う猛禽のそれに似通っていた。

三菱F-1戦闘機『陣風』

かつて『幻の最強戦闘機』としてモックアップだけで終わってしまった、日本初のジェット戦闘機。
同じ倉崎技師によって産み出されたこの戦闘機に、遂に飛び立つことが出来なかった不遇の姉の
名前を付けたのは、国防空軍の倉崎に対する最上の礼と言えるものであった。
もっとも、彼らがそれだけの敬意を払うのもある意味当然であった。
戦闘攻撃機というカテゴリーでありながら、高い推力重量比からくる機動性の良さと、当時の国防空軍
ではファントムⅡにしか持っていなかった中距離空対空ミサイル『スパロー』の運用能力も付与されて
いたのである。
それを考えるならば、国防空軍が狂喜乱舞するのも無理はなかったであろう。
一時期は、F-104の後継機にF-1を導入すべきではという声すら上がる程であった。
(勿論、この声は少数意見でしかなく、大多数の意見はF-15の導入であり、そしてそれはカンボジア
紛争でのアメリカのご褒美として結実することになる)

さて、この傑作機の登場によって戦力の底上げを果たした国防空軍であったが、彼らはそれにあぐらを
かくほど怠け者ではなかった。
確かに陣風は傑作機であったのだが、あくまでそれは現時点においての傑作機だからだ。
倉崎の慧眼から、性能向上の余地は残していたものの、ソ連邦が開発しているというミグの新型が
出てきた場合、それに対抗できるかどうかは不透明であった。
(事実、スホーイ27やミグ29が相手だと同じ技量のパイロットが操った場合、苦戦するという結論を
国防空軍は下している。相手が悪すぎるだろうという点はあるが)
そうであるが故に、国防空軍は1980年代初頭には同機体の後継機計画を煮詰め始めることになる。
それが大いなる茨の道であるということは、この時点では極少数を除いて誰も理解していなかったが。

以上、大まかではあるがF-2戦闘機の計画が始まるまでの前史を紐解いてみた。
恐らくここまでの状況を見れば、国防空軍側に特段の瑕疵など感じることはないであろうと思う。
実際、F-2について言及している書物や議論においても、ここまでは別段批判などしてはいない。
極めて全うなプロセスの元構築されているからである。
F-2において激烈な議論が生じるのはこれ以降のことである。

889yukikaze:2015/06/12(金) 22:45:18
1982年7月。国防会議において、陣風の後継機開発計画が内々に着手されることになった。
後知恵論で言えば、この時点で方向性を煮詰めなかったことこそが、これ以降のグダグダさを
後押しすることになった訳だが、神ならぬ彼らはそんなことは知る由もなかった。
実際彼らにとって重要なのは、『F-2戦闘機もF-1と同様国産機開発で』であり、そしてF-1という
輝かしい実績を考えれば、それは予定調和でしかなかった。
ここら辺、かつてのゼロ戦の成功を受けて、どこかその成功神話に酔っぱらってしまった旧海軍
のそれに似通った部分はあるのだが、残念なことに国防空軍もその二の舞を演じることになった。
それが明らかになったのが1985年の性能要求書であった。

・ 空対艦誘導弾4発を装備した状態で戦闘行動半径450海里を有すること
・ 短距離空対空ミサイルと中距離空対空ミサイルをそれぞれ2〜4発装備できること
・ 全天候運用能力を有すること
・ 高度な電子戦能力を有すること

これだけ見れば何も問題になることはなかった。
一言で言ってしまえば『陣風の性能強化版』でしかないからだ。
少なくとも三菱や要求書を渡されたアメリカのメーカーはそう判断していた。
だが事はそう単純な話ではなかった。
国防空軍側では深刻なまでの内部対立が生じていたのである。
後に『F-2の国産化の夢を絶たせた愚行』と国産派を激怒させ、国防空軍上層部が責任を取って
総辞任させられるというお粗末な結末を迎えた内部対立は以下のようなものであった。

まず次期戦闘攻撃機計画において、国防空軍側の流れは2つあった。
1つは純粋に『陣風の性能強化版』である。
陣風の性能にほれ込んでいた彼らにとっては、陣風のコンセプトをそのままに、その能力を
向上させさえすればよいと考えていたのである。
運用の点も考えれば極めてオーソドックスなものであり、支持者が多いのもうなずけるもの
であった。
それに対し、もう1派の流れは極めて野心的なものであった。
彼らは『陣風の性能強化版』のコンセプトを否定しなかったものの、しかしながらそれだと
ソ連との質的優位性を長期間確保できないのではないのかと疑問を示したのである。
この時期、ソ連が手塩にかけて育て上げた満州の軍事力は無視することができず、北朝鮮も
順調に強化されていることを考えた場合、彼らの主張も決して杞憂ではなかった。
故に彼らは、ステルス能力を高めることにより、敵部隊に対して戦略的・戦術的な奇襲能力
を保持させることで、彼らの数的優位性を極小化させようと考えたのである。
最悪の場合、アメリカ軍の援軍が来るまでの間、在日米軍と在韓米軍残存部隊で本土防衛を
しないといけない国防空軍にとって、一笑に付すには魅力的なプランであった。

そしてこの両者の対立こそが混乱を生み出すことになる。
前者のプランは技術的なハードルは相対的に低い反面、あくまで既存概念の延長線上のもので
あることから、質的優位性の維持に難しい所があり、後者のプランは技術的なハードルこそ
高いものの、成功すれば、ソ連邦に対してドレットノート・ショックに匹敵する程の
インパクトを叩きつけ、質的優位性を一気に高められるのである。
どちらともそのコンセプトは正しく、そしてそうであるが故に対立の根は時間が立てばたつほど
根深いものになり、いつしか『妥協=敗北』という子供じみた考えを持つに至ることになる。
本来ならそれを是正するのが上層部の仕事のはずなのだが、上層部が気付いた時には、
両派の対立はかなりのものになっており、彼らの対立を解消させるために三菱に打診した
両派の要求全てを納得させる案は、三菱航空機の『大社長』こと倉崎重蔵から『開発しろというの
なら可能であるが、それを成し遂げたければ、最低でも兆単位の開発費と2010年代の初号機開発まで
かかる』という回答を得ることで完全に暗礁に乗り上げることになる。
三菱が妥協案として出した『前者のプランをベースに、RCSの低減に努める』というものすら、『技術
屋風情が用兵に口を出すな』と言われた時点で、ある意味まともな議論が成り立たなくなりつつあった
と言えるのかもしれない。

890yukikaze:2015/06/12(金) 22:46:03
この国防空軍の状況に対して、アメリカ企業の反応は分かれた。
まずMD社は早々にこの件からは手を引いていた。
既に彼らはイーグルとホーネットで十分な利益を得ており、わざわざ空軍の恨みを買うような面倒な
事態に巻き込まれることを嫌っていたのだ。
一方でGD社はこのゴタゴタを徹底的に利用することにしている。
彼らにしてみればF-16が成功を収めつつある中、アジアにおける大規模市場である日本の市場を
MD社に独占させてやる必要性を認めてはいなかった。
彼らは、このゴタゴタを尻目に、F-16を性能要求が達成できる機体に改修できることを可能であると
し、その計画書を提出。そしてその事実を基にして、徹底的なロビー活動を行うことになる。
彼らがここまで強気に出ていたのは、日本に対して反撃の機会をうかがっていた商務省のバックアップ
が期待されていたからであり、商務省はこの件をネタに徹底的に日本側を揺さぶることになる。
そして日本側においても、今回の一件をアメリカ側の譲歩の一環として譲ろうと考える者達もおり、
『国産戦闘機での開発』という命題すら瓦解寸前に陥っていたのだが、この時点においても国防空軍の
内部対立は収まらず、むしろ失態を他の誰かになすりつけようと怪文書が飛び交うという異例の事態に
まで陥っていた。

こうした事態に、中曽根首相は、完全に国防空軍を見限った。
既に国防総省や国務省の知日派達からすら『こうした状況においてはもうこちらも庇うのに限度がある』
と助言をされる状況になった以上、国防空軍のグダグダに付き合ってやるつもりなどさらさらなかった。
中曽根の安全保障問題顧問である田中角栄元大将をリーダーとした調査団が国防空軍に乗り込み、その
10日後には国防空軍上層部及び両派において怪文書を送付するなど目に余る行動をした佐官達10数人が
一斉に国防空軍から問答無用で叩き出されたことが、中曽根の怒りの凄まじさを雄弁に物語っていた。

『議論をするのは大いに結構だ。だがそれはあくまで相手の主張を最大限尊重した上でなければならない。
感情的にいがみ合ったり、怪文書をばらまいて相手の評判を落とすなど、それはもう議論ではない。
そしてその事態に対して有効な対処を怠った上層部の怠慢は言語道断である』

田中角栄のこの言葉に、国防空軍は反論することすら不可能であった。
彼らが犯した失態は、擁護しようのない失態であったからだ。

結局、F-2に関して言えば、GD社との協議の末、日本側の全額出資の元、日米共同開発という枠組で
開発を行うことに決定することになった。
GD社にしてみても、開発資金は全額日本持ちで、生産比率も3割以上を獲得。おまけにF-16のデータを
オープンにする代わりに、今回の共同開発で得た情報も共有できるわけだから、充分におつりがくる
ものであった。
実際、この共同開発によってもたらされた技術によって、GD社は、1994年にはF-16E/Fの初号機を完成
させることに成功し(但しエンジンやコクピット周りなどはブロック50/52相当だが)輸出において
インド及びヨルダン、ポーランドと大勝利を収めることになり(台湾やベトナムも追加発注をした)
想定以上の利益を獲得できたのだから。
正にアメリカにとっては最良の結末であったと言えるであろう。

もっとも、こうした事実があったからと言って、F-2の能力に何ら瑕疵はなかった。
初期故障こそあったものの、1997年には部隊配備が開始されることになり(三菱の半ば意地とも言える
ものであったが)史実で構想だけされたF-2改といっていいその能力は、新たな主敵と言っていい
中朝のミグ29の系譜相手には充分すぎる能力を保持していたからだ。
国防空軍が内心の感情はどうあれ、同機体の能力を認めていたことは、同機体を計画段階で160機近く
生産することにし、F-35の開発に遅れが出て、ファントムⅡの退役に間に合わなくなった時は、新たに
20機追加し、損耗分用の機体と合わせて、一時的に2個飛行隊編制を組むことで、戦力の穴を埋める
ことに成功をしている。(なお追加分は、最終的には東日本大震災での損耗分及び計画時に断念された
ブルーインパルス隊に組み込まれることになる)

紆余曲折を経て生まれたF-2であるが、大戦末期、日本の空を守った戦闘機『烈風』の名を受け継ぐに
相応しく、2017年の今でもF-15と共に日本の空を守り続けている。

891yukikaze:2015/06/12(金) 22:47:16
どんどんいくよ。次はカンボジアネタ。

戦後夢幻会SS 『巨龍天に昇れず』


プノンペンにあるカンボジア平和維持軍の司令部は騒然とした雰囲気に包まれていた。
およそ彼らは大なり小なりコミュニストに対する嫌悪感(無知や限られた情報によって形成された
偏見も大きかったが)を抱いていたのだが、現状は斜め上を通り越していた。
あるものは能面のような表情で報告書に視線を落とし、またある者は小声で呪詛の言葉を撒き散らし
ながら、硬く手を握りしめていた。
十人十色の表情を浮かべていた彼らであったが、しかし内面は完全に一つにまとまっていた。

『こんな外道どもに世界の覇権を握られれば世界の破滅だ』

442連隊戦闘団の殆ど独断専行で始まった、一つの収容所解放作戦によって明らかになった事実は
それだけの衝撃を持って迎えられたのだ。たった一人の人物を除いて。


「驚かれていないようですな。将軍」

アジア系の小柄な男が、目立たないように佇んでいる男に対して、控えめに声をかける。

「共産主義の悪しき側面はご理解していると思いますが? それに中華思想まで加わればどのような
化学反応が起きても驚きませんよ」

そっけない言葉に男は内心苦笑を浮かべる。
共産主義云々についてはいささか言いたい所もあったが、中華思想については心の底から頷けた。
あの連中の傲慢としか言いようのない姿勢にはそれこそ有史以来悩まされてきたからだ。
共産主義者ではあったがそれ以上に愛国者である彼にとって、『中華』と名のつく連中は
嫌悪感の対象でしかなかった。

「成程。大躍進に文化大革命。美名のもとに民衆を殺すのは彼らの十八番でしたな」
「挙句、手に負えなくなった道具を使い捨てするというのもです。まあ道具が愚かすぎるという
事態を甘く見ていたようでもありますが」

全くだ。中南海はどうかはわからないが、クレムリンの住人達は、事実を知れば完全に卒倒するだろう。
自国民の大量虐殺もさることながら、その動機が『よこしまな思想を持つ存在など生きる価値はなく
純粋な子供だけが生きる権利がある』など狂っているにも程がある。
しかもそれを手助けているのが、毛沢東の思想を狂信している紅衛兵なのだから、共産主義が今後
どのようにみられるかを考えれば、まともな思考能力を持っている者ならば自明の理であった。
恐らくクレムリンの面子からすれば、許されるならばありとあらゆる核兵器をあの大陸に叩き込んで
自分達は無関係であると叫びたいだろう。
勿論政治的にそのような事は出来る訳もないから、捏造だと言い張るかあるいは中国を批判するか
のどちらかであろうが、どちらであってもこちらには利益にはなる。
それにしてもあの女好きの赤い皇帝は何を考えているのやら。
あの中でもまともな存在であった周恩来や彭徳懐のような連中を、自らの手で粛清などしている
のだから、明の朱元璋並みの猜疑心の持ち主なのだろうが。

892yukikaze:2015/06/12(金) 22:48:38
「これで我らの勝ちは確定しましたかな」
「最初から勝てる戦いですよ。元々地力が違います。選択肢でよほどの誤りを連続してしない限りは。
そう言った点で、今の大統領と司令官。そして閣下がいた事は大きかった」

そう言って、国連平和維持軍の顧問である林大将は、目の前にいる男に敬意の籠った視線で見つめる。

「いやはやこれは恥ずかしい。ペンダゴンで一目置かれる『カンリョーショーグン』に褒められるとは。
私の軍才も少しは見どころがあるようだ」
「何を言われる。今の世界において貴方ほどのゲリラ戦を熟知している将軍はいませんよ。少なくとも
貴方の助言を侮る愚者はここにはいません。ヴォー・グエン・ザップ陸軍参謀総長閣下」


ヴォー・グエン・ザップ。
ベトナム独立戦争における英雄であり、赤いナポレオンの異名を持つ名将。
特にゲリラ戦においては生きる教科書と言っていい存在であり、だからこそ国防陸軍は、アメリカの
内諾を得た上で、ベトナムとの交流の一環として、ザップを特別講師として幾度か講演してもらう
など関係を深めていた。
今回の派兵において、林がメークス司令官に『万難を排して招聘して欲しい』と言ったのも、この
東南アジアの密林戦を知りうるものは、ザップ以上の者はいないと確信していたからに他ならなかった。

『ザップ将軍の智謀と経験は1個軍団に勝ります。何よりも彼は密林戦を誰よりも理解している。
陸軍大国のフランスが彼によって見るも無残な負け戦をしたことはご存じのはずでしょう』

反対する人間に対して行った林の説得に、誰も表面上は反対できなかった。
多くの人間は『陸軍大国フランス』という件で爆笑したかったのだが、曲がりなりにも彼らは
同盟国である。『フランスが弱すぎただけだろ』などと言えないし、何より目の前の
『カンリョーショーグン』に正面切って喧嘩を売る度胸ある者はいなかった。
演習で眉一つ動かさずに核戦争を行い、ステイツを滅ぼしてのけた男を怒らせて良いことなど
万に一つもないからだ。
それに、ザップが失敗すれば、推薦した林にも責任を負わせ溜飲を下げられるのだ。

だが、彼らは1週間もたたないうちに、自分達の考えの甘さを突きつけられることになる。
まずザップは、平和維持軍が考案した作戦案が、失敗したフランス軍の二の舞になると発言した。
フランス軍が行い失敗した作戦とは、彼らがかつてアルジェリアで行ったヘリボーン作戦であった。
従来とは比べ物にならない速度で展開し、敵主力部隊を叩くというこの方式は、索敵不足と悪天候等
により失敗に終わるのだが、そのコンセプトに関して平和維持軍は高く評価していた。
そして平和維持軍は、アメリカの豊富なヘリ戦力なら達成可能であるとしたのだが、ザップからすれば
それでもなお甘いとしか言いようがなかった。
成程。確かにジャングルという機動困難な地を克服して、一定の装備を有する部隊を高速移動できる
というのは魅力的ではある。その点はザップも十分に評価した。
しかしながら、ザップはヘリボーンによる1撃離脱戦というやり方は何の意味もないと一蹴していた。
そも歩兵の本義とは土地の獲得であり、そしてゲリラ戦で勝利する鉄則は、ゲリラに行動の自由を
与えないことにあった。
極論ではあるが、仮に一人でもゲリラが残っていたら、その時点で掃討戦は失敗なのである。
たった一人のゲリラであっても、後方の破壊工作は十分に可能なのである。

次に林は、占領統治の甘さを指摘していた。
屯田兵的な意味合いのある『戦略村構想』を進めようとしていた行政官達に、戦略村が敵に寝返った場合、
敵に強固な拠点をプレゼントするだけだと一蹴してのけた。
そしてそれに反論する行政官達には、『戦略村構想による自衛手段の強化は、翻ってみればカンボジア政府
の統治機能のなさを知らしめることになるのだが、それだけの政治的なマイナス条件への責任は取られるの
でしょうな』という言葉に、何も言えなくなる事になる。

もっとも、ここまできれいに叩き潰した以上、彼らも対案を示さないといけない。
その点、彼らが立てた策は抜かりがなかった。

893yukikaze:2015/06/12(金) 22:49:25
大前提として、彼らはアメリカ軍が来た以上、こと正規戦において戦う限り負ける事はないと考えていた。
一時期の核兵器万能主義から脱したことにより、史実よりも早くバランスの取れた戦力編制に成功した
アメリカ軍である。はっきり言って、正規軍の戦闘でがっぷり四つに戦った場合、世界中のいかなる
国もアメリカ軍に勝てる可能性は低いと言ってよかった。
そうなった場合、ポル=ポト(というよりそれを支援する毛沢東)が採る戦略は二つ。
一つはゲリラ戦による敵後方の攪乱。そして消耗戦を取ることでの厭戦気分の増大である。
これはフランス軍やオーストラリア軍にも多用し、結果的に彼らを追い出しているのだから、彼らは
自信を持って行ってくるであろう。

ではそれへの対抗策は何か?
簡単に言ってしまえば、正面戦線をアメリカ軍に任せる代わりに、後方の治安維持をカンボジア軍に
任せるのである。
それなりの練度を誇るカンボジア軍であるが、装備の悪さと数の少なさが彼らの敗因となっていた。
ならば彼らの装備を更新すると共に、無理に師団クラスを増やすのではなく、中〜小隊規模の
パトロール部隊を頻繁に動かすことによって、ゲリラが動きにくいようにするのである。
無論、カンボジア軍だけでは足りないので、他国の軍(その筆頭は、数だけはそれなりだが、純軍事的
には能力に疑問符がつけられるフィリピン軍)を使おうかとも考えたが、史実ベトナム戦争における
余計な摩擦を記憶していた林が、トラブルが起きた時の面倒を嫌って廃案。
その代わりとして、アメリカ軍が大量に持ち込んできたヘリコプターを空中哨戒部隊として、組み込む
事によって、数の問題に対応している。(ちなみにフィリピン軍は、比較的治安の良い地で、補給任務や
後述するインフラ事業の手伝いを行うなど、この紛争においてドンパチとはほとんど無縁な状況であったが
地域住民からは結構感謝されており、彼らが作った幹線道路は『マルコス道路』などと呼ばれることになる)

また、それに付随して、大量に持ち込まれたドルを利用して、政府統治下においての大々的なインフラ事業
を立ち上げ、雇用と消費を促すことに全力を尽している。
ゲリラにとって大事なのは、彼らを受け入れる土壌があることであり、そしてゲリラ戦を熟知している
林やザップにとっては、これ以上のゲリラの拡充を阻止するには、土壌そのものを潰すことが先決であった。
カンボジアの民衆にしても、真面目に働けば働くほど、彼らが想像もしなかったドルがきちんと彼らの手元に
支払われ(中抜きがないよう、アメリカ軍が直接支払っていた)、更に働いている期間中ではあるが、
工事場内に設置してある酒保から、格安で日用品が提供されるようにし、しかも、こうした日用品類などは、
カンボジアの生産業者に発注していた事から、カンボジアの失業率は急激に下がり、それに呼応するように
景気も上向きになり治安も向上。
カンボジアの役人や兵士達も、予算の着服や軍紀違反をすれば即座に解任され罪に問われる反面、真面目に
仕事をしさえすれば、毎月ドルで給料の上乗せがあるのだから、腐敗することなど考えもせず、またたく
まにカンボジア政府統治下において親アメリカの空気が高まることになる。

そうした上で彼らは初めて本格的にクメール・ルージュ征討に動くことになる。
戦線をメコン川流域を基準に設定した彼らは、半年間という準備期間を経て全戦線での攻勢を開始する。
もっとも、その動きは、アメリカ軍で主流となりつつあるエアランドバトル戦というよりは、どちらかと
いうと、ペダンやモンティが得意としていた、『多数での攻勢を起こすことでの敵司令部の飽和。また
戦線を押し上げることによる敵運動戦の封じ込め』であり、一部からは『第一次大戦型の古臭い戦闘』
と批判を受けていたが、林もザップも、そしてメークスも無視していた。
ここは歩兵の戦場なのだ。歩兵の戦場には歩兵の流儀があるのだ。
攻勢から一月後にはクラチエ州の全域とストゥントレン州の半分の完全制圧に成功。
現在はストゥントレン州の残りとラタナキリ州の北半分の解放へと歩を進めていたのだが・・・

894yukikaze:2015/06/12(金) 22:50:05
「これから先は少しばかりやりにくくなりますかな」
「ええ。『可哀想なカンボジアの人達を早く救え』という大合唱が沸き起こるでしょう。できるなら
もう少し早く言ってほしかった位ですが。そして無茶なペースでの進軍要求も」

林は軽く嘆息した。
民主主義体制下の軍人であるが故に、政治の決定に従わなければならないのは十分理解できるが
だからと言って、有権者の人気を得る為に無茶を現場に押し付けられても困るのだ。
仮に無茶を押し付けるというのならば、それが達成できるための努力を政治サイドも努力しないと
いけないのだが、どうも彼らは現場には魔法の壺があると思い込んでいるのだ。

「タイ政府は良い顔をせんでしょうが、ベトナム軍の大規模派兵を考えなければならないですかな」
「ラオスの一件もありますからな。最終的にはあの地もこちら側に引き込まなければなりませんし。」

考えれば考えるほど頭の痛い問題であった。
メークス中将や林達が頭を悩ませていたのが、使える兵力が限定されているという事であった。
そもそもカンボジアに平和維持軍を展開させる事にアメリカ国内は消極的であった。
ここら辺はフランスやオーストラリアがポカをしてしまった影響もあるのだが、それ以上に重要
なのが、東南アジアというアメリカにとってほとんどなじみがない地に対して、アメリカ国民が
全く興味を持っていないことが大きかった。
無論、軍や国務省、議会上層部は、カンボジアの陥落は東南アジアの赤化に繋がりかねないとして
平和維持軍の派遣を是と考えていたのだが、知識人階層を中心にこの頃沸き起こっていた毛沢東
ブームや、議会や国務省一派の中にあった『ヨーロッパ第一主義』の影響から、本来求められていた
1個軍6個師団はものの見事に削られてしまい、陸軍が2個師団(最終的にはこれに第101空中強襲
師団や2〜3個旅団加わることになる)及び組織存続に執念を燃やす海兵隊から2個師団のみ。
同盟国はというと、日本陸軍は極東の要であることから大規模に動かすことができずに1個旅団。
フィリピンは1個師団だが、前述したように戦闘面で期待は出来ず、タイとベトナムは戦力こそ期待
できたが、歴史的問題から後々揉め事になりそうなので基地提供が主。
オーストラリアは痛い目を見たことから追加派兵などもってのほかであり、インドネシア軍はと言えば
頼めば2個師団位は派兵してくれるかもしれないが、オーストラリアが過剰反応しかねない。
韓国? 揉め事増やすだけで何の役に立つと?
インド? パキスタンとドンパチしてんじゃねーよ、大概にしろよマジで。

だからこそ、メークス達は「動きが遅い」などと酷評されながらも、まずは後方の土台作りに
勤しんでいたのだ。使える兵力がアメリカの5個師団と日米の4個旅団なのだから、無駄にできる
兵力などどこにもないのだ。
だが、現状ではその兵力で何とかしないといけなくなる可能性が高いのだ。
今回の一件でアメリカからの更なる派兵は認められるだろうが、彼らが来るまでの時間を、アメリカ
の議会や市民が許してくれるかというと、難しい所ではあった。

「ここまでくるとメークス中将の裁量を超えますな」
「ベトナムに関しては私が抑えましょう。少なくとも国境沿いに展開していれば、ある程度の威圧
にはなる筈です。もっとも、ポル・ポトや紅衛兵達の思考パターンからすれば、彼らの採る手段
は一つな訳ですが」

そう言って、ザップは地図の一点を見る。

「シェムパン。彼らはここを目指すでしょう。ここが彼らの手に保持されていれば、まだ
戦力はラオスに撤退できますが、ここを抑えられた場合・・・」
「ラタナキリ州からの撤退しかなく、あの山脈地帯を装備を持って超えるのは厳しいと」

その軍事的な妥当性に林も頷いた。
確かにラオスとの国境付近の街道を抑えているこの街を保持していれば、戦力単位で逃げ帰ること
は可能である。
いや・・・あいつらは毛沢東を狂信している面子だ。
奴の大長征を真似て、敢えて山岳ルートで逃げるかもしれないな。
そういえば、うちのテロリストグループも同じようなことした挙句自滅した訳だが。
あるいは隣の男はそこまで判断しているのかもしれんな。
こちらの使える兵力が限定的である以上、自然の地の利を利用して敵を殲滅すると。
もっと言えば、大長征と違って、空からの猛爆撃もあれば、碌な補給拠点もない訳だから、
飢えにも苦しむわけだ。史実のインパールのように『白骨街道』などと言われるかもしれんな。

無論、そうであっても、林は同情する気にはなれなかった。
連中がこの地でやらかした事は、彼らが如何なる目にあったとしても同情されない程、外道と
しか言えない代物であるからだ。

895yukikaze:2015/06/12(金) 22:50:50
「まずはこの線で話を纏めるしかないですかな」
「ラオスについてはタイルートで話をつけてもらいましょう。ラオス政府にしても、共産中国の
進軍を黙認した以上、主要面子を捕縛することで誠意を見せてもらわなければ」

勿論、そのような事をした場合、ラオスは完全に共産中国の怒りを買ってしまう訳だが、
史実では『アジアのバッテリー』としての役割を果たされる国である。
そんな戦略的に重要な国を、共産中国に牛耳られるなど願い下げであった。
まあラオス自身、『全世界の敵』認定などされたくもないだろうから、大規模な経済援助と
アセアン加盟を餌にすれば全力で飛びつくであろうし、タイの面子もたつであろう。
ここら辺は、国務省から派遣されてきた面子に根回しをしておくことにしよう。
あのユダヤ系ドイツ人がしつこく言っていた『現実外交』とやらが完全破綻することが
確定した以上、失点回復の機会は逃さないであろうし。
それにしても、国務省は、中華シンパがやっとおとなしくなったと思ったら、今度は
あの手の手合いが出てくるあたり、本当に頭が痛いというか。
今はまだ声だけはデカい少数派だからいいにしても、あれが多数派になったらと思うと
どれだけ振り回されることか。
現実外交? あれはどう考えても短期的視野から見た行き当たりばったり外交じゃないか。
史実でもあれのお蔭で極東情勢が散々に振り回されてしまった訳だが。
やはり、極東が軽くみられるからこそ客観的な情報の蓄積やそれを活かせる人材が少ないのか。
我が国にとっては情報面で優位に立てるが、情報意識の共有が出来ていないととんでもないこと
になりかねん。
今回は知日派のケネディ兄弟だったからよかったが、そうでなければどうなっていたか・・・

「林将軍?」
「失礼。少し考え事をしていました」

心配そうにこちらを覗き込むザップに、林は陳謝する。
少しばかり自分の世界に入り込んでいたようだ。

「そろそろ記者会見が始まる時間ですな」
「メークス閣下には存分に動いていただきましょう。未だに彼らに幻想を抱いている人間に
己の無知と非常識を弁えさせるために」

この30分後。
全世界に向けて、メークスが怒りに満ちた声で糾弾した『クメール・ルージュによるジェノサイド』
は、林やザップが予想したとおりの展開になっていく。
内容のあまりの凄まじさに懐疑的な質問をしたNYTの記者に、『これが捏造であったらどれだけ
よかったか』というメークスの発言は、誰の目から見ても正直な感情であった分、特にアメリカ市民
には深い共感を抱かせることに成功し、更に収容所の公開や、救出した一般市民及び捕虜に対する
インタビューなどで、当初、懐疑的な見方をしていた者や捏造論を唱えていた者ですら、事実と
認めざるを得ない状況になっていた。
特に決定的であったのが、クレムリンが公式にカンボジアの一件を認め、カンボジア共産党や
共産中国への批判を浴びせた事であろう。
一説によると枢機卿ルートからの情報によるものともされるが、中満問題で対立が明らかになって
いたソ連にとって、共産中国の現政権を叩いて、親ソ政権を作った方がマシであったという判断
があったのだが、これにより中国とクメール・ルージュは政治的に完全に敗北することになる。
当事者であるクメール・ルージュには反論する術はなく、事態の悪化にようやく気付いて焦った
共産中国は遅まきながらに「我々は知らなかった。知っていれば手など貸さなかった」と
言い訳を始めるのだが、収容所での虐殺に紅衛兵が絡んでいていたことが突きつけられたことで
もはや如何なる弁明も認められることはなかった。
中共にできたのは、シェムパンでの決戦で包囲殲滅を食らい、半死半生の思いでラタナキリ州から
ラオスを経て逃げ延びた極わずかの紅衛兵達を「共産主義に泥を塗った愚か者」として党籍剥奪
の上、公開処刑するという八つ当たりじみた事と、今回の一件を主導した毛沢東を『長期入院』
にする事だけであった。

もっとも、今回の敗北は、共産中国がアジアの大国になれる可能性を消滅させるものでもあった。
一連の行動により『共産中国=最悪の独裁国家』というイメージが形作られ、彼らと手を組んだ瞬間
政治的な悪名を浴びるという巨大なリスクを負うことになったからである。
そうした点で、彼らは雲に爪をかけることに失敗したのである。
21世紀になって尚、彼らは『アジアの超大国』ではなく『史上最悪の軍事独裁国家』『悪の帝国』
『世界の癌』と呼ばれるように、火種の元として生きることになる。

896yukikaze:2015/06/12(金) 22:51:42
以上、2本投下終了。
御目汚しになるとおもいますが、まずは御笑納を。

897名無しさん:2015/06/12(金) 23:10:05
乙です。
ほんにキッシンジャーのくそったれは…

898名無しさん:2015/06/12(金) 23:10:08
乙です
アメリカって妙に小細工しようとして失敗するよな

899ひゅうが@風邪いや:2015/06/12(金) 23:23:32
乙です!
前者は日本的すぎるゴタゴタでしたね。
F-1を陣風、F-2を烈風とする案、了解いたしました。

ここは、F-8やF-104 F-4にF-15と和名をいろいろと考えないとw


後者は…あーやっぱり…と後知恵では思うことになりますね。
ザップ将軍がべいてー様の軍師として戦うというだけで胸熱ですが、442戦闘団が突入というあたりで目頭が熱くなります。
キッさんはたぶんアベ提督と一緒に例のバーで飲みながら反省してることでしょう。

900New:2015/06/12(金) 23:25:01
2本連続乙です!
F-2のgdgdぶりよw戦前の二の前やった以上首を切るのにも慈悲はなしでしたでしょうね。

カンボジアは戦争よりも戦後が苦労するな・・・林さん演習でFalloutしたかw
これで中華に迂闊に手を出す馬鹿と国務省に「高度な柔軟性を発揮しつつ臨機応変に対処」外交
は終わりをつげますね。

901名無しさん:2015/06/12(金) 23:27:41
投下乙です!

前者は如何にも日本人らしいグダグダっぷり…
後者は転生者達は知っているから驚かないわな、史実だと情報が送られても
「またまたご冗談を…」って言われるぐらいキチっていたからな

902名無しさん:2015/06/12(金) 23:28:36
 イーグルにも和名が付くのか?F2に付いたなら

903名無しさん:2015/06/12(金) 23:29:55
全面核戦争からゲリラ戦まで知悉する林大将、実際恐ろしい

904名無しさん:2015/06/12(金) 23:29:59
常人の思考ではリアルピーターパンが出現してましてや一勢力の長になるとは想像できんからな

905820:2015/06/12(金) 23:32:46
yukikaze氏、乙です。国防空軍の馬鹿共とポルポト一党、両方とも残当ですねぇ

>>885
「身入り」についてですが、改造というよりは生きた脳を加工した生体演算ユニットを組み込んだ高性能個体という設定になっております
加工過程で人間としての自我は失われていますが、戦闘データとして残された素体の記憶が装備・戦術選択に影響し他とは違う外観になる、という設定です
ちなみに、ボス役となるフラネ改は素体のミドルネーム通り白兵戦特化型。メモリ回収作戦の後半では建物を殴り壊してショートカットしながら主人公勢を追って来ます

元ネタの本土戦は再現するか不明ですが、「身入り」開発の過程で入手した現代戦のノウハウと深海棲艦の特性を組み合わせた面白い展開を用意します

906名無しさん:2015/06/12(金) 23:33:44
リアルピーターマン(グロ仕様)か
ただの害悪じゃねぇか

因みに中共は派遣部隊からポルの虐殺に付いて報告が来ていた筈だが、何で国際軍が動く前にまずいと思わなかった?
いくら何でも自国の人間を10万の子供だけにするなんて、脳みそぶっ飛んだことは共産中国ですら受け入れんだろ

907641,642:2015/06/12(金) 23:35:47
乙であります。やっぱり雪風様のSSって読んでて楽しいし凄く読みやすいなぁ…

『蒼穹の烈風』
>>『技術屋風情が用兵に口を出すな』
この台詞を見て速攻で『何か旧軍っぽい言い様やなぁ』と思ったのは自分だけでは無い筈
最終的にアメリカとしては日本の金で新技術開発が出来て、その余波でさらに販路開拓及び
強化出来たのだから正しく『棚ぼた』でしたな。一応日本にとっても優秀な戦闘機を確保出来た
だけ良かったのでしょうが(実情心情はともあれ)

『巨龍天に昇れず』
取り敢えず中狂に対してはただ一言『インガオホー』とだけ言いましょうかね(オイ)

完璧とばっちり状態のクレムリンの住人達にちょっとだけ同情してしまいました。そらホント
全核兵器叩き込みたくなるよね、当然政治的に無理だからただ言葉で罵倒するしか出来ないと
言うのがフラストレーション貯めまくると言うね…
変に歴史の流れが明後日の方に変わったら『対中限定での米ソ共同戦線』なんてものが編成
されてもおかしくは無いかも。無理か。

『世界の癌』が増殖しない為にもアセアンに新規加盟したラオス政府には頑張って発展と安定
して貰わなければなりませんね。多分ラオス政府の危機感とか凄まじい事になるでしょうから
大して心配要らなさそうですが。

908 テツ:2015/06/12(金) 23:36:44
投下乙です

F-2でのgdgd感が酷いなぁ
しかも波乱万丈な人生経験2回経験してる倉崎爺さんに向けて「技術屋風情が」なんて舐めた口聞くとは


カンボジア紛争、政治の尻拭い所か国務省の尻拭いなんて、現場の軍人達は血圧上げそう
東南アジア特有の不愉快な蒸し暑い気候もあいまって

909名無しさん:2015/06/12(金) 23:37:09
>>906
中華の人口はどれだけ虐殺しても増える人数のほうが多いバグ仕様だから
人口減少という問題は実感が湧きづらいんじゃないか?

910名無しさん:2015/06/12(金) 23:38:20
>>906
マオおじさんが悪い事だと思うか?

911 テツ:2015/06/12(金) 23:43:25
転生者自衛隊ファン「F104Jは栄光の呼ぼう」

912名無しさん:2015/06/12(金) 23:44:37
乙です。
インド、お前何やってんだよ、マジに…。

913名無しさん:2015/06/12(金) 23:46:09
>>906
毛おじさんこと下半身ユルユルのクソ独裁者やで?ヘーキヘーキ

914yukikaze:2015/06/12(金) 23:46:34
>和名
基本、拙世界では自国製飛行機が和名で、輸入やライセンス生産では
当事国の名前になりますねえ。
なのでイーグルやホーネットはそのままですね。

>キッシンジャー
当人は「高度な柔軟性を発揮しつつ臨機応変に対処」のつもりなんですが
覇権国家としてはある意味致命的なんですよねえ。
何しろ首尾一貫した政策が取れずに、短期的な視点を重視する傾向になりますし。
何より、「自国の利益第一」が酷すぎた場合、これまでの同盟国からの離反も
あり得る訳で。拙世界極東危機のアメリカ側の無定見な対応は、彼の余計な行動にも
責任ありますし。

>F-2
ありえるパターンでしょ。
ただF-1という傑作機が出てしまった以上、避けられない要因でもあるんですよねえ。
これステルス機を目指したからまだここまでで済みましたけど、ステルス機諦めて
ホーネットの拡大強化版狙ったら、それこそ日米ともにgdgdになって収拾つかなかったかも

>共産中国
そりゃあカンボジアでポル・ポトが馬鹿をやれば、カンボジアの統治が転がり込みますし。
中共にしてみれば、カンボジアでポル・ポトと紅衛兵という道具と、アメリカが泥沼の
消耗戦やってくれて、アメリカが根負けして国交樹立と「正統なる中華」を認めさえすれば
政治的には大勝利ですし。結果は最悪でしたが。

915名無しさん:2015/06/12(金) 23:47:40
キッシンジャーの野郎、極東危機にも関わってやがったのか。

916名無しさん:2015/06/12(金) 23:48:18
キッシンジャーって極東危機にも関係してたんだ

917名無しさん:2015/06/12(金) 23:50:03
更にキッシンジャーへのヘイト貯まる事実発覚とな

918名無しさん:2015/06/12(金) 23:51:55
カンボジアと極東危機で国務省の発言力は、大幅に下がりそうだな。

919名無しさん:2015/06/12(金) 23:52:45
盟主にあっちフラフラこっちフラフラされると困るんだよ!
平時のアメリカはブレブレ過ぎて誘導が大変だからな

920名無しさん:2015/06/12(金) 23:54:21
割と行き当たりばったりな行動多いよな、アメリカって

921yukikaze:2015/06/12(金) 23:56:38
>国務省
レス読んでいて「国務省がまたバカをやった」と思われている方がいるので
言っておきますが、国務省の大多数も「アカが東南アジアに根拠地持ったらヤベエ」
というのは理解しています。だからこそ派兵に賛同していますし。
ただ彼らは「ソ連ならともかく中共にアメリカ軍が負けるはずがない」という
思いが強かっただけですね。

キッシンジャー一派は「中共とソ連をかみ合わせればステイツに利益があるだろうが」
というスタンスで、これまた親中とか容共とか言うのではないですね。
覇権国家の決定が何を意味するか理解できていないだけですが・・・

922名無しさん:2015/06/12(金) 23:58:36
大局と民意を読む事が出来なかったんかな、
キッシンジャー一派と国務省は。

923 テツ:2015/06/13(土) 00:00:32
情勢の読み間違いですかね

924名無しさん:2015/06/13(土) 00:00:58
ああ、うん、戦時も戦後も現場も後方も問わず上がってくる情報は
中華軍はクソの役にも立たないという事実だけだからな
その情報だけなら何かあっても踏み潰せばいいだろうと考えるのも仕方ない?

925名無しさん:2015/06/13(土) 00:01:33
>>918
極東危機後に小ブッシュが元統合参謀本部議長のパウエルを国務長官に任命する時点でお察しである

926名無しさん:2015/06/13(土) 00:05:42
子ブッシュ、完全に国務省を見限ってるな。

927yukikaze:2015/06/13(土) 00:07:44
>極東危機のキッシンジャー

はい、それはもう盛大にやらかしています。
と・・・言っても、流石に彼自身、日本と敵対するなどとは考えていません。
ただ彼の視点からすれば、極東での日本の発言力は、同盟国としても
いささか高すぎると判断していました。
満州を親米にすることで、高くなりすぎた日本の発言力を掣肘し、お互いを
牽制させることによって、ステイツのコントロールを効きやすくする。

国務省の極東課にいた、彼の門下生はそれを忠実に実行し、更に自国の利益確保に
勤しむクリントンもその策に乗ってしまいます。
『冷戦に勝利したアメリカに刃向えるものなどいない』という過信ですね。

まあこの一件で、拙世界のキッシンジャーは完全に命脈絶たれますが。
ロバート曰く『あの策士気取りがまたやらかしたのか。ここは19世紀のウィーンではない』
と罵り、カンボジアの時点で完全に処断しておけばよかったと後悔します。

928名無しさん:2015/06/13(土) 00:08:05
>>921
なんていうか、容共だった方がまだマシなんですが…。

イスラエルあたりの外交担当者ならまだ良かったんじゃねえの、キッシンジャー。

929名無しさん:2015/06/13(土) 00:09:35
キング・オブ・ステイツ目指した結果があのザマだった訳か。
そりゃロバートやら各国もキレそうになるわ。

930名無しさん:2015/06/13(土) 00:15:48
「冷戦に勝ったアメリカに勝てる国はいない」事実ではあるんだがなあ
あくまで西側盟主のアメリカが勝利したのであって、暴君と化した場合に従う国家はないんだよな
暴君になっても通すべき筋を通していたなら別だけど、西側盟主としての筋も捨てちゃってるしな

931 テツ:2015/06/13(土) 00:17:20
F-2事件では、結局1人勝ちしたのはロッキードマーティン社だけなのかな

932名無しさん:2015/06/13(土) 00:17:24
あれ、林大将ってメークス中将の下にいるの?
今回は。

933名無しさん:2015/06/13(土) 00:18:51
つまり慢心した結果、調子に乗ってやらかして、最大級に大コケしたと
その結果が丸10年も政治体制の立て直しに奔走する羽目になった、後継者たちの呪詛の叫びなわけだが

934名無しさん:2015/06/13(土) 00:19:40
>>931
日本もF-2を得てるから一人勝ちって訳でも無いかと。
金銭面ではローキード万歳状態だけどw

935名無しさん:2015/06/13(土) 00:20:26
>>極東での日本の発言力は、同盟国としてもいささか高すぎると判断していました。

これって何か問題あるのか?
今更日本がアメリカ見限って満州や東南アジア支配、なんてのはアメリカが極東危機でやらかすまでは想像もしないことじゃね?

936 テツ:2015/06/13(土) 00:21:38
>>932
今回の場合は林さんはあくまで「助言者」みたいな形で来て貰ったんでしょう
流石に年代的に国防軍を定年退職してるはずですし

937 テツ:2015/06/13(土) 00:22:34
>>935
キッシンジャーの弟子達や栗的には問題だと思ったんでしょう

938名無しさん:2015/06/13(土) 00:22:51
>>936
それか定年間際のご奉公だったとか?
まぁ、定年過ぎても現場にいるのは某サイレントな人くらいだろうしなぁ。

939名無しさん:2015/06/13(土) 00:24:09
悪い意味でジャイアンだったんだろうな、キッシンジャーやら弟子やら栗は。
自分が一番で無いと気が済まないっつうか。

940名無しさん:2015/06/13(土) 00:27:13
>>932
顧問となってたから予備役か退役してるんじゃないかね
カンボジア動乱あたりだと現役引退してても不思議じゃないから

941 テツ:2015/06/13(土) 00:28:45
史実では林敬三は1964年に自衛隊を退官してますからね

942名無しさん:2015/06/13(土) 00:29:07
予備役もしくは退役後のご奉公か、カンボジア動乱は。
だったら大将が中将の下に付くのもおかしくないな。

943yukikaze:2015/06/13(土) 00:36:23
>>935
ようするに日本が利益を得過ぎていると思っていたんですよ。
冷戦時ならば極東最大最強の同盟国であり、ソ連の抑えとして必要だから
多くの利益を与えたけど、冷戦が終わった以上は、適正な所にまで落ち着か
せないといけないと。商務省と国務省の何割かが飛びついた理由がそれ。

逆に国防総省は「律儀に同盟守って一緒に血を流している同盟国だと理解しているか?」
とお冠だった訳です。

>林さん
この時点では退役ですね。
アメリカとしては日本からもう少し援軍が欲しい所だったのですが
どうあっても不可能なのも理解していましたので、アメリカ軍も一目置く
カンリョーショーグンに助言者として来てもらったと。

944 テツ:2015/06/13(土) 00:37:52
カンリョーショーグンが既に林さんを示す固有名詞にw

945名無しさん:2015/06/13(土) 00:40:10
つまり、憂鬱本編における英国と同じミスをしたわけですかね。
商務省と国務省は。

946名無しさん:2015/06/13(土) 00:42:51
>>適正な所にまで落ち着かせないといけないと。

その結果が対外的に相手のトラウマを盛大に刺激した、裏切り行動での信用失墜してれば世話ないよな

947名無しさん:2015/06/13(土) 00:44:45
>>946
だから栗は白い家で、ロバート爺ちゃんから特大の雷を落とされたわけで。

948ひゅうが@風邪いや:2015/06/13(土) 00:46:50
>>943
律義者ほど怒らせると怖いですし、報復もいやらしくなるものですからね(←三河の方を見ながら)
こちら療養中に、すでに用意してある関連資料を動員して構想を練らないと…
さしずめ、本編その4くらいになる時代かな?と。

949 テツ:2015/06/13(土) 00:49:03
F-16の派生型のF-2化での採用で、F-16シリーズの総生産数が5000機の大台に行きそうですね
インドも採用するとなると

950名無しさん:2015/06/13(土) 01:02:01
乙です。F16の可能性は凄いわ(小並感




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