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10>>551:2007/02/12(月) 23:55:49

「ユウジ、もう朝よ、早く起きなさい! 朝練あるんでしょ?」

少年の朝は、この少女の声から始まる。

朝の6時。普通に通学するだけの高校生であれば、起きるには少し早い時間だ。
しかし、この少年には、少女の言うとおり、部活動の早朝練習がある。
朝の支度を整えて30分、そこから徒歩で通って30分。
7時からの部活に間に合わせるには、妥当な時間だ。

それがわかっていても、すぐに起きることが出来ない。
昨夜は遅くまで深夜放送を見ていたせいだろう。まだ眠気が覚めない。
頭にかかった靄は時間の経過の重大性をぼやけさせる働きがあるようだ。

どすっ!!!

「ぎゃあっ!!」

少女の、踏み付けるような蹴りが少年の腹を圧した。
ふわふわとしたまどろみから、一気に地上に叩きつけられたような衝撃。
思わず叫んで悶絶している少年に構わず、少女は言葉を投げ捨てた。

「さっさと起きなさい。朝御飯用意してあるから、すぐにくるのよ?!」

そういって、巫女服に身を包んだ少女は、少年の部屋を出て行った。

ばたん。

ドアが閉まるのを確認して、少年はゆっくりと起き上がった。
夏休みをすぐそこに控えた朝、今日も暑い日になりそうだ。
さっきの一撃で、すでに少年の眠気は吹き飛んでいた。

「いててて、ちくしょー結花のやつ、毎朝毎朝おもいっきり踏んづけやがって・・・!!」

痛む腹に顔をしかめながら毒づいた。

少年の・・・さして重要な役処でも無いので簡単に紹介を済ますが、名をユウジという。本名は山下祐二(やました ゆうじ)。17歳の高校2年生だ。
背も高く、ルックスもそこそこに整っており、部活も派手なサッカー部とあれば、それなりに人気者の素養を持っている。

彼は時計を見て少し慌てて部屋を出る。あまり時間に余裕があるわけではない。
簡単にシャワーを浴び、鏡の前で髪を整え、身だしなみをチェック。

(さて、今日のミッションは、アカネちゃんとミドリちゃんにデートの約束を取り付けることだ。
 なかなかガードが固い女の子たちだけど、もうそろそろイケるだろ)

11449:2007/02/13(火) 00:01:15
そして最後のレス、本編>>570を、下記の>>11>>12に差し替えてください。

12449:2007/02/13(火) 00:03:30
・・・スイマセン、間違えました、>>13>>14です。

13>>570:2007/02/13(火) 00:04:16

「祐二兄ちゃん、お姉ちゃんのことは、あきらめたほうがいいよ?」

「え? ・・・いや、俺は別に、結花を狙ってるとか、そんなんじゃないって!!」

「そう? だったらいいんだけどさ・・・」

瑞希は姉と違い、この少年を憎んだり、嫌いになったりはしない。
例え、あの恐怖の夜、逃げる自分を突き飛ばして押しのけたのがこの少年であっても、そのことで彼を嫌いになったりしないようにしてきた。
そんな風に自分の中で、人間を許す気持ちになれたのは、あの夜助けてくれたオジサンのおかげだと瑞希は思う。
そして、そっと胸のペンダントを巫女装束の上から触れたとき、ぞくりという感触。

「あっ」

少女のつぶやきに、少年はどうした、と声をかける。なんでもない、と首を振る少女は、それでも頬が紅潮するのを押さえられない。
先の激しい情交で、自分の想い人が子宮へ大量に放出した子種が、とろりと外へたれ流れてきたのだ。
下着をはいていない瑞希の割れ目からあふれてきた精液は、そのまま太股を伝って流れ落ちていった。

そんな少女の紅潮を、この少年はどう感じたのか。

(おや、瑞希ちゃん、俺と話すのがそんなに恥ずかしいのか? ははん、結花のことばっかり聞くから、ヤキモチ焼いちゃったんだな)

愚かにも、見当違いのことを考えている。

(へへへ、こりゃ、うまくすれば姉妹丼が食えるかもしれないな、ラッキー!)

「じゃあ、ひとっ走り追いかけて、結花を探しに行ってくるよ、瑞希ちゃん、またな!!」

そう言って駆けだした少年に、瑞希が手を振って送り出しているそのとき。

「あっあっあっあっあっ、あああっ!ああああああっ! ろうどさん、ろうどさぁん!!!!」

少年が追いかけた少女は、その神社の木陰で、男に激しく貫かれながら絶頂の坂を駆け上っていた。
そして男の熱い精液を肉奥に受けたとき、彼女の意識は深い官能の海を漂っていた。





14>>570:2007/02/13(火) 00:05:08
名残惜しむ姉妹達と分かれて、狼人は神社をあとにした。

「さて次は、翠(みどり)と茜(あかね)だな。時間、足りるかねぇ?」

この調子で女に会うたびに、抱いて別れを惜しんでいては時間がいくらあっても足りないだろう。
しかし、乞われて拒むのも気が引ける。

なにより、会えば抱きたくなる、そういう女達ばかりなのだ。

「授業が始まる前に会って、せめて挨拶だけはしておくか」

そういって彼は二人にメールをうつ。授業の前に、少しだけ会おう、と。
はたしてこんどの女達、会う『だけ』で済むのだろうか。いささか自信のないまま、彼は次の目的地に向かった。





NEXT 『栢山翠と内海茜は仲が悪い。』

15449:2007/02/13(火) 00:11:25
以上です。

お手数おかけして申し訳ありません。


今朝にこのアップをしようかとも考えていたのですが、どうせなら日付が変わるのを待ってからにしようと。
というわけで一周年。

16John Doe:2007/11/08(木) 06:26:29
01a5c1df9fccbf120ff7cc68f7dd45d8

17リジー ◆UnHgHejTyo:2007/11/11(日) 18:25:36
ぬあー。いきなり現行スレが開けなく。仕方がないので、スレで言っていた投下をこっちに。

18リヴェリー〜今川家の一族〜:2007/11/11(日) 18:26:38
「本当にここは地獄だぜフゥハハー!!」
私の名はリヴェリー・今川。当年取って20歳。彼女いない暦=年齢の不幸な人間だ。今日もナンパに失敗して部屋で自棄酒をかっ喰らう。
日米ハーフである私の容姿は両親の良い所を引き継いでいるのではっきりと美形。宝を持ち腐れている愚弟とは違い身嗜みからファッションまでバッチリ。
端的に言えば容姿に25CP払ってると言っても過言では無いどころかばっちり当て嵌まるのだ。ふはは。私の美を褒め称えろ!
スポーツも万能、成績優秀。能力値で言えば上から13/15/14/13くらいある超優秀な人間と言って良い!
だが。
神は私に二物も三物も何物も与えたというのにただ一つ、恋愛運だけは与えなかった!!!
ナンパをしては失敗し!
ラブレターを送っては待ち人は来ず!!
直接告白しても『ごめんなさい』と謝られる!!!
く、くくくくく。ふざけんじゃねーやバーロー。いいもんいいもん、どおおぉぉせ私には1人で孤高の死を迎えるのがお似合いだとでも言うんだろ神の馬鹿ヤロー!
幾ら私を愛してるからって何も独占いなくてもいいじゃないですかマイゴッドネス!私の愛は無尽蔵なのですよ!?貴女と他の娘達も平等に愛してあげますよぐふふふ。
……空しい。
今までの人生において勝ち組コースを順調に歩んでいるこの私に何で女っ気がないのか。
はぁ……嫌な事は酒飲んで忘れて寝るに限る。
そう思って5杯目のウィスキーをグラスに注いだ時、インターフォンのチャイム音。
はて、現在時刻は午後9時半を少々過ぎた所。この時間にこのマンションの101号室、つまり私の部屋に訪ねて来るような知り合いは思い当たらない。
まったく、これから酒飲んで寝る所だっていうのに…取りあえず自分で改造して(無論無断で)つけたドアカメラで何者か確にn……
ショートカット、ふわふわで撫でやすそうな黒い髪の毛。
ぱっちりした二重瞼。
アーモンド形のくりくりとした黒い瞳。
すっと通った鼻筋。
触ると柔らかそうな頬。
きっとむしゃぶりついたら甘い味がするに違いないと思わせるに足る唇。
キメ細やかそうな、瑞々しい肌。
年の頃恐らく12〜14歳、胸は貧しめだが間違いなくSS+、いやSSS級。
そんな子が半泣きな顔+土で汚れた服装でドアの前に。
 
その時、確実に私の速度は光を越えていた。

19リヴェリー〜今川家の一族〜:2007/11/11(日) 18:27:24
「如何したんだい?君のような子がこんな時間にそんな格好で。いや、如何やら訳有りのようだね。取りあえず、中に入りなさい」
紳士的な態度で応対。司令部、司令部。二一三九、目標ハ所定区域ニ入レリ。繰リ返ス、目標ハ『狼さんの家の中』。
くっくっくっく、ふふふふ、ふははははははは!見た所家出か誰かに襲われそうになって逃げてきたと見たがこの家の中は私の領域(テリトリー)!
くふふふふありがとうマイゴッドネス!贈り物をありがとう!!責任持って私が一生じゅるり。おっとっと。涎が出そうになった。
「す、すいません、あの、えと」
ふふふ。まさか自分でもこんなに親切に対応してくれると思ってなかったんだろうね。きょどってる姿も可愛いよ!
「はっはっは。困ってる人は見過ごせない性分でね。取りあえず、今コーヒーでも入れてあげよう。其処に座って待っていなさい」
「あ、すいません、ありがとうございます」
おどおどしてるおどおどしてるぅぅぅぅぅぅっ!!内気少女キターーーーーーーー!!!!うわひょmびすhにjぬんbnくあsふjこ
おっとっと。危うくトビそうになる所だった。危ない危ない。そう、まずはコーヒーだコーヒー。飲み易いようミルクと砂糖アリアリで。身体が温まるようブランデーも入れて!!!!!
「お待たせ。まずは自己紹介からかな。私の名前はリヴェリー。リヴェリー今川と言うんだよ。君の名前は?」
「あ、大葉 晶(おおば あきら)って言います。その、えっと、ありがとうございます」
猫舌なのかふーふーしてからちびちび飲んでるあきらタソktkr
おっといけないいけない。ここが正念場だ。
「ふぅん。晶ちゃん、ね。それで、如何したんだい?」
「……実は…」
其処から晶ちゃんが語るにはどうやら両親は交通事故で亡くなり、親戚に引き取られたもののそこに待っていたのは陰湿な嫌がらせと虐待。晶ちゃんは耐え切れなくなって家出して来た所、襲われ寸での所でほうほうの態で逃げ出してきたという。
しかも家出の際に持ってきていた荷物はその時紛失、せめて軒先でもいいから借りられないかと思って今に至る。
ゆ、許せんっ!こ、こんな可愛い子を虐待だとぉ!?この愛の戦士リヴェリー・今川がそれを聞いて黙っていられようか!!必ず生まれた事を後悔させてやるから今から首洗って待っていろ外道が!!
そして何て可哀そうなんだ晶たん!この私がその凍えて傷ついたハートをしっかりねっぷりしっぽり暖めてハァハァ。
いかん、鼻血出そうになった。
「それは大変だったね。一晩と言わずいっsy…んっんんっ!君がこれからどうするか決めるまで、ここにいさせてあげるよ」
「ええっ!?で、でも、そんなにょ、悪いでしゅ!」
ん〜?お顔が紅くなってきたねぇ?熱でもあるのかな〜?
「まぁ、取りあえず。君も疲れているようだ。今日はゆっくり休みなさい」
「は、はぃ…あれぇ?」
上手く立てないようだねぇ〜?そぉんなに疲れているのかなぁ〜?
「きっと安心して気が抜けてしまったんだろう。ほら」
「ふわっ!?」
軽いねぇ。お姫様抱っこで簡単に持ち上げられたよ。でもちょぉ〜っと度数60度のブランデー(テキーラ)は強すぎたかなぁ〜?ふははははは!!
「やっ!は、恥ずかしいですよぅ!」
身を捩るその姿も可憐だよ晶たん。そんなに急がなくてもすぐにベッドに運んであげるさフゥハハハー!
「はっはっは、ごめんよ。ほら、ベッドについたよ」
「ふぇっ?そ、そんにゃ、悪いですよぅ。ゆ、床で…」
「子供を床で寝かせる程私は薄情じゃないんでね。ほら、汚れた服を脱ごうか」
「ふややっ!?ひゃ、くすぐったいでしゅっ」
まずは上を脱ぎ脱ぎしましょうね〜。じゅるり。
「ひゃっ!?ひやややぁん!?」
身体が細いねぇ。そして柔らかいねぇ。バストに至ってはブラの必要も無いくらいだからつけてないと思ってたけど正解かぁ。うふ。うふふふふふ。
「ほら、暴れるとちゃんと脱がせられないだろう?」
「で、でもぉ…ふやんっ!?」
シャツを半脱ぎ状態にして腕を拘束。着衣がエロいのは私のジャスティス!!
ああ、まだ青い果実が目と鼻の先っ!つるぺたもいいけどお年頃の悩みとしてバストアップに協力してあげようじゃあーりませんか!
そう!つまり!MO☆MI☆MA☆KU☆RI!!みなぎってきたぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!

20リヴェリー〜今川家の一族〜:2007/11/11(日) 18:27:47
「ふにゃっ!?やぁん!む、むね、揉んじゃだめれすっ!」
「そうかい?それじゃあこうしよう」
「んにゃあっ!?ち、乳首弄っちゃめぇ!?」
あぁ、その喘ぎ顔っ!!もうビンビンものだよ晶たん!
「でもそんな顔して。気持ち良いんじゃないかな?」
「やっ、ちが、ちがいま、ひゅうっ!?」
乳首をこねり回す。イイヨーイイヨーその顔だよー。
「ほら、本当の事を言ってごらん?恥ずかしがらないでいいんだよ?」
「やぁ、だめれす、だめれすぅっ!」
真っ赤な顔で頭ふるふるさせちゃって君は私を萌え殺す気かな?
「気持ち良くないんだ。それじゃあ、気持ち良くなるまでやってあげる」
「んやぁぁっ!?やっ、ちが、ちがぁっ!?ほ、ほんとの、言いましゅ、かりゃぁっ!?」
ぐふ、ぐふふ。ハレルーヤー!!今までモテなかったのが何だ!今!私は!最っ高に最上だっ!!
「ほら。誰の何処が気持ち良いのかな?」
「んっ!はぃぃ、あきら、の、乳首ぃっ!?ひやぁっ!?抓りゃないで、ひやっ!?きもち、いいでしゅっ!」
ああもぅこんな顔真っ赤にして蕩けて甘い匂いでうわぁ汗の味美味しいぺろぺろ。
貴方は我慢できますかできませんよねという事でグッバイマイクロース!この肌で直(ちょく)に!直(じか)に!
あきらタンの肌と汗を味わいたいのさフォオオオオオオオオオオオォォッ!!クロス・アウッ!
「ひやっ!?わ、お、おおきい…です」
ふっふっふ。それはそうだろう。私の自慢のブツさ!
「ふふふ…触っても良いんだよ?」
「は…い…」
「んっ…くっ、もうちょっと、優しく触ってくれるかな?」
「ふぇっ!?す、すいましぇ、触るの、初めてだから、ご、ごめんなしゃいっ!」
ああもう可愛いなぁこの子は。くくくく。それではお待ちかねぇっ!ご開帳と行こうかぁ!開け神秘の扉っ!Let’sぬぷぬぷっ!
ショートパンツ毎パンツをズリ下ろし…て…?
 
ぱおーん
 
kjgythbybgふべGajえぼぁmんrぶjk

21リヴェリー〜今川家の一族〜:2007/11/11(日) 18:28:18
な、何てこった!!如何いう事だこれはっ!!!何故君にこんなモノがついているぅっ!!!???いやモノだがっ!!!
しかもデカっ!!??半勃ち状態で何これってデッカくなったぁぁぁぁぁぁっ!?
目測25cmだとぉっ!?デッカくなっちゃうのは耳だけで充分だろぉ!!何でもかんでもデカくすりゃいいってモンじゃないぞぉぉぉっ!!
 
見た目どう見ても美少女なのにっ!!どれだけ見ても美少女なのにぃっ!!
そりゃあないぜ!
う〜〜ううう あんまりだ…
HEEEEYYYY!
あァァァんまりだァァアァッ!
AHYYY AHYYY AHY WHOOOOOOOHHHHHHHH!!
 
「やっ、は、はずかしぃですよぅ。見ちゃだめでっ、んにゃあっ!?胸だめでしゅっ!?」
…………はっ!?私は何をっ!?いやいやいやいや待て私。良く見ろ、一部のモノ以外どこからどう見てもSSS級美少女とは言えその一部が一部だぞぉっ!?
だから胸を弄くるその手を止めて良く、よぉく見るんだ!目を見開いて現実を直視しr
「んぁっ!!ぅ、ゃ、やめる、ですか?」
くぁwせdrftgyふじkぉp;:「」
そうさこの子はフタナリなんだ!はははは趣向がマニアック過ぎやしませんかマイゴッドネス!ですがいいでしょう!頂きますともぉ!
「大丈夫大丈夫。何も心配しないで、この
     『お    姉    さ    ん』
 に任せておきなさい」

22リヴェリー〜今川家の一族〜:2007/11/11(日) 18:29:12
「はぃ…」
顔真っ赤にしちゃってこの仔猫ちゃんったらじゅるじゅる。こ、ここは流れ出る涎をそのままローション代わりにしてしまおう。
幸い私はタチネコどっちでもイケるっ!!今まで誰かにぶつけることができず恋を初めてしてから15年間純粋醸造培養超絶進化されてきた性欲を舐めるなよっ!?
でろーっとした唾液をあきらタソに肉棒にまぶしてうわぁ君その顔反則何その悶え顔。
何やってるんだ!いいんだよ!君は今喘ぎ声をあげていいんだよ!っていうか聞かせろ!私にその快楽に塗れた声を聞かせでも声あげないように両手で口を抑えてびくびくしてる姿もベリグーなわけでハァハァ。
次に何をやるかって?勿論決まっている!この自慢のブツで気持ち良くさせてあげるのさ!
「っ!っふ!っん!っぁ!」
「気持ち良いかな?気持ち良かったら『パイズリ気持ち良いです』ってきちんと言うんだよ?」
「んやぁっ!わ、わかんにゃ、こんな、初にぇて、頭、びりっ、しへぇっ!」
「それが『気持ち良い』って言うのさ。ほらほらほら!」
「にゃあああっ!でひゃう、なにかでひゃいましゅうっ!ぃやっ!こあ、こぁいのぉ!」
「何も怖い事なんて無いのさ。出る時に『おちんちんミルク出てイクの、ザーメン凄いの』って言って出すんだ!」
「んにゃああっ!で、でますぅ!おち、おちんちんミリュクぅっ!出てイキましゅぅっ!ざーめんしゅごいのぉっ!ふあああぁぁぁっ!」

どびゅくびゅるびゅりりっ!

うひょうフタナリ初精通ゲットオオオォォ!アヘ顔は心の永久記憶メモリーにきっちり保存!!それにしても長くて濃くて量多いってホントみさくr(ry
「あ、あふぅ…でるぅ…でるのぉ…だしたぃ…もっとぉ…」
もうホントむしゃぶりついて食べたくなるほどのエロ顔でうわこれ私の時代到来ktkrうはwやったね明日はホームランって痛あああああああああああああああああああっ!!!!!!?????
「出すのぉっ!リヴェリーさんにおちんちんミルクたくさんだすのぉっ!」
私いつの間に押し倒されたって痛い痛い痛い痛い痛いっ!?いくら直前まで濡れてたって言ってもそんなサイズのモノが処女の中に入るかぁっ!?いや入ってるけど!?
「あぎぃっ!?ちょ、あき、痛いからやめぇっ!?」
我武者羅に腰振るなって痛だだだだだだっ!?タチネコどっちでもイケるからって無理無理これは無理ぃっ!?
「いいのぉっ!きもちいいのぉっ!頭びりびりくるのぉっ!」
そんな顔してこのエロ可愛いなぁちくしょうっ!?でもやっぱり痛いものは痛いぃぃっ!というか待て、今日生理周期的に超☆危ない日…!!
「みりゅくっ!みるく出るのぉっ!リヴェリーさんにおちんちんミルクぅっ!ざーめんしゅごいのぉっ!」
さっきの言葉をきちんと守ってるんだねかーわいいーってんな事を言ってる場合じゃないいいいいいぃぃぃっ!?
「ちょ、だめだっ!?抜きなさ、いぃぃっ!?」

ごりゅっ。

お、おほぉ…亀頭が、子宮口ごりゅってぇぇぇ…こ、これはまずぅっ!?れ、連続で来るなぁっ!?ちょ、みゃああっ!?
「出る、でる、でりゅうううぅぅぅっ!」
「ま、や、うひいぃぃぃぃっ!?」

びゅくぶりゅぅびゅるるびゅうううぅぅぅっ!

に、二発目ぇ…膣奥で出てるぅ…あっつぅ…
うぐぐぐ…だがこれで二発も出したんだ、収まるは…ず…
「な、何でまだ大きいま、まぁっ!?」
「足りないのぉっ!ざーめんしゅごいのっ、おちんちんミルク出し足りないのぉっ!」
動くなまだ痛いんだからってカリが膣壁引っ掻いておほぉぉぉっ!?し、子宮突き上げるなぁっ!?入らない、もう入らないからぁっ!?
「ひっ、も、もう、やめぇええぇっ!?」
何で二回も出してまだおっきしたまんまなんだどうなってるのーその棒は!?
 
ごりゅりゅりゅうぅっ!ぬぽんっ!
 
「お、ほおおおぉぉぉっ!?」
し、しきゅ、こぉ、きと、通り、すぎぃっ!?
「でりゅ、でましゅうっ!おちんちんみりゅくぅぅぅっ!」

びゅるびゅくぅびりゅりゅりゅりゅっ!

「うほおぉぉっ!?奥っ、でぇっ!?うひいぃぃっ!に、にんし、にんしんぅぅっ!?うご、出ながらぁっ!?」
「あ…あ…でりゅ、まだでりゅぅ…」
結局5発目の膣内射精で私は意識を失ったけどまだ暴走状態エヴァ初号機が如くヴォ(ry)してた晶ちゃんの肉棒とぬこぬこに叩き起こされ太陽が黄色く見えても繋がったままだったりした。

23リヴェリー〜今川家の一族〜:2007/11/11(日) 18:29:38
======4ヶ月後======
「出る、また出ますぅっ!こくまろミルクぅっ!特濃メスザーメン出るぅっ!」
「も、無理、8回連続なんて無理だからぁっ!?いああああっ!?そん、まだ硬ぁっ!?」
紅い顔で悶えて相も変わらずロリペドが見たら問答無用で犯されそうな晶たんハァハァ。
髪も伸びて豊胸手術施して見た目どう見ても美少女っすよゲヘヘヘヘ。
おっと、終ったか。
「晶、もう満足したかい?」
「はいぃ…でも、あの、最後は、そのっ!」
「ふふふ。わかってるよ。私とヤりたいんだろう?だけど妊娠中だからな。いつものように手か、それとも口か、はたまた胸か、どれがいい?」
「お、お胸で、お願いしますっ!」
「わかったよ。うふふふふ」
そう。そりゃー危ない日に何発も出されしかもその後何日もヤり続ければ当然の如くそうなるわけで。見事妊娠4ヶ月、立派に妊婦で本当にありg(ry
あ、ちなみにさっきまで10回連続膣内射精やられてたのは晶の従姉妹達の三女。無論晶を苛めていたにっくき外道であるが姉妹3人揃って特上美人でうへへだから全員引っ張り込みました。てへ☆
叔母の方は年齢対象外だったんで社会的に抹殺しておいた。母さん譲りの情報操作能力を舐めるな。叔父?あぁ、どっかでホームレスしてんじゃないの?
「ぁ…ぁ…ひぐぅっ!?吸うなぁっ!?」
「じゅるじゅる…あきらタンのせーえき…ウマー」
今精液を啜り出しているのは晶が初めて家に来た時襲ってきたという痴女。美人なんだが痴女。
だがこのコミュニティを自力で探し出し自分から参入してきたから侮れない痴女だ。ちなみに妊娠3ヶ月目。
他にも清楚だけどベッドの上では乱れるお嬢様や元気満点性的な事に興味アリアリな褐色娘や無口でロリーな眼鏡っ娘とか今学校行っててここにはいないが選り取り見取りですよお客さん。
「んっ…最初より凄く長持ちするようになったな、晶」
「だってぇ…リヴェリーさんのお胸、きもちいいから、長くされたいからぁ!?口もなんてっ、はんそ、くふぅっ!?」
お、出た出た。ふぅ。やっと小さくなったか。毎回の事ながら数も多ければ量も多いししかも濃いな。
これが次々と女の子を引っ張り込んだ原因の一つである。
そう、はっきり言って1人じゃ身が持たないんだ!
ちなみにもう一つの理由は、
『私が美少女美女に囲まれたハーレムを作りたいっっっっ!というか作るっっ!』
である。ここの王は晶だが女王は私なのである。ふははははははは!
私はタイプの違う美女美少女を侍らせしかも食べる事ができるっ!更に晶の絶倫すぎるおにんにんを分散できてまさに一石二鳥ぉ!
春だっ!我が世の春がキタアァァァァァァ〜〜〜〜ッ!
もっちろん全員平等に愛してあげるさベイビー!できるのは6ヵ月後になるけどなー!
「リヴェリーさん、涎垂れてますよ?」
おっといかんいかん。晶が非難がちな目で見ている。
「くふふふ、愛いやつめ、妬いてるのかな?だが私に突っ込んでぬぷぬぷしてどくどく出すのは同じく6ヵ月後まで待ちたまえ」
「や、なっ、ま、リヴェリーさんっ!」
「ふふふ。だがな、晶。君が妬いてるように私も妬いてるんだ。このくらいは良いだろう?」
これも晶を愛してるが皆も愛している故のジレンマか。まぁこんなジレンマも美味しいけどねっ!
「もぅ…」
唇尖らせた晶タンハァハァ。おっと、そろそろ皆が帰ってくる時間だ。今日も腕によりをかけてご飯を作らねば。
そんなこんなで。私は今日も幸せなのだ、晶(マイゴッドネス)。
 
                                    終劇

24リヴェリー〜今川家の一族〜 後書:2007/11/11(日) 18:30:09
パソコンが壊れデータも全て吹っ飛びしかも新品買った方が安くて買ったら買ったで『Vistaあああああああぁぁっ!貴様何をしたあああぁぁっ!』な現状にむしゃくしゃして書いた。
反省も後悔もしてるけど謝りはしないっ!
そんなこんなで、70%くらいできてた飛び道具最終話はジャンクの露と消えましたorz
ごめんねごめんね書くの遅れてごめんねとかーちゃんが謝ってるんでどうぞ勘弁してください。
ちなみにシンヤの姉貴です。なんてダメ姉貴なんだ!
書くのはやめませんが流石にヘコんだので飛び道具を一端置いて推敲しなおそうかなとも思ってます。その間にも電波を受信したら別のもちまちま書いていこうかと。
お待ちの方にはまこと申し訳ない事ですがもうしばらくお待ちくださいと放置プレイをしてみる私ドS。

25449:2008/01/06(日) 23:35:11
とくめー様、いつもお世話になります。
すいませんが、誤字の訂正をお願いします。
『一年の計は元旦にあり』の最後の一文、

今年も一年、頑張れご婦人様!!

は、『ご婦人様』ではなく、『ご主人様』です。

今年も一年、頑張れご主人様!!

に、差し替え願います。

26とくめ:2008/01/07(月) 02:00:27
あ、そういやそんな書き込みありましたね。
忘れてました、すいません。既に修正は済ませました。

27449:2008/03/09(日) 22:43:53 ID:JsTOd.lY0
スレ梅で入りきらなかった分を、ここに投下します。

28449:2008/03/09(日) 22:46:19 ID:JsTOd.lY0


『結』





どきん、どきんと激しくなる動悸。
じっとりとにじみ出す、嫌な脂汗。
ぐらぐらと眩暈を起こし、今にも倒れてしまいそうなほど。

山下君は、いま、逃げられない決断を迫られているのです。


「わたし、本当に『人間』なの?」

中森姉妹の絶望は、自分たちが作られた存在であること、つまり、まっとうな人間ではないという事実から来るものでした。
死んだ博士とその妻が、自分たちの娘を甦らせんとして始めた禁忌の研究、その果ての産物です。
人間よりもむしろ、人工物としての工業製品に近い存在だと、思い知ってしまったのです。

そんな絶望を、山下君はどうしたら救えるのでしょうか?

混濁する意識の中、山下君の思考は、縋るように昨晩の記憶に辿り着きました。




箱根の温泉につかりながら、山下君は、この日初めて出会った青年と、いくつも話をしました。
その中で青年の言った言葉があります。

「ハーレムの良いところは、『振られて悲しむ女の子がいなくなる』ということだ。つまり、みんなが幸せになる、ってこと」

山下君は、その言葉に、少々遠慮しながらも素直に返します。

「ずいぶん、都合がいいですね」

確かにその通りだ、と青年は、山下君の言葉に気分を害した風もなく、むしろ笑って応じました。
しかし、青年は表情をやや真面目に整えてから、山下君を諭すようにいったのです。

「でもそのぶん、男の度量が問われるんだ」

「度量、ですか?」

青年は、そうだ、と深く頷きました。

「普通の、1対1の恋人同士だったら、男は一人の相手だけを深く愛してやればいいわけだけど、ハーレムの男はそうはいかない。
 女が二人、三人と増えていって、男が一人の女に注ぐ愛情が1/2、1/3に減っていくようだったりすれば相手は満足しないし、
 偏りが出来るようならそれは浮気と同じようなもんだ」

そして青年は、だからこそ、と言葉を区切ってから、言った。

「ハーレムの男は、それでも女達全員を満足させてやる必要がある。
 かなり難しいことだけど、それが度量の大きさだよ」

青年の言葉を、山下君は昨夜の記憶から引き出し、反芻します。
今こそ、その度量を問われるときなのだ、と山下君は、ここで強く、腹を据えたのです。

29『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/03/09(日) 22:48:43 ID:JsTOd.lY0


「僕は、君たち全員が、好きだ!!」

強く、叫ぶように、山下君はいいました。
その言葉に、6人の姉妹は、絶望の縁から顔を上げるのです。

「僕は、誰か一人だけを選ばない。
 勝手だと思うけど、そのかわり、絶対誰も、不幸にしないって約束する!!」

(そうだ、僕が望んでいたことは、誰も悲しまないことなんだ。)

山下君は、その決意がごく自然に自分に馴染んでいくことに不思議な爽快感すら感じていました。

「君たちが、たった一人の人間から作られたことは事実なのだろうけど、一人一人が違う人間なのも、これだって事実なんだ。
 だから、君たちの事実すべてを、僕は拒んだりしないよ!」

言葉にして口に出すと、その言葉は強い誓いになる。山下君は、彼女たちに宣言することで、混乱していた思考がクリアになっていきます。

「・・・・・・信じて、いいんですか?」

姉妹の一人、みどりが言いました。
声に出したのは一人ですが、残りの姉妹も皆、同じことを思っていたようです。
まだまだ迷いを振り切れないまま、それでも彼に縋りたい、そんな気持ちが、その表情から伺えます。
山下君は、そんな彼女を見つめて。

「信じてくれ!!」

と、強く応じました。



一度腹さえ据わってしまえば、山下君にもう迷いはありません。





山下君は、箱根で出会った青年に連絡を取りました。
別れ際に、何か相談に乗れることがあれば、と彼から連絡先を教えて貰っていたのです。
青年が、青年のもつハーレムでやったことを、自分もしたいと思った山下君は、彼にその手配を依頼しました。

さて、その手配とは。

「僕も、『ハーレム婚』をやりたいんです」

『ハーレム婚』、それは、一人の男とたくさんの女が、夫婦として結ばれるための儀式。
もちろん、日本の法律ではこれを『重婚』として処罰の対象にしています。だから、あくまでも形だけの結婚式なのです。

しかし、形だけの式で、法律的に認められないとしても、当人達の心を強く結びつける誓いの儀式であることにはかわりありません。


温泉で出会った青年は、山下君の要望に応え、式場と神父の段取りをつけてくれました。




そして、それからしばらくの月日が経ち、いよいよ明日に式を控えた夜のことです。
青年の好意で、結婚式場の近くにあるホテルに招待されました。大きなベッドを備えた、スィートルームです。

このころまでに山下君は、中森姉妹全員とすでに結ばれ、心も身体もあわせて彼女らを愛するようになっていました。
姉妹もまぁ、だいたいが仲良く、みんな一緒になって一人の男を愛することにすっかり馴染んでいる様子。
今夜もまた、姉妹達と山下君のハーレムセックスが始まります。

30『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/03/09(日) 22:53:32 ID:JsTOd.lY0

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「もういいかい?」
「まぁだだよ♪」

僕は、みんなに言われるまま目を閉じて、そしてまた目を開く時を心待ちにしている。
そして、何度目かの『もういいかい?』のあとで、ようやく『もういいよ♪』のお許しがでた。
ドキドキと期待に高鳴る胸。僕がゆっくりと目を開くと、そこには素晴らしい光景が。

「「「「「「はい、お好きなマンコから召し上がってね」」」」」」

6人の中森さん達が、四つん這いになったままお尻を高く上げて、僕にアソコを見せつけている!
細身の身体にボリュームたっぷりの胸、白い肌に黒い髪。そして同じ顔をした可愛い女の子達。
みんなが、僕一人のために、一番恥ずかしいところを並べるようにして捧げてくれるなんて。

これこそ、ハーレムの醍醐味!

「ねぇ、はやくボクにいれてよぅ」
「だめ、ぼ、ボクに、ください・・・」
「なにいってんのよ! あた・・・ボクが一番最初に決まってんじゃないの!」
「はぁん、もう我慢できません、ボク・・・」
「ボク恥ずかしいですぅ・・・じらさないでくださいぃ・・・」
「ボクのマンコに、はやくブチこんでぇ・・・」

みんながみんなボクボク言ってるけれど、6人の中で自分のことを『ボク』っていうのは、みずきちゃんしかいない。
つまり残りに5人はみずきちゃんのふりをしてるってことで。
これはどういうことかというと、僕たちのあいだで行われているゲームなわけ。

僕が、みんな一人一人を誰が誰なのか見分けることが出来るようになる練習をかねて、6人全員を当てていくゲーム。

一人の人間から複製されて全く同じ外見の彼女たちは、普段はリボンやヘアバンド、チョーカーなどのアクセサリーで
見分けがつくように工夫してるんだけど、このゲームに至ってはそれも無し。純粋に、彼女たち個性を見抜いていく力を養うというもの。

最初の頃は間違うこともあった僕だけど、最近はだいぶ的中率も上がってきた。
こうして、6人が素っ裸でお尻を並べながら、見分けがつかないように演技していても、何人かはだいたいの目処はつくようにはなってるんだ。

31『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/03/09(日) 22:54:01 ID:JsTOd.lY0


「もう、!はやく、はやく〜っ!」

まず最初は、このお尻。
僕は、その一人目の中森さんのお尻を掴むと、もうすっかり濡れて柔らかくなっているアソコに、一気に挿入した。

「んあああああっっ!!」

そしてそのまま、チンコを彼女の子宮口まで突き上げて、ぐりぐりとこね回す。

「どう? 君はこうされるの、好きだよね、ましろちゃん?」

「ひゃあん、あ、あたりよッッ!!」

ましろちゃんは、嬉しそうに答えた。
演技にアラがあるとか、表情に何か違和感があるというか、全体的に黒いオーラが隠せない感じがして、いつも一番にましろちゃんだけは分かってしまう。
そんなわかりやすさから最初に見分けることが出来るんだけど、そのあたりを勝手にましろちゃんは「愛の力」とか言って納得している。
そんなに大げさなもんじゃないけど、でもやっぱりそう言ったところも可愛い。
とにかく、まずは一人目正解に僕は安心して、ましろちゃんのアソコをバックから犯し始めた。

「だめ! だめ! そんなに激しくしたら、あたし、壊れちゃうーーーーーーッッッッ!!!」

こりこりとした子宮口の感触をチンコの先で感じながら激しく突きまくり、僕は最初の精液をましろちゃんの膣内に注ぎ込むと、同時にましろちゃんは全身を
がくがく震わせてイっちゃった。

気持ちよさに気が遠くなるのを堪える僕。もちろん、たった一回だけでギブアップするわけにはいかない。最低でも後5人は満足させてあげないといけないし、
不公平がないようにそれぞれちゃんと射精してあげようと僕は決めているんだ。

僕は、バックから犯していたましろちゃんの真っ白な背中に覆い被さるようにして、彼女の顔に自分の顔を近づける。そしてアクメに息を荒くしてうつろな表情を
していたましろちゃんの唇にキスをした。

萎えはじめていた僕のチンコだったけど、ましろちゃんへのキスを続けるうちに、復活を開始した。アクメで痙攣するような彼女の膣から受ける刺激と同時に、
キスによる彼女への愛おしさがチンコに力を与えたんだろうと思う。
でもまぁ、次が控えている。名残惜しいけど、僕はましろちゃんのあそこから、ずるーりとチンコを引き抜き、彼女から離れる。
そうすると僕の支えを失ったましろちゃんは、とさりと軽い音を立ててベッドに倒れ伏した。

射精したばかりだったけど、僕のチンコにはまだまだ力が漲っている。僕は休み無く、残り5人のうち隣にいた中森さんに狙いを定め、ずぶりと一気に挿入した。

「はうっ!!」

するとこの中森さん、僕の最初の一撃に、苦しそうな表情を一瞬だけ浮かべた。
それだけで十分、この子が誰なのかが分かった。

「さくらちゃん、だよね?」

「・・・っく、は、はい・・・」

姿形はまるきり同じ姉妹であっても、その中身は個人差があって、中には少し、身体の弱い子もいる。さくらちゃんは、急激なショックは辛いらしく、
挿入の衝撃にいつも胸の苦しみを感じているんだ。

32『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/03/09(日) 22:54:28 ID:JsTOd.lY0

「だいじょうぶ?」

ましろちゃんと同じように激しくバックから犯そうとした僕だったけど、相手がさくらちゃんなら、いきなり荒々しくするわけにはいかない。
彼女が馴染むまでゆっくりと愛してあげるためにいったんチンコを抜いてから、姿勢が楽になるように四つん這いのカッコを崩して、うつぶせに寝かせてあげた。

「じゃあ、最初はゆっくり、するね?」

こくり、と肯定するさくらちゃんの答えを確認して、僕は彼女を寝かせたまま太股を開き、間に身体を割り込ませた。そして僕は正座のように座ったまま、
さくらちゃんのお尻を引き寄せ、アソコにゆっくりとチンコを嵌め込んでいく。

「はあああああああああああっっ・・・・・・・」

挿入されるチンコに膣内の容積を奪われると、その圧力に押し出されるようにさくらちゃんは声を上げる。
ゆっくりした挿入だったけど、だから余計に僕のチンコはさくらちゃんの膣壁を十分に堪能できた。身体の弱さ、儚さからは想像できないくらいに、
さくらちゃんのアソコは僕を強く締め付け、貪欲に蠢く。

「あああああああっ、あっ、あああっ、おおきい、おおきいのがはいってますぅ・・・」

最初は、息を吐き、息を詰め、苦しそうなさくらちゃんだったから、しばらく僕が彼女の呼吸にあわせたゆっくりペースで抜き差しをしてあげた。
でも、だんだんとさくらちゃんも僕もそのゆっくりペースが我慢できなくなってくる。

「は、はうっ、も、もうだいじょうぶですから、おすきなように、うごいてくださいっ」

すでにさくらちゃんのお尻は、もっと気持ちよくなろうとしてくねくねと動き始めた。そんな動きをされると、僕だってもう我慢できないわけで。
僕はさくらちゃんの腰を抱え込むように引き寄せて、彼女の膣奥をえぐるような突きを開始した。
あとはもう、僕もさくらちゃんもがむしゃらで、最初の頃のデリケートさが嘘のような乱れよう。大声を上げてアクメを迎えたさくらちゃんの膣奥に、
僕も大量の精液を放った。

どさりと倒れて動かない彼女にちょっとびっくりした僕だったけど、息はしているようなのでとりあえずは安心。

さて、半ば偶然にも、比較的見分けやすい子を先に当ててしまったから、残りの4人は慎重にいかなきゃ。
先の二人が僕にいかされて、残ったみんなはかなり焦れているみたい。4つ並んだお尻を後ろから眺めて、どんな作戦でいこうかを考える。

あんまり自信がないけど、アソコの手触りとか?

「あん」「ひあ」「くふ」「はう」

媚肉の柔らかさや濡れ具合、指を入れたときの感触。しばらくぐにぐにしてみたけれど、残念ながらそれで区別が付くような違いは見つからない。

ここで僕、そういえばと思い出した。

「ひ!」「あ!」「ふ!」「は!あぁ〜ん!」

「わかった、君があさぎちゃんだね?」

「あ、あたり、だから、お、おねがい、ゆび、ぬいてぇ〜!」

4人順番に、指でお尻の穴をなぞってあげると、やっぱり一人だけ反応が違う。
あさぎちゃんは以前、僕がはずみで触ったお尻の穴がすごく気に入って、6人の中で唯一アナルセックスでいけるようになった女の子なんだ。
僕が確信を持って、この子のお尻の穴に指を入れてあげると、それだけで感じすぎたあさぎちゃんが指を抜いてと哀願してくる。
恥ずかしがり屋のあさぎちゃんは、お尻で感じてしまうことをはしたないと思っているから、あんまり僕にそこをいじられすぎると泣いちゃうこともある。
はしたないと僕に嫌われると思っているみたいだけど、僕はそんなことは絶対ない。むしろ、恥ずかしがりながらも感じまくり、
泣きながらお尻でいっちゃうあさぎちゃんをすごく可愛いと思う。

だから僕は、お尻から指を抜いてとお願いしてくるあさぎちゃんに、逆に意地悪っぽく、指を奥まで差し込んで、ぐにぐにと中をかき回してあげる。

「ひゃああああああああんんんんあああんあんあああんううううあああああっっ」

僕の指に操られるように、あさぎちゃんが悲鳴を上げながらがくがくと身体を震わせる。
しばらくそうやってほぐしてあげてから指を抜いた。あさぎちゃんの悲鳴もようやく途切れたけど、もちろんこれで解放されたとは思っていないだろう。
あさぎちゃんの恥ずかしげなあえぎ声を聴いているだけで完全回復した僕のチンコにアナルセックス用のコンドームをかぶせて、彼女のお尻に穴にあてがった。

33『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/03/09(日) 22:54:52 ID:JsTOd.lY0

「あっ、」

次の段階を察したあさぎちゃんは、小さく息を吸い込んで、受け入れの準備を整えた。なんだかんだ恥ずかしがって抵抗しながらも、
最後は従順に僕をお尻で受け入れてくれるあさぎちゃんを、僕は愛おしく感じながら、ずぶずぶとチンコをそのすぼまりに埋め込んでいった。

「うああああああああああああああっっっっ!!!!!!」

僕はあさぎちゃんのお尻をがっしりと固定して、お尻の穴にチンコを一気に挿入した。あさぎちゃんは狂ったように泣きわめいたけど、そのあたりは可愛いもので。
前の穴と違って、行き止まりを感じることなくチンコの根本まであさぎちゃんのなかに入ることが出来た。
ぎっちりと輪のように食い込んできる入り口でチンコをしごきたてるように、僕はピストンを開始する。

「だ、だめだめぇ! おしりかんじすぎちゃうのっ! へんたいになっちゃうーーーーーっっ!」

恥じらいながらもあさぎちゃんは、僕にお尻を犯されて何度もいきまくった。
僕がようやく射精したときには、いきすぎて気を失っているようだった。

僕はあさぎちゃんにキスをして、耳元に「変態でも、僕はあさぎちゃんのことが大好きだよ」、と囁いた。聞こえてないかもしれないけど。

あさぎちゃんのお尻からチンコを抜いた僕は、ゴムを外してチンコを濡れタオルで拭った。あさぎちゃんはなんだかんだいいつつも、あらかじめ腸の洗浄をしていた
みたいだし、ゴムもつけてたから大丈夫だろうけど、それでも菌がかもすといけないから、清潔にね。

早く他の子もお尻でいけるように慣れていってもらうべきか、それともこういう時に見分ける目安にするために、あさぎ=アナルで固定しておこうか、
なんて馬鹿なことを考えていると、早くしてよと残る3人から無言の催促が。

そういえば、と僕は思いだした。アナルでいけるのがあさぎちゃんだけ、みたいにもう一人、アソコ以外でいける子がいるんだった。

6人姉妹はみんながみんな、僕とのキスが大好きだ。キスをするだけでみんな気持ちよくなってしまう。
そんなふうに唇が弱い姉妹だけど、中でもとりわけ唇で感じまくる子がいる。
それがみずきちゃんだ。

僕は三人に、代わる代わる順番にキスをして、唇の感度を確かめていった。案の定、一人だけ、僕が唇に触れるだけで腰砕けになってよがる子がいる。

「みずきちゃんだね? どうする、唇とアソコ、どっちで逝かせて欲しい?」

キスの判定でクロと出た一人に、僕はリクエストを聞いてみた。
そうするとその子、正解のみずきちゃんが、とろんと潤んだ瞳で僕を見つめながら、

「く、くちびるを、犯して欲しい・・・」

そう言って、ねだるように唇を半開きにした。
僕は早速、力を失ってベッドに臥せるみずきちゃんの顔の側に跪き、彼女の顔を持ち上げてあげる。
そしてその唇に、僕のチンコを呑み込ませた。

「ん、ふ、んぐぅ・・・・・・!」

34『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/03/09(日) 22:55:18 ID:JsTOd.lY0

チンコの先端が、みずきちゃんの喉を突く。みずきちゃんは、反射でえずいてしまうのを必死で堪えて、んぐ、んぐと呻きながら、僕のチンコをしゃぶりあげてくる。
僕は、そのまま遠慮無く、みずきちゃんの喉を犯す。バキュームで吸い上げられ、密着する咥内の粘膜や舌のうねりにチンコを刺激されて、凄い気持ち良い。
唇を必死にすぼめて、僕のピストンでこすれる唇からの性感を受け取り、どんどんとみずきちゃんも高まってくる。
我慢できずに、僕はみずきちゃんの口をアソコを犯すみたいな勢いで突き上げ、とうとうそのまま喉奥に射精してしまった。

「ン、ン、ンンンンン!!!!」

同時に、みずきちゃんも、いっちゃった。唇から送られてくる刺激以外に、喉を突かれるマゾっぽい性感も加わっているのだろう。
最後の一滴まで出し終えた僕は、ずるりとみずきちゃんの喉からチンコを抜いた。さすがにみずきちゃんも、このマゾアクメに失神しちゃったみたいだ。

さていよいよ、残るはあと二人。
見分けクイズもここまでくれば、あとは何とかなりそうだ。

僕は残る二人のみどりちゃん、あかねちゃんの特徴を思い浮かべながら、二人をいっしょに抱きしめて比べてみる。キスしたときの反応や、耳元に囁く言葉に対する反応、
身体をいじってあげたときの反応の違いなど。

そうこうしていくつかの検証の結果。

「きみがみどりちゃん、そしてきみがあかねちゃんだ!」

「あたり、です・・・」「ごうかく、だね・・・」

とまぁこんなふうに、6人姉妹の見分けクイズ、今日のところは正解できた。いつもいつも、こんな風に上手くはまってくれると良いんだけど。
あとは二人を抱いて、いかせてあげればいいだけだ。

僕はまず、甘えん坊のみどりちゃんを抱き寄せて、体面座位でセックス。僕の首に腕を回して、必死にキスを求めてくるみどりちゃん。

「ん、んちゅ、んはぁ、すき、すきぃ、きす、すきぃ・・・」

ちゅぱちゅぱと音を立てて唇を貪りあい、同時にアソコをチンコで突きまくる。
姉妹みんな、だいたいが共通してキスが好きなんだけど、それぞれのキスに違いがあるような気がする。まだ僕はそれで見分けることは出来ないけれど。
でも、みどりちゃんのキスは、なんだか少し、分かるような気がする。
そうやって僕は、みどりちゃんの唇を吸ってあげながら、子宮めがけて射精した。同時にみどりちゃんも痙攣して絶頂した。


これで、5人目。
ちょうど僕の背中側に、さっきまで僕が抱いた4人がぐったりと倒れている。このみどりちゃんで連続5人目の射精になるわけだけど、なんとかまだ残り1人くらいは
抱いてあげられそうだ。
箱根温泉で出会ったあのお兄さんや、そのハーレムの先輩さんたちは、一晩でもっと回数をこなせて、しかもそれを連日続けられる、なんというか常人離れした絶倫の
人たちばかりだ。だけど聞いてみると、ハーレムを作った当初は精力が追いつかないこともあったらしい。
じゃあ、どうやって絶倫になったのか、クスリとかつかったのか、とたずねれば、笑って否定された。
ようは、『愛情を持って接していれば、おのずと精力は付く』なのだそうだ。

確かに、分かる気がする。

正直、最初の頃は、6人均等に抱いたとしても、最後の方はどうしても疲れたり、次の日はぜんぜんダメだったりと、きついことも多い。
だけど僕は、愛情だけは薄れていない自信があった。
それを続けてきた今、こうやって最後の一人に臨んでも、かなり頑張れるようになった。
翌日も連チャンで、彼女たちを可愛がってあげることが出来る。

僕もだんだんと、ハーレムの主として、少しずつでも成長していってるんだろうか。

35『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/03/09(日) 22:56:15 ID:JsTOd.lY0


「あと一人でしょ?」

僕がさいごに残ったあかねちゃんを抱くべく、彼女の身体を愛撫していると、僕の背中にぴったりと誰かが張り付いてきた。

「ボクも付き合ってあげるよ」

そして、そう言ってから僕のチンコに手を伸ばしてきた。
しゃべり方からして、みずきちゃんのようだ。フェラチオでアクメした彼女、どうやら先に復活したらしい。
そして僕の足の間、背中側から頭を潜り込ませて、僕のチンコをフェラチオしてくれた。

「ン、ン、すごい、まだこんなに元気だね」

もう準備満タン、あとはこの完全復活したチンコを、あかねちゃんのアソコにぶち込むだけだ。

「ねぇ、おもいっきり恥ずかしい格好で、犯してぇ・・・」

あかねちゃん、実はけっこう淫乱。エロイ格好で犯されるのが大好きな、変態チックなところがある。
それならばと僕は、彼女の足を持ち上げて、まんぐり返しのポーズにしてあげた。

「これで、僕のチンコがあかねちゃんのマンコにズボズボはいってるところが、バッチリ見えるね」

そのまま、まんぐり返しのポーズで犯してあげた。

「あーーーっ、いい、すごい、ずぼずぼはいってるーーーッッ!!」

ぴゅっ、ぴゅっ、とこぼれる愛液が、あかねちゃんの顔にかかる。もちろんそんなエロさも、あかねちゃんの性感を高める刺激になったみたいで。
そして僕はそんな姿勢で、彼女を辱めるようなエロイ言葉を囁きながら、力任せに犯していった。

「はああああああああああああああああああっっ、だめだめ、いく、もうだめ、いく、いく、いくううううううう!!!!!!」

そう言って、盛大に声を上げてあかねちゃんはアクメを迎えた。
このエロさを見れば、一番見分けやすそうに思えるけど、普段は凄い引っ込み思案なんだ。だからこうやって抱いてみて、初めて分かるというわけ。





さて、これで6人コンプリート!

と、一息ついた僕だったけど。

「ねえ、お願いがあるんだけど・・・」

と、さっき僕のフォローをしてくれたみずきちゃんがいう。

「さっきは、お口でしかザーメン飲んでないからさ」

そう言って、M字開脚で、とろとろに濡れたアソコを僕に見せつける。

「今度はこのボクのオマンコの奥に、精液注いでくれないかな?」

6人均等じゃないけど、仕方がないか。手伝ってくれたお礼だし、いくらフェラでいけるといっても、アソコで得られるアクメに比べたらまだ少し浅いみたいだしね。
幸い、まだ僕にもあともう一回くらい出来る体力は残っている。

そうして僕は、最後の精液をみずきちゃんのアソコに注ぎ込むべく挑みかかった。

36『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/03/09(日) 22:56:42 ID:JsTOd.lY0





カーテンの隙間から指す朝の光で、僕は目が覚めた。
昨夜は、さいごにみずきちゃんを抱いたあと、そのまま眠っちゃったみたい。

僕は、ベッドから身を起こし、大きく背を伸ばした。
6人姉妹は先に起きていったらしく、ベッドには僕一人だけだった。
ちょっと寂しいけど、彼女たちは今日、いろいろ忙しいわけで、仕方がないか。
せめて起こしていってくれてもよかったのに、とは思ったけど、たぶん僕は疲れ果てて、なかなか起きなかったんだろう。
昨夜は頑張ったから、無理もないよね。


さて、今日は僕たちのハーレム婚の日だ。

素敵な式にしてあげよう。
それで、これからみんなを、ずっと幸せにして上げなくちゃ。

僕はそんなことを考えながら、ホテルの窓を開けた。

窓の外は、雲一つない晴天。


最高の結婚式になる、と、僕はそう確信した。








%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%

37『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/03/09(日) 22:57:09 ID:JsTOd.lY0


以上です。
もしこれが映画やテレビのドラマであれば、ここでエンディング曲が始まり、スタッフロールが流れることでしょう。
エンディングの主題歌が心に沁み入り、ドラマをきれいに締めくくってくれます。



さて。
ここで唐突に、謎の博士が登場。
さもすべてを悟ったような台詞をたれ、警鐘を鳴らすのです。

「あれが最後の中森さんだとは思えない。いつかまた、第8、第9の中森さんが現れるに違いないのだ」

そして場面切り替わって薄暗い地下の研究所。
少年達が見た研究施設の、さらに地下。
無数に並ぶ円筒型の、大きな試験管を思わせる調整槽には、それぞれに一人ずつ、全裸の少女が浮かんでいました。その少女を照らすのは、水底に描かれた魔法陣の発する朧気な灯り。

そのとき突然、一つの調整槽が音を立てて排水を始めました。
しばらくして、中を満たしていた大方の溶液を排出し終え、がこん、と低い音とともに開いた調整槽からは、わずかに残った溶液とともに、そこに納められていた少女の姿が。
その少女は、あの中森姉妹と、まるで同じ姿をしていました。
それどころか、無数に並ぶ試験管の中の少女は、すべてがみな、同じ姿をしているのです。

そう、彼女は、科学と魔術の融合によって生み出された、複製の人造人間『クローニング・ホムンクルス』なのです。



そうして、ぱちり、と目を覚ました彼女は立ち上がり、濡れた足音をさせながら地上への通路に向かっていくのでした。






はい、こういう、韻を持たせた終わり方を、GODZILAエンドといいます。

そこ、海外B級ホラーみたいだ、なんて言うもんじゃありません!



END OF TEXT

38449:2008/03/09(日) 22:59:23 ID:JsTOd.lY0

これでおしまい、以上です。
以下、新キャラ。
中森くろの  悪戯好き。姉たちにも存在を知られぬまま隠れて共同生活中。もちろん山下君が好き。
NO.003265  今さっき生まれた。性格はまだ固まっていない。名前もまだない。
       だが彼女も『オリジナル』の影響で、確実に山下君を好きになる。


かなり不定期な長期出張が多くなってきたので、今後はタイミング良く投下できなくなるかも知れません。
とにかく、投下予告はしないようにします。

お疲れさまでした。

39名無しさん@ハーレム大好き:2008/03/11(火) 17:23:36 ID:rYn2hoI.0
ここでいいのかな?

GJ!
なんつーか黎明期の推理(とは名ばかりの)小説を彷彿とさせるような展開は
ハーレム的にはむしろ望むところ。ご都合主義Welcomeだぜ!
実は一人増えてたとかまだ増えるとか真骨頂ですな。

ところで「ボク」なのは「みずき」じゃなくて「みどり」じゃ?

そしてGODZILLAだとファンとして主張。米版は正直あんまり…ですが。
というかB級ホラー、特に昔のとかそんなのばっかだったなぁ。

40名無しさん@ハーレム大好き:2008/03/19(水) 11:57:50 ID:E81Yv6m.0
保管庫更新
・略してヤンレム


リンク集はいっぱい抜けがあるような気がする。
今週中に過去スレをチェックして補完する予定。

41名無しさん@ハーレム大好き:2008/03/19(水) 11:58:36 ID:E81Yv6m.0
・・・・・まちがえた

42449:2008/03/26(水) 01:07:08 ID:XNlQXRn20
>>39アイタタタ・・・
すいません、書いた本人がこんがらがってました。

私もGODZILLAはいまいちなんですが、ジャン・レノのファンなんですよ。

43電波受信者:2008/07/12(土) 15:02:53 ID:XrXXoumc0
>>管理人様
以前よりお世話になっております。
スレでは「電波受信者」のコテで書かせていただいている者です。
切削の誤字脱字が気になりましたので、
ご修正いただければと思い、書き込ませていただきます。

●該当作品
ハーレム定食
ttp://marie.saiin.net/~mcharem/16_095.htm
●修正箇所
▼修正前
 暖簾間際、久しぶりに店を訪れると、奥さんがポッと頬を赤らめながら出迎えてくれた。
▼修正後
 深夜、久しぶりに店を訪れると、奥さんがポッと頬を赤らめながら出迎えてくれた。
▼修正内容
・「暖簾間際」を「深夜」に変更。

▼修正前
「はい……春菜(はるな)ぃ、ご案内さしあげてぇ」
▼修正後
「はい……春菜(はるな)ぁ、ご案内さしあげてぇ」
▼修正内容
・「春菜ぃ」を「春菜ぁ」に。なぜこんなミスをしたのか自分でも…… orz

以上、ご多忙とは思いますが、ご対応いただければ幸いに思います。

44電波受信者 ◆FZ4MoVJaY6:2008/08/02(土) 02:09:22 ID:XrXXoumc0
本スレ、規制で書き込めません orz

失礼とは思いますが、一応、書き終わっている部分がありますので、
こちらに追加用という形で投下させていただきます。

なお、どなたでもかまいませんので、
この書き込みにお気づきになられた際には本スレに転載していただけると幸いです。

−−−−−−−−−−−−−−
「ハーレム定食」 原案:ID:UaxhB99S 著作:電波受信者 ◆mbnEkPfnIk

.0 プロローグ      ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1213850078/95
.1 前菜        ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1213850078/96
.2 文武両道定食(1) ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1213850078/102-105

45電波受信者 ◆FZ4MoVJaY6:2008/08/02(土) 02:09:45 ID:XrXXoumc0
.2 文武両道定食(2) 前

 仰向けに寝転がる俺。俺の胸元をまたぎ、淫液をしたたらせるマンコを顔に近づけてく
る春菜。夏美は立ったまま俺の銅をまたぎ、スポーツ少女ならでのはの柔軟性を発揮して、
そのままチュプッと俺のチンポをしゃぶる。春菜はそんな夏美のパイパンマンコを丁寧に
舐める。俺は春菜のマンコを舐める……
 互い違いに舐めることを69というそうだが、これはなんと言えばいいのだろう?
 夏美はトライアングルと呼んでいる。
 それぞれの性器があるところを頂点とした三角形。言い得て妙と言えなくもない。
「んむっ……んっ、んっ、んっ……」
 夏美は俺の太ももをつかみ、ネットリと舌をチンポに絡めながら、頭全体を上下させて
くる。これがまたすごく気持ちいい。
 しかも目の前には春菜のマンコがある。
 すでに興奮しているらしく、まったく色づいていない秘裂はわずかに花開き、極上の蜜
をしたたらせている。俺は指で秘裂を開き、執拗なほど丹念に秘裂のヒダをなめ回して
いった。ついでにクリトリスにも吸い付き、舌で転がしながら皮をむいやった。
 その時点で、春菜はピュッと、ほんの少しだけ潮を吹いた。
 軽く達したのだ。
 この家の娘たちは、とにもかくにも感じやすい。俺がちょっとイジるだけで、ものの1
分と経たないうちにイッてしまう。最初はそれが嬉しくもあり、面白くもあったため、つ
いつい、いろいろと無茶をしたものだ。
 そのためなのか。
「ちゅぷ……お兄ぃ、もう入れよ? ねっ?」
 春菜のクンニで息も絶え絶えになっている夏美が、亀頭に唇をこすりつけながら懇願す
るように囁いてきた。
 俺がそうであるように、彼女たちも自分だけが気持ちよくなるのは、少し引け目を感じ
るらしい。特に夏美はフェラチオ好きということもあり、奉仕が無理そうになると、すぐ
入れて欲しいとお願いしてくる。
「ゴム、付けるんだぞ?」
「うん。わかってる」
 夏美が離れ、床の間の小物入れに入っている超薄タイプのコンドームを取りに向かった。
 その間、春菜が倒れ込み、俺のチンポをしゃぶってくれる。
 ついでに全身をこすりつけてくる。
 腹部に押しつけられる小降りなおっぱいがこの上なく良い。汗ばんだ現役K校生の肌と
いうのは、こんなにも吸い付いてくるものなのかと毎度のことながら驚いてしまう。
「お姉ぇ」
「んっ……」
 戻ってきた夏美が、俺の足をまたぎながら伏せてくる。
 膝を立ててやると、夏美はヌレヌレの股間を膝にこすりつけながら、またおしゃぶりに
参加してくれた。鈴口に舌をねじこみ、亀頭を舌でこすり、雁首を丹念に舐め、竿をほっ
そりとした指でしごき、陰嚢まで口にふくんで睾丸を舌でころがしてくる。
 俺は春菜のお尻を揉みながら、しばらく、姉妹の好きなようにさせた。
 ひくついている春菜のアヌス。蜜を漏らすマンコ。尻肉をつかみつつ両の親指で秘裂を
左右に引っ張ると、クパァ、といやらしい肉の洞穴が、俺を誘うかのように小さく開いて
さえいる。
 普段の春菜を思うと、ゾクゾクとしたものを感じずにいられない。
 口数が少なく、真面目で、働き者でもある晴霧家の長女──でも2人っきりの時には幼
子のように甘えてくる。そして、こんなに淫らだ。
「お姉ぇ……先、いい?」
「我慢できない?」
「うん……」
「いいよ。見てあげる」
「…………………………うん」
 春菜がシュルッと慣れた手つきでゴムをかぶせてくる。
 そこに夏美がまたがる。
「んっ……」
 肉が押しつけられる。だがそこには穴が空いている。穴は、ミチミチと押し広げられて
いき、ついには熱い肉棒の侵入を許した。そればかりか、全体重をかけてきたことで、さ
らに奥へ、奥へと凶器がねじ込まれていく。

46電波受信者 ◆FZ4MoVJaY6:2008/08/02(土) 02:10:09 ID:XrXXoumc0
 締め付けが凄い。
 手で握られているかのような強い締め付けだ。
 そこそこ発育しているとはいえ、夏美は正真正銘の現役T学生であり、おまけにスポー
ツ少女だ。トロトロに濡れているおかげで引っかかる感じはまったくないが、あまりにも
強いその締め付けは処女膣への挿入を連想させた。
「はぅ……んっ…………」
 マゾっ気のある夏見は、少しだけ腰を浮かすと、どん、と体ごと落としてきた。
 先端が子宮を押し上げる。
 膣がギューッと締め付け、ぐねぐねと動き出す。
 声を出せないほど震えている感覚があった。見ている春菜も興奮しているのか、俺に
よって左右に広げられている膣穴から、白濁した淫蜜をトロッと漏らしだした。
「はぅ……んっ……ぁ……んっ……」
 夏美が動き出す。
 腰を上げ、落とす。上げて、落とす。上げて、落とす。上げて、落とす。
「すごいよ、夏美……こんなに深く……」
「ひぁ、だめ、撫でるの……ぁんっ、んんっ!」
 春菜に下腹部を撫でられているのだろう。夏美の動きがさらに激しくなった。
 じゅぶっ、じゅぽっ、という淫猥な音。
 夏美は抜ける寸前まで腰を浮かしては、どん、と体をおろしてくる。
 そのたびにチンポがキツキツのマンコ全体をこすり、子宮口をグッと押し上げた。それ
が、いいらしい。聞いた話だと、出産の経験でもないかぎり、子宮口を突かれて悦ぶ女性
はそうそういないとか。少なくとも出産経験の無い女性は、子宮口が堅く強ばっているた
め、激しく突かれると痛みすら感じないものらしい。
 ところが夏美は違う。
 お腹にズンとくるのがいいらしい。
 セックスをしている実感が得られるというのだ。
 前に一度、どうしてもと懇願され、手加減抜きの“射精道具”にしたことがあるのだが、
もみくちゃにされるのがすごく良かったとか、ゴムを付けていると知っているはずなのに、
妊娠したと思ったとか……そんなことを平気で言ってくるこのエロ娘は、世界中を探して
もこいつぐらいだと思う。
 ほんと、可愛くて仕方のないエロ娘だ。
「んぁ! ら、らめぇえええ!」
 俺が下から突き上げ出すと、夏美はさらに声をあげた。
 腰をつかみ、ずん、ずん、と突き上げる。
 春菜が夏美のおっぱいを舐めている。片手が結合部に伸びているところを見ると、一緒
にクリトリスをいじっているのかもしれない。チンポを包み込み夏美のマンコは、もはや
別の生き物のように激しくうねっている。
 イキっぱなしのようだ。
 ちょうどいい。
 このまま今日の2発目は、夏美の膣内で出すことにしよう。
「夏美っ! 出すぞ!」
「や、だめ、あ、あ、ああっ、お.奥ついて、きて……あ、あぐ……んああっ!」
「──くっ!」
 限界ぎりぎりまで我慢したうえで、ずんっ、と腰をつきあげ、一気に爆発させる。
──どぴゅる! びゅるる、どぴっ! びゅくっ、びゅ、びゅるるる!!
 2発目とは思えないほど大量の射精。
「ひぁ! ぶわって、あ……出てる、出てるよ、お兄ぃの、出て、あ、あぁああ!」
 夏美は後ろにのけぞりながら嬌声を張り上げた。
 ちぎれそうなほど締め付けてくる。
 だが、俺はそれすら上回る勢いで精液を吐き出していく。
 もしゴムが無ければ逆流してきた精液ですごいことになっていただろう。それはそれで
悪くないのだが、夏美を孕ませるのは、まだ先の話だ。“T学卒業まで我慢する”という
のが夏美との約束なのだ。もちろん、我慢するのでは俺ではなく、夏美であるというあた
りに、なにか間違ったものを感じてしまうわけだ。

 *  *  *

47電波受信者 ◆FZ4MoVJaY6:2008/08/02(土) 02:10:30 ID:XrXXoumc0
 夏美は俺の射精を感じたことで、大きくイッてしまったらしい。春菜とふたりで布団に
横たわらせた俺は、トントン、と春菜を指先で叩き、股間の処理をお願いした。
 春菜は頬を赤らめつつ、嬉しそうにうなずいてくる。
 チンポにはまだゴムをつけたままだ。
 これが……まあ、なんというか、大量に射精したもんだから、タプタプになっている。
 布団の端に座り、畳に両足を伸ばすと、全裸の春菜は俺の足の間に両膝をつき、とても
慎重な手つきで、精液をため込ませたままゴムを外してくれた。クルッと結び、テーブル
に置く手つきも慣れている。誰かが仕込んだわけでもないのだから、春菜はホント、器用
だと感心するしかない。
 ただ。
「──んっ?」
 春菜はそのまま、俺と向き合いつつ、腰にまたがってきた。
「ゴムは?」
「……だめ?」
 泣きそうな顔で春菜が尋ね返してきた。
 堅さを一切失っていない、精液で汚れている俺の逸物が、びくっ、とへそまで跳ねた。
 子供は春菜がK校を卒業してから──そう約束している。
 春菜が自分から約束を破るはずがない。ということは、安全日なのだろう。それでも今
日まで、俺は絶対、ゴムを付けることに固執してきた。俺なりのけじめだ。いくら安全日
だろうと、できる時にはできてしまうと言われているのだから、男である俺が気をつける
のが筋というものだと考えてきたのだ。
 しかし、春菜は切なそうだ。
「そんなに寂しかったのか?」
 ふと思いついたことを口にすると、春菜の目から、ジワッ、と涙があふれてきた。
「……ごめん」
 俺は春菜を抱き寄せ、口づけした。
 春菜がワガママを言ってくるだなんて……そこまで放置していた俺が悪い。間違いなく、
そうだ。さっきもそうだったし、今もそうだが、春菜は全身をこすりつけながら、必死で
俺のことを感じようとしてくれているのだし。
 俺は、ムニュ、と春菜のお尻をつかみ、これを少し上にあげた。
 股間の力を抜く。
 少し難しかったが、いきりたつチンポは狙い通り、少しだけ斜め上を向いた。
 その瞬間。
「んっ!」「んんっ!」
 手の力を緩める。それだけでヌルッと、亀頭が膣口に飲み込まれた。
 ナマでの挿入だ。
 超薄タイプを使っているとはいえ、ゴム一枚を介在している時にはわからないような微
妙な膣内の感触までハッキリと伝わってくる。それ以前に、このチンポを射精したままの
状態にある。先走りに残精が残っているのは間違いない。もし危険日なら、もう、この時
点で膣内射精したのと同じような状態だ。
 それでも俺は、腰に手を回して春菜を沈めていった。
 ずぬぬぬっ、とチンポとマンコがこすれていく。
 春菜のお尻が俺の太ももに乗ったところで、先端が強ばる子宮口を押し上げた。
 根本まで入ったのだ。
 文学少女である春菜は、スポーツ少女である夏美と違って、締め付けもそれほどではな
く、強烈な快感というやつは与えてくれない。だが、まるで生まれながらにして俺のモノ
を受け入れる予定だったと言わんばかりに飲み込んでくれる。
 ブツブツとしたものが吸い付いてくるところもたまらない。
 春菜とナマでするのは二度目だが、一度目が破瓜の時だっただけに、こなれてきた今の
ナママンコは、あの時以上に心地よく……なんかこう、ぬるま湯の風呂にゆったりと浸
かっているような幸せな気持ちになってくる。
「あの……ね」
 春菜は絡めていた舌だけを戻すと、唇を触れ合わせたまま囁いてきた。
「安全日……だから……」

48電波受信者 ◆FZ4MoVJaY6:2008/08/02(土) 02:11:05 ID:XrXXoumc0
「でも、絶対じゃないだろ?」
「……ごめんなさい」
 それでも春菜は俺の首の腕を回し、おっぱいを俺の胸元に押しつけ、腰をくねらせた。
「今、だけ……」
「……バカだな、春菜は」
 俺はギューッと抱き返しながら、耳元に囁きかけた。
「どうしてもそうしたいっていうなら……安全日だけ、な?」
「……いい、の?」
「ちゃんと計算してくれよ? もちろん、できたら産んでもらうけど……春菜にはもっと、
他のことも経験して欲しいんだ。俺は。だから……ああ、そうだ」
 俺は右手で春菜のお尻を撫でた。
「危険日は、こっち」
 中指でアヌスの周りを撫でる。
 春菜はブルッと震え、マンコがキュッと締め付けてきた。
「妊娠した時のために、自分でしてたんだろ? 聞こえてたぞ? まったく……そういう
楽しそうなこと、俺に黙ってするなよ。春菜の穴は、全部、俺のものなんだろ?」
「……うん……全部……そう…………はぅ、んっ………………」
 アヌスをくにくにっといじるだけで、春菜は心地よさそうな吐息をもらした。
 断言してもいい。春菜にとって、俺という存在が最高の媚薬なのだ。俺にされることは、
たとえどんなことでも感じてしまう。そうだと前に白状しているし、実際、春菜は俺とキ
スしただけでイッたことも一度や二度ではきかない。
「あ、ん、ひぁ……だめ、いく……いっちゃう、から……」
 か細くも厚い春菜のあえぎ。
 俺は命令した。
「──いけっ」
 くにゅ、と中指を第一関節までアヌスにめりこませる。
「!!!!!!」
 春菜は息を詰め、全身を強ばらせた。きゅ、きゅ、とマンコも締め付けてくる。首をの
けぞらせ、きれいな白い首筋をあらわにする。その姿があまりにもセクシーすぎたせいで、
俺のほうも我慢ができなくなった。
「春菜っ!」
 首筋にしゃぶりつきながら、畳の上に押し倒す。
「あ、ああ! ら、らめ、イッてる、イッ……ひっ! あ、んうっ!!」
 正常位で犯す。
 激しくチンポを抽挿する。
 折れそうな体を、壊れそうな花を、だからこそめちゃくちゃにしたいという被虐心が燃
え上がる。すごいのはそんな俺の欲望を、春菜はしっかりと受け止めてくれるところだ。
 最初は強ばっていた子宮口も、何度となく突かれているせいでほぐれだしている。あま
つさえ、グーッと降りてきているせいもあって、亀頭と子宮口が、ちゅっ、ちゅっ、とキ
スをしているような感じさえある。
 気持ちいい。
 性感的な意味だけではなく、雄の征服欲が満たされているという意味でも、格別だ。
 なにより春菜も悦んでいるのが嬉しい。
 そりゃまあ、あとで激しすぎたと拗ねてくるわけだが、それもまたいい。
「春菜っ! 出すぞっ! 精子、春菜の子宮に、いっぱい出すからな!」
「ひ、あ、ふあ! はぃ、だ、して! いっぱい、出して、くだ、さ、ぁ、ん、ぃ!!」
「はる、なっ!!!!!!」
 俺は体を弓なりに反らせながら、子宮口に亀頭を押しつけた。
──びゅるるる! どぷゅるくっ、どぽ、びゅる! びゅるる! びゅくっ、どぷっ!!
 今日最大の射精だった。
 ものすごい開放感と達成感だ。
「い゛っ! あ、おなか、ビシャって──あっ、出て、ま、ぁ、あぁああああああ!!」
 春菜も股間を突き出すようにして弓なりになった。
 幻視できそうだ。俺の亀頭が春菜の子宮口とぴったりとあわさり、本来であれば小さな
な穴にすぎなかったはずの子宮口を押し広げ、狙ったように無垢な子宮へとドロドロの精
液を注ぎ込んでいる光景が。
 これで妊娠するなら、それでいい。いや、妊娠しろ。孕め。俺の子を孕め………………

 *  *  *

49電波受信者 ◆FZ4MoVJaY6:2008/08/02(土) 02:11:40 ID:XrXXoumc0
 気がつくと俺は2回戦目を始めていた。春菜と唇を重ね、舌を絡めあいながら、ぐじゅ
ぐじゅと精液をかき回す音を響かせるマンコを肉棒でかき回し、両肘を畳について、両手
で春菜の頭を撫でているかのように抑えていた。
 顔を少しだけ離すと、春官は可愛らしく喘ぎながら、幸せそうに微笑んできた。
 たまらない気持ちになる。
 こんなにも素晴らしい婚約者がいることを、世界中に自慢したい気分だ。
「ずるーい」
 真横から夏美の声が聞こえてくる。見ると布団を頭からかぶり、顔だけ覗かせている状
態で、うらめしそうにこっちを見ている。
「お姉ぇだけ中出しなんて……」
「あのなぁ」
 俺は一端、腰をとめて上半身を起こした。もっとも、最初から春菜の両足が俺の腰にからみついているため、その程度で抜けることはない。
「俺が知らないとでも思ってるのか? 春菜はちゃんと基礎体温とかつけてるから、安全
日の計算だってしっかりできるけど……おまえはどうなんだ? んっ?」
「……うーっ」
 夏美は唇をとがらせながらうなることしかできないようだ。
 春菜がクスッと笑った。
「明日から始める……ね?」
「……やったら、あたしにも中出ししてくれる?」
 夏美は俺に尋ねてきた。
「どうかな」
 俺は右手で春菜の下腹部を撫でる。
「夏美はクチマンコもいいからな。そっちで満足するかも、な」
「……うーっ」
 再びうなる夏美だったが、今度はちょっと嬉しそうだ。
 俺と春菜は目をあわせ、微笑みあった。
「ほら」
 俺は手をさしのべる。
「今日は文武両道定食なんだろ? まだ夏美のマンコ、舐めさせてもらってないぞ?」
「……夏美」
 春菜も手を差し出す。
 その途端、夏美はパッと顔を輝かせ、掛け布団を被ったまま立ち上がった。
「とぁ!」
「うわっ!? 夏美!!」
「お姉ぇ! お兄ぃのこと倒すよ!」
「うん」
 そのまま俺は仰向けに倒された。といっても、プリプリな現役T学生のマンコを味わい
つつ、俺専用の現役K校生のマンコを堪能できるのだから、異論なんてあるはずがない。
それに夏美は、ちゃんと俺の言いつけを守り、自分のマンコに挿入する前にはゴムを用意
した。こういうマネなところを他の部分でも発揮してくれることを願わずにいられないの
はなぜだろう……?
 いずれにせよ。
 こうして今日の文武両道定食は“メインディッシュが文学長女でありながら主導権はス
ポーツ次女が握りまくる”というものになったが、俺も、食材のほうも、心から楽しむこ
とができたのだった。

50電波受信者 ◆FZ4MoVJaY6:2008/08/02(土) 02:12:20 ID:XrXXoumc0
次はロリロリな三女(秋子・S学G年)と四女(冬美・S学N年生)。
#実は四女が一番のエロというか小悪魔という罠

あと原案(>91)では「フェラ&スマタ定食」となっていますが、
勢いで文武両道定食中にフェラを入れてしまい、後悔している自分がいます orz
メニュー、変えてもいいよね?
#でもダブルバージンの路線は堅持する予定です

以上、お目汚し、失礼いたしました。

51電波受信者 ◆FZ4MoVJaY6:2008/08/10(日) 17:42:14 ID:XrXXoumc0
>>管理人様

転載、ありがとうございました。
規制が解けてから向こうでお礼を言おうと思っていたのですが、
なおも規制が続いているため、遅くなりましたがこちらでお礼を書かせていただきます。

続きのほうは、
規制が長く続いていることもあり、どうにもテンションがあがらず…… ('A`)

暑い時期が続きますが、どうぞお体にお気を付けて。

かしこ。

52<削除>:<削除>
<削除>

53改訂版:2008/10/20(月) 23:06:26 ID:lpbGeWB.0
「ラブレター、貰いました騒動の起承転結」について、改訂したものを投下いたします。

54『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:08:48 ID:lpbGeWB.0






「あの・・・」

「なに?」

「おはなしがあるの・・・」

夕暮れの教室、窓から差し込むオレンジの光が幼い少女と少年を照らす。
少年はランドセルを背負い、今にも帰宅の途につこうとしていたところを、クラスメイトの少女に呼び止められたのだ。
しかし、少年は先を急ぐ。
ごめん、早く帰らなくちゃいけないんだ、と素っ気なく言い残して、教室を出ていった。

残された少女は、そっと涙をこぼす。



これが、二人が交わした、最後の言葉となった。










唐突でしたか?

このような出だしを、アバンタイトル、などとも言います。
作品によっていろいろな役割を持ちますが今回の場合、重要な意味があります。
物語の導入部でありながら、核心に迫るキーを含ませた、小さなカットです。




さて、みなさま。

山下君と中森さん、その交際のいきさつを読んでいただいた方のなかには、その後の彼らにいくらかの興味をお持ちになった方もいらっしゃるかも知れません。
そういった方々のために、その顛末を掻い摘んで紹介していこうと思います。

それでは、オーソドックスな作劇の基本である『起承転結』になぞらえて、お話ししていきます。





『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』

55『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:09:53 ID:lpbGeWB.0


『起』

はい、これが『ラブレター、貰いました』本編と、その付属7篇にあたります。

ここでは、あえて補足すべき事はありません。






『承』

おそらくこの部分が、彼と彼女らの関係において最も重要で、かつ長い時間が費やされた部分です。
平たく言えば、修羅場です。


山下君はといえば、彼女らからの告白の翌日、激しい衝撃を受けました。

一人の女の子と思って心奪われだした女の子が、実は3人の少女が間の悪い具合に入れ替わってしまっていたのです。
まさか、顔形が全く同じ女の子が、同時に告白してくるとは夢にも思わなかったわけですから、途中で気が付かなくとも仕方がないのかも知れません。
そして根が真面目な彼ですから、そのことを知って激しく動揺しました。
一人の女の子と誠実な交際を、と考えていた彼としては、思いもかけずに不義理な行いをしてしまっていたわけです。


同様に、中森の6人姉妹も、大きく揺れました。
自分一人が彼に受け入れてもらい、他のライバルに大きく差を付けたと思っていたら、実はそうではありませんでした。また、手紙が届かず気持ちを伝えられなかった三人も、大変なショックを受けました。
そして、ある者は心を閉ざし、ある者は涙に暮れ、ある者は他者を攻撃し、そして怒る者、逃避する者、いじける者と、姉妹はバラバラになってしまったのでした。


山下君は、彼自身もはっきりと心が定まらないまま、それでも性根の真面目さから姉妹それぞれと向き合っていくことになるのです。
そうやって姉妹一人一人と接していくうちに、同じ顔かたちをした姉妹ながらも、それぞれに明確な個性の差があることに気付きます。

『あかね』は引っ込み思案で、自分の殻に引きこもりがちです。
『みどり』は幼く、少女趣味なところがあります。
『ましろ』は腹黒いのですが、どこか憎めない愛嬌があります。
『みずき』は明るく、曲がったことが嫌いな性格です。
『あさぎ』は恥ずかしがり屋ですが、健気で前向きです。
『さくら』は控え目な性格で、ほとんど自己主張をしません。

はじめはどう見ても見分けの付かなかった6人ですが、性格を理解していったことでようやく山下君もその雰囲気の違いを感じ取ることが出来るようになりました。
そうして彼と彼女たちは、しばらくの時間を共有し、お互いの理解を深めていきます。
最初は、漠然とした『中森さん』に好意を持っていた山下君ですが、次第に6人それぞれに惹かれていくのでした。


しかし結局は、姉妹の誰も彼を諦めず、彼も姉妹の一人を選ぶことが出来ずに、膠着状態に。

56『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:10:36 ID:lpbGeWB.0


そのあとさらに、とうとう6人姉妹の大喧嘩、平手が舞い拳が唸るドタバタ騒ぎ。側にいた山下君も止めようと分け入ったのですが、何しろ相手は顔も身体もまるで同じの6人姉妹、頭がこんがらがってもう訳が分かりません。髪を乱し声を荒げ、張られた頬を赤く腫らしての大喧嘩は続きます。
山下君が仲裁に疲れヘトヘトになった頃に、ようやく掴み合いの喧嘩は終了しましたが、まだまだ修羅場は続行中。今度は6人が彼に詰め寄り、今すぐ誰か一人に決めてくれ、と究極の決断を迫ります。

さて。
こんな時あなたならどうしますか?
やはり、6人全部コースを選ぶのでしょうか。

しかし、この場面、この作品の主人公である山下君はどうでしょうか。
生真面目な彼は、複数の女性を選ぶ、などという選択肢を思いつくはずもありませんし、よしんばそれを閃いたとしても彼に、たった今まで大喧嘩していた6人を全員まとめて説得できるような胆力はありません。そんなものがあれば、そもそもこんな大喧嘩にはなりません。
そうするとやはり、とにかく一人を選ぶしかないわけです。
ですが、情の深い山下君ですから、6人それぞれに愛着を持ち始めています。その中から一人だけ選ぶということは、残りの5人にはごめんなさいをするということですが、その5人の傷心をさらりとスルー出来るほど、山下君はドライな性格ではありません。

というわけで、山下君は逃げました。

彼を責めないであげてください。
極限まで追いつめられた人間の精神がとった防衛行動です。



気が付いたとき、彼は、日本人の心の癒し場、箱根温泉郷にいました。



はい、そこ、いまどき箱根かよ、とか言わないように。

57『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:11:28 ID:lpbGeWB.0


ぼんやりと温泉に浸かる彼ですが、ここでとある男性と出会います。

陽に良く焼けた、20代くらいの青年です。旅先の気安さからでしょうか、山下君の隣に並んで湯に浸かり話しかけてきました。
他愛のない世話話でしたが、その男性は、山下君がなんだかとても疲れ果てていることに気をかけてくれたのです。
そして山下君は、その青年にほだされて、今までのいきさつと悩みを打ち明けました。それまでは、こんな境遇は誰にも相談できずに一人で抱え込んでいた山下君でしたから、愚痴にも似た悩みをとにかく聞いてもらえただけでも、ずいぶんと心が安まってきます。もちろん、話すだけでは解決しないのですが。

一通り話し終えた山下君が青年を見ると、彼は何とも微妙な表情をしています。

実はこの青年も、若い頃、同じような悩みに苦しんだことがあるのです。
多情な性格故に、血の繋がらない姉や妹に肉親以上の好意を抱き、葛藤した少年時代。他人を傷つけ、自分も傷つき、そして逃げ出すように家を出ました。
もちろん今は、彼なりの答えを出して、愛すべき人たちと共に生活しています。

それから彼は、なにやら運命じみたものを感じながら、目の前の少年に、かつて自分を救ってくれた先輩の言葉を託すのです。

「なぁ、少年、・・・・・・ハーレムはいいぞ?」






『転』






激しく、強く降りしきる豪雨の中、一組の男女が叫んでいました。
傘もささずにずぶ濡れで、二人は車道の傍らにうずくまって叫んでいます。
しかしその声は、滝のように降る雨の音に掻き消されて。

それでも二人は、もはや動くことの無くなった少女の身体を抱きしめて、ただ懸命にその名を呼ぶのです。

最愛の、娘の名を。



暗転、そして現在へ。

58『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:12:30 ID:lpbGeWB.0



結局、山下君の箱根逃避行は、一晩で終わりました。
中森さんの家に行き、まずは平謝りです。

ちなみに中森さん宅は、大層豪華な邸宅で、そこそこ広い庭持ちです。

箱根の夜、出会った青年から聞かされた彼の過去は、少年にとっては衝撃でした。自分と同じ悩みに苦しみ、そして出した青年の答えは、山下君にとっては考えもしなかったことです。

つまり、6人姉妹すべてを受け入れろ、と。

もちろんこの山下君、だからといって一晩で直るような優柔不断ではありません。未だに6人全員を平等に愛していく、などという踏ん切りはついていません。
青年に諭され、逃げるのをやめて戻ってきただけなのです。

さぁ、これからどうしようか、などと考えながらの平謝りでしたが、姉妹たちの様子が変であることに気が付くのです。
姉妹の一人、みずきが代表して、口を開きました。

「『パパ』がね、山下君と話がしたいって・・・」

さてここで、今更ですが彼女らの家族構成を説明します。
中森姉妹には、父と母がいます。
両親は海外の研究施設で指揮を執り、現地で暮らしています。
そして姉妹だけが日本に残り、時折帰ってくる両親を待っているのです。
以上。

とまぁ、そんな風に簡潔に説明されたくらいの情報しか山下君は知りません。ですので、ここで唐突に出てきた人物の名前に、かなり動揺します。

たしかに、可愛い愛娘のほとんどを傷物にされたとなれば、たいていの父親ならば憤慨するでしょう。しかもたった一人の男に。

山下君は、帰ってきていきなりですが、再び箱根に逃げ出したくなりました。
しかし、さすがにそれを踏みとどまった彼は、それなりの覚悟を決めて、姉妹の父親に会うことにしました。

しばらくして姉妹の家に到着した男性は、中学生の親にしては少々年かさのはった老人でした。それもそのはず、彼は姉妹の父親ではなく、両親に雇われた弁護士で、保護者代理のような仕事をしている人物だったのです。そして山下君は、彼に導かれ車に乗ってべつの場所に移動します。

59『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:13:13 ID:lpbGeWB.0

・・・ところが、ずいぶんと時間をかけた割には、車は出発地点である中森さん宅からそう遠くない場所に止まりました。そして駐車場に車を止めた後、老人は山下君に徒歩を促し、結局中森さん宅に戻ってきたのです。
状況を掴めないまま、弁護士からいわれたとおりこっそりと裏口から庭に入ります。後に従っていくとそこはひっそりとした庭の隅、なにやら深く茂った植え込みの足下をまさぐったかと思うと、地下へと続く階段がありました。
山下君、成り行きに理解が追いつかないまま老人の後に続くと、地下室の一つ、大型のコンピュータ筐体が立ち並ぶ制御室に案内されました。
なぜ地下にこんな部屋が?と混乱する山下君に、老人はいくつかの端末を操作しながら話し始めます。

「これからここで知る事柄は、彼女たちには他言無用に願います」

家の地下に入るために車で遠くに出かける素振りを見せたりする念の入れ様から、中森6姉妹には絶対に秘密なのだということは、山下君でも分かります。
そして老人が語った内容は、確かに、彼女らには秘密にせざるを得ないものでした。
以下、簡単にかいつまんでお話します。



中森の6人姉妹は、元は一人の人間から作られたクローンだったのです。



昔、一人娘を事故で失った夫婦は、とある異端の技術を取り入れ、ぼろぼろになった娘の肉体、その遺伝子から、新しい身体を作り上げました。そして、瀕死の脳から出来る限りの記憶を抽出し、その肉体に移し込んでいったのです。娘の身体を何人分も用意したのは、この記憶転送が非常に困難であり、一度失敗した肉体は再使用不可能だったためなのです。
この、倫理的に問題のある方法で娘を甦らせようとした夫婦ですが、何度も失敗を繰り返し、使えなくなった肉体を破棄するうちに歪みが生じ始めました。或いは、もとより狂っていたのかもしれませんが。
愛し合い、同じ目的に向かって行動してきた二人ですが、ある日諍いが起こりました。夫は成功を焦って何体ものクローン体を同時に調整し始め、妻は失敗して破棄される娘の肉体に心を痛めていたのです。
その諍いの結果。

「彼は、妻を殺しました」

はたして、『娘の姿をしたクローン体の失敗作』を潰すのと、『普通の人間である妻』を殺すのと、いったいどんな違いがあるのか?
そのあたりの考えが彼の中でどう捕らえられていたのか、もう今となっては窺う術はありません。そのあと彼は自ら命を絶ったからです。

60『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:13:49 ID:lpbGeWB.0

「・・・そんなの、すごく自分勝手だ!」

山下君は、その話を聞いて憤慨しました。
淡々と続けられる老弁護士の言葉、それは山下君には、現実味を帯びないまるで出来の悪いSF映画のようなストーリー。それらを信じるか否かを別にしたとして、山下君が素直に思ったことは、それだったからです。

そして老弁護士の話は、ようやく6姉妹のことに及びました。

姉妹は、夫婦の死後に生まれた、6体のクローンです。
父親は死ぬ直前、残ったクローンすべてに記憶転送の処置を施しました。この処置は完了するまでの期間にばらつきがあり、数ヶ月〜数十ヶ月を要するのですが、彼はその結果を見る前に死んでしまいました。皮肉なことですが、夫婦の死後になってようやく、彼らの願いが叶ったのです。
記憶転送に成功したクローン体は、夫婦の残した莫大な資産とともに、この弁護士に委ねられました。そして彼は遺言とも言える生前の指示を元に、姉妹の身元引受人となり、修学の手続きや援助を継続し続けているのです。
もちろん、姉妹はこのことを知りません。
記憶転送に成功し、クローン培養槽から出てきた彼女らは、自動的に記憶補完がなされ、そのことを忘れてしまうのです。

完全な人間のクローンを成功させたなどという話は、まだ聞きません。
衝撃的な内容に山下君は混乱しますが、弁護士から語られる数々の言葉や、次々と見せられる研究施設などの証拠に、それらのことを信じるしかなくなっていきました。

そしてそれらの話が一区切りついた頃合い、扉の後ろで物音が聞こえました。
ぎょっとした山下君が扉を確かめると、そこには、二人の後を付けてきた6人が。



中森姉妹は、自分たちの出生についての驚くべき事実を知り、青ざめた表情で山下君を見つめるのでした。

61『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:15:29 ID:lpbGeWB.0


『結』





どきん、どきんと激しくなる動悸。
じっとりとにじみ出す、嫌な脂汗。
ぐらぐらと眩暈を起こし、今にも倒れてしまいそうなほど。

山下君は、いま、逃げられない決断を迫られているのです。


「わたし、本当に『人間』なの?」

中森姉妹の絶望は、自分たちが作られた存在であること、つまり、まっとうな人間ではないという事実から来るものでした。
死んだ博士とその妻が、自分たちの娘を甦らせんとして始めた禁忌の研究、その果ての産物です。
人間よりもむしろ、人工物としての工業製品に近い存在だと、思い知ってしまったのです。

そんな絶望を、山下君はどうしたら救えるのでしょうか?

混濁する意識の中、山下君の思考は、縋るように昨晩の記憶に辿り着きました。




箱根の温泉につかりながら、山下君は、この日初めて出会った青年と、いくつも話をしました。
その中で青年の言った言葉があります。

「ハーレムの良いところは、『振られて悲しむ女の子がいなくなる』ということだ。つまり、みんなが幸せになる、ってこと」

山下君は、その言葉に、少々遠慮しながらも素直に返します。

「ずいぶん、都合がいいですね」

確かにその通りだ、と青年は、山下君の言葉に気分を害した風もなく、むしろ笑って応じました。
しかし、青年は表情をやや真面目に整えてから、山下君を諭すようにいったのです。

「でもそのぶん、男の度量が問われるんだ」

「度量、ですか?」

青年は、そうだ、と深く頷きました。

「普通の、1対1の恋人同士だったら、男は一人の相手だけを深く愛してやればいいわけだけど、ハーレムの男はそうはいかない。
 女が二人、三人と増えていって、男が一人の女に注ぐ愛情が1/2、1/3に減っていくようだったりすれば相手は満足しないし、偏りが出来るようならそれは浮気と同じようなもんだ」

そして青年は、だからこそ、と言葉を区切ってから、言った。

「ハーレムの男は、それでも女達全員を満足させてやる必要がある。
 かなり難しいことだけど、それが度量の大きさだよ」

青年の言葉を、山下君は昨夜の記憶から引き出し、反芻します。
今こそ、その度量を問われるときなのだ、と山下君は、ここで強く、腹を据えたのです。

62『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:16:22 ID:lpbGeWB.0



「僕は、君たち全員が、好きだ!!」

強く、叫ぶように、山下君はいいました。
その言葉に、6人の姉妹は、絶望の縁から顔を上げるのです。

「僕は、誰か一人だけを選ばない。
 勝手だと思うけど、そのかわり、絶対誰も、不幸にしないって約束する!!」

(そうだ、僕が望んでいたことは、誰も悲しまないことなんだ。)

山下君は、その決意がごく自然に自分に馴染んでいくことに不思議な爽快感すら感じていました。

「君たちが、たった一人の人間から作られたことは事実なのだろうけど、一人一人が違う人間なのも、これだって事実なんだ。
 だから、君たちの事実すべてを、僕は拒んだりしないよ!」

言葉にして口に出すと、その言葉は強い誓いになる。山下君は、彼女たちに宣言することで、混乱していた思考がクリアになっていきます。

「・・・・・・信じて、いいんですか?」

姉妹の一人、みどりが言いました。
声に出したのは一人ですが、残りの姉妹も皆、同じことを思っていたようです。
まだまだ迷いを振り切れないまま、それでも彼に縋りたい、そんな気持ちが、その表情から伺えます。
山下君は、そんな彼女を見つめて。

「信じてくれ!!」

と、強く応じました。



一度腹さえ据わってしまえば、山下君にもう迷いはありません。





山下君は、箱根で出会った青年に連絡を取りました。
別れ際に、何か相談に乗れることがあれば、と彼から連絡先を教えて貰っていたのです。
青年が、青年のもつハーレムでやったことを、自分もしたいと思った山下君は、彼にその手配を依頼しました。

さて、その手配とは。

「僕も、『ハーレム婚』をやりたいんです」

『ハーレム婚』、それは、一人の男とたくさんの女が、夫婦として結ばれるための儀式。
もちろん、日本の法律ではこれを『重婚』として処罰の対象にしています。だから、あくまでも形だけの結婚式なのです。

しかし、形だけの式で、法律的に認められないとしても、当人達の心を強く結びつける誓いの儀式であることにはかわりありません。


温泉で出会った青年は、山下君の要望に応え、式場と神父の段取りをつけてくれました。

63『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:17:09 ID:lpbGeWB.0



そして、それからしばらくの月日が経ち、いよいよ明日に式を控えた夜のことです。
青年の好意で、結婚式場の近くにあるホテルに招待されました。大きなベッドを備えた、スィートルームです。

このころまでに山下君は、中森姉妹全員とすでに結ばれ、心も身体もあわせて彼女らを愛するようになっていました。
姉妹もまぁ、だいたいが仲良く、みんな一緒になって一人の男を愛することにすっかり馴染んでいる様子。
今夜もまた、姉妹達と山下君のハーレムセックスが始まります。




%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%





「もういいかい?」
「まぁだだよ♪」

僕は、みんなに言われるまま目を閉じて、そしてまた目を開く時を心待ちにしている。
そして、何度目かの『もういいかい?』のあとで、ようやく『もういいよ♪』のお許しがでた。
ドキドキと期待に高鳴る胸。僕がゆっくりと目を開くと、そこには素晴らしい光景が。

「「「「「「はい、お好きなマンコから召し上がってね」」」」」」

6人の中森さん達が、四つん這いになったままお尻を高く上げて、僕にアソコを見せつけている!
細身の身体にボリュームたっぷりの胸、白い肌に黒い髪。そして同じ顔をした可愛い女の子達。みんなが、僕一人のために、一番恥ずかしいところを並べるようにして捧げてくれるなんて。

これこそ、ハーレムの醍醐味!

「ねぇ、はやくボクにいれてよぅ」
「だめ、ぼ、ボクに、ください・・・」
「なにいってんのよ! あた・・・ボクが一番最初に決まってんじゃないの!」
「はぁん、もう我慢できません、ボク・・・」
「ボク恥ずかしいですぅ・・・じらさないでくださいぃ・・・」
「ボクのマンコに、はやくブチこんでぇ・・・」

みんながみんなボクボク言ってるけれど、6人の中で自分のことを『ボク』っていうのは、みどりちゃんしかいない。つまり残りに5人はみどりちゃんのふりをしてるってことで。
これはどういうことかというと、僕たちのあいだで行われているゲームなわけ。

僕が、みんな一人一人を誰が誰なのか見分けることが出来るようになる練習をかねて、6人全員を当てていくゲーム。

一人の人間から複製されて全く同じ外見の彼女たちは、普段はリボンやヘアバンド、チョーカーなどのアクセサリーで見分けがつくように工夫してるんだけど、このゲームに至ってはそれも無し。純粋に、彼女たち個性を見抜いていく力を養うというもの。

最初の頃は間違うこともあった僕だけど、最近はだいぶ的中率も上がってきた。
こうして、6人が素っ裸でお尻を並べながら、見分けがつかないように演技していても、何人かはだいたいの目処はつくようにはなってるんだ。

64『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:18:00 ID:lpbGeWB.0

「もう、!はやく、はやく〜っ!」

まず最初は、このお尻。
僕は、その一人目の中森さんのお尻を掴むと、もうすっかり濡れて柔らかくなっているアソコに、一気に挿入した。

「んあああああっっ!!」

そしてそのまま、チンコを彼女の子宮口まで突き上げて、ぐりぐりとこね回す。

「どう? 君はこうされるの、好きだよね、ましろちゃん?」

「ひゃあん、あ、あたりよッッ!!」

ましろちゃんは、嬉しそうに答えた。
演技にアラがあるとか、表情に何か違和感があるというか、全体的に黒いオーラが隠せない感じがして、いつも一番にましろちゃんだけは分かってしまう。
そんなわかりやすさから最初に見分けることが出来るんだけど、そのあたりを勝手にましろちゃんは「愛の力」とか言って納得している。そんなに大げさなもんじゃないけど、でもやっぱりそう言ったところも可愛い。
とにかく、まずは一人目正解に僕は安心して、ましろちゃんのアソコをバックから犯し始めた。

「だめ! だめ! そんなに激しくしたら、あたし、壊れちゃうーーーーーーッッッッ!!!」

こりこりとした子宮口の感触をチンコの先で感じながら激しく突きまくり、僕は最初の精液をましろちゃんの膣内に注ぎ込むと、同時にましろちゃんは全身をがくがく震わせてイっちゃった。

気持ちよさに気が遠くなるのを堪える僕。もちろん、たった一回だけでギブアップするわけにはいかない。最低でも後5人は満足させてあげないといけないし、不公平がないようにそれぞれちゃんと射精してあげようと僕は決めているんだ。

僕は、バックから犯していたましろちゃんの真っ白な背中に覆い被さるようにして、彼女の顔に自分の顔を近づける。そしてアクメに息を荒くしてうつろな表情をしていたましろちゃんの唇にキスをした。

萎えはじめていた僕のチンコだったけど、ましろちゃんへのキスを続けるうちに、復活を開始した。アクメで痙攣するような彼女の膣から受ける刺激と同時に、キスによる彼女への愛おしさがチンコに力を与えたんだろうと思う。
でもまぁ、次が控えている。名残惜しいけど、僕はましろちゃんのあそこから、ずるーりとチンコを引き抜き、彼女から離れる。
そうすると僕の支えを失ったましろちゃんは、とさりと軽い音を立ててベッドに倒れ伏した。

射精したばかりだったけど、僕のチンコにはまだまだ力が漲っている。僕は休み無く、残り5人のうち隣にいた中森さんに狙いを定め、ずぶりと一気に挿入した。

「はうっ!!」

するとこの中森さん、僕の最初の一撃に、苦しそうな表情を一瞬だけ浮かべた。
それだけで十分、この子が誰なのかが分かった。

「さくらちゃん、だよね?」

「・・・っく、は、はい・・・」

65『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:18:46 ID:lpbGeWB.0

姿形はまるきり同じ姉妹であっても、その中身は個人差があって、中には少し、身体の弱い子もいる。さくらちゃんは、急激なショックは辛いらしく、挿入の衝撃にいつも胸の苦しみを感じているんだ。

「だいじょうぶ?」

ましろちゃんと同じように激しくバックから犯そうとした僕だったけど、相手がさくらちゃんなら、いきなり荒々しくするわけにはいかない。彼女が馴染むまでゆっくりと愛してあげるためにいったんチンコを抜いてから、姿勢が楽になるように四つん這いのカッコを崩して、うつぶせに寝かせてあげた。

「じゃあ、最初はゆっくり、するね?」

こくり、と肯定するさくらちゃんの答えを確認して、僕は彼女を寝かせたまま太股を開き、間に身体を割り込ませた。そして僕は正座のように座ったまま、さくらちゃんのお尻を引き寄せ、アソコにゆっくりとチンコを嵌め込んでいく。

「はあああああああああああっっ・・・・・・・」

挿入されるチンコに膣内の容積を奪われると、その圧力に押し出されるようにさくらちゃんは声を上げる。
ゆっくりした挿入だったけど、だから余計に僕のチンコはさくらちゃんの膣壁を十分に堪能できた。身体の弱さ、儚さからは想像できないくらいに、さくらちゃんのアソコは僕を強く締め付け、貪欲に蠢く。

「あああああああっ、あっ、あああっ、おおきい、おおきいのがはいってますぅ・・・」

最初は、息を吐き、息を詰め、苦しそうなさくらちゃんだったから、しばらく僕が彼女の呼吸にあわせたゆっくりペースで抜き差しをしてあげた。
でも、だんだんとさくらちゃんも僕もそのゆっくりペースが我慢できなくなってくる。

「は、はうっ、も、もうだいじょうぶですから、おすきなように、うごいてくださいっ」

すでにさくらちゃんのお尻は、もっと気持ちよくなろうとしてくねくねと動き始めた。そんな動きをされると、僕だってもう我慢できないわけで。
僕はさくらちゃんの腰を抱え込むように引き寄せて、彼女の膣奥をえぐるような突きを開始した。
あとはもう、僕もさくらちゃんもがむしゃらで、最初の頃のデリケートさが嘘のような乱れよう。大声を上げてアクメを迎えたさくらちゃんの膣奥に、僕も大量の精液を放った。

どさりと倒れて動かない彼女にちょっとびっくりした僕だったけど、息はしているようなのでとりあえずは安心。

さて、半ば偶然にも、比較的見分けやすい子を先に当ててしまったから、残りの4人は慎重にいかなきゃ。
先の二人が僕にいかされて、残ったみんなはかなり焦れているみたい。4つ並んだお尻を後ろから眺めて、どんな作戦でいこうかを考える。

あんまり自信がないけど、アソコの手触りとか?

「あん」「ひあ」「くふ」「はう」

媚肉の柔らかさや濡れ具合、指を入れたときの感触。しばらくぐにぐにしてみたけれど、残念ながらそれで区別が付くような違いは見つからない。

ここで僕、そういえばと思い出した。

66『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:19:26 ID:lpbGeWB.0

「ひ!」「あ!」「ふ!」「は!あぁ〜ん!」

「わかった、君があさぎちゃんだね?」

「あ、あたり、だから、お、おねがい、ゆび、ぬいてぇ〜!」

4人順番に、指でお尻の穴をなぞってあげると、やっぱり一人だけ反応が違う。
あさぎちゃんは以前、僕がはずみで触ったお尻の穴がすごく気に入って、6人の中で唯一アナルセックスでいけるようになった女の子なんだ。
僕が確信を持って、この子のお尻の穴に指を入れてあげると、それだけで感じすぎたあさぎちゃんが指を抜いてと哀願してくる。
恥ずかしがり屋のあさぎちゃんは、お尻で感じてしまうことをはしたないと思っているから、あんまり僕にそこをいじられすぎると泣いちゃうこともある。
はしたないと僕に嫌われると思っているみたいだけど、僕はそんなことは絶対ない。むしろ、恥ずかしがりながらも感じまくり、泣きながらお尻でいっちゃうあさぎちゃんをすごく可愛いと思う。

だから僕は、お尻から指を抜いてとお願いしてくるあさぎちゃんに、逆に意地悪っぽく、指を奥まで差し込んで、ぐにぐにと中をかき回してあげる。

「ひゃああああああああんんんんあああんあんあああんううううあああああっっ」

僕の指に操られるように、あさぎちゃんが悲鳴を上げながらがくがくと身体を震わせる。
しばらくそうやってほぐしてあげてから指を抜いた。あさぎちゃんの悲鳴もようやく途切れたけど、もちろんこれで解放されたとは思っていないだろう。
あさぎちゃんの恥ずかしげなあえぎ声を聴いているだけで完全回復した僕のチンコにアナルセックス用のコンドームをかぶせて、彼女のお尻に穴にあてがった。

「あっ、」

次の段階を察したあさぎちゃんは、小さく息を吸い込んで、受け入れの準備を整えた。なんだかんだ恥ずかしがって抵抗しながらも、最後は従順に僕をお尻で受け入れてくれるあさぎちゃんを、僕は愛おしく感じながら、ずぶずぶとチンコをそのすぼまりに埋め込んでいった。

「うああああああああああああああっっっっ!!!!!!」

僕はあさぎちゃんのお尻をがっしりと固定して、お尻の穴にチンコを一気に挿入した。あさぎちゃんは狂ったように泣きわめいたけど、そのあたりは可愛いもので。
前の穴と違って、行き止まりを感じることなくチンコの根本まであさぎちゃんのなかに入ることが出来た。ぎっちりと輪のように食い込んできる入り口でチンコをしごきたてるように、僕はピストンを開始する。

「だ、だめだめぇ! おしりかんじすぎちゃうのっ! へんたいになっちゃうーーーーーっっ!」

恥じらいながらもあさぎちゃんは、僕にお尻を犯されて何度もいきまくった。
僕がようやく射精したときには、いきすぎて気を失っているようだった。

僕はあさぎちゃんにキスをして、耳元に「変態でも、僕はあさぎちゃんのことが大好きだよ」、と囁いた。聞こえてないかもしれないけど。

あさぎちゃんのお尻からチンコを抜いた僕は、ゴムを外してチンコを濡れタオルで拭った。あさぎちゃんはなんだかんだいいつつも、あらかじめ腸の洗浄をしていたみたいだし、ゴムもつけてたから大丈夫だろうけど、それでも菌がかもすといけないから、清潔にね。

早く他の子もお尻でいけるように慣れていってもらうべきか、それともこういう時に見分ける目安にするために、あさぎ=アナルで固定しておこうか、なんて馬鹿なことを考えていると、早くしてよと残る3人から無言の催促が。

そういえば、と僕は思いだした。アナルでいけるのがあさぎちゃんだけ、みたいにもう一人、アソコ以外でいける子がいるんだった。

6人姉妹はみんながみんな、僕とのキスが大好きだ。キスをするだけでみんな気持ちよくなってしまう。
そんなふうに唇が弱い姉妹だけど、中でもとりわけ唇で感じまくる子がいる。
それがみずきちゃんだ。

67『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:20:03 ID:lpbGeWB.0

僕は三人に、代わる代わる順番にキスをして、唇の感度を確かめていった。案の定、一人だけ、僕が唇に触れるだけで腰砕けになってよがる子がいる。

「みずきちゃんだね? どうする、唇とアソコ、どっちで逝かせて欲しい?」

キスの判定でクロと出た一人に、僕はリクエストを聞いてみた。
そうするとその子、正解のみずきちゃんが、とろんと潤んだ瞳で僕を見つめながら、

「く、くちびるを、犯して欲しい・・・」

そう言って、ねだるように唇を半開きにした。
僕は早速、力を失ってベッドに臥せるみずきちゃんの顔の側に跪き、彼女の顔を持ち上げてあげる。
そしてその唇に、僕のチンコを呑み込ませた。

「ん、ふ、んぐぅ・・・・・・!」

チンコの先端が、みずきちゃんの喉を突く。みずきちゃんは、反射でえずいてしまうのを必死で堪えて、んぐ、んぐと呻きながら、僕のチンコをしゃぶりあげてくる。
僕は、そのまま遠慮無く、みずきちゃんの喉を犯す。バキュームで吸い上げられ、密着する咥内の粘膜や舌のうねりにチンコを刺激されて、凄い気持ち良い。唇を必死にすぼめて、僕のピストンでこすれる唇からの性感を受け取り、どんどんとみずきちゃんも高まってくる。
我慢できずに、僕はみずきちゃんの口をアソコを犯すみたいな勢いで突き上げ、とうとうそのまま喉奥に射精してしまった。

「ン、ン、ンンンンン!!!!」

同時に、みずきちゃんも、いっちゃった。唇から送られてくる刺激以外に、喉を突かれるマゾっぽい性感も加わっているのだろう。
最後の一滴まで出し終えた僕は、ずるりとみずきちゃんの喉からチンコを抜いた。さすがにみずきちゃんも、このマゾアクメに失神しちゃったみたいだ。

さていよいよ、残るはあと二人。
見分けクイズもここまでくれば、あとは何とかなりそうだ。

僕は残る二人のみどりちゃん、あかねちゃんの特徴を思い浮かべながら、二人をいっしょに抱きしめて比べてみる。キスしたときの反応や、耳元に囁く言葉に対する反応、身体をいじってあげたときの反応の違いなど。

そうこうしていくつかの検証の結果。

「きみがみどりちゃん、そしてきみがあかねちゃんだ!」

「あたり、です・・・」「ごうかく、だね・・・」

とまぁこんなふうに、6人姉妹の見分けクイズ、今日のところは正解できた。いつもいつも、こんな風に上手くはまってくれると良いんだけど。
あとは二人を抱いて、いかせてあげればいいだけだ。

僕はまず、甘えん坊のみどりちゃんを抱き寄せて、体面座位でセックス。僕の首に腕を回して、必死にキスを求めてくるみどりちゃん。

68『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:20:44 ID:lpbGeWB.0

「ん、んちゅ、んはぁ、すき、すきぃ、きす、すきぃ・・・」

ちゅぱちゅぱと音を立てて唇を貪りあい、同時にアソコをチンコで突きまくる。
姉妹みんな、だいたいが共通してキスが好きなんだけど、それぞれのキスに違いがあるような気がする。まだ僕はそれで見分けることは出来ないけれど。
でも、みどりちゃんのキスは、なんだか少し、分かるような気がする。
そうやって僕は、みどりちゃんの唇を吸ってあげながら、子宮めがけて射精した。同時にみどりちゃんも痙攣して絶頂した。


これで、5人目。
ちょうど僕の背中側に、さっきまで僕が抱いた4人がぐったりと倒れている。このみどりちゃんで連続5人目の射精になるわけだけど、なんとかまだ残り1人くらいは抱いてあげられそうだ。
箱根温泉で出会ったあのお兄さんや、そのハーレムの先輩さんたちは、一晩でもっと回数をこなせて、しかもそれを連日続けられる、なんというか常人離れした絶倫の人たちばかりだ。だけど聞いてみると、ハーレムを作った当初は精力が追いつかないこともあったらしい。
じゃあ、どうやって絶倫になったのか、クスリとかつかったのか、とたずねれば、笑って否定された。
ようは、『愛情を持って接していれば、おのずと精力は付く』なのだそうだ。

確かに、分かる気がする。

正直、最初の頃は、6人均等に抱いたとしても、最後の方はどうしても疲れたり、次の日はぜんぜんダメだったりと、きついことも多い。
だけど僕は、愛情だけは薄れていない自信があった。
それを続けてきた今、こうやって最後の一人に臨んでも、かなり頑張れるようになった。
翌日も連チャンで、彼女たちを可愛がってあげることが出来る。

僕もだんだんと、ハーレムの主として、少しずつでも成長していってるんだろうか。




「あと一人でしょ?」

僕がさいごに残ったあかねちゃんを抱くべく、彼女の身体を愛撫していると、僕の背中にぴったりと誰かが張り付いてきた。

「ボクも付き合ってあげるよ」

そして、そう言ってから僕のチンコに手を伸ばしてきた。
しゃべり方からして、みどりちゃんだろうか。って、そんなわけはない。みどりちゃんは今さっき抱いたばかりで、このあかねちゃんのすぐそばに倒れているのだから。たぶん、このゲームが続いているから、なんて律儀にみどりちゃんのふりを続けてる、別の誰かだろう。まぁどっちにしろ、手伝ってくれるって言うのを断るつもりもない。
そしてみどりちゃん(仮)は僕の足の間、背中側から頭を潜り込ませて、僕のチンコをフェラチオしてくれた。

「ン、ン、すごい、まだこんなに元気だね」

もう準備満タン、あとはこの完全復活したチンコを、あかねちゃんのアソコにぶち込むだけだ。

69『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:21:29 ID:lpbGeWB.0

「ねぇ、おもいっきり恥ずかしい格好で、犯してぇ・・・」

あかねちゃん、実はけっこう淫乱。エロイ格好で犯されるのが大好きな、変態チックなところがある。
それならばと僕は、彼女の足を持ち上げて、まんぐり返しのポーズにしてあげた。

「これで、僕のチンコがあかねちゃんのマンコにズボズボはいってるところが、バッチリ見えるね」

そのまま、まんぐり返しのポーズで犯してあげた。

「あーーーっ、いい、すごい、ずぼずぼはいってるーーーッッ!!」

ぴゅっ、ぴゅっ、とこぼれる愛液が、あかねちゃんの顔にかかる。もちろんそんなエロさも、あかねちゃんの性感を高める刺激になったみたいで。
そして僕はそんな姿勢で、彼女を辱めるようなエロイ言葉を囁きながら、力任せに犯していった。

「はああああああああああああああああああっっ、だめだめ、いく、もうだめ、いく、いく、いくううううううう!!!!!!」

そう言って、盛大に声を上げてあかねちゃんはアクメを迎えた。
このエロさを見れば、一番見分けやすそうに思えるけど、普段は凄い引っ込み思案なんだ。だからこうやって抱いてみて、初めて分かるというわけ。





さて、これで6人コンプリート!

と、一息ついた僕だったけど。

「ねえ、お願いがあるんだけど・・・」

と、さっき僕のフォローをしてくれたみどりちゃん(仮)がいう。

「さっきは、お口でしかザーメン飲んでないからさ」

そう言って、M字開脚で、とろとろに濡れたアソコを僕に見せつける。
そうか、このみどりちゃん(仮)は、みずきちゃんだったか。

「今度はわたしのオマンコの奥に、精液注いでくれないかな?」

6人均等じゃないけど、仕方がないか。手伝ってくれたお礼だし、いくらフェラでいけるといっても、アソコで得られるアクメに比べたらまだ少し浅いみたいだしね。
幸い、まだ僕にもあともう一回くらい出来る体力は残っている。

そうして僕は、最後の精液をみどりちゃん(仮)改め、みずきちゃんのアソコに注ぎ込むべく挑みかかった。

70『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:22:22 ID:lpbGeWB.0


カーテンの隙間から指す朝の光で、僕は目が覚めた。
昨夜は、さいごにみずきちゃんを抱いたあと、そのまま眠っちゃったみたい。

僕は、ベッドから身を起こし、大きく背を伸ばした。
6人姉妹は先に起きていったらしく、ベッドには僕一人だけだった。
ちょっと寂しいけど、彼女たちは今日、いろいろ忙しいわけで、仕方がないか。
せめて起こしていってくれてもよかったのに、とは思ったけど、たぶん僕は疲れ果てて、なかなか起きなかったんだろう。
昨夜は頑張ったから、無理もないよね。


さて、今日は僕たちのハーレム婚の日だ。

素敵な式にしてあげよう。
それで、これからみんなを、ずっと幸せにして上げなくちゃ。

僕はそんなことを考えながら、ホテルの窓を開けた。

窓の外は、雲一つない晴天。


最高の結婚式になる、と、僕はそう確信した。








%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%






以上です。
もしこれが映画やテレビのドラマであれば、ここでエンディング曲が始まり、スタッフロールが流れることでしょう。
エンディングの主題歌が心に沁み入り、ドラマをきれいに締めくくってくれます。



さて。
ここで唐突に、謎の博士が登場。
さもすべてを悟ったような台詞をたれ、警鐘を鳴らすのです。

「あれが最後の中森さんだとは思えない。いつかまた、第8、第9の中森さんが現れるに違いないのだ」

そして場面切り替わって薄暗い地下の研究所。
少年達が見た研究施設の、さらに地下。
無数に並ぶ円筒型の、大きな試験管を思わせる調整槽には、それぞれに一人ずつ、全裸の少女が浮かんでいました。その少女を照らすのは、水底に描かれた魔法陣の発する朧気な灯り。

そのとき突然、一つの調整槽が音を立てて排水を始めました。
しばらくして、中を満たしていた大方の溶液を排出し終え、がこん、と低い音とともに開いた調整槽からは、わずかに残った溶液とともに、そこに納められていた少女の姿が。
その少女は、あの中森姉妹と、まるで同じ姿をしていました。
それどころか、無数に並ぶ試験管の中の少女は、すべてがみな、同じ姿をしているのです。

そう、彼女は、科学と魔術の融合によって生み出された、複製の人造人間『クローニング・ホムンクルス』なのです。



そうして、ぱちり、と目を覚ました彼女は立ち上がり、濡れた足音をさせながら地上への通路に向かっていくのでした。






はい、こういう、韻を持たせた終わり方を、GODZILAエンドといいます。

そこ、海外B級ホラーみたいだ、なんて言うもんじゃありません!



END OF TEXT

71『ラブレター、貰いました騒動の起承転結』:2008/10/20(月) 23:23:09 ID:lpbGeWB.0






これでおしまい、以上です。
以下、新キャラ。
中森くろの  悪戯好き。姉たちにも存在を知られぬまま隠れて共同生活中。もちろん山下君が好き。
NO.003265  今さっき生まれた。性格はまだ固まっていない。名前もまだない。
       だが彼女も『オリジナル』の影響で、確実に山下君を好きになる。

72名無しさん@ハーレム大好き:2008/10/20(月) 23:25:21 ID:lpbGeWB.0
たぶんこれで正しく直ったはず。

>とくめー様
お手数ですが、適当な頃合いに、再掲載をお願いします。

73名無しさん@ハーレム大好き:2009/03/15(日) 13:50:37 ID:L.k4gxM20

厨! 厨! 中二パワー!
鍛え上げろよ中二パワー!
厨! 厨! 中二パワー!
見せてやるんだ中二パワー!


修飾過剰な文章と厨設定垂れ流しのテスト的なSSです。
読んでて苦痛を感じた方は、すぐに読むのをやめてください。
その痛さを楽しめる方のみ、読んでください。
本スレに投下すると迷惑をかけそうなので、こっそりとこちらに投下します。

まずは次のレス、『まえがき』を読んでください。
あらすじ、人物紹介、注意事項が書いてあります。
それを踏まえた上で、読もうと思う方はそのあとの本編に進んでください。
出来れば1話目から読んでくれれば嬉しいです。
ハーレムスレ保管庫に、『たべっこ動物』として保管していただいております。

74名無しさん@ハーレム大好き:2009/03/15(日) 13:57:48 ID:L.k4gxM20

あらすじ

 いままで性的な事柄に無反応だった少年、草加雅人にようやく性欲の兆しが現れた。
 それはどうやら、動物をイメージした女の子の姿に対しての欲情で、アニマルコスプレに対して非常に反応するようだ。

 そしてこの少年には、未だ語られぬ事情により、身辺を警護する守護者の女の子たちがいた。彼女らは普段少年のクラスメイトとして側に
控えているのだが、彼の変化を察知してアプローチを始めた。彼女たちは、少年の性欲に奉仕する役目も持っていたようだが、
その目覚めの遅さにやきもきしていたのだ。

 そしてその日、ロシアから転校生の少女がやってきた。


 以下、登場人物。

 草加雅人(くさか まさと) 本作の主人公。高校生。背が高く、バスケ部に所属している。周りに可愛い女の子が集まってくるにもかかわらず、
それらに劣情を抱くことがなかった。

 彼を守護する少女たちは五人。
 高木苑美(たかぎ そのみ) 小柄な体躯の少女で、気難しそうな表情のクラス委員長。
髪は肩に掛かる程度の長さ。きたる文化祭でのクラスの出し物『アニマル喫茶』では、仔狸コスをする予定。

 白河初音(しらかわ はつね) クラスの副委員長を務める。細身の身体にブラウンの長髪。
雅人にも厳しくあたる気の強い女の子。狐のコスプレが似合うクールビューティー。

 石黒澄子(いしぐろ すみこ) 雅人と同じく、バスケ部に所属するショートカットの健康的な日焼け少女。
幼なじみとして雅人と親しく接する。鈴チョーカーを付けた仔猫のイメージ。

 青柳春日(あおやぎ かすが) 水泳部に所属する、雅人のクラスメイト。艶々ストレート、腰のあたりまで伸びた長髪。
高校生離れしたプロポーションの美人。豹柄下着を身にまとった、女豹のイメージ。今回は名前のみしか登場しない。

 紅沢遥香(べにさわ はるか) 新体操部に所属する、おっとり天然お嬢様風の少女。
髪は背中くらいまで伸びた、ふんわりボリュームのロングヘア。飼い主に媚びる仔犬の印象を持つ。今回お休み。


 彼女たち五人は、とある理由により、それぞれもう一つの男性的な人格を持つ。
 また、雅人少年の家を中心とした、四方の土地を守護する任務も担っているようだ。

75名無しさん@ハーレム大好き:2009/03/15(日) 13:59:09 ID:L.k4gxM20


 悪者紹介。今のところ一人だけ。

 エリカテーナ ロシアからきた謎の転校生。銀髪の美少女。彼女がクラスにやって来たところで前回は終わっている。




 地の文は、やや日本語から逸脱した風があり、これを今回の作風(芸風)としてはいるのだが、非常に読みづらいと思われるので、
先に第一話を流してみて、肌に合わない、目が滑るといった方はスルーを推奨する。
(こういう、日本語文法からはあまり好まれない、くどい言い回しが多用される。)

 また、あらすじからもわかると思うが、説明臭い中二病SSであるため、そこのあたりに拒否反応を示す方もまた、スルーを推奨する。

 さらに、冗長である。
 この冗長さは、たいていの人の目を滑らせるたぐいの地の文の多さが理由の一つであるから、結果的にスルーを誘発すると思われる。

 エロシーンに関して。
 全体の長さの割に、それほど多くない。また、複数プレイも未達である。


 以上のことを留意いただいた上で、読む、読まざるの判断を願う。

 正直な気持ちとしては、誰も最後まで読まないんじゃないかとすら思っている。
だがそれでも後悔しない、独りよがりなSSなので、総スルーされても気にしない所存。

 では、次より第二話、『フルタ むぎっ子チョコレート』、開始する。

76『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:06:52 ID:L.k4gxM20


 少年、草加雅人が、銀の髪の少女、エリカテーナを押し倒した。
 放課後、夕日の射し込む、二人きりの教室で。



 その事実、先を語るにためには少々話を遡る必要があるだろう。



 高校生、草加雅人のクラスに、転校生がやってきた。
 彼女の名前はエリカテーナ。ロシアの小国からやってきた彼女は、ずいぶんと流暢な日本語で、簡単に自己紹介を終えた。銀の髪を持つ、
異国の少女。すらりとした長身で、しかも神秘的な雰囲気を持つ美少女である。そのインパクトは絶大で、クラスの男子は歓声を上げて彼女を
歓迎した。
 しかしその中にあってこの少年、草加雅人だけはさほど高くない温度の視線を投げかける程度だった。気怠げなその表情をもう少し引き締めれば
それなりに造りのよい顔になるのだが、今は朝の眠気も抜け切らぬ、だらけっぷりだ。

「まぁ、確かに可愛いよなぁ」

 言葉の割には気の抜けた、ずいぶんと枯れた声で雅人は一人ごちた。
 すると、それを聞きとめた前席の悪友が振り返り、にたにたと笑いながら言葉を繋いだ。

「おぉ! すげーじゃんか、草加が女の子に興味を持つなんてさ!!」

 この悪友は常々、雅人があまり『そっち』方面の話題に食いつきが良くないことを嘆いていて、彼に年相応のエロさを持たせるべく四方手を尽くして
いた。彼に貸したエロ本しかり、ビデオしかり。事実、その甲斐もあってか昨晩、雅人は初めて性欲らしきものを持つことが出来たのだが、もちろん
そんなことを雅人が嬉々として報告するわけでもなく、当然のごとくこの悪友は知る由もない。未だこの悪友からは、相変わらずの朴念仁だと
認識されているのだ。
 故にその朴念仁が、美少女転校生に左様な感想を漏らしたとあっては、悪友としては応じざるを得ないだろう。

「やっぱあれか、ロシア美少女ってのがオマエのキンセン(琴線)に引っかかったのか? 銀色の髪がいいのか?」
「べつに、そんなこたーない。ただの一般論だ」

 さして動揺もせずいたってクールに、たいして興味もない、と言い放った。

 ちなみに念を押しておくがこの雅人少年、女に興味がないからといって同性愛者、というわけではない。
 確かに少し前までは、周りの人間もみな彼を男色と疑うこともあったが、その筋が喜びそうな写真などを見せてもこれまたニュートラルな態度しか
示さなかったため、今ではその線も薄いと認知されていた。単純に異性も同性も、性欲に関わる話題に全く興味を持たない朴念仁、と評されている。


 つまりまわりの人間はこの草加雅人を、「思春期を跨いで通り過ぎた男」と認識しているのだ。

77『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:09:38 ID:L.k4gxM20

「石黒とか紅沢とか青柳とか、和物(わもの)には興味無しか。やっぱ欧州がいいのか、この欲張りめ!!」


 異性に性的な興味を持っていないにもかかわらず、いや、だからだろうか、雅人のまわりに寄ってくる三人の女の子は、どの娘もずいぶんと可愛い
少女である、と、この悪友も含め大方周囲が認めている。もちろんロシアからの転入生と比べても、毛色は違えど美しさの劣るものではない。健康的
な小麦肌のスポーツ少女・石黒澄子(いしぐろ すみこ)、天然お嬢様風の紅沢遥香(べにさわ はるか)、グラマラスなセクシーボディの青柳春日
(あおやぎ かすが)、この三人はそこいらの雑誌を賑わすグラビアアイドル以上の魅力を間違いなく持ってる。そんな可愛い女の子達が雅人の
まわりにいることを、非常に羨ましくやっかんでいたこの悪友は、それらを飛び越えて興味を示した最初の女の子がロシア人であるという点に、
贅沢者、と言う感想を抱いた。そしてそれと同じくして、なるほどそう言うことか、と奇妙に納得もしたのだ。
 つまり、『草加は洋モノ好き』と。

 雅人自身、こういった他人からの評価は、特に気にしてもいない。異性に関心がないことは、まぁ時が解決してくれるさ、と言ったふうの楽観視を
している。側にいる親しい女の子三人に関しても、彼としては恋人より友人でいてくれた方が楽しいし、自然に振る舞える。今の高校生活に、
これといった不満はないのだ。
 
 それでもこの悪友や他の友人達は、雅人のそういったスタンスに干渉してくる。別に興味もそれほど持てないロシアの転校生について、ちょっとした
感想を漏らしただけで嬉しそうに食いついてくるあたりは、雅人をからかって楽しんでいるだけにしか思えない。



 そんな悪友を、うっとおしそうに手でさっさと払いながら、雅人は再び壇上の転入生を見た。


 見た?

 否。
 見られていた。


 雅人が前方の、教壇の隣に立つ転校生に目を向けたとたん、彼女と目が合った。偶然お互いの視線方向が重なった、のではなく、雅人が向ける
視線の逆方向から、彼女が先に瞳を向けていたのだ。
 ぎょっ、と驚きを隠せないまま、彼女と目を合わせる。いままで見たことのない、不思議な瞳の色。青色の、淡い、神秘的な色。

 雅人が我に返ったのは、彼女が瞼を閉じたからだ。気が付かないうちに彼は、彼女の瞳に見入っていたらしい。

 瞼を伏せることで彼の視線を遮った彼女、再びその瞳を見せたときには、薄い笑みを浮かべていた。

78『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:15:44 ID:L.k4gxM20

 
 その日も、雅人の所属するバスケット部の練習は、過酷だった。
 地区大会の前ということもあるが、その前に始まる期末試験、例外なく部活動が休止となる試験前を控えて、練習追い上げのハードプログラムが
組まれていたのだ。

 練習が終わり、お疲れ、と声を掛け合って帰り支度を始める部員達。その中で一人、先に着替えを終えた雅人は、その足を校舎に向けた。

「あれ、雅人、どこいくの?」

 そんな彼とすれ違ったのは、同じ体育館で練習していた女子バスケ部の石黒澄子(いしぐろ すみこ)だ。彼女は校舎とは離れた、部活棟に
向かおうとしていた。まだ汗だくのユニフォーム姿である事から察するに、これからシャワーを浴びるつもりなのだろう。

「サイフ忘れた」

 気怠げに短く答えた雅人は、澄子と別れて教室に向かった。



 がらり、とドアを開けて教室に入る。
 窓から射し込む夕日が、照明の消えた暗い教室の半分を茜に染めていた。

「いらっしゃい、雅人クン」

 その教室、ちょうど黒と茜の境界に、彼女はいた。銀色の髪の転校生、エリカテーナだ。
 彼女の存在が唐突で、雅人はしばし思考が停止してしまった。なぜ、転校生である少女がこんな人気(ひとけ)のない教室に一人居残っているのか。
なぜ、自分の名前を知っているのか。なぜ、「いらっしゃい」なのか。

「お財布が見つからないのでしょう?」

 そう言ってエリカテーナは、傍らの机に腰掛けて雅人を手招きした。彼から見る彼女は、ちょうど夕日を背にしているおかげで表情が影になり、
詳しく伺うことが出来ないのだが、なぜかその瞳の色だけは掴むことが出来た。
 ロシアから来たばかりの転校生にしてはずいぶんと流暢な日本語を話す彼女に戸惑うものの、朝のホームルームで彼女が、この転入に先駆けて日本語をマスターしてきた、といっていたのを思い出した。戸惑いの原因である違和感の一つに理由を見つけられて安心したのか、雅人の緊張がややゆるやいだ。

 彼女に招かれるまま近寄った雅人。そばまで来た彼にエリカテーナはハイ、と財布を手渡した。

「・・・サンキュー、拾っててくれたのか?」

 手渡された財布、そしてその上に重ねられたままの彼女の掌。少々狼狽え気味の雅人にたいして、彼女は薄く笑みを浮かべて答えた。

「抜いたのよ、わたしが、あなたの鞄から」

 彼女の言葉に、雅人は言葉を継げないまま硬直する。その様子を満足げに、にやりと笑いながら見つめて、エリカテーナは語った。

「こうしておけば、探しに来るんじゃないかな、って」

 なんでそんなことを、といぶかしむ雅人だがその問いを発することも出来ずに、財布から忍び寄った彼女の手に絡め取られていく。

「・・・つかまえた」

 彼女の声に、反射的に雅人は、その瞳を見た。

 青い瞳。


 くらり、と雅人はめまいを感じた。

 ここがどこで、いったい自分たちがどうなっているのか、そんな事を考える現実感がどんどんと消失していく。雅人の意識は、やがて霞のように
消え去っていった。

79『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:16:38 ID:L.k4gxM20







「遅い・・・」

 財布を忘れて教室へ取りに戻った、という雅人を、石黒澄子は健気にも待っている。
 校門のそば、緑樹に寄り添い背中を預けている。いつも部活の後、いっしょに帰るのが習慣であり、その為にこうして待っているのも彼女にとっては
いつものことであった。部活の後、シャワーを浴びてさっぱりした彼女からはもう汗の臭いも薄れ、健康的な女の子らしいコロンの香りを纏っていた。


 石黒澄子は、草加雅人を守護する役目に就く、忍者である。
 この時代に忍者とはまた古風で、しかも唐突な話であるが、事実なのだからしかたがない。
 なぜ、その少年にそういった守護が必要なのか、それについてはまだここでは明かさないでおこう。いささか唐突感のある忍者などという彼女の
素性ではあるが、当然そういった人間が仕えるその少年こそ、いちばんの謎を秘めているのである。

 幼少の頃から雅人少年の傍らに控えていた澄子。幼いながらも忍者としての使命を理解していた彼女、素性を隠してそばに控えるために、
雅人の友達になるように命令された。
 初めは命令であった。しかしまだ小学生の低学年、友達になろうとして無理矢理そうなれるほど心は律しきれるものではない。内心は心を開かず、
幼いながらも使命感だけで友達を演じているに過ぎなかった。

「暑いのに、あんまり待たせないでよねぇ・・・」

 ぱたぱたと下敷きをうちわ替わりに扇いで涼む彼女、ふと何かに思い至って、利き腕である右手の、手首に巻かれたサポーターをずらしてみた。

 傷がある。
 獣の歯形のような、ずいぶんと古い、しかし消えることのない、傷痕だ。

 澄子はこの傷を見るたびに、幼い頃の出来事を思い出す。幼い頃、野犬に噛まれて残った深い傷。そうなると当然、思い起こすのも恐ろしい記憶
なのか、と言えばそうではなく。
 その頃の記憶を恐怖ではなく、懐かしく幸福な記憶に変えることができたのは、自分を助けてくれた少年がいたからだ。
 まだ忍者としても未熟で、そこいらの子供と大差ない自分を助けてくれた勇敢な少年であった雅人に対して、澄子が心を開き始めたのは
その時からだ。そしてそれから、少女の思春期を迎える澄子が彼に異性としての好意を寄せていくのは、ある意味当然の成り行きとも言えた。

「なにをしているの?」

 傷痕を指先でなぞり、幸福な記憶と少女らしい恋心に浸っていた澄子を、声が引き戻した。雅人を護る役目に就く仲間であり、同じクラスの委員長を
務める高黄苑美(たかぎ そのみ)である。 

「こんな時間まで、何をしているの?」
「まさ・・・『お屋形様』を待ってるのよ」

 再度繰り返された質問に、澄子が答える。歳相応よりも背が低く、よく中学生か小学生に間違われるような外見であっても、苑美は澄子の上役
である。澄子達4人、守護者達のリーダーだ。少々会話が硬くなってしまうのはやむを得ないだろう。
 彼女に問われて、澄子は顛末を語った。部活終了後、雅人が財布を取りに教室に向かったこと、自分はそれを待っていること。

「それにしても、遅くない?」
「・・・たしかに」

 二人は見つめ合う。澄子の不安を宿した瞳、苑美の思案と警戒の瞳。二つの視線が交差し、そして二人は同時に動いた。

80『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:19:18 ID:L.k4gxM20



 ぎしり、と机が軋み、そしてさらさらと、銀の髪が流れた。
 机の上に、仰向けに押し倒されたのは、エリカテーナ。押し倒したのは草加雅人。

 雅人のその目には、既に理性の光はなかった。吐く息も短く、荒く、興奮した動物を思わせる。

「フフフ、ずいぶんとせっかちねぇ・・・って、もう聞こえてないかしら?」

 エリカテーナの青色の瞳。いまはその瞳が、獣の瞳孔へと変化している。

 彼女の変化はそれだけではない。
 ヒトの耳がその位置を変え、獣の耳へと形を変えていて、その姿はちょうど銀色の狼を思わせる。半人半獣、とまではいかないまでも、ヒトの姿に
いくらかの獣が混ざっている姿は間違いなく異形のはずなのだが、このエリカテーナ、そんな姿ですら高貴な印象がある。

「焦らないで、私は逃げないから、ゆっくり、ね?」

 エリカテーナが囁く、彼を宥める言葉。雅人は彼女に覆い被さったまま、その胸に顔を埋め、荒々しく舐めるように貪っている。ブラウスは乱暴に
はだけられ、白のブラジャーが引きちぎられてしまっている。それらはすべて獣のようにじゃれついてくる雅人がやったことだ。

 だが彼女は、それらの乱暴をも受け入れている。
 雅人を、そのように変えたのも彼女なのだからそれも当然。
 いかな理由からかはわからないがエリカテーナは、彼が自分を犯すように仕向けているのだ。

 彼女は、ぐりぐりと自分の股間に押しつけられる腰の感触から、彼が完全に勃起していることを感じ取っていた。当然、このまま先に進もうと思えば、
彼がズボンを脱ぐなりファスナーを下げるなりしてペニスを取り出すように誘導しなければいけないわけだが、錯乱した今の雅人がそんな言葉に
耳を貸すわけがない。

(こうなったら、私が直接コントロールしてあげるしかないか・・・)

 しかたがない、と彼女は小さく溜め息を吐き、押し倒された姿勢ながらも彼の腰に手を回してベルトを外そうとした。しかし、押し倒され密着した
姿勢のせいか、はたまた辿々しい手つきのせいか、上手く彼のベルトを外すことが出来ない。

 実のところ、このエリカテーナにしても、男を迎え入れるのは初めてであった。
 男をたぶらかすような妖しい仕草ではあるものの、彼女は淫売ではない。それでも、とある事情によりこの少年と事を成すのが目的である彼女は、
そのことを躊躇したりはしないはずだった。
 しかし。

「って、大っきい!」

 思わず呟いた今の言葉は、彼女の母国語だ。苦労して彼のズボンのファスナーをずらし、その隙間に手を差し込んでペニスを握った彼女の、
思わず吐いた感嘆である。
 彼の持ち物は、元の大きさもさることながら、異常な興奮状態によって猛々しく張り詰めていた。竿を掴む彼女の白い指が、ぴたりときつく
握っても指で輪をつくることができないくらいの太さ。彼女の拳骨くらいの大きさはありそうな、ごつい亀頭。鉄のように固く、トランクスの布地を
突き破らんばかりの勃起。

 はたして、このような凶器を、迎え入れることができるのだろうか。
 今までは小さく、胸の奥に隠していた不安が少しずつ大きくなっていく。年相応に彼女が持つ、破瓜への不安だ。


 その不安による躊躇が、しばしの時間、先に進むことを遅らせた。

81『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:22:40 ID:L.k4gxM20

「きさまぁッ! お屋形様から離れろッ!!」

 ばん、と荒々しく音を立てて教室のドアがあいた。そしてそこから、駆けつけた苑美が突入。ここに来るまでの間におおむねこの事態を想定していた
彼女は、ドアを開けるなり何かを投げつけたのだ。灰褐色の特殊ガスを爆発的に放射する榴弾、いわゆる煙玉である。
 とっさにエリカテーナは、短い舌打ちと同時に自分に覆い被さっていた雅人を押しのけ、その場から跳躍した。数メートル離れた場所に着地した
彼女であるが、既にそこにもガスが流れてきている。
 エリカテーナは思考を巡らす。この場に追っ手達の護るべき主がいる限り、そこに投げつけられたガス弾は少なくとも致死性のガスではないだろう。
 半獣と化した彼女の身体はもちろん、常人のそれではない。少々の毒性や麻痺に対しては耐性がある。しかし、万能ではない。それによって動きが
鈍った状態で追っ手に応戦することは不確定の危険を伴う。

(あれは・・・確かクラス委員の・・・)

 そこで初めて、襲撃者が今日転入したクラスの委員長・高黄苑美であったことを思い出す。
 あらかじめターゲットである少年のことは調べていたのだが、守護者の素性にまではたどり着けなかった。本来は慎重である彼女、今回は情報が
完全ではなかったが、それに躊躇する時間が与えられていなかったのである。
 そしてもう一人、後から入ってきた女も見覚えがある。

「雅人ッ!!」

 苑美に続いて駆けつけた澄子が、倒れている雅人の元に寄り添った。さらにもう一人、途中で合流したクラス副委員長の白河初音(しらかわ はつ
ね)だ。折れてしまいそうなほどの細身の少女ではあるが、瞳に宿る力は強い。長いブラウンの髪を一房に束ね、激しく動くことでそれをしなる尾の
ように揺らしていた。
 澄子に続いてこの初音が教室に駆けつけた時には既に、煙玉から逃げるエリカテーナを苑美が迫撃していた。

「お屋形様をお願い!」

 雅人のことを澄子と初音に任せ、苑美が逃げるエリカテーナに追いすがる。教室の窓が唐突に割れ、空いた隙間へとしなやかにエリカテーナが
身を潜らせれば、少し遅れて苑美も続く。この教室は校舎の3階なのだが、彼女ら二人にとってはそれが足をすくうようなハンデになることもなかった。
 そして教室に残されたのは、気を失ってぐったりしている雅人少年と、駆けつけた澄子、初音の三人だ。割れた窓とドアの間に空気が流れ、
しばらくするとガスの濃度もあっさり薄まった。




「あいつに、何か精神的な術をしかけられている」

 初音が、動けなくなった雅人の瞳孔を見、正気の色がないことを確認した。ぎり、と奥歯をかみしめるのは、初音の悔しさが表に出た証。

 この初音、今この時こそそうやって強い感情を表に出しているが、普段はほとんどその表情をニュートラルから変えることはない。明るいブラウンの
長髪をなびかせるクールビューティー、そんな彼女もまた、澄子と同じ忍者であり、雅人少年に影で仕える僕(しもべ)である。

「それに、『氣(き)』の流れが狂わされている。このままじゃ、お屋形様の気脈がズタズタに破壊されてしまうわ」

 麻酔性のガスにより動けないものの、身体のあちこちでビクビクと痙攣を起こしているのは、彼の身体がただならぬ状態にあるということだ。

 気脈とは、全身を伝う生命エネルギーの流れのことである。この流れに異常が出れば病気やコンディション不良を誘発する。初音のいうとおり、
もしこの気脈が寸断されれば四肢の損壊、あるいは命を落とす重大事となる。

82『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:26:18 ID:L.k4gxM20


「・・・お屋形さま・・・」

 抱き起こした雅人を、初音が強く掻き抱く。そして流れる、一筋の涙。

 白河初音、彼女とて草加雅人を守護する者、彼に対して主従の情愛を持つ少女だ。しかしそれ以上に、永らく雅人に恋い焦がれてきた、一人の
乙女でもあるのだ。

 幼いころは澄子らとともに雅人の友人としての警護についていた初音は、中学にあがる頃より、雅人との深い接触を禁じられた上での警護を
命じられた。彼のそばで警護する他の守護者と異なり、距離を置いての警護を担う者とされたのだ。その頃すでに雅人に対して主従以上の恋心を
抱いていた彼女からすれば、辛い任務である。
 しかし、初音はその任務を受け入れた。つれない態度で彼を遠ざけ、彼の視線を感じるときには視線が合わないように心がけた。会話も最小限、
余計な雑談など一切無し。
 そうやって任務に集中し、彼に対する想いを心の奥底に閉じこめてきた。もちろんその想いが彼女の心の中で秘められたからこそ、より強いものに
なったのは道理である。
 普段こそ雅人に冷たく当たる彼女だが、彼を慕う気持ちでは他の守護者に引けをとるものではない、という自信があった。

 だからこそ、こうして敵に出し抜かれ、彼を危険にさらしてしまったことが悔しい。

 実は、転入生であるエリカテーナに対しては、青龍の守護者・青柳春日(あおやぎ かすが)がマークを付けていた。その春日より、転入生は
帰宅したと連絡を受け、ついつい油断を生んでしまったのだ。

(敵のことなどどうでもよかったんだ。何より、お屋形様のおそばから離れるべきじゃなかった!!)

 強い後悔にくれる初音。
 しかしそのとき、初音の肩が強く掴まれる。

「ちょっと! 初音、しっかりして!!」

 初音の後悔を、澄子が叱咤したのだ。

「早く雅人を助けなきゃ!」

 澄子の言葉に、初音は気を取り戻した。そうだ、今は嘆いている場合ではない、と。

 雅人の状態、そしてかけられた術の性質を分析し、対処法を検索する。もちろんそれらの行動はすべて彼女の頭の中で行われ、わずかの時間で
答えを導き出す。そういったことに長けているのがこの少女、白河初音なのだ。

「これは、房中術(ぼうちゅうじゅつ)と瞳術(どうじゅつ)を両方同時に行う必要があるわ」
「ど、どうするの?」

 これから行うべき処置を、初音が簡潔に説明する。

「悪い『氣』を抜くためには、房中術で『氣』の循環浄化を行うしかないわ。でも、そのままセックスを続けると、精神にかけられてる術が暴走して、
 術の影響が抜けないまま定着する恐れがある。最悪の場合、発狂もあり得るわ」
「それを、瞳術で制御する、って事ね?」

 房中術とは、男女の交わりによって行う秘術である。男女がそれぞれに通わせる氣を、セックスによってお互いに送り込み、それぞれ受け取った
氣を自分の体内で活性化させてから相手に返すという術だ。これにより、氣の衰弱した相手を快復させるなどの効果を持つ。
 そして瞳術とは、瞳に魔力を込めて相手の瞳に送り込む秘術の総称だ。精神に影響を与える術が多く、生まれつき魔力を秘めた魔眼と言った
ものもある。その効果は様々だが、視線を合わせることが発動条件となる、防御が困難な術であることが多い。

 ここで初音が言う瞳術とは、精神の深層へ己の意識を送り込む術である。初音の意識が直接雅人の精神へ入り込み、複雑に絡んだ呪いの術式を
解除しようとしているのだ。

83『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:31:29 ID:L.k4gxM20


「それじゃあ、房中術の方は、わたしがやるわ」

 澄子が、決意を込めてそう言った。では瞳術は私が、と初音も応じる。
 手早く服を脱ぎ始めた澄子だが、初音は彼女に、最後の確認を取った。

「正気を保ってないお屋形様だから、ほとんどレイプみたいなセックスになるけど、覚悟はいい?」

 その問いに、うん、と澄子が頷いた。
 いつかは彼に捧げるべき操だ、こういう危機に差し出すのであれば本望。

 自分の捧げた処女が雅人の記憶に残らないということは、彼に恋する少女としては切ない事実だ。愛する男が相手とはいえ、レイプ同然に荒々しく
処女を散らさねばならないということも、辛い。彼がささやく愛の言葉もなければ、自分の言葉も彼の耳には届かないのだ。
 しかし、自分が仕えるべき主を、そして恋する少年を失うことに比べれば、そんなことは些細な問題だ。

「大丈夫だよ、雅人を、お屋形様を救うためだからね!」

 さらり、と澄子はブラウスを脱ぎ捨てて、そう言った。




 教室の窓から脱出したエリカテーナは校舎の屋上に一時待避した。このまま学校を去って逃走するのも一つの手ではあるが、なにぶんここは
敵のテリトリーだ、すぐに追いつめられてしまうだろう。ならば、早々に追撃者をしとめ、隙を作ってからの逃走がはるかに安全だと判断した。今日は
失敗したが、ここで戦力を殺(そ)ぐ考えに間違いがあるとも考えない。そんな勢いを持つ彼女、今やその姿は、手足の先を狼の銀毛で包んだ
半獣の少女だ。

「逃げるのを、諦めたんですか?」

 追撃者である苑美が、校舎屋上で待つエリカテーナに言う。銀の髪の少女は、ブラウスの胸元を乱したままで苑美を待ち受けていた。

「そんなことはないよ、間抜けな守護者さん」

 間抜け、といわれた。苑美は軽く眉根をしかめてその言葉を受け、疑問に思っていた言葉を口にする。

「今も自宅にいる『あなた』は、何者ですか?」

 部下である青柳春日が今もチェックしている、もう一人のエリカテーナ。その存在の不可思議を、当の片割れはあっさりと、妹よ、と答えた。察するに
双子か、年の近い近親者の変装なのだろう。
 それらの準備をされた上で、転校初日に仕掛けられてしまったのである。陽動に踊らされてしまった、と苑美は眉根を強く寄せ、自分たちの未熟を
恥じた。
 そして、思考を切り替える。
 術に墜ちた自分たちの主のことは、解術に詳しい初音に任せるしかない。万が一、彼女の手に負えない場合は、術を仕掛けた本人に解除させるしか
ないとなる。
 ならば目の前の銀髪の女、逃がせない、殺せない。確実に捕らえなければならない。

 しかし、目の前の敵は、ただ者ではない。

 エリカテーナは既に臨戦状態である。それは追撃者である苑美からすれば間違いなく判断できる、気配でわかる。

「さて、ここはさっさと逃げるとしますか」

84『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:32:50 ID:L.k4gxM20

 その言葉が終わる前に、エリカテーナは仕掛けた。距離にして10メートルもない、僅か一足の間合いを、素早い動きで詰めてくる。そして喉めがけて
突き出される手刀。苑美はとっさに、反射反応でかわすのが精一杯だった。
 もちろん攻撃はそれで終わるものではない。とっさの回避で泳いだ苑美の上体、突いた手刀を鉤にしてえぐるように引き戻す。

 びっ、と布の裂ける音。かろうじて苑美はエリカテーナの鋭い鉤爪から逃れたものの、ブラウスの胸元を鋭く裂かれてしまった。
 その一手の後、距離をとった苑美。エリカテーナも、今はその距離を保った。

 今の攻撃で、苑美が理解したことがある。


 自分では、このスピードに適わない。


「あんた、トロいねぇ」

 エリカテーナが、笑う。くくく、と喉を鳴らすように。
 苑美が理解したことを、まったく逆の立場としてエリカテーナも理解していた。ほかの武器、技術がどうかはわからないが、こと身体能力の
スピードにおいて、この守護者は自分の速度についてこれない、と理解したのだ。
 彼女はスピードスター、速度で戦う戦士だ。だからこそ、この能力の差こそがエリカテーナにとって最大のアドバンテージとなる。
 故に出た言葉が、さきのそれだ。

 能力の差を見せつけ、優位に立ったエリカテーナの言葉。

 しかし、苑美はその言葉に、さてね、と呟いて返す。



 その瞬間、苑美の握る空間が、質(シツ)を変えた。


 素早く腕を交差する。術式開始。
 そして柏手を打つように合掌、両掌の氣門を解放する。蓄積していた氣の放射。
 弾かれるように後方へステップアウト、同時に、掌から放射される氣を制御する。まるでグローブのように拳を氣で覆い、力を宿す。

 エリカテーナの爪が、苑美のさきいた空間をえぐった。速さに勝るはずのエリカテーナが完全に出遅れている。わずかに見せた空気の乱れ、
苑美が動くよりも先に仕掛けたのだが、軽々とかわされてしまったのだ。二人の距離がどうの、という話ではない。
 ちっ、と舌打ちするエリカテーナ、その頃には苑美、再びあけた距離の先にすたり悠然と立つ。

 術式が終わった。

 その姿は苑美であって苑美でない。
 その瞳は苑美であって苑美でない。

 今の彼女は明らかに別人、いや、人ではない怪物であった。

 その怪物が、苑美の唇を借りて、呟く。

「戦闘人格『コウリュウ』、見参」

85『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:33:58 ID:L.k4gxM20


 説明しよう。
 戦闘人格『コウリュウ』とは、少女高黄苑美がその心に宿す、もう一つの人格である。
 幼いころ、草加雅人守護の任についたとき、苑美たち守護者には一人一人それぞれの戦闘人格が与えられる。ゲンブ、スザク、セイリュウ、
ビャッコ、そしてコウリュウ。少女たちの心の裏側として、交互にその肉体を使うのだ。
 そして、幼い少女たちに役目があるように、戦闘人格、『彼』らにもまた、与えられた役目というものがある。

 戦闘?
 否、それは副次的な、言ってみれば成り行きの、ついでのようなものだ。ならば、一体どのような役目があるというのか。
 ここでは、その一つを語るとしよう。秘められた真の役目、それをこの場で語るような野暮は、今は控えることにする。

 戦闘人格『コウリュウ』は、彼女たちの体に流れる、気脈を整える働きをする。それは、言葉を変えて言えば気脈の改造。常人として生まれた
少女の体に流れる氣の流れを、超人のそれへと作り変える。
 幼い少女たち自身では成し得ぬ氣のコントロール、それを数年にわたって続けることで、その戦闘人格は宿主たる少女の気付かぬうちに、
ただの人間の肉体をより完成された忍者の体へと変えていく。

 その結果熟成された超人の肉体、だがそれはあくまでも彼女たちの主である人物がためのものであり、彼が少女たちに『認(にん)』を与えて
初めて扱うことが適うのだ。
 そのために、認をいただくことが間に合わない緊急時や、主の目覚めぬ今のような状況で、暫定措置として超人の肉体を使用するための
セイフティとしての役割を、この戦闘人格は持っているわけだ。



 苑美が先ほど行った術式は、戦闘人格『コウリュウ』による簡易武装の術であり、主である雅人が目覚めぬ今の苑美にとって最大の戦闘術である。
 たった今より数刻、その肉体は苑美の精神を離れ、戦闘人格『コウリュウ』の支配する超越人(ちょうえつびと)の片鱗を見せるのだ!



 先ほどは、苑美の回りほんの僅かを握っていたに過ぎない苑美の『支配する空間』は、いつの間にかエリカテーナを含む周囲一帯に広がっていた。
 ぞくり、と背筋に走る戦慄、いつしかエリカテーナは、目の前の怪物に、怖気を感じてしまう。

 空間を支配されるとは、別の言葉に置き換えて言えば、己の間合いを奪われる、ということだ。
 自己の占有する空間、テリトリーとでも言えようか。自分の意志で任意に動き、その結果を予測する、そういった戦闘における間合い、それが奪われる。
 これから自分がどう動こうとも、すぐにその挙動を押さえられてしまう。敵がどのように動くのか、まるで掴むことができない。

 戦う者にとって、自分の攻撃が届く距離、相手の攻撃が届く距離、それら戦闘空間の情報がまったく掴めないということは、死につながる決定的な
不利である。自分の肌を包む空気すべてが、敵の刃になる。自分が生きるために必要な酸素までも奪われる、そんな感覚。

 エリカテーナが怯える、そう、怯えているのは、彼女の精神がそういった感覚に浸食されてしまったからだ。
 彼女はむしろ動物的な本能で、今の自分が狩られる存在なのだと言うことを悟ってしまったのである。


 ゆらり、と苑美が動くと、びくり、とエリカテーナが後退さる。構えるわけでもない、自然体の体が柳のように揺れただけでも、エリカテーナの心臓を、
その心ごと握り潰すかのような痛み。



「・・・さて、おぬしには、いろいろと吐いてもらわねばならん」

 16歳の少女の声が、少女らしい感情の色を落とし、静かに響く。

「お屋形様をたぶらかした罪、その後で償ってもらうぞ、たっぷりとな」

 そしてその落ち着いた声の中に唯一芽吹く感情。
 エリカテーナは、その感情こそが『怒り』であると理解したとき、自分の命が潰える瞬間が遠からず訪れることをまさに確信した。

86『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:42:19 ID:L.k4gxM20



 いっておくけど、と初音が言った。

「『キス』はまだ、駄目だからね」

 わかってる、と澄子が頷いた。

「『キス』は特別、だもん」


 夕日も、もはや半分以上は隠れたか。
 謎の転校生によって仕掛けられた術を解除するための準備を、二人は手分けして行い、いよいよ最後の仕上げとなった。教室を密閉し、
香を焚き込め、性感を高める空間を作り出したうえで、教室の外には人払いの結界を張った。
 あとは最後の仕上げ、氣の浄化と術の解除を残すのみ。
 つまり、雅人とのセックスである。


 先程、ロシアの少女に絡め取られた雅人を助けるために、苑美が放った煙玉の効果は『麻酔』だ。効果は、残念ながら敵にこそ逃げられたものの、
興奮し己を見失っていた雅人を眠らせることが出来た。
 今、教室の中にはその麻酔の煙は残っていない。しかし一度眠ってしまった雅人はそのまま、床に倒れたまま目を覚まさないでいる。

 澄子は、制服のブラウスとスカートに続き下着もすべて脱ぎ捨て、小麦色の全裸になっていた。唯一身につけたものはと言えば、細い首を飾る
鈴付きのチョーカーのみである。

 指先でその鈴に触れ、澄子はちろり、と音(ね)を鳴らした。
 別段、愛着のあるアクセサリではない。今朝初めて身につけた、ただの鈴である。可愛いなりであるが、子供っぽい安物だ。
 しかし、今の澄子の心の中では、このアイテムは大事なものになっていた。

(雅人、キミが初めて、私を『女の子』って見てくれたんだよね)

 今まで彼のそばで『友人』を演じ続けてきた澄子。もちろん本心は『友人』のままでいいなどとは思っていない。お役目から外れない範囲で、
彼にささやかな『女の子』としてのアピールは続けてきた。
 馬鹿話をしながらも、たまに触れ合う肌。
 飲みかけのジュースを奪って、彼の目の前で間接キス。
 ふざけて仕掛けたプロレス技で、強く押し付けた胸の膨らみ。
 部活帰りの公園、二人並んで腰かけたベンチで、疲れて眠るように少年の肩に寄りかかった。

 それらの行為は、本来自然にそうなってしまうたぐいの出来事であり、恋に不慣れな乙女が意識してやろうとすれば、それなりの勇気がいるものだ。
 そしてその行動が空回りするたびに、澄子は静かに傷付いていった。

 自分は雅人にとって、『友達』になりすぎてしまったんじゃないだろうか。
 もし将来、彼が『目覚めた』後も、自分に対して性欲を抱かないようになってしまったら。
 考えれば考えるほど、不安はどんどんつのるばかりだった。

 そんな不安の雲から、一条の光がさした。
 昨日、彼が性欲に目覚めた、という報告が入ったのだ。

 こんな首輪一つで何が変わるのか。最初は疑っていた彼女だったが、それでも望みを捨てきれず、その首輪にすがった。
 そしてその効果。朝一番で出会い、鈴の首輪を模したチョーカーを見て、彼の反応は目に見えて変化した。
 
(はじめは、ただ動物のコスプレに興味を持ってくれるだけでもいい。いつかはきっと、私自身に目を向けてくれるはずだから)

 そう思う、そう信じるからこそ、こんななんでもない鈴にだって身を預けることもする。恥ずかしい媚びだって、演じてみせる。なりふりなんて、かまう
つもりもない。

87『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:44:12 ID:L.k4gxM20



「じゃあ、はじめよっか」

 そして二人は頷きあった。あとは、倒れている雅人の準備だけだ。先程までは身体の随所に見られた痙攣も、ガスに含まれる鎮静効果によって
ほぼ治まり、ぐったりと横たわっている。
 雅人の傍らに二人は身を寄せ、そして彼のズボンに注目。麻酔で眠っているはずの雅人少年であるが、『そこ』だけは力を失っていない。

「・・・大きいね、これ」
「・・・うん、すごい」

 制服のズボンの内側、ファスナーは先程エリカテーナにおろされているが、その隙間からトランクスの布地を強烈に押し上げ、盛大に自己主張する
少年の性器。いまだその姿をあらわしていないというのに、二人の少女へ与えるインパクトは強烈だ。
 初音が、恐る恐る、トランクスの布越しにそれに触れる。

「・・・それに、あつい・・・」

 そして、二人はベルトを外し、ズボンの腰回りを解放した。むわ、と熱気が漏れ、同時に籠もっていた汗の臭いも溢れる。さらにトランクスにも手を
かけるが、布地を破らんばかりのペニスが引っかかって上手く脱がすことができない。澄子はやむなく、ナイフを使って布地を裂いた。

「!!」
「!!!」

 初めて、勃起した本物のペニスを間近で見た。驚きながらも二人は無言である。覚悟が出来て驚きが少ないのかといえば全くの逆で、あまりの
衝撃に言葉も出ないのだ。

(す、すごい、すごすぎる・・・・・・こんなの、わたしのあそこに、はいらない・・・んじゃないの?)

 澄子は、目の前の巨根をこれから受け入れるという不安に、そんな弱音がつい出てしまう。
 対して初音は、やや澄子と反応の種類が異なる。
 彼女は、予習としてそれなり以上の知識だけは仕入れてきていた。

(根本の太さもさることながら、竿の真ん中部分の太さが凄い。それがこんなに反り返って・・・。それに、この亀頭が凄すぎる!)

 ごくり、と唾を飲む。ある意味純朴な澄子と違って、いらぬ知識を無駄に仕入れた耳年増である初音は、雅人の巨根、その形状をつぶさに
分析することが出来るし、解析したその情報から、それが女の身体にどのような快楽を与えるかを誇張逞しく想像してしまう。破瓜の痛みを
恐れるよりも強く、快楽の大きさを期待してしまった。セックスの経験がない処女だからこそ、むしろ過剰に期待をしてしまうのである。

(お屋形様の、太くて、長くて、反り返ったペニスでおまんこを掻き回されたら・・・。この凄いでこぼこで、私の膣肉(なか)をごりごり擦られたら、
 いったいどれだけ気持ちよくなってしまうんだろう!?)

 そこで初音は我に返った。
 澄子の視線に気がついたからである。

「初音、大丈夫?」

88『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:45:42 ID:L.k4gxM20

 初音の顔が、熱く、赤くなった。
 最愛の主の危機に、自分の肉欲を優先させたことが恥ずかしい。初音を見る澄子の瞳は、仲間の挙動不審をいぶかしむよりもまず心配する、
そんな色だ。おそらく、目の前の澄子はこんな爛れた想像はしなかっただろうことをわかっているから、初音はますます恥じ入って、顔を赤くしてしまう。

 とりあえず自己弁護というわけではないが、こんな淫らな気分になっているのは、部屋に密度濃く充満する香の効果が現れているからだ、
と分析する。房中術を行う澄子にしてもまだ処女であるから、相応に快楽を得やすくなれる準備が必要であり、そのために焚いた淫香が
そばにいる自分までも侵しているのだろう、と納得した。いや、納得させた。

「このまま私が上になって・・・ってのはダメなんだよね?」

 澄子が、念を押すように尋ねるのを、初音は頷いて答えた。

「お屋形さまの性欲が刺激されているときが、いちばん解呪しやすいの。お屋形さまの本能が獣欲剥き出しになって女を犯しているときこそ、
 かけられた呪いを根こそぎ落とすチャンスなのよ。だから、眠らせたまま交わっても何の意味もない」

 その答えに澄子は、いよいよ最後の決意を固めた。雅人の傍らからすっくと立ち上がり、すうと息を吸った。
 小麦色に焼けた、健康的な肌。それでいてシミのような肌の荒れは塵も見当たらない。無駄な贅肉もなく、きりと引き締まった身体。だが年頃の
少女らしい柔らかさを完全に失ったわけではない。胸も人並みに膨らみ、整った少女の裸体を持っていた。

「じゃあ、始めよう」

 澄子の言葉に、初音も肯いた。彼女は懐から小さなガラス瓶を取り出し、雅人の鼻の下を潜らせるようにして中に収められた液体の揮発を
嗅がせる。とたん、びくりと彼は顔をしかめ、うめき声を発しつつ目を覚ました。

 目を覚ました雅人ではあるが、依然意識は取り戻してはいない。では今の彼はどうなっているのか、と言えば。

「ウ、ウウウゥ、グルルル・・・」

 瞳は未だ獣のままで、飛び跳ねるように起き上がった彼は、二人の少女から距離をとって後退さった。
 獣のように、四ツ足で。

「ま、雅人・・・」
「お屋形さま・・・」

 二人して、唇を噛む。一刻も早く、この浅ましい姿から解放して差し上げねば、と二人の従者は肝を据えた。

「雅人、すぐ自由にしてあげるからね」

 そして澄子は、ゆっくりと屈み、膝を立てて座った。ちょうど体育座りのような姿勢ではあるが、実際の体育の授業ではこのように全裸で座ったりは
しないだろう。小麦の肌をさらしながらも、膝を抱えるようにして恥ずかしい部分を隠す少女。しかし澄子は、そのまま羞恥に縮まっている場合では
なかった。目の前の獣の姿をした少年に向けて、ゆっくりと膝を開き、少女の恥ずかしい部分を差し出した。
 彼女の秘所は、すでにびしょびしょに濡れていた。先ほどから吸い込んでいる、部屋を満たした淫香のせいだろう。
 小陰唇のはみだしも全く無く、まるで幼女のようなシンプルなスリットが、澄子の性器だ。陰毛も控えめに、恥丘にわずか茂る程度で生えた
その姿は何とも愛らしい。
 そのまだ幼さの残る性器からあふれる愛液が、すでに男を迎え入れる準備が出来ていることを表す。

89『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:47:02 ID:L.k4gxM20

「き、きて、まさと・・・」

 澄子が、羞恥を振り払って男を呼ぶ。
 人並み、いや、それよりやや小ぶりではあるが、それでも十分、おんなのまろやかさを持った乳房。バスケのユニフォーム焼けか、肩から内側は
やや小麦色が薄いのがかえって少女らしい健康的な色香を引き立てる。
 全体的に引き締まり、肉の薄い印象がある澄子の、下腹部も当然すっきりとしたつくりだ。腰骨のやや固い部分が目につきやすいが、それとて
彼女のスリムさに魅力を加えるアクセントとなっていた。
 
 そんな、男にとって非常に魅力的な裸身、同世代の少年からすればさらに欲望を掻き立てられるはずだ。
 しかし、そこにいる少年、草加雅人は、その少女に欲情をすることなく、獣のように低くうめいて警戒のしぐさを見せるのみだった。

「だめ、反応してくれないよ・・・」

 澄子はややうろたえ、言った。勇気を振り絞って見せた裸身にすら興味を示されない、と言う事実は少なからず少女を傷つけたようだ。

「おかしい、性欲は倍増しているはずなのに・・・」

 そう言ってほんの少しだけ思案した初音だったが、すぐに何か閃いたようだ。

「澄子、あなたも『獣』になりなさい」

 一瞬、初音の言葉を掴みかねた澄子はきょとん、と表情を止めて思案していたが、数秒でそれを把握し、顔の火照りをさらに高めた。

「う、うん、・・・わかった」

 そしてそのまま身をひねり、姿勢を変えた。四つん這いの姿勢になり、頭を後ろに倒すようにして背を反らしてみると、小振りであっても愛らしい
尻を強調するような動きとなる。その姿勢のまま、澄子は、桜色の唇を開き、声を上げた。

「に、にゃーーーーーーーお・・・」

 猫の声。
 細く、弱い猫の声。
 ちろり、と鈴の音が鳴った。

 今の澄子は、人間の女の子ではなく、雌の仔猫であった。

(雅人が、私の身体で興奮してくれるんだったら、どんな恥ずかしいことだって出来るよ?)

 澄子はその鳴き声に、精一杯の媚びを乗せた。恋する雄に抱かれたい、愛してもらいたいという想いを込めて、のどを鳴らす。
 そして四つん這いのまま肩を下げ、尻を高く突き出すようにして掲げると、雅人に向けられたその仔猫の尻をただ一度だけ、まるで尻尾を
揺らすようにしてもじりとくねらせた。

「ゥ・・・・・・グルル・・・・・・・」

 獣と化している雅人のうなり声が、その警戒の色を弱めた。そして四つん這いのまま、ゆっくりと澄子の尻に近づいていく。緊張に小さく震える
澄子の尻に顔を寄せると、その割れ目の匂いを犬のようにすん、すんと嗅いだ。

「に・・・にゃあ・・・・・・」
(だ、だめぇ、あそこのにおい、かがないでぇ!)

90『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:48:38 ID:L.k4gxM20

 人の言葉を口にすることも出来ず、澄子はにゃあと鳴いて羞恥した。

 だが、そんな彼女の懸命な痴態は、事態を動かすことに成功する。
 彼女から、欲情した雌の匂いを感じ取ったのか、獣の姿勢となった雅人は、そのまま彼女の背に覆い被さってきた。まさに獣たちが交尾する姿勢だ。

(や、やった! 雅人が、その気になってくれた!)

 恥ずかしい姿勢で差し出した自分の性器に、彼のペニスが荒々しく押しつけられ、進入を果たそうと強引な圧力をかけてくる。
 確かに澄子には、未経験の性行為に対する怖さはある。彼の巨大な性器が自分の体内に進入してきたときに伴うであろう激痛を想像して、
ついつい震えてしまう。二人の初めての性行為が失敗してしまうかも、と言う不安がある。
 しかし、それに勝る、嬉しさがある。

 彼が初めて、自分に対して性的なアプローチをかけてくれたことが嬉しい。たとえ二人の意思が通わない強姦のような形であっても、彼に自分の
初めてを捧げる、そのことが幸せだと思える。

「ウ・・・グ、グルルル・・・・・・」

 背中からのし掛かる彼は、肌に爪を立てるような乱暴さで澄子の肩を押さえつけ、彼女を屈服させるオスであった。

 しかし、何かがおかしい。

 瞳術のタイミングを計るため、その姿をそばで確認していた初音は、彼の様子に違和感を感じた。
 そしてもちろん、今まさに犯されんとしている澄子も。

 荒々しい力にみなぎる雅人の身体ではあるが、澄子を犯す姿勢まま、その先に進まない。ペニスの先端は彼女の膣口にあてがわれ、そのまま
力を込めて押し進めばたやすく処女地に進入できる。十分な潤いを持つ彼女自身もそれを望んでいる。
 しかし、そこから先に、進まないのだ。

「・・・グ、・・・ゥ・・・す、すみ、こ・・・」

 そのとき、少年が呻きの中で、少女の名を呼んだ。

「! ま、雅人ッ!?」

 澄子はその言葉を聞き、驚いて振り返る。もちろん驚いたのは澄子だけではない。初音も、その想定外の現象に驚いた。

(いまのお屋形様は術のせいで、人間の理性をなくしているはず!?)

 そして雅人は、苦痛に顔をしかめ、歯を食いしばりながらも、絞り出すように言葉を発した。

「・・・く、・・・は、はやく、逃げろ・・・」

 しかめた表情から、少しずつ瞼を開く。そこには苦しげながらも、澄子らのよく知る、草加雅人の瞳があった。

「すまん、・・・からだが、言うことを、聞いてくれねえんだわ・・・」

 苦笑いで、そんな言葉を口にした雅人はそのあと、その苦笑すら辛そうに顔をしかめた。

「・・・このままじゃ、むりやり、・・・おまえを犯しちまいそうだ・・・」

(そんな、まさか! お屋形様は、ご自分の精神力で、術にあらがっているというの!?)

 想像を絶する精神力であった。初音がなぜ、わざわざ瞳術に房中術などといった外的な方法で彼を救おうとしたのか、それは彼本人の力のみで
内部から回復することはほぼ不可能だと判断したからだ。初音が見たところ、完全に敵の術は雅人を支配していた。理性知性も押さえつけられ、
彼の意識など表に出ることさえ許されないはず。それを押しのけ、覆そうとするのは、並大抵の精神力ではない。

(・・・さすがはお屋形様、だけど、このままだとお屋形様の苦しみが長引くだけ。やはりここは、私たちが解術して差し上げないと!!)

91『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:50:15 ID:L.k4gxM20

 どうしよう、と困惑の瞳を向けてきた澄子に、初音は強い意志を込めて肯いた。そうしてそれに応じ、ようやく澄子も肯いた。

「まさと、ありがとう・・・私を大事に思ってくれてるんだね、嬉しいよ・・・。
 でも、無理しないでいいから。
 きみはきっと、私たちが助けてあげる。
 だから、好きなだけ、思いっきり、私を犯していいんだよ?」

 澄子は幸福だった。雅人が必死に、澄子をレイプしないようにと抵抗してくれていることは、彼の誠実さの証でもある。そして、強力な術に対して
抵抗出来る強い心は、澄子たちが仕えるべき人物として、素晴らしい資質である。
 そしてなにより、最初は諦めていたことが叶うのだ。これから捧げる『初めて』が彼の心に残ることが幸せだった。

「きみがいま、私としたいのと同じで、私だってきみと、したいんだから・・・」

 澄子がそういって、腰を小さく揺らした。くちゅり、と二人の触れ合っている部分が滑り、音をたてる。そうやって男を誘う澄子は、少しでも早く、
彼を自由にしてあげたい、その一心だった。あとになって彼がこの初めての交合をレイプだと後悔しないように、彼女自身が望んでいることだと
はっきり伝えたかったのだ。
 すると、その粘膜の刺激が引き金だったのか、あらがっていた雅人の表情がきつく歪んだ。

「・・・すみ、こ・・・・・・」

 そう彼女の名を呟くのを最後に、雅人の意識は再び、混濁の海の中に沈んでいった。入れ替わりに彼の身体を支配したのは、容赦ない性欲。

「ひぐぅッ!」

 ずぶり、と処女肉を割って、凶悪な肉の杭が打ち込まれた。少女の拳ほどはある亀頭が、めりめりと肉穴をこじ開け、処女の証を裂く。
 少女の肉孔に対してずいぶんとサイズ違いなペニスの挿入に、さぞ澄子も激痛に見舞われたであろう。しかし、意外にも彼女の表情には苦痛の
色は薄い。
 それもそのはず、彼女の肉体は、あたりに焚き込められた淫香の効果により半ば痛覚に関して麻痺を始めていた。
 そして、その作用により十分柔らかくなった膣口は柔軟に広がり、裂けることなく少年の巨根を迎え入れたのである。

(ああっ、は、はいってくるっ!! 雅人のおちんちんが、私の中に入ってくるっ!!!)

 ずぶずぶと容赦なく、雅人の肉栓が、生まれてこのかた指一本たりと侵入したことのない処女膣を、こじり開けながら最奥を目指す。

「にゃあああああああぁぁあああぁぁああぁあぁぁあああああっっ!!」

 すでにこの猫の声は彼女の本能に馴染み、意図に関わらず発せられるようになってしまった。そしてその、悩ましくも長い泣き声は、長大な少年の
ペニスがすべて処女膣に納められるまでのあいだ続いた。亀頭先端が膣の奥、子宮の入り口を押し上げ、押し上げ、そしてようやく、少年の肉竿
すべてが、少女の胎(はら)の中に押し込まれたのだ。
 
 そして、獣となった雅人は、少女の身体を労ることもせず、すぐさまピストンを開始した。

「あああああっ、ああっ、ひにゃああっ、にゃあああああっっ!!」

 獣のピストンは、単調だ。
 三浅一深などストロークの巧みさや、腰を回して膣内をかき回すような動きなど、性技に長けた人間の男が見せるそれとは違い、ただガムシャラに
突きまくるのみである。

 だが、その『ガムシャラ』が凄い。

 ちまちまとした腰の動きなどとは比べものにならない、ダイナミックなピストン。それによって、がちがちに硬いペニスがその全長を使った
恐ろしいほどのストロークで出入りする。大きく開いた亀頭の傘、竿長胴太のペニスは、その激しいストロークをもってしても膣から抜け落ちそうなどと
いった危うさを感じさせないのだ。

「にゃあああああああああああああああああああああっっっっ!!」
(あっ、あな、あけられちゃったっ!! まさとのおちんちんで、わたしのおまんこに大きな穴あけられちゃったああっっ!!)

92『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:53:46 ID:L.k4gxM20

 まさしく処女地を穿つ肉の杭は、その巨大ななりに見合った大きさの道を造った。その衝撃に澄子の思考は混乱し、自分の中にあるペニスの
存在感に心のすべてを奪われてしまっていた。
 そう、その時少女は、すでに破瓜の痛みをも忘れてしまっていたのだ。

「にゃああっ、あああっ、あああっ、ひ、ひゃあん、ひあああっ!」

 少年の激しい打ち込みによって、少女の膣はまんべんなく擦りたてられる。大きく開いた傘が、膣内の愛液を掻きだし、掻きだし、攪拌する。
いくら掻きだしても愛液の尽きることはなく、少女は泣き叫びながら少年に尻を預け、乱暴に膣穴をほじられ続けた。
 しかし、すでに淫香の効果も十分に現れ、痛みよりも快感の方が強くなってきている澄子は、それら乱暴な行為にさえ、感じるままに甘い嬌声を
あげ続けたのだった。
 そして彼女の役目である房中術は、彼女の性感と一体となり、本人の些細なコントロールなど必要なく十分に機能していった。


 何度も繰り返されるピストン、少年の腰の動きがますます速まり、荒々しくなるにつれ、澄子の声も高く、切ない甘さを増していった。その連鎖が
急ピッチで高まりあうのをそばで二人を見つめていた初音は、二人が絶頂を迎える瞬間が間近であることを悟った。

(お屋形様が射精する瞬間、そこがこの瞳術の最大のタイミング。しくじるわけにはいかない!!)

「にゃっ、にゃああああああああああああっっ!!!」

 澄子が絶頂した。
 全身を縮めるように痙攣し、ぎゅう、と膣をも締め付ける。
 そしてその澄子のアクメは、同時に雅人の絶頂を呼び寄せる。彼は獣の叫びをあげ、最後の一突きを少女の最奥に打ち込んで、どくどくと激しい
射精をした。

(いまだっ!)

 その瞬間を逃さず、初音は雅人の額を持ち上げ、己の視線と彼の瞳を通わせた。瞳の魔力に彼女は己の精神を凝縮し、彼の精神へとダイブする。

 今、彼女が行った瞳術とは、彼女自身の精神を相手の内面に潜入させ、直感的に具象化された精神内部で活動する技である。相手の精神世界を
空間として認識できるように変換し、それを階層構造として己の潜入位置と相対的に把握していく。

 彼女は、その術を具象的にイメージする際、日本の『城』に倣う。
 つまり、侵入する雅人の精神を城に、そして己を間者とし、目的の場所を探り当てるのだ。
 なぜ日本の城なのか。そこはそれ、彼女の趣味嗜好、あるいはアイデンティティに起因するものである故、ご容赦願いたい。



 雅人少年が性の悦楽に精神を解放した瞬間、初音の瞳術は発動した。

 イメージする。
 己を一つの精神の固まりへと変換し、忍装束へとイメージする。
 イメージする。
 少年の精神世界を、薪の灯り仄めく戦国の城へとイメージする。

 目指すは、精神の最深部、天守閣。

93『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:55:58 ID:L.k4gxM20





 具象化されたイメージにより、彼女の精神体が忍び込んだ空間は広い畳の間へと認識される。四方を襖によって閉ざされ、それが幾重にも連なり、
果ての見えない迷宮となっているのだ。
 そしてその畳の迷宮を、忍者となった初音が走る。
 右、正面、左、左、そして次は右へ、彼女は次々と襖を開けて部屋を進み、時には上階に続く梯子を登り、そして下る。まるで堂々巡りだ。
 しかし、いつまでも続く変わり映えのない空間でありながらも、初音は、着実に深部へ進んでいる確信を得ていた。

 そして、いよいよ到着した雅人の精神の奥底。
 最後の襖を前に、番犬よろしく睨みを利かせる銀狼一頭。

(こいつが、あの転校生のかけた術か。そしてこの奥の部屋に、お屋形様にかかっている呪いの本体がいるはずだ!)

 エリカテーナのかけた獣の呪いを解くために潜り込んだ初音であるが、実のところそれだけが目的ではない。
 雅人が、ふつうの男子にあるような性欲を失い、『目覚め』を遅らせていたのも、何かの原因があるはずだ。それこそが真なる『呪い』であると彼女、
そして上役である高黄苑美は踏んでいるのである。

 そして初音はイメージの武器、忍者刀を抜き放ち、目の前の銀狼に対して仕掛ける。彼女は、獣の姿をした呪いを相手にしているわけだが、
ことさら手こずることもなくそれを滅することが出来た。これらの呪いは、たいてい外からの解呪が難しいのであって、初音のように懐まで潜り込んで
しまえばあとは容易い。もちろん、このように深層意識にまで潜り込む術自体が難度の極めて高いものだから、誰でも簡単に行えるわけではないのだが。

 そうやって初音は、当面の目的を果たした。獣のように荒れる雅人を救うだけならばここで終了だ。
 しかし彼女は一歩足を進め、最後の襖に手をかけた。


 慎重に襖を開け、最後の部屋にはいる。
 そこには、武家装束の男が一人、姿勢正しく鎮座していた。

「あなたは・・・」

 初音は、その男性の素性に消去法からの見当をつけた。年の頃にして三十路、だが少なくとも雅人少年の面影は、全く窺えない。ならばこの、
自分たちの主である少年の精神の中にいる男性はいったい何者なのかを。
 彼女は、その見当を確信に変えるべく、言葉にしてその男性に問いかけた。

「あなたは、お屋形様の、『戦闘人格』ですね?」

 小さく、男は肯く。そしてゆっくりと、言葉を発した。

「儂の名は『ムラクモ』、この者に与えられた戦闘人格じゃ」

 それを聞くことが出来て、初音はようやく、浅く構えていた忍者刀を下ろした。

 知らされていなかったことではあるし、必要ない、とも考えていたのだから、純粋に彼の存在を初音は驚いた。そして、驚きと同時に一つの疑問を抱く。
 雅人少年は自分たちが守るべき存在である。自分たちに『認』を与えるべき存在であるが、彼自身が強くある必要はない。
 戦闘人格を心に宿すと言うことは、すくなからずの危険を伴う。その人格が馴染むか否かは、必ずしも保証されていない。過去には、拒絶反応により
廃人となった者もいると聞く。

 一族にとって大切な存在であるこの雅人少年に、なぜ危険な戦闘人格を植え付けたのか?
 そして、彼女がその疑問の答えを得ようとしたのだが、問いの言葉を出すよりも先んじて、彼が答えだした。


「儂は、この心の奥底に潜む、恐ろしい魔物を押さえるために、ここに備わった」

94『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:57:53 ID:L.k4gxM20


 男は、表情に暗い影を落とし、そう答えた。
 彼が座るその場所の、ちょうど背中にはもう一つ、さらに奥へと続く襖がある。
 初音がその場所に意識を向けたとき、心をざわつかせる何かを感じた。それを確かめるべく意識を集中する。小さな、小さな音に耳を澄ます。

 ぞくり、と背筋に悪寒が走る。
 確かに初音は感じた。その奥にある、禍々しいものの気配を。

「儂の力で押さえるにも、いよいよ限界のようじゃ」

 男は、力なくそう言った。そして、初音を見据える。

「封印は、今、解かれる。
 この者を導き、救ってやることが出来るのは、どうやらお主ら従者のおなごどものようじゃ」

 無言の初音に、男は最後、言葉を残して霞み、消えていった。

「だが、この者の持つ『毒』は、おなごを狂わす。
 気をつけてかかることじゃ・・・」

 瞬間、光の爆発が、あたりの具象化を吹き飛ばした。激しいエネルギーの流出、まるで宇宙の嵐ホワイトホールのようだ。そして同時に、その衝撃は
精神体である初音をこの精神世界から追い払ってしまった。

 光の奔流に流されつつ、自分の精神体が砕かれぬよう、懸命に堪えていた彼女が最後に見たもの。


 それは、ヒトの形をした、黒い『なにか』であった。




 アクメに気を失っていた澄子と、瞳術に入っていた初音と、こちらは瞳術にかけられていた雅人。
 その三人が目を覚ましたのはほぼ同時。初音の瞳術は表の世界ではほんのわずかの時間。

「雅人・・・」
「・・・お、お屋形様」
「・・・澄子、それに白河・・・?」

 澄子は尻だけを上げた姿勢のままぐったりと、そして雅人はその上に覆い被さりながら。初音は瞳術を終えたその直後に尻餅をついた形で意識を
取り戻した。

「俺、何でこんなことに・・・?」

 脱力から少し回復した様子で、雅人は言う。彼にしてみれば訳の分からないことばかりだ。
 混乱する彼に、尻餅から身を起こした初音が答える。お屋形様、と言ってからそれを草加君、と言い改めた。彼に呼び方の意味を伝えるまでは、
今までと同じ呼び方を続ける必要があるからだ。

「草加君、このことは、話せば長い話になるの。
 すごく大事な話だから、あとでちゃんと説明するね」

 今の彼は思考が混乱しているだろうから、ここでの説明はあまり得策ではないと判断した。
 初音にかわり、今度は澄子が口を開いた。

95『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 14:59:18 ID:L.k4gxM20

「雅人、大丈夫なんだね・・・」
「ああ・・・」

 いまだ秘部は繋がったまま、少女のほっそりした身体に重なりながら少年は答えた。

「その、なんて言うか、こんなことになっちまって・・・」

 ばつが悪そうに。
 すると澄子は、そこで少年の言葉を遮った。

「ううん、いいから、気にしないで」

 雅人少年が言い澱み、戸惑う言葉に、澄子は明るく答えた。
 彼が気に病む必要はない。過程はどうあれ、いつかは差し出す純潔なのだ。

「それよりも、雅人・・・」

 澄子は、自分と雅人の、繋がったままの部分が気になってしまった。

「雅人、まだ、元気なんだね」

 語尾に小さな笑みをつけて、澄子が言った。雅人はその言葉に、改めて自分の状態に気がついた。
 とにかく離れなくては、と彼の理性が叫んだ。ずるり、と澄子の秘部から抜き放たれた肉茎は、弾みでぶるんと震え、とても射精直後とは思えない
力強さでそそり立っていた。そして雅人は、情後の澄子の姿態から、目を離すことなく心奪われているようだった。

「抜かなくても、いいのに・・・」

 澄子は、どろりと精液を噴きこぼす性器を掲げたまま、再び少年を誘った。雅人のその欲望は、先ほどまでのような呪いによるものではない。
紛れもなく、彼自身の、欲望だ。
 澄子は、その性欲が自分に向けられていることを感じて、この上ない幸せを味わっていた。

「わたしのマンコは雅人のものなんだから、いくらでも射精していいんだよ?」

 その言葉に、雅人少年が性欲と理性の葛藤を繰り広げている間にも、もう一人の少女も瞳を潤ませていた。

「・・・次は、私を犯して欲しいの」

 初音は、先ほどまで理性で縛っていた肉体を解放し、内から溢れる肉欲のままに男を求めた。

「私も、あなたのオチンポが、欲しくて欲しくて仕方がないの・・・」

 初音は、少年の前で自らのスカートをまくってみせた。
 膝までしたたる淫蜜、びっしょりと濡れたショーツがそこに秘められていたのだ。

「私のバージンも、あなたに奪ってほしい・・・」

 もう、我慢が出来ない。
 初音はずっと、部屋の淫香の効果を堪えていたのだが、それも限界であった。

96『フルタ むぎっ子チョコレート』:2009/03/15(日) 15:00:04 ID:L.k4gxM20



 窓の外は、すっかり夕日も隠れ、夜となった。

 それでもまだ、その教室の明かりが消えることはなく。

 二人の少女があげる淫らな泣き声が、夜が明ける頃合いまで響いていた。






 さて。
 そろそろ語ろうか。

 この物語の主人公、草加雅人のことを。




続。

97449:2009/03/15(日) 15:01:19 ID:L.k4gxM20


以上です。
読んでくれた方、マジお疲れさまです。




おそらく次あたりで主人公の邪気眼が発動、エターナルフォースブリザードを撃てるようになります。
そして相手は死ぬ。

あんまり動物プレイではエロくならないかもしれませんが、主人公が獣なのは今回までですのでご容赦を。

レス表示の関係でこのレスから先に見ている方は、>>73の前書きを読んでから、>>76からの本編に進んでください。

98449:2009/03/22(日) 19:18:50 ID:L.k4gxM20
さすがにここまで反応がないと寂しいけれど、それも仕方がないか。

やっぱり、文章が読みにくいからですかねぇ。
次はがんばろう。

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102449:2009/05/11(月) 04:05:33 ID:L.k4gxM20
こちら、少々お借りします。
ただし、あくまでも本スレ投下のSSに対するバックストーリーですので、
以下の投下分だけ読んでもあまり意味がありません。
本スレ投下の、『開店!キャバクラ六年二組!!』を読んでくだされば幸い。

103『彼と、彼を取り巻く影の世界』:2009/05/11(月) 04:08:34 ID:L.k4gxM20

第0話
『彼と、彼を取り巻く影の世界』


 昨日まで、高校二年生である静弦太郎(しずか げんたろう)は恋をしていた。
 していた、とそれが過去形なのは、つまりその日に恋が破れたからである。

 さかのぼってその日。
 恋の相手は、彼の通う学園のマドンナとも呼ばれる美少女で、学園中の男子から人気のある女の子であった。
 しかし、弦太郎が勇気を起こし、告白を決行したのだが、あえなく玉砕。
 しかも振られた理由が、「好みのルックスではないから」といった、なんともわかりやすく、やるせないものだった。
 おまけに、「ちゃんとつりあいをわきまえて告白してくださいね」などと辛辣な一言を添えられたおかげで、憧れだった少女が実のところ世間で
言うほど清い性根ではなかったことも判明してしまい、二重にショックを受けてしまったのだ。

 ちなみにこの弦太郎、かように振られてしまったからといって、ひどく容姿に劣るというわけではない。
 いや、むしろ、すらりとした長身、ワイルドだが意志の強さが現れた顔つきと、かなり上等の部類に入るルックスだ。おまけに合気道部の
エースでもある。残念ながら学業の方こそ並程度でしかないため文武両道とはいかないが、それでも何ら、引け目を感じるほどではない。
人付き合いもよく、困っている人間を放っておけない性分や、馬鹿馬鹿しいネタにもノリよく付き合ってしまうあたり、実のところ男子からも
女子からも密かに人気が高いほどなのだ。(もちろん、密かに、という意味合いは、本人がその人気に気付いていない、ということなのだが、
この件の詳細は後述する)

 さてその弦太郎、フられたショックを取り除くためにも日頃よりも過酷なトレーニングに精を出し、いつもよりも遅めの帰宅をした。

「おにいちゃん!!」

 帰宅の挨拶もさしおいて、弦太郎を出迎えたのは津島空(つしま そら)という少女。春も盛りを過ぎた頃合いということもあってか、やや薄手の
ワンピース姿。小学六年生のまだまだ子供らしいその姿は、水色を基調としたカラーでまとめており、さわやかな印象がある。黒く艶々の髪が
背中に掛かり、さらさらとした手入れの良さが窺える。ぱっちりと開いた目も魅力的な美少女だ。
 空は、この家、津島家の長女だ。
 はて、自宅に帰宅した弦太郎の姓は確か、と気付かれた方もあると思うが、彼はこの家族とは血が繋がっていない。
 弦太郎が数年前両親と死別した後、身よりのない彼を引き取って育ててくれたのが津島の夫婦だった。だとしたら養子なのかといえばそういう
わけでもなく、あくまでも静の姓は捨てないままに育てられた。

「ただいま、空」

 なにやら剣幕で出迎えた妹分に、弦太郎は帰宅の挨拶で返す。
 いつもは可愛らしくその声に応えてくれるはずの空が、今日に限ってはそれももどかしくさっそく本題を切りだした。

「告白してフられたって、ほんとう!?」

 がっくりと、弦太郎は肩を落とした。
 件の出来事から半日も経っていないのに、なぜそのことが彼女に伝わっているのか。
 いや、誰にも話していないはずなのだが。

「空には空の、情報網があるの!
 ・・・それよりも、何であんな人を好きになるかなぁ!?
 あの人、性格悪いのでけっこう有名だよ?」

 うっ、と弦太郎は唸る。告白フられだけではなく、相手の素性まで知られていようとは。

104『彼と、彼を取り巻く影の世界』:2009/05/11(月) 04:11:58 ID:L.k4gxM20


 ここでさらに時間を戻し、その前夜。
 弦太郎の自室に、風呂が空いたことを伝えに来た空は、彼が出て行った後、机の引き出しからはみ出した紙片に目敏く気がついた。
 そろりと部屋に進入し、その紙片をつまみ出す。
 手紙だった。
 しっかりと封をされているし、中を透かして覗くことも出来ない。

(これは、ラブレターだッ!)

 空は、女の直感でそう判断した。小学六年生とはいえ、彼女も恋する少女である。それぐらいの直感スキルは装備済みだ。

 そう、津島空は、静弦太郎に恋をしているのである。


 とにかく、これは一大事であった。封筒の野暮ったさから察するに、これを出したのは女ではないだろう。
 弦太郎自身がしたためた可能性がきわめて高い。

(お、おにいちゃんに好きな人が・・・?!)

 この緊急事態に、空はホットラインの回線を開く。
 痕跡を残さぬように部屋を出ると彼女の自室にこもり、ケータイ電話のアドレス帳をずばびしと検索していく。小学六年生のアドレス帳にしては、
登録アドレス900件越えをいうのはなかなかヘビーだろう。そうして彼女は、いくつかのカテゴリの中から、『高校』ー『非武装』ー『特A』のフォルダを
開き、そこにある一つのグループ、『静弦太郎君を優しく見守る会』の会長である女子高生のナンバーをコールした。

『おやおや、これは珍しい。妹分(ニセいもうと)さんじゃないか』

 2、3のコール音の後、電話に出た少女は、繋がるなり軽い挑発をする。空は、それをさして気にする様子も見せずに、本題にはいる。

「緊急事態です。お兄ちゃんが、誰かにラブレターを書いていました」

 その言葉に、電話の向こう、『静弦太郎を優しく見守る会』の会長女史が、息を呑む。

『それは、本当だろうな・・・?』

「中身は見ていません。宛先もまだ書いていませんでした。ですからこれは、あくまでも勘です」

『勘、ときたか』

「勘ですが、絶対です」

『ふふ、弦太郎君の一番側にいるキミの勘ならば、信じてみようか。
 キミのその勘、というか、嗅覚みたいなものには、私たちもさんざん煮え湯を飲まされてきたからね』

 空が話をしている相手は、弦太郎の高校に存在する地下組織のリーダーである。その組織の名は『静弦太郎君を優しく見守る会』といい、
構成員は約六十名。組織としては一大派閥である。武力は持たないものの、弦太郎のクラスメイトや親しい友人が多数を占め、彼の学校生活に
もっとも密着している組織である。一年前までは構成員は今の倍ほどいたのであるが、過去、空たちが所属する組織との抗争、『第一次お兄ちゃん
に相応しくない女は去れ戦争』『同第二次戦争』により、構成員は『煮詰まった』。数は減ったものの、残った女たちはまさしく精鋭となった。

 そして、同様に弦太郎に想いを寄せる女たちは他にも多数存在する。
 はじめは一人一人が独立し、単純に彼に憧れるだけだったのだが、告白に踏み切ろうとする者を互いに牽制するうち、近しいもの同士がチームを
組み始めた。そしてチーム同士が牽制という名の抗争を繰り返し、弦太郎を想う気持ちの弱い者から脱落していった。

 先ほど、弦太郎は『密かに人気がある』と説明した。
 そう、このとおり、密かに、水面下では、彼は恐ろしく人気があるのである。

105『彼と、彼を取り巻く影の世界』:2009/05/11(月) 04:13:45 ID:L.k4gxM20

 空はケータイ電話を切った。
 先ほどの相手は、曲がりなりにも一大派閥のリーダー、安易に手を借りるべきではない。
 しかし、今は緊急事態である。
 わざわざ、ホットラインを使ったのもこの緊急性を強調するためであり、相手もその意図を汲んだ。彼女らはしばらく、弦太郎の行動に密着し、
彼が告白する相手を突き止め、その情報をこちらに回す、と約束してくれた。

(・・・はたして本当に回してくれるか、それが問題なんだけれどね)

 空が懸念するのは、弦太郎の告白相手が彼女たち『優しく見守る会』の構成員だった場合だ。
 そうなれば彼女たちにとっては棚ぼたのようなもの、弦太郎が告白した相手を中心に、組織全体が彼を共有しようとするだろう。
 ならばはじめから彼女らにこの情報を漏らすことなく、自分たちのメンバーを弦太郎の高校に忍ばせればいいように思われるが、それも難しい。
なにせそこは、高校生のテリトリーなのだ。小学生である空たちの組織から出せる人員は当然小学生なので、迂闊なことは出来ない。組織外の
一般人に依頼しようにも、『見守る会』に手を回される危険がある。

 それらの危険を冒すぐらいなら、『弦太郎と一緒に暮らしている』アドバンテージをちらつかせて一時共闘する方がマシだと判断した。もしも向こうが
こちらを出し抜くのならば、別の報復手段は用意してある。


 とまぁ、そんな水面下(あくまでも弦太郎にとっての)でのやりとりがあった。それが、弦太郎失恋の前日のこと。


 失恋当日、『見守る会』のリーダー女史から報告があった。弦太郎の告白を監視していた彼女らがその一部始終を記録、そしてその内容を空が
受信し、顛末を把握した。もちろん、弦太郎をフった相手は『見守る会』にも、他多数存在する弦太郎に思いを寄せる女たちの組織どれにも属して
いなかった。

 そして空は、こうして帰ってきた兄を出迎えるに至ったのである。



「・・・まぁ、向こうからすれば、自分の趣味じゃない男から告白されたんだ、いい気分しないだろ」

 弦太郎はそういって、自分を振った女のことを庇うようなことを言う。

「お兄ちゃん、お人好しすぎるよ」

 はぁ、とため息を吐きつつも、それでこそ大好きなお兄ちゃんだ、と空は胸の内で思った。失恋した兄には気の毒だが、水面下の事情を考えれば、
簡単に成就してもらっては困る。もちろん、兄のことをなによりも大事に思う空からすれば、素直にこの失恋にはほっと胸をなで下ろしているのだ。

106『彼と、彼を取り巻く影の世界』:2009/05/11(月) 04:16:48 ID:L.k4gxM20


 事情がある。

 静弦太郎という男、非常にもてる。
 ルックスや性格は前述の通り、困っている相手には親身に接する面倒見の良さを持っている。行き過ぎた不正や悪行を赦さない正義感と、たまに
授業をサボって屋上での早弁大会に参加するような『ゆるさ』も持ち合わせている。
 休み時間に悪友たちとポルノグラビアを眺めて感嘆するようなスケベさを持ちながらも、クラスメイトの女子に下劣な行為を働くわけでもない。
どちらかといえばスケベな部類にはいるのだが、それが女子からの評価を落とすようなことがないという、なんとも奇跡的なバランス感覚を
天性で持っている。

 喧嘩は強い。
 喧嘩、というよりも彼が部活で身につけている合気道が、高校生離れした修得度合いを見せている。
 おかげで、一対一どころか、一体多数でも強い。
 文化祭に押し掛けた不良集団を、たった一人で叩きのめすというヒーローじみた行為をやってのけた。

 とにかく彼はそういった、女性から好かれやすい要素をいくつか持っており、それらになびく女はとにかく多かった。

 そして困ったことに、彼は、自分がそういった状況にあることに無自覚であった。

 自覚なく、女たちの好意を集めていく、たちの悪いモテ男なのだ。



 こうなると当然、女子からのアプローチがあってしかるべきなのだが。
 それが叶わない理由(わけ)も、もちろん存在する。

 ある意味、間の悪いことであるが、最初は一つのブッキングであった。

 弦太郎のクラスメイト某(なにがし)が、胸に秘めていた恋心に耐えきれず、告白を決意した。この学校では古来より、女性からの告白に際しては
下駄箱に文を入れるのが習わしであったため、それに倣おうとしたのだ。それをしないカップルには恐ろしい祟りがあるというくらい、多数のジンクスを
伴った伝統のようなものである。
 そして彼女が、想いを込めたラブレターをしたため、彼の靴箱へ忍ばせようと早朝の学校へやってきたところ、わずかに早く先客があった。弦太郎と
同じ部活に所属するクラブメイト某(なにがし)である。
 瞬時に二人は、お互いが恋敵であることを理解した。
 瞬間、空気がバチリと火花を立てるほどの緊迫。
 しばらくの睨み合いの末、二人はその場から立ち去った。登校者が増え、衆目を引く可能性があったからだ。
 そして翌日、その二人はそれぞれがもっと早い時間に、と靴箱の前に駆けつけるもほぼ同時刻。しかも、三人、四人、五人十人と恋敵が現れる始末。
 このままではらちがあかぬ、とそこに集ったものたちはいったんその場を離れ、校舎の裏手、朝の始業前には誰も訪れぬ場所へと移動した。

 そこに集まったものたち、共通しているのは静弦太郎が好きであるということ。そしてそれらが決して相容れぬものであるということは皆分かって
いる。ここにいるものすべてが敵、であるのだ。
 まずは運動部、特に格闘技系の猛者が動いた。力と技で他のものを圧倒しようというのだ。前述の、弦太郎と部を同じくする合気道の少女は、
その部活女子部において最強の使い手である。また、剣道部の女子部員も、足下の竹箒を拾い、正眼に構えた。県の大会に入賞するほどの
使い手である彼女、本気である。
 圧倒的な不利に立たされたのは、残りの女子部員の中でも、運動の苦手な少女たちだ。しかし彼女らも黙ってはいない。
 先の、弦太郎のクラスメイト某が、ブラウスのポケットから携帯電話を取り出し、そしてカメラを起動する。もし、武力を行使しようものならその
瞬間をカメラに収めてやろうというのだ。それをもし弦太郎が目の当たりにすれば、間違いなくその狼藉者に対する彼の印象は大いに下がる。
運動部女子たちが、ならばそのカメラを破壊するまで、と動こうにも、他の弱き少女たちも次々とカメラを取り出した。
 こうなれば、武闘派の少女も迂闊に動けない。数では向こうの方が上、最初の動きを同時に撮られて退散されれば、追ってすべてを破壊する
のは難しい。
 じり、じり、とお互いが四方に睨みを利かせ、牽制を繰り広げる重苦しい時間。
 その緊張を破ったのは、ホームルームの予鈴である。
 少女たちは口々に舌打ちや安堵の息をもらし、それぞれの得物の構えを解いた。
 彼女たちは、この決着を、放課後、別の場所に持ち越すことにしたのだ。

 時と場所は変わり放課後、学校より程遠い雑木林。
 集まった少女たちは、誰が弦太郎に相応しいかを、それぞれ口々に主張しあった。中には朝と同じくつい武力にでようとするものもいたが、 
それに対する対策もまた朝と同じであった。
 そうして再び、場が膠着する。

107『彼と、彼を取り巻く影の世界』:2009/05/11(月) 04:19:13 ID:L.k4gxM20

 しかしそのとき、そこに新たな少女たちが現れた。

 静弦太郎の妹分某(なにがし)である。
 彼女はそこにたまたま、自分のクラスメイト数人と一緒に通りがかり、その場の空気を窺っていたのだ。

 この日この時、後々静弦太郎を巡る三大派閥の首魁が初めて一堂に会したのである。

 先手を取ったのは、妹分某であった。
 彼女はまず、高らかに宣言した。この中には兄に釣り合う女はいない、と。
 ざわめく女たちを前に、義理の妹とも言える妹分某は次々と言葉を放っていく。いかに兄が格好いいか、頼りになるか、などの素晴らしさを語る
妹分某の言葉は、その場にいる誰も反論できない。もちろんそれは、ここに集まった女のすべてが弦太郎のことが好きな女であり、彼の美点に
異議など微塵も抱かないからだ。
 そして彼女は、その場にいる女一人を指し、言った。
 あなたは兄に相応しくない。
 ぎらりと眼光鋭く、その女の容姿言動を観察し、その細かな部分を指摘し、追求した。
 その一々にダメージを負い、崩れ落ちる女。彼女の精神は、弦太郎に恋する乙女としての自信を打ち砕かれ、立ち上がれなくなってしまったのだ。
 この恐るべき攻撃方法、いわば『破滅の声』とでも言うべきか。防ぐ手段は各個人が、弦太郎への恋心に対しての揺るぎない自信を持つしかない。
しかしこれを発しているのはまさにその弦太郎と生活を共にしている義理の妹とも言うべき少女であり、その指摘の鋭さはまさに日本刀の切れ味。
生半可な心では太刀打ちできない。

 しかし、妹分某も、それ以上の攻撃をしようとしなかった。
 なぜなら、相手にする人数が多すぎるため、迂闊に動けないのである。
 一人を『破滅の声』で攻撃している間無防備になってしまうため、彼女の友人たちが防御に専念することになるのだが、それにしても人数差に
開きがある。
 妹分某とて、ついつい名乗り出てしまった迂闊さを後悔していた。

 そして三集団が膠着状態に陥っている空間を、一人の男の声が絶ち切った。

『おーい、空(そら)、電話だぞー』

 静弦太郎の声だ。しかしその姿はそこになく、声の主は妹分某が持つ携帯電話の着信音であった。

 妹分某が電話を取ると、相手は誰あろう弦太郎本人であった。先ほどの日本刀のような口調はすっかりなりを潜め、いつものおっとりした声で、
電話の兄貴分と話をする彼女。そろそろ晩ご飯の時間だから早く帰ってこい、今晩のおかずは弦太郎お手製の特製ハンバーグだぞ、というのが
その会話の趣旨であった。

 その、弦太郎本人とのやりとりや本人の生声着信音付き携帯電話を、指を咥えて羨望のまなざしで見ていた女たちは、さすがに弦太郎本人の
電話口で争うわけにもいかず、一人一人とその場を後にしていった。

108『彼と、彼を取り巻く影の世界』:2009/05/11(月) 04:20:29 ID:L.k4gxM20

 これ以降、弦太郎に思いを寄せる女たちはたいていが何かの組織に属するようになった。単独でいると、どこかの組織の襲撃にあい、弦太郎に
対する恋心を折られてしまうからだ。

 では、組織でいることに意義があるのか。
 弦太郎に想いを寄せる女が集まったところで、最終的にそれを遂げることが出来るのはその中の一人ではないのか。

 組織を作る少女たちは、最終的には一人に絞られることは承知の上だ。しかし、すべての人間を敵に回して生き抜くよりも、ある程度の数べらしを
しておくことは有効である。そのためにも組織に属し、自分自身の『恋する乙女力(おとめぢから)』を磨き高めるのだ。

 ちなみに、たいていの組織は、構成員すべてが弦太郎に抱かれることを第一の目標にしている。これは、組織内からの離反者をなくすための
対策であることが多い。
 まずは共有する、そして彼と肉体関係を持つことが出来れば、強力な既成事実となる。組織外の女たちを黙らせるにはかなり有利な武器となるのだ。

 こうして、静弦太郎に思いを寄せる女たちの組織は、大きく分けて三つとなった。

 静弦太郎のクラスメイト某を中心に、文化部所属の女生徒から成る『静弦太郎君を優しく見守る会』。

 静弦太郎のクラブメイト某を中心とする、運動部所属の女生徒から成る『静弦太郎君と爽やかな汗を流す団』。

 静弦太郎の妹分と、そのクラスメイト数名から成る、『六年二組』。

 このほかに存在する少人数の組織は、たった今も消滅か、あるいは吸収の道をたどっている。

 そして、そうして生き残る女たちは、より強い乙女力を高めていくのだ。




「お兄ちゃん、元気だして!」

 夕食の準備を手伝いながら、空が兄を励ます。さすがに失恋直後とあっては元気も萎れるというものだ。

 津島空の両親は共働きである。とある生物科学研究所に主任研究員としてつとめる父と、その助手である母は、そろって家を空けることが多い。
その分家事は家政婦が行うことが多いのだが、時折こうやって、弦太郎自身が食事の準備をすることがある。
 がこがことダイナミックに中華鍋をふるいながら、弦太郎は気遣ってくれる妹分に礼を言う。

 そうやってできあがった黄金炒飯はやはり、いつもより何かひと味足りない出来映えだった。

109『彼と、彼を取り巻く影の世界』:2009/05/11(月) 04:21:42 ID:L.k4gxM20


 このままではいけない、と空は思った。
 夕食後、どこか寂しげに肩を落として自室に向かう兄を見送った後、空はおもむろに携帯電話を取り出した。
 そして空の自室。机の前に腰掛け、携帯電話の特殊機能『緊急会議(エマージェンシー)』を起動する。これは、一つの通話回線上に複数の
登録者が参加できるアプリケーションである。多数のユーザーが同時に会話できるという機能は、一般的な携帯電話にも付随する機能であるが、
彼女らが使うこのアプリケーションはそれに加え、通話中のデータのやりとり、閲覧が可能でになるので、小型のパソコンを持ち運んでいるに等しい。

「こちら空、点呼開始。」

 イヤホンマイクを装着した空が、携帯から『会議招集』のコールを送ってから五分後。携帯の画面にいくつかのキャラクターが現れた。可愛らしく
ディフォルメされた女の子の姿をしたキャラクターで、登録メンバーが接続状態にあることを示すアバターである。
 空の点呼の呼びかけに、画面上のキャラたちがちまちまと動いて反応する。

『おう、蘭(らん)だ、こっちはオーケーだぜ!』
 暴走族レディース風のディフォルメキャラが、ぴこぴこと木刀を振って応える。

『美晴(みはる)であります! 当方準備万端であります!』
 軍服姿の女の子が、敬礼の姿勢で元気よく応じた。

『横内加美菜(よこうち かみな)、ただいま参上。』
 どろん、と煙の中から忍者装束の女の子キャラが現れた。

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・狭霧(さぎり)はここにいるよいるよ。』
 画面の隅っこにぽつんと、黒いフードをかぶった占い師娘が現れた。彼女の手元の水晶玉がキラリと光り、点呼に応じた。

『福島小雨(ふくしま こさめ)、お招きに預かりまして光栄ですわ。』
 白い日傘をくるくる回して、ドレス姿のお嬢様キャラがぺこりとお辞儀をした。

 空は、それらのキャラクタの反応を確認しつつも、想定通りあと一人足りないことに溜息を吐いた。

「『みくも』はまだこないの?」
 津島空のアバター、頭に大きなレドーム(偵察用の航空機が装備する、円盤状のレーダー装置)を付けた大きな顔だけのキャラが、頭から蒸気を
噴きだして怒っている。
 そしてそれから数分後、ぴこんと新たに一つのアバターが画面に現れた。

『ごめんごめんー、堂島みくも(どうじま みくも)、来たよー。』
 三度笠の風来坊、そんな姿の女の子キャラがぺこぺこと頭を下げた。


「これで全員そろったわね」

 空が言った。
 今、一つの回線で繋がっているこのメンバーこそが、津島空率いる組織、『六年二組』のすべてであった。
 もちろんみな、小学六年生、津島空の同級生である。


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