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「のと」本編

95shin:2006/11/28(火) 12:59:39
「それには、小職がお答えいたします。」
「君は・・・」
確か、統合作戦本部から派遣されている連絡副官と言う説明だった筈だが、名前が思い出せない。
「統合作戦本部作戦部の富岡です。今回の新兵装の説明の為に派遣されております。」
サマービルは頷く。それはそうであろう。同盟国とは言え他国に機密兵装を開示する以上、そのような人物がいない訳は無い。
「仰るとおり、電波探知機は画期的な装置です。しかしながら、このような電子兵装はここ2、3年の間に、列強各国で実用化されるものと思われます。基本的な理論は提督もご存知でしたように、既に既知の情報でしかありません。わが国はこれをいち早く実用化したに過ぎません。」
「それはそうだが、ここでのアドバンテージは大きい。悪いが、私が貴国の将官ならば、絶対に同盟国と言えども開示するような情報ではないがな。」
「そうとも言えるでしょうが、そうでないとも言えます。確かに、電探は画期的な技術ですが、全く新しい索敵手段であるだけに、その運用方法について問題があるのです。」
「それは?」
中々面白い展開になって来たと思いながら、サマービルは先を促す。
「今は帝国が技術的な優位を確保していますが、直に列強各国が実用化するでしょう。問題はその時の使い方です。ご存知のように電波は直進しますから、その電波を感知する装置を作れば、電探を使用している艦隊は、電探を使用していない艦隊よりもいち早く発見が可能となります。」
「しかしそれなら、電波警戒艦でも作り、艦隊から切り離して運用すれば対応できるだろう。」
斥候が、本隊の安全を確保するのは常識に近い。
「ええ、実際、現在航空機への搭載が可能な電探を製作中です。更に、大型の航空機を利用した、艦隊及び航空機の全体管制も検討中です。」
なるほど。ここの設備はそのプロトタイプでもある訳だ。
サマービルは改めて室内を見回す。
確かに、個艦の探索用の電子装備とは思えない程の機材が用意されている。
それに、あの中央のプロットボードとでも言うのか、あれがあれば便利そうだな。


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