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「のと」本編
35
:
shin
:2006/11/21(火) 22:00:35
そこまで話すと、梅津は一旦立ち上がり、部屋から出る。
永田は、目を閉じて何も言わない。
東条と阿南はお互い顔を見合わせるが、やはり言葉は発しない。
直ぐに、扉が開き、梅津が戻ってきた。
「陸軍省、参謀本部、海軍省、海軍軍令部の解体と、陸軍の皇道派と言われる将官、佐官の予備役編入を行う。実施は明日だ。貴官らにはその実働をお願いする。」
「そ、そんな事出来るわけない!」
阿南が立ち上がり叫んだ。
「私の命令でも、出来ないか?」
扉が開き、陛下が入ってこられた。
四人が直立不動で行う敬礼に、返礼されると、そのまま正面に腰を下ろす。
「みな、座れ。」
永田と梅津は、そのまま席を下ろすが、東条と阿南は立ったままだった。
「おい、陛下のご命令に逆らうのか。」
慌てて、二人も腰を下ろした。
「とにかく、今のままでは、政策の実行も出来ない。汝らには「釈迦に説法」であろうが、戦争の形態そのものが、変わってきている。予算にしても陸軍、海軍がその枠を巡りにらみ合っていては、効率的な軍の編成すら難しい。
朕は、国防総省の設立を望んでいる。
梅津」
「ハッ、それでは説明します。
現在の陸軍省、海軍省は廃止し、新たに国防総省を設ける。また同時に統合作戦本部を設立。
国防省は、陸海空の戦備の育成、将兵の鍛錬に責任を持つ。これに伴い、現在の陸軍教育総監は、廃止する。
統合作戦本部は、これまでの陸軍参謀本部、海軍軍令部の機能を集約したものとする。
作戦本部の中には、情報部、作戦部、輸送部を置く。
情報部は、当面は帝国総力研究所が代行、作戦部は、方面制をひく。
方面は、帝国本土防衛、アジア地域を上下にニ分割、中央ユーラシア大陸、ヨーロッパ、中東、アフリカ、インド、大西洋、北米アメリカ、南米アメリカ、中央アメリカ、太平洋は四つの方面に分割。
輸送部は、戦力の維持確保及び、船団護衛、陸上輸送の責任を負う。
国防省は長官、作戦本部は本部長がこれを管理する。
尚、長官の任期は3年にて退任、再任は認めない。任期期間中は、特例として元帥に準ずる待遇、退任後任官に復帰とする。
尚、直任官であり、陛下が罷免なされる事は可能であるが、この場合は内閣の承諾を得るものとする。
作戦本部長は内閣総理大臣がこれを勤める。尚、作戦部部長がこれを補佐するものとする。
まあ、後は細かいところだな、この資料に目を通してくれ。
以上です。」
「朕は、冗談でこのようなものを考えている訳ではないのは汝らも判ろう。
このままでは、帝国は朕の代で滅びる。
私は、国家元首としてそれを見過ごす訳には行かない。
朕に力を貸してくれ、宜しく頼む。」
「へ、陛下!」
流石に、陛下に頭を下げられて、断れる訳も無い。
逆に東条中佐は感激に、肩を震わしていた。
「永田大佐、汝はどうだ?
貴様が、陸軍の体制が今のままで良い筈が無いと考えているのは、「のと」の資料でも明らかだ。しかし、陸海軍の統合までは予期していなかったと思うが。どうだ?」
「はっ、確かに陛下のおっしゃる通りです。ここまでは考えておりませんでした。
陛下に対して、失礼を承知でお伺い致します。本当に、統合が必要なのでしょうか。」
「必要である。その説明は、梅津、井上も呼べ。」
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