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「のと」本編
152
:
shin
◆QzrHPBAK6k
:2006/12/23(土) 21:33:02
統本情報部は、一課から七課までの課からなっており、それぞれが担当地域を担っている。
情報部にはそれ以外に総務課がおかれている。
総務課には、後の世界で、庶務と呼ばれる一般雑務をこなす係もあるが、情報部においては、特別な扱いを受けていた。
通常は、五年前より受け入れが始まった事務系の女性兵士が、総務課より各課に派遣され、雑務をこなしているが、時折、そんな彼女達とは全く毛色の違う将兵が総務課より各課に派遣されてくる。
彼らか派遣されてくると、課長と打ち合わせをし、時には何人かの課員が呼ばれ、必要な情報を入手すると、出て行って暫くは戻ってこない。
否、場合によっては、それきり音沙汰の無い場合すらある。
勿論、課員は、彼らが何者かは判っているが、それは口にしない。
総務課特務班、世界の様々な紛争地域を渡り歩き、時には非合法な活動もこなしながら、情報部の必要とする情報を入手してくる実働要員だった。
佐藤が短い休暇を終え、特務班に顔を出すと、直ぐに班長に呼ばれた。
「体調は?」
「万全です。」
「そうか。この書類に目を通し、一時に部長室に出頭するように。」
班長は、めんどくさそうに書類を渡すと、もう用は無いというように、手で追い払う。
一言なんか言ってやろうかと思うが、罵声ではこの班長には勝てそうに無いので、黙って書類を受け取り、軽く頭を下げ、自席に戻る。
パラパラと渡された書類に目を通す。
一目見て、今度の任地は中華東北区である事が見て取れた。
俗に言う、満蒙である。
挟み込まれた白地図には、現在の満蒙地域の北辺軍、所謂張学良が指揮官の中華民国国軍の配置から、停戦監視団、帝国軍の配置まで全て記載されていた。
そうか、ロシアか・・・
更に地図には、アムール川を挟むように、対岸に位置するソ連軍の配置状況まで記載されている。
しかし、最近何かあったかな・・・
書類に尚も目を通しながら、佐藤は一人で、状況を推測してみる。
ソ連が脅威であることは、今も昔も変わらない。
しかしながら、ここ数年は国境紛争等も起きておらず、おとなしいものだった。
と言うことは、何か起きるのか、いや、起こすのか?
起こすなら、自分がそれを命じられるのは願い下げだなと思いながらも、取りあえず、与えられた情報は全て把握するように、少し真剣に書類に目を向けた。
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