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「のと」本編
139
:
shin
◆QzrHPBAK6k
:2006/12/09(土) 13:46:38
「まず、最初に、正規の外交ルートを通して、英国に対して、いわゆる「のと」情報の開示の用意があると連絡を入れます。
但し、開示に関しては、帝国が指名する人物を介して行うとの条件を付けます。
こちら側が望んでいる人物を英国政府に、代表として選ばざるを得ない状況を最初から作る訳です。」
「それで、一本釣りか。」
「はいそうです。勿論英国は難色を示すでしょうが、少なくとも帝国が「のと」情報を開示しようとしていると言う姿勢は示せます。」
「まあ、そこら当たりは外交だな。」
幣原外相が答える。
少なくとも、自分の出番がある点を好意的に解釈しているのだろう。
「で、選んだ人物に「のと」情報全てを開示するのかね。」
「はい、その方が良いかと。
下手に隠し立てしても、信用されませんし、「のと」の船体と内部を見せるだけでは、この人物に対する交渉が出来ません。」
濱口は無言のまま、先を促す。
「情報開示とは言え、帝国内でもある程度の制限は行っております。
その意味で、英国内に情報が広がるにしろ、その情報閲覧ランクが必要となります。
こちらの指名した人物に、この情報閲覧のランク付けを担当して頂きたいと考えております。
あっ、勿論そのランク付けに対して、当該人物に対する拒否権は総研側にあると言うのが前提ですが。」
「なんだ、今の総研と同じ形じゃないか。」
幣原外相が呆れたように呟いた。
「仰るとおりです。「のと」情報を直接政治家に渡すのはあまりにも危険すぎます。」
「それは、我々に対する皮肉かね。」
濱口が嫌そうに顔を歪めている他の政治家を代表して言った。
「いや、別に皮肉でも何でもないと考えています。勿論、我々のような軍人も同様ですが。」
しれっとした顔で、井上は答える。
「現実に、大きな利害関係が生じない人物、また長期的な視点からこれを判断できる人物が最も望ましいと愚考します。
残念ながら我々自身もその基準を満たしている等というおこがましい事は考えませんが、少なくとも英国側にて「のと」情報を管理する人物も、そのような基準に近づく人を探すべきでしょう。」
井上は、一旦言葉を切りかけたが、直ぐに話を続けた。
「あっ、それと、残念ながら英国には所長のように、我々よりも遥かに基準に近い人物はいませんので、それをお忘れなく。」
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