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避難用作品投下スレ5
329
:
インターセプト2
:2009/09/25(金) 19:24:55 ID:D27maBM60
それならば、戦場である保健室に向かおうとする環には一体何が出来るのか、である。
自分に比べれば確かに体格は良いものの、一介の女学生である環が何故ここまで自分達をこけにするのかが、真希は気になった。
そこが、環への効果的な反論に値するヒビの一種とも、考えられる。
これはしめたと、浮いた疑問をすぐさま聞くために真希が唇を震わせる、しかし。
そこから声は、生まれなかった。
問う前に、真希は結果を目にしてしまっていた。
いつの間にやら真希達を無視する形で歩を再開させていた環は、ごそごそとスカートのポケットに手をつっこんでいたのだ。
そこから彼女が取り出したのは、彼女自身への支給品であった一丁の銃器である。
コルトガバメント。
重い鉄は朝陽に反射し、キラキラと輝きを放っている。
その凶器のリアルさに、真希の視線は釘付けとなった。
軍用の大型自動拳銃の持つ殺傷能力は、真希にとって未知数だろう。
「下がってて。援護には私だけが向かうから」
「そんな……っ」
「勘違いしないで。別にあなた達を守ってあげるとか、そういう訳でもないの。
……少しでも関わりがあった人が死ぬなんて、もう真っ平なのよ。私が嫌なの」
一瞬だけ俯かせた瞳に暗い藍色を光らせた環が、独り言のように小さく呟く。
後半、それは真希達に向けられたのか、それとも本当に環にとってはただの独り言だったのか。
真希が問おうとする前に、環はもう走り出していた。
「相沢君をお願い、腐ってもその子怪我人だからね」
「ま、待ちなさいよ!」
環も今度は止まらない。一晩熟睡し休んだ結果、彼女の体調は万全に等しかった。
このように全力疾走しても保健室までの距離くらいだったら息が上がることはないだろうと、環自身自負できる。
恵まれた体調に、恵まれた支給品。
生き残るための知恵も、賢い環には備わっていただろう。
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