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避難用作品投下スレ5
195
:
Twelve Y.O.
:2009/08/10(月) 19:29:37 ID:VP5F8fys0
そうする必要がないからでもあるし、臆病なまでの慎重さがあることも窺える。
逆に考えれば、奴らもミスが許されないという状況でもあるかもしれない。だがこれも推測だ。
確信の持てることがありゃしない。裏切り者でもいれば……ゆめみさんじゃね?
よくよく考えればゆめみは元敵側だ。支給品だが、敵側だ。分解でもしてデータを抜き出せば……
即座に馬鹿らしいという思いが立ち上がり、俺は再び思考の波に身を委ねた。
抽出できるかなどの理屈がどうこうより、ただそうしたくないという気持ちの方が強かった。
少しは仲間意識が芽生えているのか、などと思いつつ俺は対アハトノイン戦のパターンを考え始めた。
恐ろしいことにまるで歯が立たなかったからな。武器差があったとはいえ、45口径が通じないなんて反則にも程がある。
なんとなくガバメントを取り出して眺める。いつの間にか愛用の銃になっていた。最後まで、俺を守ってくれるだろうか。
ゆめみも守ってくれたんだ、きっとまだ愛想は尽かされていないだろうと勝手に納得しながら、アハトノイン戦の肝はこいつだという思考に至る。
思い出したのだが、アハトノインは『完全に防げる攻撃』は防御しないという特徴があるのだ。
避けたのはあくまでも損傷が与えられる可能性のある武器だけ。ならば、その防御しない特性を逆手に取って何とかできるかもしれない。
「メモにでも起こすかね……」
ガバメントを仕舞い、天井に向けていた顔を地上へと戻すと、そこにはお盆を手に持ったゆめみがいた。
おわっ、といきなり現れたというか、多分ずっと待っていたのだろう彼女に驚き、思い切り体を逸らす。
勢い良く動いた体がストンと落ちる感触があった。椅子からずり落ちたのだろうと認識する合間に、ゆめみが笑ったような気がした。
コーヒーをお持ちしました、とかそういう意味の笑いだったのか、俺の無様に対する笑いだったのかは分からん。
ちくしょう、要領の良さを身につけやがって。睨んだ俺に「どうぞ」とゆめみがコーヒーを差し出した。
正確には、コーヒー豆だった。未開封のコーヒー豆。税込み数百円くらいの安っぽい袋が俺の前に待ち構えている。
ここで俺はようやく思い出した。
ゆめみはメイドロボじゃなかった、と。
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