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ここだけ魔術のある世界
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参加する際の注意事項
・俺Tueeeeeeeeeeeや、厨設定、強さのインフレはほどほどに
・魔法は「魔元素設定」に沿った設定であることが望ましい
・『中の人の』安易な気持ちで人(自キャラ、NPC含む)を殺すな。死んだら生き返りません。
・鬱展開とシリアス展開は違います。ただし、↑と共に『キャラとして』相応しいなら問題はありません。
・場の空気は出来るだけ読もう。カオスな時もあります
・書きこむ前にリロードを
・描写はできるだけ丁寧に。認識のすれ違いを避けるためです。
・本スレの出来事は演技ですから恨まぬように、また演技に私怨を持ち込まない。
・眠い時は無理せず寝ましょう 健康を損ねないように
・多数対少数の場合は、少数の中の人たちのことも考えよう
・スルーされてもめげない
・一番重要なのは楽しませること、そして楽しむことです。
イベント、ストーリー展開に関する注意事項
・乱入されても泣かない。乱入が嫌なら先に断っておきましょう
・あまりにも無茶な振りをしない。されて困る事はしない
・次の日に持ち越す事も考えよう。
・単なる自己満足はほどほどに
・イベント発生場所に貴方のキャラクターが居る可能性がありますか?
・相手のキャラクターとの関係はどんなのですか?
・自分のキャラは何事にも首を突っ込むキャラですか?
・乱入する前にレスをしっかり読もう。
スレ立ては
>>900
>>950
>>980
>>1000よろしこ
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>>892
悠「なるほど、そういう目的であったのか。」
ピコンと一瞬獣の耳が頭頂部に生える。
これも無意識のようだ。
百「鬼鉄を練るのも疲れるしね。
一応鬼鉄の素は少し残ってるから、
今度見せてあげるよ。大昔は神事だったんだ、感謝しろよ。」
ニッコリ笑う。
凪「まああんアホは別の技のほうが好みらしいけどな。
いいえ、おかげさんでウチの言うことは間違いないて信じてもらえましたから。」
百「ヤな奴でしょ。表面上はいい子ぶってるけど裏で何考えてるかわからn」
綺麗に百鬼丸の顎を捉えた拳。
舌を噛んが桃色の鬼は床をのた打ち回っている。
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>>894
「目から何か出たらそれはもう人じゃないわよ」
などと冗談を言い合っている。
そして双剣を受け取る。
「ふふん、私のこと分かってるじゃないシロウ。
そっ、止めてもついて行くのが私!」
そして今度は沙耶がエミヤの手を引っ張って時計塔の中へ突入した。
中に入ると先程の人物(と言っても幻術なので実体があるわけではないが)は既にいなくなっていた。
辺りを見まして見ると、上へ続く階段を昇っていくローブの一部分がエミヤには見えた。
「あれー?もしかしてもう消えちゃったのかしら」
沙耶は発見できていなかったようで首を傾げている。
どうやらエミヤの読み通り、ローブの人物は二人を誘っているようだった。
時計塔の中は妙に静まり返っていて、やけに音が響く。
エミヤ達以外には今は誰もいないようで沙耶の声が反響して聞こえる。
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>>895
「えっ気付いてなかったの? あと耳出てますよ耳」
これでは人間に変身した意味もあまりないのではないか?
いやだが、犬や熊の姿で喋られるよりはずっとマシか。
「人間にはとても作れないんだっけ? そりゃあ疲れるだろうなあ。
あ、素があるのか。うん、是非見せてくれ。神事なら尚更見たいね、感謝ならいくらでもしますよ」
「好きな技というとあれか。あの投げ技。百貫落としだっけ? 何か違う気がする。まあいいか」
そして見事なアッパーと転げまわる百鬼丸を見て、
「仲が良いんですねえ」
と呟いた。
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>>896
「出来れば待ってて欲しいんだけどな」
活き活きとして答える沙耶に対し、苦笑混じりに答える。
そして自分用の双剣も投影して、時計塔の中へと突入した。
「……階段を登って行ったみたいだ。
せっかくのお誘いだし、乗ってやろうじゃないか」
かん、かん、かん、と音を鳴らして階段を上がっていく。
周辺に気を配りつつ、万が一の奇襲に対して備えつつ、だ。
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>>897
悠「!!」
ハッとして頭を抑える。
百「温泉の湧いてくるあたいからとってきた鉄でね。
この辺に温泉、いや火山れもあればとれるかもひれないけど・・・。」
舌を噛んだため若干発音が不明瞭である。
凪「ええ、愛宕山落とし。昔はよくいじめられましたわあ。」
取り繕ってホホホと笑っている。
百凪「「そんなわけないじゃん!」ありまへん。」
見事にハモっている。
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>>899
(誰も教えてくれなかったのか……)
百鬼丸や凪岐姫を盗み見る。本来は彼女らが耳打ちしてやるべきなのだ、多分。
もしかしたらあえて言わなかったのかもしれない。
「この辺の火山や温泉は知らないなあ。もう少し遠くに行けばあるのかもしれないけど」
「今の一撃は復讐というわけですね、わかります」
きっと成長してからはあの手この手を使って恨みを晴らしているに違いない。
朱雀門こわいよ朱雀門。
「仲良いじゃん。様式美だなあ」
「さてと……確認になりますが、百鬼丸の今後についてはもう少し様子を見るということでよろしいですね。
それから、鬼術や結界の講義は中々参考になりました、ありがとうございます」
頭を下げる。
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>>900
二人ともキョトンとしている。どうやら別に注意することでもないと思っていたようだ。
百「たまーに金も出るんだよね、温泉。」
熱水鉱床ではたまにあることらしい。
凪「ええ。それはもう新技だなんだてウチのことを投げたり固めたり。よよよ。」
百「わざとらしいウソ泣きなんかしちゃってさ。お前だって船に穴あけたりロクでもないこと」
今度は裏拳。
凪「ええ。ほなウチに用があるときはこの子の裏に用件を書いて机の上において三回叩いてください。
よほど遠くでなければこの子がウチの下まで飛んできますさかいに。」
ペコリとお辞儀をし、人型に切られた紙束を手渡す。
悠「すっかり邪魔をしたな。この家のほかの皆にも礼をしたい、と伝えておいてくれ。」
犬の姿に戻り、ナギにつれられて玄関へと向かう。
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>>901
(……ま、いいか)
いままで指摘が無かったという事は、それで問題ないという事だろう。
鬼の視点でそう見えるというだけで、異種族とのコミュニケーションではどうかわからないが。
「へえ。温泉と金鉱脈と一緒に掘り出せたら大金持ちだろうな……まあ、そう簡単に見つけられるものじゃないだろうけど」
凪岐姫さんは一体何をしでかしたんだろうか。
聞きたい気もするが、腕力で圧倒的に勝っている筈の百鬼丸を一方的にボコっているところを見ると、何か怪しげな術を使ってるに違いない。
触らぬ鬼に祟りなしだ。沈黙。
「お、式神? 便利ですねえ……」
紙束を受け取り興味深げに観察していたが、話が途中であることを思い出し慌てて注意を三人に戻す。
「いえいえこちらこそお世話になりっぱなしですよ。はい、了解です」
玄関まで一人と一匹を見送る。
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>>902
百「・・・二度とくるな性悪チビ。」
見送った後呟いた百鬼丸の顔に小石がカーンと飛んできた。どうやら聞こえたらしい。
顔を押さえながら魔剣の後について戻っていく百鬼丸でした。
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>>903
「すげえコントロールだな」
本当に非力なのか?
ちょっとだけ訝しみつつも、百鬼丸とともに屋内へ戻った。
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>>898
もうどれくらい昇っただろうか。一向にローブの人物は話かけてくることもしなければ
何かアクションを起こすようなこともしてこない。ひたすらに階段で上を目指す。
「つ、疲れた。どこまで昇る気なのよあの人
…そうかあれ実体がないから疲れることもないのか」
沙耶は文句を言いながらも昇っていく。
そして時計塔の最上階近くだろうか、そこのフロアにローブの人物が待ち構えていた。
ローブの人物「……」
「あ、やっと到着?」
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-この世界のどこかの空-
「今日の風はいつもと違うわね。
クー、どう思う?」
ピンクの髪がをポニーテールにした肌の露出の多い彼女は
鋭角なフォルムをしたバイオレットに乗って空を飛んでいる。
クー「そうだな。なんというかピリピリしてるいるとは思う」
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>>906
二騎の竜が飛ぶ空に、クー曰くピリピリしている空気の正体が刻々と迫ってくる
二人から見て、1km程離れた空に浮かぶ黒い点…今までに感じた事のない程の殺気と魔力を纏ったそれが、今まで見た事もない程の速度で迫って来ていた。
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>>907
バイオレット(何かいる)
「ねえクー、こんな空のど真ん中であの速さで接近してくるものってなんだと思う?」
クー「さあ、でも穏やかじゃないっていうのは分かるな」
爽やかイケメンのクーは冗談混じりにそう答えたが、接近してくる目標から視線を逸らすことはしない。
そして巨大な岩石のような体をしたパッションと呼ばれる竜が静かに口を開く。
パッション(竜だ)
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>>908
ビビ、そしてクー達の2、3m手前で急停止する謎の存在。停止した事で強い風圧に襲われるが問題はないだろううか。
パッションは竜と言ったが、眼の前にいる存在の身体的特徴を的確に表現するならば、竜人と言う言葉がふさわしいだろう。
紫がかった黒髪に藍色の瞳をした人間の青年、しかし背中には鱗の翼をもち、四肢はそれこそ竜と見違えるような異形だった。
「…強く、それでいて群れていない竜の力を感じ参じたが…お前達か」
掠れたような細い声で、竜人―――ドラクルは口を開いた。
ビビ達は知っているであろうか?最近各地を飛び回り荒らし回っている竜人の話を。
近日、その竜人は世界的脅威と認定されて世界中から狙われていると言う話を。
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>>909
風と共に生きている民族の二人と竜には問題なかったようだ。
うまく風を乗りこなしている。
「わお、もしかして立ち寄った街で聞いた噂の?」
クー「これは最早災害と同じレベルだな」
バイオレット(……)
パッション(何用だ)
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>>910
ドラクルは勘が外れたかと落胆するような表情でため息をついた後、凍てつくような鋭い眼光で一同を見返し返答した。
「黙れ、人に買われてる駄竜ごときが俺に意見など出来ないものと知れ」
「…貴様らに聞いても無駄だと思うが…プラチナ・ドラゴンの集落を俺は探している…知っているならば、ありのまま話せばこの場は生き長らえる事を許そう」
知らぬのなら、頭を垂れ許しを乞い去ね…ドラクルは低い声でそう言い放った。
なんとも傍若無人だ。
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>>911
「飼うっていうのとはまた別なんだけどね。
私たちは竜と共存して生きている。そこに上下関係はないのよ」
腰の手を当てて答えるビビ
クー「悪いけど、プラチナ・ドラゴンの集落は知らないな。知っていても君には教えられない。
だからどちらにしても君の期待には沿えないってことだね」
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>>912
「黙れ」
「人と竜の共存?…貴様らもへどが出る事を言うのだな人間…それと」
静かにドラクルは右手を向ける
「何時、俺がそこまでの発言を許した?貴様ら人間は何時もそうだ…己を弁えない身の程知らずめ」
言葉と共に高濃度の魔力が右手に凝縮されていく、ビビ達は身の危険を感じるだろう。
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>>913
「クー、どうやらおっぱじめる気みたいよ向こうさん!」
クー「やれやれ、裸の王様だな。パッション!」
クーの声を聞きビビたちの前に躍り出た。
バイオレット(近くに街がないのが幸い)
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>>914
「勘違いするな?俺は王ではない、ただ全てを消し去る破壊者だ」
ためらいなく魔弾を放つドラクル。直撃すれば竜と言えどその強靭な鱗が焼け爛れるだろう威力だ。
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>>915
「全てを破壊した後一人になったあんたもどうするのさ」
クー「風壁…!」
パッションは全員の盾となりその魔弾の直撃を受ける。
クーの風の壁と岩石のような体のパッション。
バイオレットが受ければひとたまりもない威力の魔弾だ。
だがパッションは焦げた跡が軽くあるだけ
パッション(適材適所だ)
クー「パッションがダメージを受けるなんて久しぶりだな。
どうやら口だけってわけではないみたいだ」
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>>916
「侮るなよ」
魔弾を放った直後、ドラクルはビビ達の背後に回り込んでいた。
そして素早く魔弾を二発放つ。防御の内側からだ。
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>>917
バイオレット(そちらこそな)
バイオレットはパッションとは対照的に素早さに特化している。
急激に上空へと上昇し、空気の壁をぶち破る。
パッションには再び魔弾が直撃する。先程と同じものならダメージは見込めないだろう。
そして高度を上げたバイオレットは、今度は急降下してドラクル目掛け突撃する。
鋭角な翼は触れる者を切り裂く。
「私たちにはやらなきゃいけないことがあるからね。
さっさと帰ってくれるとありがたいんだけど」
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>>918
「人間に飼われた竜風情が…!」
傍目から見たら軽く退いたようなしぐさにしか見えないが、的確に急降下してきたバイオレットの一撃を回避するドラクル
魔弾は先ほどの同じ威力のものをあえて放ったようで、ダメージは少ないはずだ。
「ほう、やらなくてはいけない事?貴様らのような短命な者達は何時もそうだな、何かお題目を掲げなくては動く事もままならない」
嘲るように、恨みごとを吐くように、ドラクルは語る
「この程度の魔弾を防げるくらいで、調子に乗るなよ」
ドラクルの右腕が突如異変を起こす。血管が浮き出ているのだ。そしてゆっくりとだが巨大化しているようにも見える
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>>919
「バイオレットの一撃をかわすなんてね…!」
クー「白い双頭の竜を見掛けなかったかい?
俺たちはその竜を探してるんだけど」
「そりゃ私たちは何かをするために生きてるからね」
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>>920
「遅くて欠伸が出る…もっと速く動けないのか?」
ククッと喉を鳴らして笑い、挑発するような言動だ
そして白い双頭竜の話を出される
「…さて、な」
なんとも意味深なリアクションだ。しかしドラクルは人間を軽んじている、適当にはぐらかしているだけの可能性もある。
「貴様ら、そのような竜と何の因果があるのだ?冥土の土産に聞いてやらぬ事もないぞ」
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>>921
「うちの村には長がいるんだけどね。その長になるはずだった人物の仇さ」
声のトーンが落ちる。
クー「許すわけにはいかないからのさ」
バイオレット(…)
パッション(……)
黙って話を聞いてる二頭
バイオレットは旋回しながら再びドラクルと同じ高さまで上がってきた。
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>>922
「………」
「下らんな」
巨大な竜を思わせる右腕を振るい、ドラクルは再び魔弾を作りだした。大きさこそ変わらないが、威力は先ほどとは比べ物にならない程の魔力が籠っている。
パッションとクーの防御をもってしても、受けるので精一杯だろう。
「短命なものが命を落としただけで、何だと言うのだ?それを言うなら………」
と、言葉を止めるドラクル。その顔には何やら苛立ちが浮き上がっていた。
「興が殺げた…」
そう呟き、生み出した魔弾を下方へと向けた。
はるか下の大地、その周囲は街も村もないが街道だ。そしてそこは旅人や行商などが少なからず歩いている。
「これを貴様ら」
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>>923
「ま、他所から見たらそうなのかもしれないね」
クー「ん?まさか…!」
下の異変に気付いたクー
クー「パッション!」
「バイオレット!行くよ!」
バイオレット(ああ…パッションでは間に合わない)
ビビとバイオレットが急降下を始めた。
他の人を巻き込まない為に
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>>924
「間に合わんさ、無力さを知れ」
遅れて放たれた魔弾の速度は凄まじく、先に降下したパッションは愚かバイオレットすら追いぬいて大地に叩きつけられた。
爆発と衝撃が付近を襲う。
煙が晴れると、大地には大きなクレーターとも言うべき風穴が開けられていた。
「素直に頭を垂れ許しを乞えば、無駄な労力を出さずに済んだものを」
つまらない物を見る眼でドラクルは嘲った。
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>>925
クー「……」
「あんたはああああああ!」
バイオレットで再び突撃をかけるビビ
クー「さっき、少しいらついたみたいだけど
もしかして君にも何か心残りがあるってことかな?」
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>>926
「――――興が殺げたと言った、俺にこれ以上無駄な労力を使わせるな」
突撃してきたバイオレットを、なんと右腕一本で押しとどめるドラクル
そしてクーの発言に再び視線を向ける
「さて?お前らのような分別を弁えない輩が増えてから苛立ちがなりを潜めた事などないのでね…心残りと言えば、そのような者達をこの世にはびこらせてしまった事への失態か…」
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>>927
バイオレット(くぅ…!?)
バイオレットを伝ってドラクル目掛け風の刃を飛ばした。
切れ味はそこそこあるが、竜の鱗を持つ者にはそれほど期待できるダメージはないだろう。
クー「まるで自分がこの世界を治めてるような物言いだね」
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>>928
風の刃がドラクルの腕や顔を傷つけるが、映像の逆回しのように傷は再生していく
「治める?貴様、俺の話の何を聞いていたのだ?俺は破壊者だ…こんな汚れきった世界、治める価値すらない」
そして力任せにバイオレットを押しのけた
「だが覚えておけ、ヒト、そして竜の驕りが原因で貴様等は滅びるのだとな」
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>>929
クー「やれやれ、どうやらこれ以上の話は無駄みたいだね」
バイオレットとビビはバランスを失って墜落する。
そのまま地上付近でバランスを取り、うまく激突は避けられたようだ。
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>>930
「貴様ばベラベラ話しているだけだ、俺はわざわざそれに答えてやった…礼を言ってほしいくらいだな」
「俺の言葉の意味が分かる頃には、貴様らヒトは後悔に苛まれているだろうさ」
地上付近まで下がったバイオレットを見下すように見て、ドラクルはその羽を広げて再び飛び去ってしまった。
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>>931
クー「そうだね。ありがとう、白い双頭の竜には気を付けるんだよ。
むしろ出会っても手を出さないでももらいたいものだね」
「クソ、関係ない人たちを巻き込んじまったね」
バイオレット(ビビが悪いわけではない)
パッション(何が奴をそこまで駆り立てるのか)
クー「分からない。ただ、とんでもなく強いってことだけは確かだ。
お前に傷を付けられるのなんてアギトや双頭の竜くらいさ」
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>>905
「だと良いんだけどな」
沙耶の疑問に答えると一歩、前に出る。
「こんな所に呼び出して、どういうつもりだ?
出来れば手短に済ませてもらいたいんだが」
双剣は握りしめたまま、しかし殺意は見せずローブの人物へ問い掛ける。
……今更ではあるが、自分達をおびき寄せてその隙に本命を狙いに行く可能性もあった。そうでない事を祈ろう。
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>>933
ローブの人物「エミヤシロウ並びに沙耶、呼びだしたのは言うまでもない」
ローブの人物は二人の名前を口にする。
どこで調べたのだろうか。エミヤシロウのことは調べるのにはさほど苦労することもないかもしれない。
何といっても自分の店を持ち本人も鍛冶師を生業にしているのだから。
ローブの人物「黒のことだ」
中性的な声
性別の判断も出来ない格好
「え、黒のことを知っているの?
ローブの人物「その前に、お前たちが話すに足る人物なのか試させてもらう」
ローブの中から大剣を取り出し構えた。
エミヤの千里眼を使えば分かるだろう。
先程の幻術と一点だけ違うところがある。幻術は幻術だが実体があるのだ。
「な、なんか凶悪なものを取り出してるんですけどシロウ」
どうやらあの人物は力試しをするつもりのようだ。
罠、という可能性もまだ捨てきれないが
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>>934
「……ま、そんな予感はしたさ。
話だけで終わるなら、こんな所に誘き出す意味も無いもんな」
罠という可能性もあるが、真実という可能性もある。
とすれば結局、目の前の事実を受け入れ、立ち向かうしかあるまい。
ローブの人物から見て“黒の事を話すに値する”と認められれば、今最も必要とする情報が得られるのだ。
――意を決したか、エミヤが構える。
守りの型ではなく攻めの型、手数を以てして相手を制圧する双剣の構え。
『あの大剣と真っ向から打ち合おうとするな』
『基本的に後衛として動け、俺に当たっても気にするな』
以上の二つを沙耶に言い聞かせると、エミヤは動いた。
大剣を構えたローブの人物へと、常人では反応もままならぬ高速度で突進していく。
大剣の間合いに入っても動く気配を見せなければ、左右から双剣の一撃を見舞う。
動いたならば、行動の内容にもよるが、それに対応した動きを見せるだろう。
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>>884
言うなれば薔薇の霧と言うべきものが室内一帯に立ちこめる
リコリスの姿が見えた時、バルトロマイは素早く手を翳した
「去ね…!」
霧の中から真紅の花びらを模した、魔力で構成された刃が射出される
その夥しい数はまるで薔薇の花吹雪のようだ
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>>936
黒薔薇を食い、再び猛りだす炎の蛇を操り花弁を防ごうとする。
が、それは花弁ではなく魔力―単純な火力で燃やせるものではない。
「うっ!」
防ぎきれず、人形の無機質な肌に幾つも幾重にもひびが入る。
胸部を腕で庇いながら、咄嗟に黒い花弁を大量に出し、幾重にも重ね壁とする。
この刃の前では、あまりに脆い壁だろう。
だが―
「減点を取り消そうと思ったけど……だめね」
刃の薔薇吹雪を遮るように、傍らのベッドでは黄金の薔薇は茨の鳥籠を主の周りに編み上げていた。
その鳥籠に炎の蛇が迫っていた。
「止めないとこっちの薔薇が燃えることになるでしょ」
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>>937
(能力の違いでこちらが不利なのは先刻承知…していたが…)
「そうすれば俺が降参するとでも?」
やってみろ、と言いたげにバルトロマイは肩を竦めた。
次の瞬間、深緑色の茨の蔦が床を突き破って出現しリコリスを背後から拘束しようと殺到してきた
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>>938
「貴方は私を見てこう言ったわ。
ここは自分と彼女だけがいることを許される場所だと。
そして貴方は彼女の名を呟いたわ、静かに……!」
そこまで言ったところで、破れた赤いドレスを纏うリコリスを深緑の茨がきつく抱きしめた。
「…それだけで、貴方とメアリーが親しい間柄ということくらい―」
そのままの姿でわざとらしく彼女の名を口にした。
「察しがつくでしょ」
炎の蛇が、遠慮なく鳥籠に喰らいついた。
見る間に赤く炎上する茨。
抗おうと伸び始める金のつぼみが、炎に照らされ輝く。
そのまま伸びていけば、メアリーの最も近くにあるつぼみにさえ燃え移る―。
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>>939
「!!…おのれ、貴様…!!」
拘束すれば炎の蛇の動きが止まるのではと甘い考えをしたのが間違いだったか、鳥籠が燃え盛る
自分の能力で火を消す手段は限りなくゼロに近い。リコリスを茨で拘束したまま、バルトロマイは鳥籠へと駆けよる
「メアリー!!」
新たに伸び始めたつぼみに薔薇を投擲して払い落とし、籠の中に眠る彼女を助け出そうとする
炎の蛇に対し、自らの腕を振るう事で払いのけようともする
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>>940
つぼみを払ったことが幸いし、まだメアリーまで炎はなんとか届いていない。
蛇を払いのけようとした腕に赤いやけどが生まれ、ひりひりと痛み出す。
しかし浅いもののようだ。
払われたわけではないだろうが、蛇が頭を返しリコリスの元へ帰る。
「残念。私の契約者にするには甘すぎるでしょ」
リコリスを縛る茨を炎で噛み破ると、蛇は消えていった。
「やっぱり外に出て探さないと……」
蛇は消えたが、鳥籠に燃え移った火は消えないままだ―
と、不意につぼみの一つが開いた。
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>>941
「言いたい放題言ってくれる…!!」
腕が火傷で痛むが意に介さず、籠で眠るメアリーを抱き寄せ安全を確保する
聖王庁のバルトロマイともあろう者が、良いようにやられてしまっている…自分でそう感じた瞬間だった。
火をどうにかせねばと思っていた時、突然につぼみの一つが開いてしまった
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>>942
このままでは二人とも炎の中に散ってしまうだろうとも思える。
開花した金色薔薇がその花をもたげ、自ら炎へ飛び込んでいく。
やはりというか焼かれる薔薇。
しかし
それ以上火が燃え広がることはなかった。
新たにもう一つ、花が開く。
それに呼応するかのように
鳥籠の火が金色に染まっていき―
その全てがリコリスへと向かっていった
「何ですって……」
リコリスは花の壁を出す愚かさを知っている。
一片の黒だけを媒介に火の蛇を呼び、あまりに小さく金の炎に抗うしかない。
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>>943
「これは…!!」
突然起った減少に驚くバルトロマイ
これは自分の力でもない、そして金色の薔薇が勝手にここまでの活動をする事もない…まさか
咄嗟にバルトロマイは、彼女へと視線を移した。
リコリスがもう大した抵抗が出来ないのは分かっていたから。
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>>944
金色の炎に、赤い火は埋もれていった。
バルトロマイが視線を移したとほぼ同時に呟く声。
メアリー「……そのくらいにしてあげなさい」
声に応えて、炎は鎮まる。
屋敷、及び金色薔薇の主はまだ、半分まどろみの中に居るのか目を閉じたまま。
しかし意識は夢の世界から還ってきているようだ。
その証に護衛の薔薇が次々と咲き始めた。
-
>>945
「メアリー…!?」
まさかの覚醒に驚きの声を上げるバルトロマイ
だが、確かに彼女は眼覚めている。
「…置き抜けで悪いが、少々此処は荒れ過ぎた…」
リコリスの方へ視線を向けたまま、バルトロマイは一輪の薔薇を取り出す
「聖王庁に一度退く…悪いがついてきてもらうぞ、メアリー」
-
>>935
「わ、分かった!」
狐火をローブの人物へ飛ばす。
それを難なくローブで払い消し飛ばす。
ローブの人物「……」
接近してくるエミヤに対してクナイと呼ばれる東方の飛び道具で数本飛ばしてきた。
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>>946
そう、王花による術を破られた反動にしてはあまりにも早すぎる目覚め。
それを促したのはリコリスのせいなのだろうか、あるいは偶然か……
事情は薔薇を通して知っているのか、メアリーはひとつ頷いた。
リコリスは床に倒れ、顔を向けることもせず動かない。
ただ焼け落ちたわけではなさそうだ。
-
>>948
薔薇を投げて印を結ぶと、バルトロマイとメアリーは館から帝国内にある教会施設の一つ、その礼拝堂に移動していた、
当然、倒れたままのリコリスをあの場所に置いたままと言うわけにもいかなかったので一緒に移動させている。
「…メアリー…何故今、君が眼覚めている?…それにアイツは…」
倒れたリコリスに警戒を向けながら、改めて事態を確認しようとするがイレギュラーが多すぎる。
そこへ、バルトロマイと同じ聖職者が身につける白衣を着た青年が現れた。腰には剣を下げている。
?「おや、バルトロマイ…一体どうしたというのだい?」
彼の立ち位置はリコリスの背後だ。
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>>949
メアリーが応えるより先に、
「うっ……ここは……」
傷だらけのリコリスが気付いたらしい。
聖職者の青年から見れば奇妙な光景だろう。
足元に横たわっていた傷と焦げをあしらったドレスの少女人形が声を発し、
動き始めたのだから。
さらに言えば―彼がバルトロマイの前所属先である魔種監査局の内情を聞いていたなら―
バルトロマイが連れてきたのは
監査局の反逆者、メアリー・ジェインウェイであることに気付くだろう。
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>>950
?「それが君の愛でている薔薇かい?バルトロマイ」
「…ペテロ、彼女は…」
ペテロ「良いんだよバルトロマイ、メアリー・ジェインウェイは同部署のユリアーヌス・ゾルコーヴィによって裏切り者として処断されている…君が抱いている女性に、僕は興味はないよ」
それよりも…とペテロと呼ばれた青年はリコリスに視線を向けた。
ペテロ「この哀れなお人形は一体何なんだい?」
と、リコリスを掴みあげて顔をマジマジを見てきた。リコリスからするといきなり茶髪の青年が自分を持ち上げて顔をマジマジと見てきているのだ。
尚、メアリーならばペテロの事は知っているだろう。教会の暗部、処刑人達と対立する聖王庁のリーダーであると言う事も。
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>>951
「っ……」
いきなり持ち上げられて、見覚えのない顔が近くにある。
一瞬思考が停止しかかるが、すぐに観察し返した。
「そんなに見ても、面白いものじゃないでしょ。
貴方は聖職者で、そこの彼のお仲間……そんなところでしょ」
メアリー「……お久しぶりですわね、ペテロ様。
と、言うのもおかしい話ね……私は今や無縁の人なのに」
ようやく目を開いたメアリーがペテロに挨拶した―形だけだが
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>>952
「ああ、バルトロマイは僕の大切な仲間さ」
と気優しい青年と言った口ぶりで話すがその瞳の奥は暗く、真意が見えない。
そして形だけの挨拶をしてきたメアリーにペテロは視線を向ける。
「いやいや、僕のような一介の教会騎士に様なんてつけなくて良いですよ、メアリー・ジェインウェイ?」
表でのペテロの職業はそうなっている。
「さて、可愛いお人形さん、貴女は一体何者なのかな?僕は見ての通り…神に仕える神父様や信徒を守る教会騎士の者で、ペテロと申します」
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>>953
メアリー「表の顔と仮面の下とでは随分と位が違うものですわね。おかしなほどに……。
私の言えた義理ではありませんけれど」
皮肉って、あるいは自嘲気味な返答。
メアリーは魔種監査官として、潜入調査のたび数多の仮面を被ってきたのだから。
「私はリコリス=ローズ=ルビー。
鏡という扉の向こうから来たお人形」
バルトロマイにしたものと全く同じ自己紹介。
「見ての通り?
でも聞く限り、単なる教会騎士ではないでしょ」
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>>954
「お互い様と言う奴だねジェインウェイ、まあ僕らのような存在は明るみに出ない事が前提なのだし仕方のない事なのだけれどもね」
あくまで穏やかに対応するペテロ。腰に下げた剣はまるで飾りとでもいうくらいに隙だらけにも見える。
「丁寧にありがとうリコリス…鏡の向こうからやってきた、か…なるほど」
何か知っている、とでも言うような風な態度で頷くペテロ
「単なる教会騎士さ、時々、教会を離れて『お仕事』を行う事がある程度のね」
「では、見る限りは君はバルトロマイ達と鉢合わせて争ったようだね…外に出られて返って幸運だったのかな?」
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>>955
「『お仕事』ね。
どこの世界にも似たような人間の職業があるものね」
バルトロマイから見れば、リコリスは隙だらけに見えるペテロに仕掛けそうに思えるだろう。
「その見る限りのとおりでしょ。
それにしても貴方、どこかで見ていたみたいによく知っているのね」
しかし、何か探りを入れているのか興味深そうに観察しているのか
全くそんなそぶりを見せない。
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>>956
バルトロマイ「……」
隙だらけのはずのペテロを諌めようともしないバルトロマイ。ペテロの実力は彼もよく知っている。
その為、目覚めたばかりのメアリーの介抱を優先していた。
たとえ、リコリスが本当にペテロに仕掛けても問題ないと信じているのだ。
「『お仕事』柄かな、色々な噂が真偽関係なく僕の耳に入ってくるからね…ドールとか、なんとか」
と、リコリスを掴んでいた手をそっと離す
「重ねて言うが、耳に入ってくるだけだがね」
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>>957
メアリーもペテロに関してそれ以上言葉を発さない。
バルトロマイのように直接ではないが、聖王庁のリーダーであるというだけで実力に察しはつく。
「そう。随分と地獄耳なのね」
床に下ろされると赤いドレスの裾を直しはじめるリコリス。
裾の一部はほとんど糸数本で繋がっているだけになっていて、床に完全についてしまっている。
その影に隠れて黒い薔薇の花弁ひとひら。
「どこまで知っていて、どこまで力があるのか興味深いわ。
だって、そんな振る舞いなのにこの二人が何も言わないのだもの。
相当自信があるのでしょ?」
その破れた裾を持ち上げた瞬間に、隠した花弁をペテロの足につけようと飛ばす。
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>>958
バルトロマイ「ペテロ!」
飛ばされた花弁に流石に口を開いたバルトロマイだが、ペテロは視線で制する
「さあ…ホントは何も知らない上に振舞い通り程度の人間かもしれないよ?」
と大した抵抗もせずに花弁がペテロの足へとくっつく
「おや?」
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>>959
「どうでしょ」
くっついた黒薔薇はそれ以上何もしない。
赤い火となることもなければ、仲間を呼び寄せることもない。
先ほどの戦いでリコリス自身が消耗したせいだろうか?
「少なくとも、そこの彼より甘いことはないでしょ?」
-
>>960
「さてね?」
底の見えない笑顔をリコリスへと向ける
「それは確かにそうかもね、バルトロマイは冷たいようで実はとても優しい男だから…実は僕の方が薄情かもね」
黒薔薇が取りついている事を気にも留めず、ペテロは語る
「それでリコリス、君は何かしたい事でもあるのかい?」
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>>960
「ますます興味深いわ」
「したい事? そうね今は……。
この世界の街にでたいわ。まだまだ面白そうなものがありそうだもの」
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>>962
「僕も君のような珍しい子には興味があるかもね」
「…成程、確かにこの世界に来たばかりならば興味を持って当然だ、僕で良ければ外まで案内しようと思うが?」
そこの二人を二人だけにしてあげたいしね、と余計な事まで喋る
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>>963
「だったらお互い様でしょ。
お願いしたいわ。教会騎士の案内なら間違いなさそうだもの。
何かは知らないけれど、積もる話もありそうだものね」
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>>964
「それじゃあ可愛いお人形さんと一緒に街めぐりでもしましょうか」
腕にリコリスを乗せて、教会の外へと続く扉へ向かう
バルトロマイ「ペ、ペテロ!」
「神は慈悲深いよバルトロマイ、リコリスや僕がいては、彼女と落ち着いて話も出来ないだろう?」
からかうような口ぶりでバルトロマイを黙らせると、この場所…礼拝堂にメアリーとバルトロマイを置いて、ペテロはリコリスを街へ案内しに出て行ってしまった。
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>>947
放たれた複数のクナイ、それらがエミヤに届く事は無かった。
一つは剣に弾かれ、一つは剣に叩き落とされ、さらに一つ二つ或いは三つと、器用に身体を逸らして避けられたのだ。
多少なりと突進の勢いは緩まったが、エミヤが到達するまでの猶予が一秒伸びただけだ。
「ふっ――!」
全てのクナイを捌いたエミヤが素早く斬り掛かって来た。
一振りの刃が、構えられた大剣とは逆の方向からローブの人物へと迫り来るのが見える。
余程の速度で振り回せでもしない限り、大剣による対応は困難だろう。
また、仮に完璧に防がれたとしても、その隙を見計らった沙耶が追撃してくれる筈だ。
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>>966
ローブの人物はエミヤの剣の芯を外すように片腕で受け止めた。
ローブの下には籠手を付けているようだ。それでも芯を外して受けるという芸当は失敗すれば腕ごと切断である。
そしてもう片方の空いた手から大剣を離し、エミヤの顔に腕を向けた。
ローブの人物「エミヤシロウ、相対した人物がゆったりとした服装の時は暗器に気を付けろ」
そう言った直後、手首辺りから収納されていた小型のナイフが飛び出した。
「嘘っ!?」
一連の流れを見ていた沙耶は思わずそんなことを口にした。
狐火を立て続けに撃ち込む。それを再びローブで払い、打ち消される。
「なんて器用なのよ!」
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>>967
「わざわざ忠告するほど弱く見えるか?」
手を向けられた瞬間、身体ごと顔を横にズラした。
直後に放たれたナイフはエミヤの側頭部を僅かに裂いたが、致命傷とは程遠い。
だがもちろん、毒でも塗り込んであるのならば、この時点で勝敗は決定する。
――エミヤからの反撃は即座だった。
篭手に受け止められた側の剣は、ナイフを放とうと突き出された腕を、
そうでない側の剣は、肩口までを逆袈裟に切り裂こうと腰口を、
一撃目と二撃目の間隔を微妙に開けて、より回避を困難とする二連撃が放たれたのだ。
先程のように篭手で防ぐ事は可能と思えるが、一歩間違えれば腕を両断される。
しかし、逃げ場を無くすように動く双剣を相手に回避は難しい――やはり先程のように防ぐのが最善だろうか。
『沙耶、魔力を溜めてデカいのを一発見舞ってやれ。
狐火が簡単に防がれる事からして、ローブ自体に対魔力効果が有る可能性がある』
沙耶へと、シロウからの念話が届く。
ローブで払えないような強力な一撃を撃てという事だろう。
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>>968
ローブの人物「気にするな…老婆心というものだ」
そしてエミヤの攻撃によりローブの人物は両断された。
両断された体はそのまま霧のように消滅して跡形もなくなる。
「おっと、私が出る必要はなかったわね」
エミヤの体にも変化は見られない。
どうやら毒などの類は塗られていなかったようだ。
本当に実力を試すための戦闘だった。
「消えちゃったけど、話はどうなったn(ry」
するとこつこつと、ゆっくり階段を下りてくる人物が。
再びローブの人物がエミヤ達の前に現れた。
ローブの人物「幻術とはいえ、分身を相手にほぼ無傷で立ちまわることが出来るとはな」
(この人無限に出てくるんじゃないの?)
などと沙耶は頭の中で疑問が生まれていた。
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>>969
思っていたよりもずっと早く容易に決着は着いた。
傷口の具合を確かめ、毒物も何も無い事を確認すると、階段の方へと視線を向けた。
「どうも。アンタ、そんなに歳食ってるようには見えないんだけどな」
降りてきた人物へ、礼と疑問をぶつける。
中世的な声色も魔術で変化させているのかもしれないが、判別の術は無いのであった。
「まぁ、それは良いとして。“黒”についての情報を教えてくれるのか?」
催促したように問い掛けるが、無理もない。
ピエロの命が掛かっているのだから、逸る気持ちを抑えろという方が無茶なのだ。
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>>970
ローブの人物「少なくともお前よりは年上だエミヤシロウ」
静かに降りて来ると、そう答えた。
(ゴクリ…)
ローブの人物「教えるも何も、私がその黒だよ。
お前たちが探している張本人だ」
「な、なんだってー!うおー犯人!」
荒ぶる沙耶。興奮が醒め止まない
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>>971
「なんだと?」
嘘を言っている――ようには見えない。
そして、自分の事を調べ上げているという事は、“黒”の行方を追う理由も知っている筈だ。
わざわざ嘘を付く理由も無いが、名乗り出るメリットも無い。
(ローブ越しとは言え)姿を晒しに来たという事は、よほど予告した暗殺を遂行する自信があるのか。
“――黒はそもそも脅迫文なんてものは出さない”
……もしくは、別の理由があるのか。
何にせよ、せっかくの好機だ。洗いざらい吐かせてやろう。
「まさか本人が直々に出てくるなんてな。
俺が何故“黒”を捜しているのか、知らない訳じゃないだろう。
――まぁいい。とりあえず質問だ。
一週間ほど前、この脅迫文を繁華街の遊郭に出したのはアンタか?」
懐から取り出した脅迫文の手紙を、黒の足元へ放り投げる。
-
>>972
黒「知っているからこそ、出てきたのだ」
足元に投げられた文を拾い上げ、内容を見るでもなくエミヤに投げ返した。
黒「こちらとしても困っていてな。その偽物の脅迫文に」
「え?」
黒「直々に探したいところだが、私はこれでも多忙の身。
そこで正式にお前たちに依頼をしに来た。ピエロという人物を狙う依頼は受けていない」
どうやらブランカの読み通り黒は脅迫文など出していないようだ。
それどころかピエロを狙ってすらいないと言う。
だからこそ犯人探しを依頼してきた、ということなのだろう。
-
>>973
投げ返された脅迫文を受け取り、懐へと仕舞い直す。
「……成る程な、お互いが迷惑被ってるってワケか。
しかしアンタの言っている事が真実だと、どうやって証明する?
俺達を騙して、その間に依頼を遂行する――その可能性が無いわけじゃないだろう?」
仮にも相手は暗殺者、言う事全てを考え無しに信用する事は出来ない。
エミヤの反応も当然だと言える。
「知人の生死に関わってくるんでな。
出来れば、真実である事を証明してもらいたいんだが。
それが信用できるなら……アンタの依頼を受けたいと思う」
“黒”の依頼が『自分を騙る偽者を殺せ』というものであったとして、彼はそれを受けるのだろうか。
黒がエミヤシロウを何処まで知っているかは不明だが、エミヤの言葉は信用するに値するのだろうか?
-
>>964
二人きりになった礼拝堂。
長椅子に横たわっていたメアリーが身を起こした。
「改めて言うわ……おはよう、そしてお久しぶりね……」
やや、間があって
「ジュリィ」
-
>>974
黒はそのまま背中を向け階段に向かって歩き出した。
黒「お前は受けるさ。私の依頼を……どの道それ以外に道はないだろう?
生憎、証明する術を私は持っていないのでな。これで失礼させてもらう」
「え、ちょっとそっちはもう時計塔の屋上よ」
-
>>975
「…」
その名は止めろ、と言おうと思ったが言葉が出てこなかった。
「ああ、おはよう…久しぶりだな、メアリー」
ペテロは何もかも知っていてあえて見逃した。ならば今この瞬間だけは本来の自分でいても良いハズだ。
-
>>976
「……」
言葉は返って来なかった。
しかし、その沈黙が肯定の意である事を、黒が気付かない筈も無い。
背後から不意打ちの一撃でも撃ちこめば良いのに、それをしない事が証拠だ。
「いいさ、好きにさせてやれば」
沙耶の疑問を掻き消すように言う。
さて、黒が立ち去るというのならば、これ以上此処に留まる理由も無い。
改めて、遊郭へ向かうとしよう。
-
>>977
「聖王庁での名前で呼んだほうが良かったかしら……?」
微妙な間は、愛してくれた人をそう呼ぶべきか考えたが故だった。
ふと周囲を見回す。
二人のほかに誰もいないのはわかっていても確認したいらしい。
-
>>978
「なーんか見透かされてるわね。まさかこんなに早く黒に会えるなんて思わなかった」
黒は屋上で景色でも眺めているのだろうか?
それとも飛び降りた?この高さから
ともかく、エミヤがそれを確認するつもりがないのなら、このまま遊郭に行くことに。
-遊郭-
歓楽街は今日も賑わっている。賑わっていない日などこの場所にあるのだろうか?
いや、そもそも帝都自体が常に賑わっているのだ。ここに限ったことではない。
遊郭に到着すると紅姫が出迎えてくれた。
紅姫「あら、エミヤ様と沙耶ちゃん
その後何か分かりましたか?」
-
>>979
「…構わんさ、俺の本名を知っているのはあのペテロだけだ」
何処か穏やかさすら感じる口調のバルトロマイことユリアーヌス。
「この礼拝堂はペテロが居ない時はほぼ無人だから警戒する事はないぞ…まあ、無理もないだろうがな」
-
>>980
「奴の言う事が本当なら、これからが本番って感じだけどな」
飛び降りたにせよ、景色を眺めているにせよ、関係の無い事だ。
もしも黒の言う事が真実であれば、じき近い内に再会する事となるだろう。
彼(彼女かもしれないが)の依頼を受けるという形で。
―遊郭―
「こんにちは。
二、三日色々と調べてたんですが、あまり収穫らしい物はありませんでした」
という切り出しから、今までの経緯を説明し始めた。
銀月の事、ロベルタ商会の事、黒の事。
紅姫の興味を一番引いたのは、先ほど黒と遭遇したという話ではないだろうか?
-
>>982
紅姫「まあ、黒本人と会ったなんて
大丈夫でしたか?危ない噂を聞いていますが」
「シロウがかすり傷を負った程度で大丈夫でした」
さてこれからどうする?
・遊郭の中に怪しい人物がいないか探る
・沙耶を帰して遊郭で遊ぶ
・ピエロに会ってみる
-
>>983
「ええ、まぁ」
向こうは本気じゃなかっただろうし、と内心で思う。
勝敗の程は不明だが、本気ならばこちらが掠り傷で済む訳は無いだろう。
「――ああそうだ、紅姫さん。今ピエロと会えますか?」
-
>>981
「なら、よかった……」
それは彼の名のことなのか、無人であることに対してなのか……。
いずれにせよ、しばし沈黙が訪れる。
「ジュリィ。
……話しておかなければいけないことがあるわ。
あの”上弦の夜”のことで」
上弦の夜、それはユリアーヌスとメアリーが完全に別れた、悪夢のような日のことだ。
メアリーがこの度の眠りについた日に、片のついた話のはずだが……
-
>>985
「…もう済んだ事じゃないのか?君が眠りについたあの日、確かに魔獣は…」
ユリアーヌスとしては余りぶり返したくない話だ。しかし、意味もなくメアリーがそんな話を持ち出す女出ない事も知っている。
「まだ、何か俺の知らない事があるのか?」
-
>>984
紅姫「ええ、今なら遊郭のご自身の部屋にいますよ。
きっとピエロさんも喜びますから是非会っていっておくんなし」
客「紅姫さんはいつでも綺麗だなぁ…ふへへ」
ちょっとラリった客がそんなことを言っているのを横目に二人はピエロの部屋を目指す。
-ピエロの部屋-
ピエロ「あらエミヤシロウ、久しぶりね。
私に何か用?それとも戦いにでも来たのかしら」
愉快そうに、そして妖しく笑う。
相変わらず無駄に色気がある。
-
>>986
「確かに魔獣はもう斃れたわ。
でも、これだけはあなたと―魔獣と戦った全ての人に伝えなければならない」
思い出したくないのは同じ。それでも……真相を知らせなければ全ては終わらない。
「……私の懺悔を、聞いてくれるかしら?」
-
>>987
「喜ぶかどうかは判らないけど、是非会って来ます」
どうも、と紅姫にお礼を言ってピエロの部屋へ。
ラリった客は華麗にスルーした。
そしてピエロの部屋へと足を踏み入れる。
「まさか、ただ話をしに来ただけだよ。
早速だけど、数日前にアンタ宛に脅迫状が届いただろ?」
紅姫から聞いた、という事は一目瞭然だ。
「で、勝手で申し訳ないとは思ったんだが、それに関して色々と調べてたんだ。
……アンタ、脅迫状を出したのが“黒”本人じゃないって事、知ってたか?」
ピエロは紅姫に対して『冗談』の一言で済ませていた筈だ。
それが確信を以ての言葉だったのか、或いは楽観的な憶測だったのか、気になったのだろう。
-
>>988
「そうか」
短く返事を返すと、ユリアーヌスはメアリーの前に立ち、懐から十字架のペンダントを持ち出して首に下げた。
服装から、若い神父にも見える
「俺達教会暗部の人間は皆、表は通常の教会職務を全うしている…処刑人ですらな…そして君も知っての通り、私の表の顔は神父だ」
「…話したまえ、君の懺悔を」
-
>>989
ピエロ「まあこういった悪戯は割とあるからね。
なんとなく本物じゃないな、ってくらいには思ってたわ」
呑気に煙管を吸っている。
ピエロ「ほら、こういう商売だしやっぱり目立つのよ私って。
この美貌だし目立つのよ私って」
何故か二回言った。
ピエロ「それに脅迫文が来たくらいで店を閉めるわけにはいかないからね。
それより、紅姫は良い子でしょ?可愛いし器量良しだし」
-
>>990
「あの頃から変わらないのね。
私は……基本的にはシスターだった……」
そして、神父の前でメアリーは懺悔を語りだした。
「あの魔獣は、フレッドが元々内に秘めていたものではないの。
確かに彼は魔種、それも中位魔族の血を色濃く継いだ混血……。
でも、あの魔獣は」
「私が彼と知り合う遥か前から封印されていたもの……」
-
>>992
「何だと……!?」
懺悔を受ける以上は語りを遮るつもりはなかったが、思わず口に出てしまった。
「…続けてくれ、メアリー」
(つまり、フレッドの奴は元々が魔族との混血で、別の時にあの魔獣を身体に封印していたと言うのか?メアリーはそれを知っていて?)
-
>>991
「成る程、有名人は大変だな。
命に関わってきそうな悪戯なんて、俺は勘弁して欲しいよ」
諸々の事情もあるが、並大抵の暗殺者ならば返り討ちに出来るという事もあったのだろう。
伊達に何百年と生きて世界を巡ってはいまい。
「ついさっき、黒本人と会ってきた。
黒が言うには脅迫状を出したのは偽者らしい。
……まあ、言いたかったのはこれだけだ。一応狙われてはいるみたいだから、用心しろって事で」
強調された言葉は華麗に無視して、話を切り上げようと思っていたのだが、
「え? あ、ああ、うん良い人だし綺麗だと思うけど。それがどうかしたのか?」
まさか紅姫に関して話題を振られるとは思わなかったようだ。
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