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SS投稿スレッド(アダルト版)第二投稿スレッド

22石山:2007/04/08(日) 01:27:56
オートは一つ叫ぶと、どんっと大きな足を踏みしめました。スキー場とはいえ、雪に沈み込まない足はすっごく力強くって、急な坂もどんどんと登っていきます。

天気はますます悪く、吹雪になってきました。でも私は暑いくらいで、息も上がる事なくどんどん上っていきます。リフトが見えないような雑木林の中を進んでいく訳で人は見えないんですが、人に遭わないように祈るのみでした。

 一つの谷を越えて、やっと上級者コースへと足を踏み入れました。周りは完全に吹雪で見えません。でも、何かに惹かれるように私は雪でうずもれたコースへと飛び込みました。そして・・・、その大きな手を雪の中に突っ込むとスコップのように掻きだしはじめました。それは、すごい勢いで。あっという間に穴ができました。そこに飛び込んでさらに穴を掘っていきます。

暗くて見えないはずが、よく見えます。これって夜目がきくっていうものでしょうか。そのままどんどん掘り進みます。それまで、荒く削るように穴を掘っていた手が遅くなりました。そして、ピンクのスキーウエアが見えてきました。



「ウゴウゴウゴ」



大きな手が優しくその体を起こしました。京子さん・・・大丈夫、息してる。私はオートを切って、京子さんを自分の胸へと抱え込みました。着いた雪を払っていきます。



「あの・・・誰・・・」



京子さんが気づいたようです。長く雪に埋まっていたためか顔が真っ青です。暗いため私の事は見えないみたい。見えない方がいいよね。京子さんは、私の手に触れました。毛むくじゃらだから一瞬驚いたみたいでびくっとするのが見えました。



「・・・あなたが助けてくれたんですね。ありがとうございます。もう一人いたはずなんですが・・・」



もうひとり・・・。私は、オートを起動しました。京子さんをおろすと、さらに掘りはじめました。



「ウゴガ」

「え、何・・・」



オートは鼻をひくひくさせます。これは、香水の匂い・・・そして、女の匂い。オートはそのまま、深く掘り始めました、

柔らかな雪が口に入るのもものともせずに、そのまま体で割り込むように雪を割っていきます。



 すると、緑のウエアを着た女の子が出てきました。私はオートを切るとその子を抱きかかえて京子さんの所まで戻りました。

 そして、京子さんの手をもう一人の女の子の顔へと触らせました。



「よかった・・・。雪崩があった時、お、私が見たのはこの娘だけです。他にいたかは分からないんですが・・・」



私は再びオートを起動してみました。しかし、その場を動こうとしません。どうやら、二人だけが雪崩に巻き込まれたようです。京子さんは、倒れたまま動かない女の子を引き寄せようとしています。



「大変だ・・・。この子、体温が低くなってる。ウエアがずぶ濡れで・・・」



それを聞いた途端、私はその娘の体を引き寄せると胸に抱え込みました。同じくずぶ濡れになっている京子さんも空いた手をつかって引き寄せました。



「わ、わっ」


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