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アクアレディ

1名無しさん:2007/07/03(火) 22:55:28

地球は宇宙からの侵略者「ヘルマインド」によって征服されかけた。
ヘルマインドとは地球から遠く離れた星の宇宙海賊であり乗組員は全員女性である。
しかし、女性と言っても地球の男と比べればはるかに力が強く、尚且つ、地球より文明が発達しているせいもあってか頭もよい。
それに、宇宙海賊と言っても乗組員は3千人を超えておりヘタな軍事力では抑えきれないほどだ。寧ろ海賊というよりは小規模な軍隊と言ってもよかった。
さらに、彼女らは無機生命体を作る機械も発明しており、自由に自分の手ごまとなる戦闘員を無限に作ることができた。
 ゆえに地球には破滅の道を進むしかないと思われた。
しかし、日本にそれに対抗する二人の戦士がいた。それが「キュアレディ」とその娘「アクアレディ」である。
二人は何度も苦戦しながらもヘルマインドを追い詰めていった。
 しかし、ヘルマインドもただやられるばかりはない。最終兵器として、「ダークキャノン」を作り出した。
この兵器はヘルマインドの戦闘員の力の源である闇を無限に作ることができ、また、作った闇を集めて大砲として使うこともできるという恐ろしい兵器だった。
ダークキャノンの闇の生産速度は凄まじく、一日で日本を、また、一週間で世界を闇で包んだ。
 この平気の前にはさすがのキュアレディとアクアレディも打つ手なしと思われた。
しかし、キュアレディが敵の基地に単身で攻め込み、世界から闇は消え、それ以来ヘルマインドは姿を消した。つまり、世界はヘルマインドから解放されたのである。
だが、闇と共にキュアレディも戻って来なかった…。


それから18年がたった。

2名無しさん:2007/07/03(火) 22:56:00
世界は平和だった。
3年前に夫を交通事故で亡くした未亡人「桜井美咲」もといアクアレディも18年前の事件は最愛の夫の死と中学生になる娘「夏海」の事のため徐々に記憶から薄れていった。
今、美咲はひとつの墓石の前に来ていた。それは最愛の人であった夫の墓ではない。そこには「芹沢 葵」と書かれている。
18年前に命を犠牲にしてまでヘルマインドから世界を救った英雄である母の墓だ。
「お母さん…」
美咲は墓石の前で膝をつき、胸の前で手を合わす。18年たったとしても戦士として、人間として尊敬していた母の死というのは今でも忘れられない事だった。
母が消息を絶ってから美咲は一週間に一回は必ずここに来ていたのだ。一度祈ってその後は夫の墓へ。今日もそうして家に帰ったのだった。
 家に帰るころには二十時を回っていた。さすがにこの時間に自分と娘の食事を作るととんでもない時間になるので娘を誘って外食をしようと考えていた。
しかし、家に向かうと家に明かりがついていない。いつもなら夏海がテレビを見ているため明かりがついているのだが今日はいっさい明かりがついていなかった。嫌な予感がする。
家に帰って明かりをつけてみて夏海の部屋を開けてみてもどこにも夏海の姿はなかった。
しかし、その時リビングのテーブルに置手紙が置いてあることに気がついた。それを見て美咲は血の気がサッと引いた。手紙にはこう書かれてあった。
「娘は預かった。返してほしくばキュアレディパークの中央広場に来い。もし来なかった場合は娘の命はないものと思え!アクアレディ」
淡々とそれだけ書かれていた。美咲は背筋が凍りつきそうな思いがした。
―アクアレディ―確かにそう書かれていた。母によって倒されたヘルマインドが復活…そんな予感が胸をよぎった。
どっちにしても娘が危ない!美咲は自分の部屋のベッド下に隠してあった箱から自分が14のときに使っていた変身用のブレスレッドを取り出し、キュアレディパークの中央広場に向かうのであった。

 キュアレディパークとは18年前にヘルマインドから世界の平和を救った変わりに自分の命を犠牲にしたキュアレディへの感謝の気持ちを忘れないようにと作られた大規模な公園である。
美咲はここの中央広場に来ていた。家からさほど離れてないが家からここまで全力で走って来たため息が切れきれになっている。それに加えて今年33歳になる美咲にとってかなりハードな事だった。
もっともパッと見はとても30代には見えないくらい若いのだが…
「ここね!」
そう言うと美咲は近くの林に隠れ、家から持ってきたブレスレッドを腕にはめた。その瞬間、美咲から光が発せられる。
「チェンジアクア!」
そう言うと美咲は先ほどの紺のブラウスにロングスカートと言う格好から今度は青色のレオタードに白色のブーツという過激な格好に一変する。
特にレオタードは胸の谷間を晒し、尚且つピチピチなのでとても一児の母とは思えないような張りのある体をこれでもかと言う位アピールしている。
昔から思っていたがこの変身は何度やっても慣れなかったが年をとった今は特に恥ずかしいのだがヘルマインドが復活したのかも知れないとならば恥ずかしがっている場合ではない。それに最愛の娘の危機なのだ。
気合を入れなおすと美咲は隠れていた林から出た。
「待っていたよ。アクアレディ」
林から出るとまるでSMの女王を彷彿させるようなボンテージを着た女性がいた。真っ赤な髪にそれと同じ真っ赤な瞳。そしてやや低めの声。全てに見覚え、聞覚えがあった。
「エヴァ…」
そう彼女こそが18年前に母、葵によって倒されたはずの宇宙海賊ヘルマインドの船長。エヴァだ。
「こっちに来なさい。娘の身が心配なのでしょう?」
「…解ったわ」
罠だと解ってはいるがここで断るわけにはいかない。とりあえず娘に会う事をが一番なのだ。
「これを持ちなさい」
そう言ってエヴァは丸いビー玉のようなものを美咲に投げつけ、美咲が手に取ったのを確認した後、呪文のような言葉を放ち、呪文が終わったと同時に二人はその場から姿を消していた。

3名無しさん:2007/07/03(火) 22:56:31
 
「ここは?」
「フフフ、私たちのアジトよ」
美咲とエヴァは暗い部屋にいた。ここがヘルマインドのアジトらしい。エヴァに警戒しながら周りの状況を把握する美咲だったがさっぱりどんな状況になっているのかが掴めなかった。
そのとき、パッという音と同時に明かりがついて美咲は目を腕でかばった。そして、だんだんと明かりに慣れてきて目を開いた。
「夏海!」
目を開いた先には十字架に架けられた我が娘の姿だった。それも着ていた服は脱がされていた。その代わり大型犬用と思われる真っ赤な首輪と純白のパンティだけつけられていた。
「夏海になにをしたの!?」
我を忘れてエヴァに食って掛かる美咲。しかし、それを嘲笑うようにエヴァは冷静だ。
「まだ何もしていないわ。ただ気絶させてるだけ」
美咲は背後、いや、部屋中から殺気を感じ取った。そして、腰にかけている剣を抜き取った。
「フフ、流石に気がついたようだね。さぁお前たちかかっていきな!」
エヴァがそう言うと部屋中から18年前に戦った無機生命体が美咲―アクアレディ―に襲い掛かった。

「アクアソード!」
そう言いながらアクアレディは剣を大振りに横切りするこれで二体の無機生命体が動から真っ二つになる。
続いて襲ってきた無機生命体もアクアソードで切り刻み、5分も経たないうちに全ての無機生命体を倒した。
「これでお終いね!エヴァ!覚悟しなさい」
「フフ…流石に18年前のお古じゃだめね」
「何!」
「私だって18年間ずっと遊んでたわけじゃないわ。今度はこれでどう?」
部屋の置くから牢を空けるようなギィっと言う音が鳴ると綺麗な金髪の女性が出てきた。
年は十台後半から二十台半ばくらいで、肌にはアクアレディと同じ色のビキニのような水着を着ていた。
「彼女は?」
先ほどの無機生命とは違い、人間とした思えない彼女に困惑した様子のアクアレディ。
「彼女こそが…兵器よ」
エヴァがそう言うと同時に金髪の兵器と呼ばれた女はアクアレディに襲い掛かってきた。
そして、物凄い速さでアクアレディにパンチをかます。
「ハッ!」
それをアクアレディはなんとか回避する。しかし、一瞬で体勢を立て直した女にギリギリでよけた今のアクアレディは隙だらけだった。そして、アクアレディにボディブローを入れる。
「ガハァッ!」
ボディにモロに直撃を食らったアクアレディは思わず後ろによろめいた。それを好機と見た女は一気にアクアレディに詰め寄り、パンチの山を浴びせる。
アクアレディはこれ以上やらすやけにはいかないと防御するが早い癖に一発一発が重いパンチが何度も何度もくるため、防御に回した腕が悲鳴をあげる。

4名無しさん:2007/07/03(火) 22:57:02
「クッ…このままじゃ…」
やられる…そう思ったがまだだ。まだ自分には必殺技があるのだ。そうしてアクアレディは右手に持った剣を鞘に収め、左腕で防除しつつ右手に光を集め始めた。
そして、5秒も経たないうちに光はバレーボールくらいの大きさに膨れ上がった。そして…
「アクアフラッシュ!ファイナルドライブ!!」
そう言い放つと先ほどまでの光が爆発を起こし、兵器と呼ばれた女の周りで水蒸気爆発が起こる。これがアクアレディの必殺技だ。この技で何回もヘルマインドの幹部を倒してきたのだ。
「ッ…やった…?」
爆発の反動で壁まで吹っ飛ばされたアクアレディはよろめきながらも立ち上がる。ダメージは相当深刻なものだった。この技は今まで誰にも破られたことはなかったためアクアレディは勝ちを確信していた。
 しかし、その確信はやがて絶望へと変わる。
「…う…そ」
水蒸気爆発を起こして起こっていた煙の中から倒したと思っていた女が何食わぬ顔で出てきたのである。
それもダメージは殆ど受けておらず変わった所といえばビキニのような物が少し破れた程度で本人へのダメージはかすり傷ほども与えられていなかったのである。
女は再びアクアレディとの距離をつめると先ほどのようにボディブローを放つと必殺技を使って力を使い切ったアクアレディは防御する体力もなく、あっさりと決まる。
「あぁ!くあぁ!」
激痛のあまり呻くアクアレディに女は容赦しない。続いて右わき腹、左わき腹を交互に連打、そして、立っているのがやっとの状態になったアクアレディに最後の一撃を入れるために右腕に力を込めた。
そうすると女の右腕は赤く染まりまるで炎をまとったようになった。そして、それを思いっきりアクアレディのボディにぶち込んだのである。
「きゃぁぁぁ!」
壁に思いっきり背中を叩きつけたアクアレディは壁にもたれかかる形で失神した。その際、全ての力が抜けたアクアレディは失禁してしまった。それを見たエヴァはアクアレディを見下す様に笑い、その場面を写真に収めた。
「さて、このお漏らしお母さんを運ばなきゃならないね」
ニヤニヤ笑いながらエヴァは漏らしてしまった小便をよけながら腕につけたブレスレッドを剥ぎ取った。その瞬間、アクアレディは元の「桜井 美咲」に戻った。
「元に戻ってもパンツは濡れたままなのね」
そう嘲笑うと先ほどの女を呼び、美咲を担がせた後、部屋の奥へと消えていった。

5名無しさん:2007/07/03(火) 22:57:34
「ここは…?」
気絶した美咲は冷たい牢獄の中で目を覚ました。
状況を確認しようと立ち上がろうとしたがジャラっと言う金属音がし、自分の両手が後ろに組まれ、皮製の手錠で拘束されている事に気がついた。
更に状況を確認してみると自分の姿は「アクアレディ」ではなく、元の「桜井 美咲」に戻っていることに気が付いた。
また、自分の履いて来たスカートが脱がされてており、黒いパンティから伸びるむっちりとした太ももを存分にアピールしている。
「あら?気がついたかしら?アクアレディ」
聞きなれた声のするほうを見るとそこにはエヴァが。
その横には先ほどの格好のまま美咲と同じように両手を拘束されている夏海の姿があった。
「お母さん!」
美咲を見つけた夏海が美咲の所に走って行こうとするが首輪に繋がれた鎖を持っているエヴァが思いっきり鎖を引っ張ったため、ぐえっという呻き声と共にその場に倒れ、ケホッケホッっと咳き込んでしまった。
「夏海!」
我が愛娘を求め、必死に体を起こそうとするが、15度くらい傾いた所で起き上がれない。
そこで美咲はやっと自分にも首輪がされており、牢のどこかに繋がれている事に気がついた。
「勝手にお母さんのところに行っちゃ駄目でしょう?全くお漏らしお母さんを持つ娘はマナーがなってないわね」
怪しい笑みを浮かべながら低く、しかし夏海にも美咲にもはっきりと聞こえる声で囁いた。
声の低さを不気味に感じた夏海は恐怖のためか小さく震えだす。
「お漏らしお母さん…?」
「フフフ、これを見るかしら?面白いわよ」
そう言うとエヴァはどこからともかく一枚写真を取り出すとそれを夏海に見えないように美咲に見せた。
「なっ…」
それを見た瞬間、美咲の表情が固まった。そして、数秒後に写真の内容を理解した美咲の頬はまるでアニメに出てくる熱したやかんの様に真っ赤に染まる。
その写真は自分が先ほどの戦いで敗北し、オマケに無残にも放尿してしまうと言う屈辱的な内容の写真だ。
「そんな!嘘よ!」
真っ赤にし必死で否定する。
これは合成写真なのだ。唯でさえ今の地球の技術よりも何十年と先を進んでいるヘルマインドの技術なのだ。
巧妙な合成写真くらいいくらでも作れる。決して漏らしていない!…そう自分に言い聞かせたのだった。
しかし、現実、それにエヴァは残酷だった。


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