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掌編小説スレ

56星屑の言葉:2006/07/28(金) 00:48:12


そのまま横たわってくれると思いきや、石川の首根っこに引っ付いたまま離れない。

膝が疲れてきて、とりあえず石川もベッドに腰をおろす。

殆ど抱きしめられている状況で、至近距離からアルコールが香る。



「梨華ちゃん」
「なに?」
「前に聞いたね。・・・覚えてる?」



心臓が一度膨張したような感覚。
その後は、ただ只管に鼓動が早くなる。

覚えている。



「あの時、梨華ちゃんは『メンバーだ』って言ったね。」



首に絡んだ腕。
自然、声は石川の耳元で囁かれる。



「今は?梨華ちゃんもごとーも、もうモーニングのメンバーじゃないね?」
「あ、え、」
「キャプテンコンももう終わっちゃうからそれも無しね?」
「あの、だから、と」



するり。

二人の間に空間が生まれる。
絡んだ視線は、宙に放った問いを問われた時と同じだった。

石川には次の後藤の言葉が分かってしまう。


―――梨華ちゃんにとって、


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