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番外企画スレ
1686
:
名無しさん
:2022/04/04(月) 20:01:28
マズルカは令呪を受け、目にも留まらぬ早業で術式を編み始めた。
バーンは目の前のキャスターが持つ本に魔力が高まっていくのを感じ取った。
(あの本。何らかの魔術の起点か!発動前に叩き潰してくれる!)
一直線に呪文を練るマズルカの元へ向かうバーン。
その目の前に、マズルカが戦闘前に仕舞っていた馬車小屋が現れた。
その上に立つローブを纏った金髪の魔女が飛び乗り、魔術の詠唱を唱え始める。
そしてバーンに向かって呪文を唱えながら跳躍して飛び掛かった。
強大な魔力の高まりは未だ馬車小屋の後ろから感じ取れる。
バーンはマズルカの切り札が詠唱終了から起動までタイムラグのある物だと瞬時に予想した。
(本が力を発揮する前に自身が捨て身で時間を稼ぐつもりか。舐められたものよ!)
自分に飛び掛かるキャスターと馬車小屋の背後の本。
小屋といっても今のバーンの前には一撃で跡形もなく粉砕できる紙きれのような存在でしかない。
こちらに飛び掛かるキャスターを殺すのも、馬車小屋ごと本を潰すのも一手で済む。
そしてバーンが攻撃したのは目の前のキャスター。
例え強力な切り札だろうと術者のキャスターを一瞬で殺せば術式は不発。
せいぜい行き場を失った魔力が中途半端に暴発する程度に終わるだろう。
そして自殺同然に自分に飛び込むキャスターを横殴りの一手で粉砕した。
余波を受けただけの馬車小屋も衝撃だけで台風に飛ばされるボロ小屋のように砕けて吹っ飛んでいく威力。
霊基など粉々に粉砕された筈だった。
しかし馬車小屋が吹っ飛んだ後、そこに残っていたのはローブと帽子を外したマズルカだった。
同時にバーンは理解する
(人形か!!)
マズルカは時空爆散の術式を組みながら、同時に馬車小屋を展開し、
マズルカと似た髪型の人形兵に帽子をローブを剥ぎ取らせ着用させた。
そして術式を編む僅かな時間を稼ぐことに成功したのだ。
(このような場面でキャスリングとは、小癪なッ!)
と、悠久の時を過ごした知恵者であるバーンはチェスにおいてルーク(城)とキング(王)を入れ変える指し手の一つ、キャスリング(入城)を想起する
その特殊な動きはチェス本来だと多数の条件を満たさなければならず、特にキングにチェック(王手)が掛かっている場合は成立しないのだが、バーンはこれと同じような場面を一瞬だけ思い返した
それは武人ハドラーが自身に反旗を翻してそれを返り討ちにする際、ハドラー親衛隊の一柱であるルークのブロックが特殊能力を発動させて主君ハドラーを救出し代わりに戦死した、という一幕である
元々は新生したハドラーにバーンが与えた新たなる戦力であり、なおかつバーンが所持していたオリハルコン製のチェス駒から生み出した禁呪法生命体である
それがこのような形で自己犠牲の精神を発揮して主君のために動き、創造主の想定した動きを超えて、ハドラーとの間に気付かれた強固な絆によって無理を押し通したのだ
それは苦し紛れのような小さな奇跡、だがあの大事な場面で邪魔をされたバーンにとっては苦虫を噛み潰すような記憶として鮮明に覚えている
そして本来ならば取るに足らない記憶としてそのまま封を閉じているところだが、奇しくもマスターの一人からハドラーについて問われたことで連想してしまったのかもしれない
ともあれ、あの時のように「入れ替え」という状況は似てはいるが、厳密には細部の状況は違っている、それでもこの重大な局面で羽虫程度でしかないキャスターに出し抜かれたことに、バーンは憤りを感じずにはいられない
無論、奇跡に辟易しているバーンはこの場にいる全員を侮ることなく、徹底的に叩き潰すつもりでいる
キャスターが令呪によって魔力を増幅させて何か仕掛けてくる様子であり、たとえ対城宝具級の攻撃を仕掛けられたとしても耐えきる自身がある、とはいえ万が一すら油断するつもりはないバーンは身代わりの人形兵を壊してすぐに本命への攻撃に転じた
――しかしながら、ここはバーンの思惑を越えた超常が集う闘争の場なり
一寸の虫にも五分の魂、それは神の雫が最後に見せつけた人間達の底力の如く、バーンの想像を超えた奇跡が起きてしまった。
マズルカは大魔王に妖路歴程を投げつけた。
(太陽の代わりにこれで満足していろ!大魔王!)
「妖路歴程・時空爆散――――!!!!」
その閃光に、大魔王バーンは三度フォーリーナ―の『悍ましき熾天の彼方(スーパーノヴァ)』を受けたのかと錯覚した。
そうだとしたら、またダメージを受けようとも耐えられただろう。
喩え心身を折る幻想を流し込む宝具といえど、3度目ともなれば何を見せられるか知っている分、心構え、馴れというものが生じるものだ。
「ぐっ…!」
これは『英霊』のマズルカの技ではない。あくまでキャスターという器で顕現したサーヴァントの技。
世界に穴を開け、対象を世界の外側の無の領域まで弾き飛ばす力などない。
だがその単純で莫大な魔力の爆発は、大魔王といえど霊基を消し飛ばすに十分な威力を持っている。
「…!」
巨大な爆発が起き、太陽の存在感が霞むほどの閃光が周囲に放たれた。
【マズルカ@ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団 霊基消失】
【真・大魔王バーン@ダイの大冒険 霊基消失】
(ごめんね。ココアちゃん。)
(この宝具は全ての魔力を使う技…。肉体のあった英霊マズルカなら重体で済んだかもだけど、サーヴァントの私が使えば消失は避けられない。)
(…元気でね。)
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