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第三外典:無限聖杯戦争『冬木』

39名無しさん:2019/04/22(月) 01:14:06

――――小さくはない動揺が広がっていく。

当然だろう。彼がたった今、言い放ったのは"殺し合い"の宣言だ。
万能の願望機……"聖杯"。手に入れれば、汎ゆる願いが叶うとされる聖なる杯。それを手に入れるたった一人を決めるために行われる生存競争。
即ち、"聖杯戦争"。……理解が及ばないのは、当然のことだと思いたい。この場に広がる動揺こそが、その肯定である……誰かが声を上げる筈だ。そう思った。

「……ふむ、ここまではよいか」

だが、それは起こらなかった。非難の声も、拒絶の声も。
右を見ても、左を見ても、そういう気配はなかった。たった今起きたざわめきは……動揺のそれではなかった、ということになるのであろうか。
それでは、ここに居る人間は、皆――――あの男の言う通りに、全て理解している?

「各々、既に契約している"サーヴァント"――――英雄の影法師、それが君達の剣となり、盾となり、栄光への道を切り拓くものだ。
 それを用い、こちら側の用意したルールに則り。勝者を決める」

話は矢継ぎ早に進んでいく。サーヴァント……先の騎士達と同じものだろうか。確か、アーサー・ペンドラゴン、と名乗っていたような。
有名なイギリスの……円卓の騎士、だっただろうか。先のガウェインと名乗った騎士もその一部であったような。
歴史上、或いは伝承上の人物。それを……自分と同様に、ここに居る人々は、ひとつずつ持っている、ということか。


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