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第三外典:無限聖杯戦争『冬木』

31名無しさん:2019/03/12(火) 23:03:31





眼の前に、一人の騎士が立っていた。
美しい金色の長髪、青い瞳に、正しく騎士然とした鎧と、その手に握り締める剣は……たった今、自分を斬り刻んだそれに勝るとも劣らない輝きを放つ。
何よりそこにあるのは、圧倒的な存在感だった――――言うならば、カリスマとも言えるだろう。そこに立つだけで人々を魅了する、その立ち姿。
それを垣間見た、白銀の騎士は――――

「ああ、ああ、そんなまさか。まさか、貴方が、ここに現れようなど」

酷く狼狽していた。歯を食いしばって、表情を歪め。恨みがましいとすら言えるほどの視線を、金髪の騎士へと送っていた。
明確に異常であった。そしてその姿は、その感情に呼応するかのように黒いノイズの領域を増していく。
その視線を受け止めた金髪の騎士は、一度その瞳を伏せたならば……そこに確かな意思を灯して、再度青い瞳を開き、真っ直ぐにその姿を見据えた。

「――――――――騎士王、アーサー・ペンドラゴンの御前である。その剣を振るう無礼に応じる必要はあるか、ガウェイン卿」

それが起点となったのか。一度、見るからに膨れ上がり、そのまま爆ぜるかのごとく見えた、白銀の騎士の表情は。
然しそこで、一度不自然なまでに"凪いだ"。そしてその口元に、僅かに笑みを浮かべたならば、剣を鞘へと納め……そして、その右手が、自身の顔を覆った。


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