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第三外典:無限聖杯戦争『冬木』

12名無しさん:2018/12/17(月) 22:01:41







「何だよ、ルークのやつ。気取っちゃってさぁ! なぁ、赤霧」

屋上への階段を、間桐凱音と共に歩いていく。
ルーク・カートライトは、用事があると強引に話を切り上げて去っていった。残されたのは二人で、自分もと言い出そうとしたが。
凱音はしっかりと自分の肩を掴んで離さず、有無を言わさず連れて行った。危うくセクハラで訴えるところだったし、実際にその頬には綺麗な紅葉の痕があったが。

「もしかして、あいつ女でも出来たか……? 洒落臭ぇ……」

ショウジキナイワー、とでも言いたくなるくらいの現状。口には出さないまでも、肩を竦めてため息を吐く。
屋上の吸血鬼。夕暮れ時に、沈む太陽に紛れ現れる。金髪灼眼、白いドレスを身に纏い踊る――――アニメや漫画に影響されすぎている。
そも、吸血鬼ならば動くのは夜だろう。何故夕暮れなのか……そう思っている内に、屋上の扉の前へと辿り着いた。
向こう側には、特に気配は感じない。それもそうだろう。殆どの生徒は下校に夢中。わざわざ噂話を尋ねる為に、やってくるような幼稚さを持つのは中々いない。
いるのは、目の前の彼ぐらいか。

「――――じゃ、行くぜ」

目を輝かせながら、扉を開く彼を、呆れ気味に見送る。ガチャリ、と余りに軽快に回ったドアノブ、キィと甲高い音を立てて開く鉄の扉。
冷たい冬の香りとともに、夕焼けに覆われた空が、飛び込んできて――――そこには。


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