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【投稿リクエスト117より】生きた銅像

1生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/01(金) 07:21:34 ID:PJX/Jqqs
銅像の中で身動き一つとれずに閉じ込められた女性が人目に晒される事で興奮を得ているというお話です。期待にそえるものか分かりませんが… 。

2生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/01(金) 07:22:40 ID:PJX/Jqqs
ある博物館に女人像の銅像がある。
細くしなやかさを感じる女人像。
女人像には不思議な噂があった。
館内が寒い時に女人像の乳首が勃起するというもの。

噂を聞きつけたテレビ局が真相を確かめるべく定点カメラをセットし、検証されることになった。
しかし、長時間の撮影にも関わらず女人像に変化は見られず、ただの噂だったことが立証された。


僕は番組でその女人像を見てから虜になった。
休みになると自宅から離れた博物館へと足を運んだ。

実際に自分の目で見ると、テレビの映像とは違い女人像の良さが分かる。
言葉で言い表せない魅力を感じた。

3生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/02(土) 07:28:10 ID:GI1XJh6s
早速、週末に博物館を訪れる。

番組で取り上げられた事もあり来館者は多く、女人像の前に人集りが出来ていた。
近くで見るとまた素晴らしい。
しかし、僕の後ろには並んでいる人もいる為、その場に留まる事はできなかった。

折角だからと館内を見て回るが女人像ほどのものはなかった。

僕は毎週土日、博物館に通い続けた。
特に趣味がある訳でもないので、女人像に会いに行くことが僕の趣味となった。
それに博物館内は冷暖房も効いていて静かで落ち着けたのが理由だ。

4生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/03(日) 09:44:16 ID:uniyiEzE
平日のある日、有給休暇の消化の為休みを取った。
土日と同じように博物館の女人像に会いに行く。
しかし、この日、女人像は展示されていなかった。
そんな事もあるのかとガッカリしながら家に帰り、無駄に1日を過ごした。

その週末にいつものように博物館に行く。
平日に女人像は展示されていなかったので、展示が終わってしまったのかと心配だったから。
しかし、女人像はいつもの展示場所にいつもと変わらず立っていた。
僕はホッとし、胸を撫で下ろした。

博物館に通い始めた頃は、番組の影響もあり来館者も多かったが、次第に減っていき、今では5、6人との時もある。

そしてついに運命の日が訪れた。
その日は館内には誰もおらず、来館者は僕だけだった。

5生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/04(月) 13:36:11 ID:lH/o0U1g
いつものように女人像のところへいく。
いつもと変わらない美しさ、魅力が僕を大胆にさせる。
広い館内で人の気配が一切しない。
静まり返った館内では自分の鼓動が聞こえてきそうなほど。


僕は意を決して行動に移す。
それは女人像に触れること。
柔らかそうな乳房、凛とした乳首に触れてみたい衝動に駆られていたが、周りに人がいる事で抑制されていた。
しかし、今は誰もいない。
つまり、僕を抑制するものは何もなかった。

女人像に近づき台座に登り、両手で乳房を鷲掴みにし、指の間に乳首を挟む。
ずっと、これをしてみたかった。 
“ん!?“
銅像なのに柔らかい。
ビックリして台座から落ち、尻餅をついた。
女人像を見上げると女人像が瞬きをした。
「え!」
僕は目を擦り、女人像を凝視するがその後は動きがない。
女人像の乳房に触れた手を見つめる。
あの感触は銅像ではなく、人の様な感触だった。
それに瞬きをした様に見えた。

6生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/05(火) 12:23:13 ID:lH/o0U1g
女人像の周りをグルッと一周してみる。
毎週見に来ている時となんら変わりはない。
銅像なので当然ブロンズ色、光沢加減もいつもと変わらない。

たが、女人像を注視する事で気づいたことが一つ。
女人像の腰から右膝にかけて下半身を隠している衣服の一部分に違和感を感じる。
普段ならきっとそんな事は気にも留めないだろう。

しかし、今は違う。
女人像の乳房の柔らかさに触れ、瞬きも見てしまったからこそ気づけた。

館内に人の気配は全くない。
再び台座に登ると衣服に違和感を感じたところに触れる。
周りとは違いココだけは柔らかい。
その部分の上側、来館者からは見えないところに隙間もある。

7生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/06(水) 07:40:27 ID:/ywxesGQ
僕はそこへ手を入れてみた。
生温かい。
その先には管のような物。
そしてその管を遡っていくと、人肌の感触。
それに毛のようなものもある。
その毛を掻い潜った先には女性器のような割れ目、穴があった。
穴からは粘液が出ていて指がスルッと入る。
すると女人像が身震いした。
粘液からは女性特有の匂いがする。

指を出し入れすると、僕以外で激しく呼吸する音が聞こえ始め、それはどんどん大きく速くなっていった。

さらに僕は手を伸ばし、先ほどとは違い今度は乳首だけを摘んでみた。
また、女人像が身震いした。
乳房を鷲掴みにした時と違い乳首は硬くなっている。

その時、“カツカツ“と足早に近づいてくる靴の音。

人が来たと分かり慌てて台座を降りて、その場を離れた。
幸い気づくのが早かったので、銅像に触れていることはバレずに済んだ。
気まずさもあったので、その日はそのまま帰宅した。

8生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/07(木) 07:56:32 ID:BcUPcnAA
翌日、日曜日も博物館に行く日だが、女人像に触れたい衝動を抑える自信がないこと、女人像に触れたことがバレていてはまずいと思い博物館へ行くのはやめた。

週明けの月曜日、一週間の始まりが憂鬱で仕方ない。
女人像に逢いたいけど逢えない葛藤の中で日曜日を過ごした。

モヤモヤした中で、自分を見つめる視線を感じた。
僕を見ていたのは、いつも前の机で仕事をしている同僚 石塚奈緒。
僕が視線に気づき目を合わせると睨まれた。

人付き合いのあまり得意ではない僕は会社でも交流は少ない。
石塚さんも僕との距離を取っていたのだが、ある時から笑顔で話しかけられるようになった。
彼女に何かした訳でもないのに、不思議に思っていた。

ところが今日はどうだろう。
会話も交わしていないし、気分を害した覚えも全くない。
唯一、交わしたのは挨拶だけ。
それも無視されてしまった。

9生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/08(金) 10:49:17 ID:lH/o0U1g
一体何なんだろう。
女性は難しいと思いながら、仕事をこなしていく。
しかし、いつも笑顔だった石塚さんを何故自分は怒らせてしまったのか気になり、石塚さんを見る回数が多くなった。
でも目が合うたびに睨まれる。

チラチラ石塚さんを見ていて、何かにリンクしそうな、しないようなスッキリしないまま午前中が終わった。

午後も同じ。
石塚さんと目が合うたびに睨まれる。
その視線が突き刺さるように痛く、思わず目を閉じた。
その時、まぶたの裏に浮かんできたのは女人像だった。
女人像の顔がズームアップされた時、眼を見開いた。

女人像の顔が石塚さんとピッタリ重なったのだ。
「あ!」
思わず大きな声を出してしまった。
「おい!どうした?」上司が声をかけてきた。
「すみません!なんでもありません」
と返事を返す。

石塚さんはしらけた感じで僕を見てきた。

10生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/09(土) 17:49:25 ID:fqydPcC6
いろいろ思い返してみる。
確か女人像の放送日は。
さすが思い出せない。
目の前のパソコンでネット検索すると、ヒットした。
その週に博物館に行った。
それからしばらく博物館に通い始めた頃からだろうか、石塚さんと親しく話すようになったのは。

【女人像の中身は石塚さんなのか?】
この事が頭から離れないまま、仕事も手に着かないまま、終業時間となった?

思い切って石塚さんに聞いてみようと思ったが、石塚さんはすでに帰って、姿はなかった。


翌日、仕切り直しと思ったが、石塚さんは社内の女性社員数人と温泉旅行に行ったそうでしばらく休みだった。

モヤモヤしたまま、週末を迎えた。

11生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/10(日) 07:37:52 ID:UGmQKkHg
居ても立っても居られなくなった僕は、博物館へと向かった。
館内には数人の来館者。
いつものところに女人像は立っていた。

僕は女人像の前に行き、ジッと女人像を見つめる。
今までは銅像として見ていたので、感じたことはなかったが人の気配がする。
女人像には人が入っている。
そう確信して女人像と対峙する。

ジッと見つめていると女人像の目が心なしか少し動きがあるように見えてくる。

そんな時、女人像を見る来館者が近づいて来た。
女人像ばかりをずっと見つめていた僕を変な目で見る来館者。
その後の来館者とも同じようことを繰り返す内に、警備員が近づいて来た。

注意されて出入り禁止になっても困るので慌ててその場を離れる。
しかし、僕のことを変な目で見てきた来館者が多数いるため博物館を出た。

12生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/11(月) 08:06:23 ID:58i/ISiw
明日は休みなので、今日はとことんまで待ってやろうと決意してやってきた。
女人像の中身が石塚さんであることを確かめる為に。

博物館の閉館時間まで周辺のショッピングセンターなどで時間を潰す。

閉館時間には博物館から駅へ向かう道の途中のベンチに座り、来るかどうかも分からない石塚さんをひたすら待つ。

今日はやたらと冷える。
手足が冷たくなっても、耐えながら石塚さんを待った。
閉館時間20時から3時間待ったが、石塚さんが通る様子はない。
それどころか人通りも全くなくなった。
もうそろそろ終電もなくなる。

女人像は石塚さんではなかったのか。
車で帰ったのか、違う道で帰ったのか。
いろいろな想像が頭を過ぎる。

「はぁ、一言謝りたかった」深いため息とともに出た言葉だった。

13生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/12(火) 07:40:35 ID:tT4wBXKI
俯いたほっぺたに何かが触れる。
「熱っ!」
ビックリしてベンチから落ちる。

「何してるの?こんな所で」
その声は女性、見上げるとそこには石塚さんがコーヒーを持って立っていた。

「ビックリしたぁ!」僕はお尻を叩いて立ち上がった。
「何してるかって、待ってたんだ石塚さんを、一言謝りたくて」
「ごめんなさい!」
矢継ぎ早に話す。

石塚さんは少し困惑した様子で「もういいよ、いきなりだったからビックリしちゃって、仕事でどんな態度取っていいか分からずにあんな態度取っちゃって、こっちこそごめんなさい」と。

女人像のことは一切触れていないのに、話が噛み合う。

「コーヒー飲む?」
石塚さんがコーヒーを差し出す。
「うん、ありがとう、座ろう」
並んで腰を下ろす。
「コーヒー開けて」
石塚さんが自分のコーヒーを差し出してきたので、開けて返す。
「ずっと朝から待ってたの?」
「うん、この間のこと謝ろうと思って」

14生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/13(水) 12:38:47 ID:6H.MXsSc
「なんで分かったの?私だって」
僕は少し考えてから女人像のことから話し出した。
「テレビで女人像の放送を見た時、凄く惹かれたんだ、一目惚れみたいに」
「で、実際に逢いに行った」
「凄く魅力的で素敵だった、で博物館に通い始めたんだ」
石塚さんは知っているよ、といった感じで頷く。
「それで、あの時の事があった翌日は博物館に行かなかった、いや、行けなかった」
石塚さんはウンウンと頷く。

「翌日、会社で石塚さんが怒っていた事がすごく気になって仕事に手が着かなかった、それで自分が石塚さんを傷つけたと思った」

「目を閉じて必死に思い返そうとした時、出て来たのは女人像の顔だった」
「笑顔の石塚さんと女人像が重なり気づいたんだ、僕は石塚さんが好きだということに」
「それで、嫌われて当然の事をしたのだから仕方ないけど、せめて謝りたかったんだ」

石塚さんはウンウンと頷いている。
「じゃあ、条件付きで許してあげるわ」
僕は少し喜んだが、条件が気になる。
「条件ってなに?」

15生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/14(木) 12:37:05 ID:lH/o0U1g
石塚さんは先ほどとは違い、顔を赤くして下を向いている。
「えーと、私と付き合ってくれるなら許してあげる」

僕は石塚さんの手を握り、
「それは僕が提案したい位の条件だよ」と返した。
石塚さんはこちらを向いて目を閉じる。
僕は彼女に優しく口づけをした。


それから少し寒い中、人通りのないベンチで女人像の話を聞いた。

彼女は拘束されたり、閉じ込められたり、人目に晒されることで興奮を覚える性癖があること。
博物館は同じ性癖を持つ叔母さんによって、女人像として展示してもらえるようになったこと。

女人像には全身を薄い皮膜でコーティングした後、目と胸と股のところだけが露出するようにした石膏像に閉じ込められ、ブロンズ色に着色されること。

目は同じブロンズ色のコンタクトを入れているので、来館者からは分からないが、石塚さんからはよく見えること。

さらに股のところには、長時間の展示に耐えられるようにカテーテルが入れられておしっこは出来るようになっていることを教えてくれた。

僕はそこから手を入れてしまったのだと分かったと同時に反省した。

16生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/16(土) 07:37:41 ID:/yatM1GY
「寒くなってきたね、帰ろうか」
石塚さんに促されベンチを立つ。
「そうだね」と言って腕時計を見る。
いろいろ話している内に終電の時間はとっくに過ぎていた。

「終電行っちゃったね」
石塚さんは笑顔で
「ファミレスでもっと話しよ!」と。
僕は笑顔で頷き、手を繋いでファミレスへ向かった。

2人で朝まで話しても話は尽きない。

そんな石塚さんのまぶたには僅かにブロンズ色の塗料が残っていた。


おしまい

17名無しの作家さん:2020/05/16(土) 15:47:17 ID:gOJbBJJY
これでお終いなのは、ちょっと物足りないです。
彼女が女人像になる場面や、それを彼が見る場面、女人像になっている間の彼女の独白などが欲しい気がしますが。

18名無しの作家さん:2020/05/16(土) 17:29:42 ID:ZEa8aGIg
最後まで読んでみたけど、たぶん >>17 が足りないと思っているのは
そのあとの石塚さんのリアクション1話分なんだろうな。
この後彼女が引き続き像になるのか引退して僕だけの像になるのかは作者さんの
意向なので少し延長してほしい。文が飛ぶんであれば訂正なども加えて
スレまとめにリクエスト出してまとめてもらえばいいわけだし

19生きた銅像 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/18(月) 12:00:23 ID:NOKQaZPQ
確約はできませんが、石塚さん目線を書いてみようと思いますので、もう少々お待ち下さい。

よろしければ、ご指摘頂いた方々の理想的なものを書いて頂いても結構です。
よろしくお願いします。

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