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理想の姿
1
:
名無しの作家さん
:2018/02/26(月) 16:00:51 ID:c0rbxwPk
着ぐるみや全身タイツに魅入られた人々のある種の理想です。
初の投稿なので粗や「着ぐるみものじゃないかも」などはご容赦ください。
2
:
名無しの作家さん
:2018/02/26(月) 16:14:34 ID:c0rbxwPk
注:R‐18前提で書いています。後着ぐるみが出てくるまで時間がかかります。
朝、私は職場の宿舎の、殺風景な寝床で目を覚ました。
そこにいる自分は、一糸まとわず、全身脱毛した成人女性。
…もう、普通の服を着なくなってどれ程になるだろう。
部屋にあるユニットバスで軽く洗顔などをすますと、
いつも複数のカラバリをそろえてある顔をも覆うタイプの全身タイツから、赤を選んで身に纏った。
タイツにはすべて排出物を吸収するためのアタッチメント(ナプキン型)が股間についており、
それを交換することでトイレ代わりになるようになっている。
…色越しに見える靄の掛った視界、両手足の指がついていないゆえに、原始的にしか振舞えない腕、これが今の私―着ぐるみの「生体素体」。
着替え終わった後いつものように、宿舎の食堂へと向かう。
「なぎさ、おはよう!」、「おはよう、かおる」、「ちひろはどう?」、「まあまあね、しのぶは?」
私たちは「素体」となる事を選んだとき。元の名前を捨て、男女区別のない新しい名前を自らに付けている。
私の今の名は「なぎさ」。
着替えた後、
3
:
名無しの作家さん
:2018/02/26(月) 16:37:52 ID:c0rbxwPk
私たちが摂る食事は無色透明な液状サプリメント。一応味はついているし栄養満点だが、味気ない事は確かだ。
それにタイツの構造上いつも布越しになるし、口から摂取しなくでも、注射や点滴でも問題はなく、
またこの「仕事」につく時、私たちは全員特殊な改造を受け、一週間に一度の栄養・水分摂取で体がもつように改造されているのだ。
だがまあ、こんな仕事だからこそ。「皆で食事」という人間味を保ち続けるのも悪くはないだろう。
私たちは様々な体つきをしている。
中肉中背で平均的な男性らしい「かおる」、巨乳で小柄な「ちひろ」、巨体で筋肉質男性に見える「はるか」、スレンダーな女性「しのぶ」…
だが皆、ここに来るとき一斉に声帯に手を入れており、個人差はあるが皆アルトヴォイスの「女声」となっている。
互いにこれまでのことを話し合うことはあまりないが、共通しているのは皆「この自分は自分ではない」という違和感を抱いていた事。
だからこそ、今までの自分の「全て」を捨て、「全身脱毛」・「声の改造」を受け入れ、「人としての自分」を捨てたのだ。
「皆さーん、仕事の時間ですよー」
そういっていつもと同じように声を掛けたのは、この仕事で上司にあたる「社長」。
本当に社長なのかは知らないが、私たちと同じ全身タイツを纏い、私たちに「仕事」を与える人なのは確かだ。
「かおるは3日間、ハートちゃんになってキャンペーン用として頑張って下さーい」
「しのぶは一か月間ダッチワイフになってBさんの家にレンタルでーす、Bさんは事情を知ってる人なので食事は大丈夫でーす」
「はるかは一週間ホテルのダブルベッドになってくださいねー、声を出さないように頑張ってくださいねー」
そして…
「なぎさは5日間、お馬さんにになって牧場にレンタルでーす、子供達に乗られてとっても楽しいですよー」
4
:
名無しの作家さん
:2018/02/26(月) 16:54:23 ID:c0rbxwPk
社長の告知が終わると、私たちはいつも宿舎の地下にある「クローゼット」へと向かう。
無数の着ぐるみ…それも普通人が想像するファンシー系だけでなくグロデスクなものや器物系、マネキン系等等…
様々な種類のものが半透明の箱に入れられている場所で、私は少し時間がかかったが「乗馬用馬」の着ぐるみを探し出した。
それはとてもリアルなもので、鞍の部分にファスナーが用意されており、ファスナーも付属している倉及び毛皮で偽装できるようになっている。
私はファスナーを開けると、その馬へとするすると入りだした。
体格の都合上、本来の私の顔は馬の胸部分に入ることになり、全身タイツと合わさってこの時点でほぼ私から「真っ当な視界」は奪われる。
あるのはただ…赤と茶色に彩られた空のみ。…なんて素晴らしいの。
思わずはしゃいだ私は、つい目が見えないことも忘れて四足歩行してしまった。
幸い虎や犬の着ぐるみで慣れてはいたが、少々危険だったかもしれない。
「こら!なぎさ!何はしゃいでるんだ!」そう声を掛けるのは宿舎の事務員の一人。
彼らは私たち着ぐるみを運ぶ役だが、私たちの性質には引いているらしく、ペットが動物並みに扱われている。
でも「人でなくなること」を願う私たちにとってそれはご褒美。おとなしく忠犬の様に彼に従い、(似ていなかったが)馬の様に鳴きながら彼がつないだ綱に引かれて輸送車へと歩いて行った。
今私の視界はないも同然だが、コンテナから感じる息遣いはいつも心地よい。
ファンシーなマスコット姿のかおる、ゴムの様なラブドールと化したしのぶ、そこにはるかが詰め込まれているとはおもえないダブルベッド、
他にもいる私たちの「仲間」達。そして「もの」として各地にレンタルされ、時に私たちを「売る」のが、この会社、「着ぐるみや」なのだ。
5
:
名無しの作家さん
:2018/02/26(月) 17:23:44 ID:c0rbxwPk
「着ぐるみや」が手掛けるのは、表向きには各種人形やロボット、無機物のレンタル&セル。
しかしその実態は、人が中に入った「着ぐるみ」をレンタルし、「着ぐるみの素体」と化した人間を扱う会社なのだ。
それだけを聞くとかなり鬼畜な会社に見えるかもしれないが、実際はそうでもない。
もちろん大っぴらになれば問題にはなるが、「素体」は全員綿密な面接によって選出されており、また「素体」の身内にもきっちりアフターケアはしている。
「素体」の家族が納得しない場合は、やむを得ず「素体」の同意の元「素体」に社会的死を演出してもらうことになるが、死んでも素体になりたいと思うもののみ、この会社には集っている。
…「男であること」に絶望していた「かおる」
…ものになって人にぞんざいに扱われることにフェチを感じていた「はるか」
…ニンフォマニア高じて、「人形として無数の男に弄ばれたい」と思うようになった「しのぶ」
…巨乳な自分を誇るあまり、ションベン小僧ならぬ巨乳少女像になりたいと願い、今となりでブロンズ像スーツに包まれ、その体を(2重の布越しだが)誇っている「ちひろ」
皆自分の願望を募らせるあまり(人はそれを「こじらせすぎてる」と言うのだろうが)人を辞め、人以下のもの、着ぐるみに「生気」を吹き込むための芯として生きることを選んだものたち。
そして、時に気に入った客とは、双方声と体を交わしあって「買い取られる」こともある。
もちろん客は「ものとして」私たちを買うため、大抵は「素体」とセットで私たちを詰め込む様のベッドや抱き枕もお買い上げいただき、最低でもそれ越しで触れ合ってもらうことが絶対条件となる。
私たちは「素体」となる時、全ての生殖器官を除去し(精子・卵子はバンクへと寄付する)、ただの膣・クリストスないし陰茎のみの生き物となるため、性的な願望には一定以上答えられないようになっているからだ。
…時に、そんな私たちを持て余し、捨てられてしまう「素体」もあるが、そうなった場合でも「素体」にはGPSが埋め込まれているため、いざという時には任意でそれを起動して回収してもらえばいい。
中には「野生に帰る!」と言って、動物園や水族館で動物着ぐるみを着て余生を過ごすものや、
「付喪神ロール」に憧れるあまり、「仕事での功績」を盾に会社にせがみこみ、デパートのマネキンとして、夜だけこっそり動いて栄養摂取するファンタジー存在役となるものもいる。
…解説が長くなってしまった。
そうこうしている内に私たちは次々と仕事先へと届けられ、最後は森近くの牧場へと運ばれる私のみとなった。
6
:
名無しの作家さん
:2018/02/26(月) 17:46:45 ID:c0rbxwPk
え、私の「素体になりたかった」理由は何だって、それは…
「わーい、お馬さんだぁ!」
着ぐるみ馬とは知らずに「私」に乗ってくる子供達。
その圧迫感は、実に私をイカせる。濡れさせる。男ではないが勃起させられてしまう。
感じるのは声と感触のみなのに、その感触が私をうずかせる。手綱が無かったら駆け回りたいくらい気持ちいい。
…そう、私の望みは誰かに「乗られる」こと。
時にソファー、時にベッド、時にメリーゴーランドの馬、
誰かが私に「乗ってくる」時、処女のまま去勢されたはずの私の体はうずくのだ。
かつて人だった頃、私は恋愛や人間関係に興味を持てず、いつまでも処女のままだった。
ノーマルなエロ作品を見ても感じなかった私を唯一イカせてくれたのが、拘束系の作品群だった。
それを直に自分で体験したい、そう言った私の気持ちに応えてくれたのが「着ぐるみや」だった。
どうせ私は社会人としても不適合者だったし、それだったらいっそ「素体」になった方がずっと幸せだった。
それに、「素体」の喜びは着ぐるみを着ている時だけではない。
思う存分乗られ、不自由な視界ながらも草原を駆け回りもした5日後、レンタルが終わって宿舎へと戻って来た。
事務員によって馬から出され、部屋に戻った後、いつものように鏡の自分に魅入られた。
…ずぶぬれになったアカイ人型、濡れてテラテラと輝いても見えるその肢体は、もはや生の自分より素晴らしい。
本来は着ぐるみをあまり傷めないための全身タイツだというが、全身タイツで引き釣り出され、物の様に部屋へと運ばれる時の自分は、きっとどうしようもなく美しい。
そしてタイツを脱ぎ、全裸となった自分。本来なら「生身」であるはずの肢体は、今や人形の如くほっそりとしてマネキンの様にも思える。
-これが、私の「素体(裸体)」。たぶん、私はもう人じゃない。この裸体は骨組みでしかない。
だから、もう服はいらない。だって私は骨だから、ものの中で蠢く血だから。
だから私をもっとものにして、もっと私に「乗って」。
私は幸福だから。女体盛りじゃ満足できないくらいの「もの」だから。
私は「なぎさ」、人に乗られることが最大の幸福な人形。
終わり
7
:
名無しの作家さん
:2018/02/26(月) 17:52:41 ID:c0rbxwPk
後書き
着ぐるみものや拘束ものがどうしても「リョナ」系・「うっかり」系・「マニアックプレイ」系・「仕事」系によりガチだったので、
「リョナ系に見えるけど実はそういうのが好きな変態集団」や「それを支援するもの好き」がいたらなあという発想から生まれました。
ちなみに作中で触れませんでしたが時代設定は近未来、「着ぐるみや」は着ぐるみフェチの金持ちが作ったもので、
実は創立者(男)自身も、本業である大企業のピロティにある「女性型案内人形」の中に入っているという設定です。
ファンタジーすぎる中身になりましたが、ご容赦ください。
8
:
名無しの作家さん
:2018/02/26(月) 18:59:28 ID:jGwXSDEg
乙です!
とても続きが読みたいです
できればおねがいします!
9
:
名無しの作家さん
:2018/02/26(月) 19:15:08 ID:ji7xxW6Y
支援!
10
:
名無しの作家さん
:2018/03/09(金) 17:53:19 ID:j4sTx/po
狼や馬になって乗られて頑張るなど
つづきが気になります
他の人の話もぜひ読んでみたい
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