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ホームセンター

1プロローグ:2017/12/19(火) 07:53:09 ID:ct2LjR3E
妄想 着ぐるみ小説スレでNGワードで投稿できなかった第3話とその続編です。

2第1話:2017/12/19(火) 07:53:44 ID:ct2LjR3E
土日のホームセンターには人も多く訪れ集客を見込み特価品も多く並ぶ。
そして時に着ぐるみが登場することも。
そのホームセンターに現れた着ぐるみはスプレー缶の着ぐるみ。
初めはただの置物だと思えた。
何故なら全く動かないから。
スプレー缶の着ぐるみは制汗剤でピンクのボディに商品名を大きく表示していた。
客が制汗剤を手に取りカートのカゴへと入れると真っ直ぐな体を少し曲げ会釈をした。
それを見て私はこの着ぐるみに釘付けになった。

スプレー缶の着ぐるみの高さは160cm程度、中に入っている人はおそらく150cmかそれに満たない人が入っていることが想像できた。
着ぐるみがどうなっているのか気になった私は着ぐるみの周りを遠巻きに一周してみる。
背中側と思しきところにファスナーなどは見当たらない。
単に足元が開いていて被るタイプだと想像した。
その後も客が制汗剤をカゴに入れる度に会釈をしている。私がこの着ぐるみを見つけてから30分ほど経った。その時事件が起きた。

やんちゃそうな男の子の兄弟が勢いよくカートを押して走ってきた。
広い通路とはいえはみ出して立っている制汗剤の着ぐるみに見事に衝突。
全く男の子たちに気づいていなかった制汗剤の着ぐるみは踏ん張ることも出来ず床に倒れた。
当の男の子たちは互いに責任を押し付け合いながらそのまま走って逃げていった。
制汗剤の着ぐるみはいも虫のように床を這いながら立とうとしているようだったが両手がないので虚しく床を這い回るだけ。
それを見ている客も着ぐるみに手を貸すことはなかった。
辺りを見回しても近くに店員はいない。普通着ぐるみにはスタッフがついているのだがそれもいない。
私は制汗剤の着ぐるみに近づき起こしてやった。
着ぐるみは小さく中に入っている人も小さく軽かった。
声は出さないが着ぐるみは体を曲げて何度も会釈してくれた。
それが恥ずかしく私はすぐにその場を離れた。
着ぐるみを起こす時に間近で確認したが着ぐるみの底に穴が開いていて被るタイプでもなくスプレー缶のキャップも取り外しができるものでもなかった。
どうやって着ぐるみを着たのか全く想像できなくなってしまった。

3第2話:2017/12/19(火) 07:54:18 ID:ct2LjR3E
その後もこの制汗剤の着ぐるみの様子を離れて見る。
ホームセンターが開店したのが9時。
そろそろ12時になる。
開店から当初から着ぐるみが立っていたからそろそろ3時間。
休憩に入ると予想していたが予想に反して全く休憩はせず気づけば2時を過ぎていた。
その間も私は場所を変えながら制汗剤の着ぐるみを見守り続けた。
3時になり客も少し減った時スタッフらしき人が台車を押して現れた。
そして制汗剤の着ぐるみを台車に載せるとバックヤードへ続く扉に消えていった。
関係者以外立ち入り禁止の扉付近で張り込むことにした私。
あの制汗剤の着ぐるみに愛着が目覚めているのと同時に着ぐるみの中の人おそらくは女性の顔を見てみたい気持ちが大きくなっていた。
張り込むこと30分まだそれらしき人は出て来ない。
顔も見たことないが出てきたら中の人が分かると自信を持っていた。
身長はある程度検討がついており倒れて起こした際に軽かったことから細身の女性であると。
1時間経とうとした時バックヤードの扉が開いた。
先程着ぐるみを載せた台車を押したスタッフに続いて小柄な細身の男性が出てきた。
男かぁ。
ため息と共にその場を後にした。

4第3話:2017/12/19(火) 07:55:00 ID:ct2LjR3E
暇なことに今日一日やることのない私はこの着ぐるみを観察しようと決めた。
そして着ぐるみの中の人が女性であると確信を持ってその女性の顔見たさに一日を費やした。
結果あまりぱっとしない男性だったことに疲労感が一気に増した。
ホームセンター内にあるカフェで今日一日無駄な時間を費やしたことを反省しながらホットコーヒーを飲んでいた時声をかけられた。声をかけてきたのは会社の同僚の女性。
そして私が密かに好意を抱いている女性。「一緒させてもらってもいい」と聞いてからテーブルに向かい合って座る。
彼女は肌寒いこの季節にアイスコーヒーを飲んでいた。
頬が少し紅く額にも汗が滲んでいる。
「一人でホームセンター?」私の質問に「まあね」と軽く返された。
最近はDIYブームで女性でも部屋をリフォームすることは珍しくないのであえて追求はしなかった。
「ところで今から予定ある?」彼女の問いに「いいや、暇そのもの」と返す。
「じゃあ、ご飯行かない?お腹空いてるでしょ、何も食べてないから」意外な彼女の誘いに笑顔になったが少し引っかかった。
続けて「私の奢りでね」と彼女は笑顔で言った。
「え、なんで?」私の質問に彼女は「臨時収入が入ったから、それに助けてもらって見守ってくれてたから」と。
動揺しまくる私を残し彼女は席を立った。
その後ろをついて行く。
彼女からは少し汗の匂いがした。

彼女は背が低くく、細身だがスタイルはいい。

5第4話:2017/12/19(火) 07:56:23 ID:ct2LjR3E
ホームセンターでの制汗剤の着ぐるみの一件以来、彼女との距離は縮まった。
仕事の帰りも時間が合えば食事に行くこともあった。
食事に行った時、あの制汗剤の着ぐるみについて聞いてみた。
どうやって着ていたかを。
ファスナーどころか切れ目や繋ぎ目も見つからなかったことを伝えると、彼女はよくそこまで見ていたねと感心しながらも私の問いに答えてくれた。

あの着ぐるみはまず、目の部分だけ穴が開いている筒状のウレタンに上から入る。
ウレタンの中では両腕、両脚が固定され体が棒状になるの。
そして口には呼吸用のマウスピースを咥える。
マウスピースの先は呼吸用のチューブがあり、チューブの先は頭の上に。
それから袋状の制汗剤のパッケージに包まれる。
この袋は穴もなく、通気性も全くないため呼吸用のチューブが必要で。
目の辺りはマジックミラーになっているので、外の様子は伺えるが話すことはできない。
制汗剤のパッケージの袋を皺なく、しっかりと引っ張って延ばすと、袋の口を固定するパーツを取り付ける。
もちろん、袋の口からは呼吸用のチューブを出して。
これで制汗剤の着ぐるみにファスナーも切れ目も繋ぎ目もみつからない訳。
袋の口を固定するパーツは真ん中が大きなネジになっていて、制汗剤のフタをねじ込んで完成となるのとメモに絵を描きながら説明してくれた。
「分かった?」と彼女の説明に感心しながら私は頷いた。

気になっていたことも解決し、本題に入ることにした。
「今週末は忙しい?どこか遊びに行かない?」私の誘いに彼女の顔が少し曇る。
「うーん、今週末は先約があって」と濁された。
思わず「制汗剤?」と聞いてみたが曖昧な答えしか返ってこなかった。
2人で遊びに行けないことは残念だったが、また着ぐるみに入ることは間違いなさそうだったので、週末はホームセンターへ行くことにした。
制汗剤の着ぐるみの謎も解けたので、視点を変えて見るのを楽しみにして。

6第5話:2017/12/19(火) 07:56:53 ID:ct2LjR3E
待ちに待った週末、ホームセンターがオープンしてから間もなく私はお店に着いた。
真っ直ぐ制汗剤売り場に向かったが、着ぐるみはいなかった。
まだ早かったかと思い、ホームセンターをブラブラしてみる。
すると、特売品のコーナーにアンドロイドのようなロボットが。
今はホンモノのロボットが出回って話すことできるが、目の前のアンドロイドは150cmほどで話すことはできないようで、首から看板を下げて上半身を動かして周りの客に特売品をPRしていた。
このアンドロイドは時々歩き、腕を動かすがゆっくりでカクカクした動きをしていた。
それが可愛いと子どもや若い女性が集まり人だかりができていた。
遠目で観察を続けると、本物のアンドロイドのようにも見えるが、所々で人間のような仕草も見られる。

人だかりに紛れて近くで観察する。
全身が薄いピンク色で統一されたボディ。
腕や脚の関節部分は赤いゴムのようなものが見え、中の機械が見えないようになっているのか、それとも人が入っていて人の肌を隠しているのかは判別できなかった。
アンドロイドは腕や脚、それにボディ、頭としっかりとビスで止められている。
ビスは全身と同じ薄いピンク色で。
もし仮にこの中に人が入っていたら、すぐには脱がすことはできないなぁと思っていた時、不意にアンドロイドにトラブルが起きた。
アンドロイドの上半身がくの字に曲がり、そのまま前に倒れた。
アンドロイドは手を伸ばして起き上がろうとしているが、起き上がれない。
辺りは騒然とする。
スタッフらしき男性が台車を持って走ってきた。
そしてアンドロイドを台車に載せようとするが、アンドロイドが重くて一人では上がらない。
男性スタッフが私を見た。
周りは女性と子どもばかり、男性スタッフに力を貸してアンドロイドを台車に載せる。
アンドロイドを運ぶ男性スタッフの後について行こうとすると、「ありがとうございました」と強い口調で制止された。
しかし男性スタッフの制止に負けない口調で「協力させて下さい」というと、男性スタッフは渋々といった表情で頷き私の協力を了承してくれた。

7第6話:2017/12/19(火) 07:57:24 ID:ct2LjR3E
バックヤードの控え室に入ると男性スタッフは私にドライバーを渡し、アンドロイドのビスの外し方を説明してくれた。
しかし、外す箇所は脚の部分だけであった。
多くのビスで固定された脚のパーツを外す、このパーツは金属を加工して作ってあり、かなりこだわった作りになっていた。
中から赤いゴムに覆われた脚とその脚に沿って歩行補助具のようなモノが取り付けられていた。
歩行補助具は介護現場で使われるようなもので、アンドロイドの歩行をサポートしていた。
しかし、実際のモノとは違い軽量化がなされていたが、どうやら不具合が出たようだった。
続けて腕のパーツも外す男性スタッフ。
腕も手伝おうかと声をかけたが、不要のようだった。
腕のパーツを外されたアンドロイドは、脚と同様赤いゴムに覆われていて、補助具が腕に沿って取り付けられていた。
腕や脚の動きを機械で行うことで、機械らしさを表現していたようだった。

男性スタッフが腕のパーツを外している時、目の前にある赤いゴムで覆われたムッチリとした太ももを指で突いてみた。
ピクッと敏感に反応する。
面白くなり撫でてみると、脚をバタバタさせた。
それを見た男性スタッフが「ありがとうございます、もう結構です」と私の背中を押して退出を促した。
私はそのまま、店内へと戻った。
正直、アンドロイドのパーツを全て外した中の女の子を見てみたい気持ちはあったが、仕方ない。

なぜ女の子と思うかというと、アンドロイドの身長や女性らしい体つきだったことから女性であると推察した。
それにあんな着ぐるみを着ていられるのは若い女性でないと難しいとも考えた。
しかし、彼女ではない。
全体的に体つきが違った、彼女はもう少し華奢な感じだから。
アンドロイドの着ぐるみでないとすると、彼女はどこで働いてるのか?
頭を捻りながら店内をブラブラする。
時計に目をやると、2時を回っていた。
今日はこのホームセンターではなく、別のホームセンターに派遣されたのかとも考えた。
暖房の効いた店内を歩き回ったので、暑くなってきたので気分転換に外に出てみる。

8第7話:2017/12/19(火) 07:57:59 ID:ct2LjR3E
外は肌寒く、客も駐車場から小走りでホームセンターの中へ消えていく。
ホットの缶コーヒーを買ってベンチに座る、ベンチはよく冷えている。
ベンチの横には宝クジ売り場。
宝クジ売り場には客はいないが、白い大きめの招き猫が置いてあった。
高さは1mないくらい。
客が近くを通るたびに手を動かして招くが、寒さから宝クジ売り場に立ち寄る人はいなかった。
招き猫は客がいる方へ自分で体を向けていた。
いろいろ角度を変えているうちに、ベンチに座り缶コーヒーを飲んでいる私の方を向いた。
私に気づくとビクつき、私とは反対の方へゆっくりと向きを変えていく。
明らかにビックリしたような反応。
ベンチから立ち上がり、招き猫の前に立つと
両手を挙げて驚き、今度はゆっくりと宝クジ売り場のおばさんの方を向いた。
しばらく招き猫は動かない、客が前を通っても。
しばらくすると、招き猫の異変に宝クジ売り場のおばさんが気づく。
売り場から外へ出てきて、招き猫と何やら会話を始めた。
そして、おばさんは私に向かって「彼女連れて帰ってあげて」と大きめのカバンを渡された。
キョトンとしている私におばさんは「仲良くね」と笑顔で見送ってくれる。
私の足元には招き猫、肩にはカバン。
とりあえず、ショッピングカートを取りに行く。

10第8話:2017/12/19(火) 08:01:46 ID:ct2LjR3E
カバンと招き猫をショッピングカートに載せる。
招き猫を持ち上げたが、そこそこ重さがあり、彼女が入っていることを確信した。
カートを押して車へ向かう途中、ホームセンターから化粧濃いめだが可愛い感じのする女の子がミニスカートにニーハイブーツ、テカテカのダウン姿で出てきた。
少し気になり彼女を見ていると、何故か私の顔を見るなり睨みつけ足早に去っていった。
訳がわからない、そんなに嫌らし目で見ていた訳でもないのに。

その訳は彼女から女の子のことを聞いて理由が分かった。
女の子はホームセンターにいたアンドロイドの着ぐるみを着ていて、睨まれたのは身動きが取れない状況で私が足を触ったから。
睨まれたことに納得した。

後部座席にカバンと招き猫を積んだ。
今まで話さなかった招き猫が喋り出す。
「どうしてお店に来たの?」
「制汗剤の着ぐるみを着た君に会えると思って」と笑うが、着ぐるみを着たままなので表情はわからない。
なんとも言えない空気を回避するべく、「うちに来る?」と話すと。
「うん」とだけ帰ってきた。
招き猫に一応シートベルトをかけて、車は走り出した。

11第9話:2017/12/19(火) 08:02:24 ID:ct2LjR3E
賃貸マンションにつくと、車を停め車内にあった台車に招き猫を載せ、カバンを肩にかけて部屋へと向かう。
台車に載せられている間、招き猫は動かないでじっとしている。
ようやく部屋に到着し、招き猫の底の部分を拭いてやりリビングへ。
招き猫は彼女が小さいことを差し引いてもまだ小さい。
おそらく着ぐるみの中で正座していると推測した。
次はこの着ぐるみをどうやって着たのか。
招き猫は体全体が白く材質はウレタンぽいものに上からコーティングがされているようで表面は艶々していて軟らかい。
先程、招き猫の底を拭いたが、底は体と同じく白色であり二つに分かれている、材質は違うようで靴のような溝があり硬かった。

「どうやってこの招き猫脱ぐの?」
私の問いかけに招き猫は答えず、短い手にカバンを引っ掛けて、「浴室貸して、それに覗かないで」と行って辺りを見回し浴室へ向かおうとする。

どうしても着ぐるみの謎を知りたい私は、意地悪っぽく「だーめ」といって招き猫を抱き上げるとそのままソファの上に招き猫を横向きに置いた。
招き猫はおき上がろと短い手を駆使して立ち上がろうとするが上手くいかず、ソファの上でもぞもぞと動くだけ。
それを見ながら招き猫の脱着方法の糸口を探す。

12第10話:2017/12/19(火) 08:03:35 ID:ct2LjR3E
20分近くソファの上を転がっていた招き猫だったが、息の上がった調子で「ここで着替えるから着替えさせて」と懇願してきた。
そして「すっぴんだし、出てきた格好見ても引かないでね」と付け加えた。
私が了承し約束すると、招き猫の短い手が動き出した。
どうやら中で腕を着ぐるみから抜いているようだった。
右腕が抜け殼のようになる。
続く左腕は先程より速く抜け殼になった。
立った姿勢の方がいいか尋ねたが、このままの方が良いと返事が戻ってきた。

やがて「ジッジッ」とファスナーを開けるような音が聞こえてくる。
眺めていると招き猫の底が外れ、招き猫の底がくっついた白いモノが出てきたというより、招き猫を脱いでいる感じだった。
中から出てきたのは足を正座した状態で固定された白い全身タイツ人間。
顔も全て覆われていて、肌の露出は全くない。
厚手のもののようで白色でも、彼女の姿は透けていない。
しかし、着ぐるみの中が暑かったことを物語るように分かりにくいが所々微妙に色が変化していた。
招き猫の底に固定されていた足を外すと、よろよろと立ち上がり「今度こそお風呂貸してよ」と強い口調で言い放った。
白い全身タイツで仁王立ちした彼女は、普段と違い大きく見え圧倒され「どうぞ」というしかなかった。
白い全身タイツ人間はカバンを取ると、浴室へと入っていった。

13第11話:2017/12/19(火) 08:05:00 ID:ct2LjR3E
シャワーを浴びて着替えて出てきた時には彼女は化粧までバッチリ完了していた。
彼女の髪からするシャンプーの香りがいつも自分が使っているのと同じだったのを嗅いだ時なんだか嬉しかった。

ソファに2人並んでテレビを見ながら、聞いてみた。
「着ぐるみの中って、いつも全身タイツ着てるの?」
私の質問に「そうだよ」と彼女。
「制汗剤の全身タイツなんて、銀色でゴムみたいなタイツなんだよ」と続けた。
「そうなんだ、どう大変なの?」私の質問に彼女が答える。
「まず、足にまとわりついて滑りが悪く着るとぴったりし過ぎて着るのに、とにかく時間がかかるのよ」と。
「さっきの全身タイツみたいに一体になっているんだけど、ファスナーはなく首の所から着ていくの」と説明してくれた。
「それって着心地はどう?」と質問を続ける。
「うーん、着てしまうとぴったりして少し締めつけられる感じ。そんなに着てしまえば嫌いじゃないかな」
私はその全身タイツを彼女が着たものを妄想し興味が湧いた。

「その全身タイツは今日は持ってないの?」と聞いてみる。
彼女は「カバンにあるよ、ほら」と出してくれた。
触らせてもらうと、なるほどゴムだ。
他にも招き猫の時着ていた厚手の全身タイツの予備も入っていた。

14第11話:2017/12/19(火) 08:05:35 ID:ct2LjR3E
躊躇しながらも彼女にお願いしてみる。
「これって着てくれない?」
彼女は少し考えて「いいよ」と快諾してくれた。
何故、着て欲しいか聞かれたらどうしようかと理由を考えていたが、そんな必要はなかった。
さすがに目の前で着替えてくれとも言えず、寝室で着替えてもらうことにした。
「着替え終わったら教えて」そう言って寝室を出てリビングで待つ。

寝室から着替えている音が聞こえてくるたび、妄想が膨らみドキドキした。
彼女の着替えている姿や全身銀色のスーツに包まれた彼女の姿を想像していると股間が硬く大きくなってきた。
しばらくして寝室の扉が開き、銀色ののっぺらぼうが顔を出した。
私はソファから立ち上がり寝室へ。
彼女はマスクまで被り見えていないようである。
「どうして、マスクまで被っているの?」と聞いてみると、くぐもった声でこう返ってきた。
「恥ずかしくて…… マスクまで被っていたら少しはましかと…… 」
「見えるの?」
「ぜんぜん」
じっくりと銀色のマネキンとなった彼女の全身を舐め回すように見る。
大きな胸の先に勃起した乳首、お尻はぷりっとして、割れ目に食い込むようにお尻が銀色のゴムに覆われている。
頭は耳の形がゴム越しにも判り、ぴったりしていることがよくわかる。
顔は鼻のところが高くなっていて、鼻の穴に合わせて穴が開いているが、それほど大きくないので、呼吸する度に張り付いたり微妙な動きを繰り返している。
「触ってもいい?」
マスクの口元に凹凸が現れ「うん、ちょっとだけね」とくぐもった声。

15第13話:2017/12/19(火) 08:06:21 ID:ct2LjR3E
どこを触られるか分からないので、彼女が体を強張らせているのが手に取るようにわかる。
大きく突き出し胸の先を指で軽く触れると「あぁぁ」と小さく声を出し脇をしめて後退りする。
それでも嫌ではなかったらしく、少し前傾姿勢で立ったまま触られるのを待っている。
今度は乳首を指で挟みながら、胸を鷲掴みにすると、先程より大きな声を出し、後退りしたがそこにはベッドがありそこへ背中から倒れた。

私はそのままゴムでできた銀色のマネキンの上に覆い被さり体のあちこちをゆっくり、そして優しく触り始めた。
彼女はすごく感じるらしく、色っぽい息遣いとなり、私に抱きついてきた。
私もそれに応え、強く彼女を抱きしめた。
「どう気持ちいいの」と私が聞くと、彼女は「わかるでしょ、聞かないで」と返した。
彼女の人とは異なる頭を撫でながら、ゴム越しにキスをする。
彼女の口は私を求めるようにゴムの下で動いている。
さらに強く抱きしめ彼女に再びキスをした。
その際、彼女の鼻の穴を塞いだようでキスの途中から彼女の息遣いが激しくなってくる。
キスをやめ、一旦彼女から降りて横に並んで必死に呼吸する顔を横から眺める。
かなり苦しそう。
「大丈夫?」私の問いかけに「うん、少し苦しかったけど、・・・・かった」後半は小声で聞き取れなかったが、察しがついた。

16第14話:2017/12/19(火) 08:07:01 ID:ct2LjR3E
彼女は息苦しいことを好み、快感が高まるタイプだと。
ベッドの横にはカバンがあり、中にある厚手の全身タイツが覗いている。
私は全身タイツを手に取ると、横になりまだ息を整えている彼女の足から全身タイツを着せていく。
「え、なに」彼女の声が背中側から聞こえてきたが、それには答えずにどんどん着せていく。
彼女もなにをされているか察しがついたようだったが嫌がる素振りも見せず、されるがまま全身タイツを着せられる。
頭まで被せると仰向けに寝ていた彼女をうつ伏せにし、背中のファスナーを完全に閉めた。
するとまた彼女は私に抱きついてきた。
全身タイツに包まれ感触の異なった彼女を抱きしめ二人で布団に潜り込む。
疲れもあり包まれて安心したのか彼女は眠ってしまった、息苦しそうにしながら。


おしまい

17名無しの作家さん:2017/12/19(火) 08:07:59 ID:ct2LjR3E
乙!
素晴らしいです

18編集:2017/12/19(火) 08:12:17 ID:ct2LjR3E
「訂正」
第11話が2つ続きますが下は第12話


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